インフィニット・ストラトス ~ぼっちが転校してきました~ 作:セオンです
今まではストックがあったのでよかったのですが…。
なのでこれからは少し遅くなるかと思いますが、完結はしたいので続けていきたいと思います。
これからも応援お願いします。
という訳で早くも11話まできました。
二学期が始まります。
展開早いって?
ナンノコトデスカ?
ヨクワカリマセンネ。
という訳で、第11話、どうぞ。
夏休みが明け、学園の生徒たちは全員体育館へ集まっていた。
あれ?
もう夏休み終わりなの?
つい最近、俺の誕生日だったよね?
おかしくね?
って言うか、夏休みはだらだら過ごしてたな。
…二ヶ月ぐらい足りない気がする。
もっと休みたかったです。
そんなどうでもいいことを思いながら、壇上を見ると、いつの間に進んでいたのか誰も人がいなかった。
そう思ったのだが、演台の後ろのモニターに生徒会長挨拶と映し出されており、舞台袖から姿を現したのはこの学園の生徒会長かつ、最強のIS操縦者、更識楯無だった。
彼女は一瞬、八幡の方を向き、笑みを浮かべると、すぐに視線をはずし、堂々と生徒全員を見る。
「IS学園生徒会会長、更識楯無です。色々あって紹介が遅れましたが、よろしくお願いします。」
楯無はお辞儀をしながら、そう言うと手に持っていた扇子でもよろしく、と表示していた。
若干、体育館内が騒然としたが、それもすぐに収まり、全員楯無の方へ目を向けていた。
「二学期には行事がたくさんありますが、皆さん楽しんでやりましょう。まずは、最初の行事、文化祭です。クラスみんなで話し合って出し物を考えてください。決まったら、クラス代表の人は今週中に生徒会室まで提出してください。以上です。」
みんなで話し合う、ね。
どうせ俺の意見は聞かれないだろうが…。
って言うかその前に働きたくないでござる。
文化祭めんどくさいでござる。
こうなったらあれだな、みんなに俺使えないやつアピールして、フェードアウトしよう、そうしよう。
男手なら織斑一人でなんとかなるだろ。
そう結論付け、実行しようとした。
だが、この時の八幡は、まさかああなるとはまだ知るよしもなかった。
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集会は解散となり、クラスへ戻っていく生徒たちを見て八幡も歩き出すと、一夏が話しかけてきた。
「文化祭楽しみだな。」
「いや、別に。」
「そうか?一般の人も来るから結構楽しそうだぜ?」
「人の目を気にしなくちゃならんから嫌だ。って言うか、人混みが嫌いだからな。」
人混みって何で混みって書くの?
人がごみのようだ、とか言えないじゃん。
そんなことはどうでもいい?
そうですね。
「なら、八幡は裏方の事やれば良いんじゃないか?」
「やだよ。世の中よく言うだろ?働いたら負けって。」
「言わないよ。」
一夏は疲れた顔をしながら、肩を落とす。
あれ?
何か俺悪いこと言った?
言ってないよね?
「まぁ、いいや。とりあえず、今日やること決めないとな。八幡なら何やる?」
「は?何で俺に聞くんだよ。」
「八幡なら何かいい案持ってるかなってさ。」
「俺に聞くなよ。」
「何でだよ?」
「俺だぞ?」
「あぁ、何かごめん。」
謝るなよ、何か傷ついちゃうだろ。
八幡が余計に目を濁らせていると、自分のクラスにたどり着いたので、会話を切り、自分の席に座り顔を伏せる。
周りからは何やろうとか、どんなことやりたい?みたいな声があちらこちらからしていた。
やがて、授業の始まりを告げるチャイムが鳴り、全員席に座り授業が始まったとはいっても、今日は夏休み明けなので、この日だけは特に授業らしい授業はないのだが。
八幡は一応顔を上げると、教卓のところに摩耶が立つのを確認する。
「皆さん、夏休みはどうでしたか?」
山田先生、夏休み、誕生日を祝われました。
それと、知らない女子に絡まれました。
それ以外は家と寮の中でゴロゴロしてました。
以上です。
…見事になんもしてねぇな。
休みの日は休まなきゃいけないからね。
ここ重要。
だから、俺は正しいことをしている。
八幡は一瞬ドヤ顔してしまいそうだったのを何とか抑え、摩耶の話に耳を傾ける。
「では、織斑くん、学園祭の出し物について話し合ってください。」
「は、はい。」
摩耶は教卓から離れ、一夏をそこに立たせ、出し物についての話し合いが始まった。
八幡は前のスクリーンに書かれているいくつかの候補を見て、げんなりとする。
ポッキーゲームとか誰得だよ、いやマジで。
王様ゲームとかツイスターとか学園祭にしてはちょっとショボくないか?
ってか誰だよ提案したやつ。
しかもそれぞれに織斑一夏と比企谷八幡と一緒にとか書かれてるし。
俺はやらないぞ?
めんどくさいことはやりたくないです。
それに、女子となんて俺のメンタル削りにきてるようなもんだぞ。
マジでやめて欲しい。
八幡は頬杖を突きながら、心ここにあらずといった風に聞き流していたが、クラスの全員がちょっと盛り上がってきたため、現実に戻された。
は?え?何の騒ぎ?
八幡は前のスクリーンに一際大きく書かれてる内容を見て、顔をひきつらせた。
それと同時に、一夏がこのクラスの出し物を宣言した。
「で、では、このクラスの出し物は『織斑一夏と比企谷八幡のご奉仕喫茶』に決定します…。」
宣言している一夏も、顔をひきつらせていたが、クラスの女子全員は盛り上がっていた。
そして、各々作業分担の話へと話が変わり、八幡は再び机に伏せたが、誰かに名前を呼ばれ、しぶしぶ顔を上げる。
目の前に立っていたのは、千冬だった。
「ちょっといいか?」
「…はい。」
このタイミングで呼び出されるってことは、篠ノ之博士との事か…。
やることないから別に良いけど、この人になんて説明しよう…。
本物が欲しいってのは言わなくて良いかな?
そう思いながら、千冬と共に廊下に出て、しばらく歩く。
二人は資料室に入ると、千冬は椅子に座り、その前に八幡が立つという形で向かい合った。
「さて、聞きたいことは、束との関係だが。どうやらお前は随分好かれているようだな。」
「そうですかね。ただ遊ばれてる感じしかしませんけど。」
「そうだな。それもあるな。」
千冬は小さく笑うと頷き、そう言った。
その顔はあまり長く続かず、すぐに顔を引き締め、次の質問に移った。
「さて、それよりもお前は束と接点があったんだな。どこで知り合った。」
「IS適正があるとわかった次の日でしたか。たまたま、読みたい本があったので買いにいこうと町に出たときでした。篠ノ之博士に偶然にも出会ったんです。」
「なるほど。それで?」
「その時に少し会話をしました。その会話は省かせてもらいますが。」
ここだけは言えない。
俺の黒歴史よりも恥ずかしいことは絶対にこの人には言えない。
心の中でそう思いながら、会話のところを突っ込まないでくれると良いなと思っていた八幡。
だが、千冬は会話は興味なかったらしい。
「それで?その後は?」
「その後、別れて本を買って家に帰りました。そしたら、家で妹と楽しそうに喋ってました。」
「ほう。お前に妹がいたのも驚きだが、二人でしゃべっていたというのも驚きだ。」
本当に驚いているようで、千冬は少し目を見開いていた。
「それで、まだ続きがあるんだろ?」
やっぱり鋭いなこの人。
敵に回したくないです。
って言うか、ブリュンヒルデに勝てる気なんてしないけどね。
俺とやったら瞬殺されるレベル。
もちろん俺が。
話がそれたな。
「あります。その後、何を思ったのか俺を鍛えるとか篠ノ之博士が言って、ここに転校してくるまでずっとISに関しての手解きを、それはもう鬼のように教えてもらいましたよ。でも、ISのコアの事は聞いても答えてもらえなかったんですが。」
「そうか。それであれだけの技量を…。比企谷、ひとつ質問なんだが。」
「何ですか?」
「お前、IS学園の特記事項やその他の冊子は読んだんだろうな。」
「は、はい。それと、諸連絡に来てくれたとき、風邪引いてると嘘ついてすいませんでした。」
八幡は思わず土下座をして謝った。
俺の土下座、何か安いな…。
その土下座を見て、千冬は小さくため息を吐き、そんなことはどうでもいい、と言った。
助かった。
この人に手を出されたら死ぬぞ、絶対。
『ダメ、絶対。』じゃなくて、『死ぬ、絶対。』だな。
うまくねぇな…。
「まぁ、いい。過ぎたことだしな。…なるほど、お前が強いわけがわかったよ。」
「…俺は強くなんかないですよ。」
心の中で留めるつもりが、口に出てしまっていた。
しまったと思ったが、すでに手遅れだったが、千冬はキョトンとした顔を向けるだけだった。
八幡は目を反らし、違う話題を探そうとしているが、他人とあまり会話をしたことのない彼にとって、話題を探すのは難問であった。
くそ、こういう時はリア充が羨ましいぜ。
そんなことを思っていると、いきなり肩に手を置かれた。
八幡はその事に驚きながらも、真正面にいる千冬から目をそらすことが出来なかった。
「お前は強いよ。その己を貫ける意志、いや、お前の場合は意地か?それを持っているからな。だから、お前はお前の強さを肯定しろ。何、お前が強いことは直に証明できるよ。学園祭の後にある、専用機持ちのみの、タッグマッチトーナメントでな。」
「…買い被りですよ。」
八幡にはそう言うしか出来なかった。
だが、それで大体の意志はわかったのか、八幡の横を歩いていきながら、こう言った。
「そうか。だが、お前はオルコットの一戦の時言ったな。強さとは誰かを守る力だと。」
「まぁ、はい。」
「お前はもう守ったじゃないか。それを自覚しろよ。じゃあな、早くクラスにもどれよ。」
「…うす。」
俺は誰かを救ったのか?
そんなことはない。
全部、俺のためにやったことだから。
でも、でも、何でか、織斑先生に言われた言葉は、俺が誰かを救ったと思わせる力があった気がする。
八幡は自問自答を繰り返すが、いっこうに解がでない。
それどころか、どんどん迷宮に、まるで底のない泥沼に足を突っ込んだのかと思わせるほど呑み込まれていく。
八幡はしばらく動くのはおろか立ち上がることすら出来なかった。
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八幡が思考の海から抜け出し、クラスに戻ると、まだ話し合いが続いていた。
どうやらあまり時間は経っていないようだ。
八幡は自分の席に座ると、顔を伏せようとしたのだが、シャルロットに名前を呼ばれ、それが出来なかった。
「八幡、織斑先生とどこにいってたの?」
「いや、別に。」
「そう?ならいいけど。」
八幡は話すつもりはなかったが、こうもあっさり引くとは思ってなかったため、拍子抜けした感じがあったが、それでも黙っていた。
シャルロットは何やら落ち着かない感じだったが、特に何もしてくる様子もないので、こちらも動かなかった。
それに、こういう時間は別に嫌いじゃないしな。
心の中でそう言うと、シャルロットが口を開いた。
「ねぇ、知ってる?」
「え?何?まめしば?豆知識披露しちゃうの?」
「え?まめしば、何て言ってないよ…。」
なにその膨れっ面、あざと可愛いんだけど。
中学までの俺なら即告白して振られるな。
振られちゃうのかよ…当たり前だけど。
「それより、八幡の役割何か教えて上げるよ。」
「は?いや、別にいらんのだけど。働きたくないし。」
「そんなこと言わないで、とりあえず聞いてみてよ。」
「いや、これからあれがあれしてあれだから聞きたくない。」
「八幡、断りかたが雑すぎるよ。何、あれがあれしてあれだからって…。それに一番最後の聞きたくないって本心だよね?」
呆れるような口調で、八幡に言うシャルロット。
「そんなことはないですよ?」
「何で敬語になってるの?まぁ、いいや。ほら、ちょっと来て。」
「ちょっ!待てって。」
シャルロットは八幡の手を取り、役割決めをしているところまで引っ張っていく。
その時、八幡は少し頬を染めて目を反らしていた。
「みんなー、連れてきたよー。」
「デュノアさんありがとう。」
「気にしないで。じゃあ僕、メニューを考えなきゃいけないからあっちいってるね。」
え?あれ?
いきなり連れてこられて、放置ですか、そうですか。
若干拗ねていると、八幡が勝手にのほほんさんと心の中で呼んでいる少女が話しかけてきた。
「ひっきー、ひっきーの役割はね~、執事さんだよ~。」
何か、調子狂わされるような喋り方だな…。
って言うか、ひっきーって何だ。
俺は引きこもりじゃないぞ。
そんなことよりも執事って何だ、執事って。
「いや、執事、俺、やらなきゃいけないのか?」
何か最初の方単語羅列しただけじゃねぇか。
とうとう頭が壊れたか。
…自分で言っといてなんだけど、とうとうって何だよ。
まるでその内壊れるのわかってたみたいじゃねぇか。
……話それまくりでしょ、俺。
「当たり前でしょ。織斑くんと比企谷くんの二人で執事やらなきゃ‼せっかく男子が二人いるんだからさ。」
えっと…こいつ誰だっけ…?
確か、相、相、相なんとかさんだ、そうだそうだ。
って言うか、何だその理論は。
八幡が名前を覚えていない普通の少女、相川清香はそう言うと、八幡が少しキョトンとする。
「はぁ?」
「だから、執事をやって、女の子達をご奉仕してね。」
「は?いや、無理なんだけど。」
「ダメ。やってね?」
「…はい。」
軽く睨まれ、つい頷いてしまった八幡。
俺に決定権はないのか。
わかってた、わかってたけど俺の意志も聞いてくれると嬉しいな。
…めんどくさ。
結局、やることになってしまい、八幡は肩をがっくりと落とした。
この先どうなるか、たくさんの不安を残しながら。
のほほんさんがしゃべりましたよ‼
…いや別にのほほんさんが好きなわけでも嫌いなわけでもありませんが…。
という訳で文化祭突入です。
さて、ファントム・タスク(あってますか?)との絡みが出てきますね。
まぁ、それはもう少し先だとは思いますが…。
とりあえず、これからどうなるのか、待っていてください。
ではでは、次のお話でお会いしましょう。