インフィニット・ストラトス ~ぼっちが転校してきました~ 作:セオンです
遅筆で本当にすいません。
何分、ストックがない状態でして、それに最近少し忙しかったりして書けなかったわけですよ、えぇ。
…はい、言い訳でした。
すいません。
取りあえず、この前の話からの続きです。
いや、ほんとはクリスマスとか書きたかったんですよ?
でも、何故か進まなかったんですよね~。
小説にすらクリスマスでイチャイチャする描写を嫉妬する俺はきっと精神異常者なのですね。
まぁ、そんなことは置いておいて、第19話どうぞ。
なぜか今日も何事も事件がなく、放課後を迎えた。
八幡はいつもならうきうきして帰るところだが、今日はそれが出来ずに気持ち的に沈んでいた。
その事がわかるかのように、机に顔を伏せていた。
そのせいか、心配して声をかけていた生徒が何人かいた。
中には当然のごとく一夏の姿があったのだが、八幡はめんどくさいやつが来たと思っただけで、すげなくあしらっていた。
そんなこんなで放課後となったのだが…。
何か早くね?
おかしいよね。
いつも早く終わって欲しい時とか、まったく時間進まないのに、何で嫌なことがあるとこんなに早く時間って過ぎるの?
嫌がらせなの?
世界や人だけでなく、ついに時間にまで嫌われた…。
何それ悲しい。
っていうか、これまでの描写少なくない?
作者さん、ちゃんと織斑ハーレムが騒いでいたの描写して!!
いや、やっぱり鬱陶しかったから別にいいや。
うん。
このままでいいよ。
ダメ?
ですよね~。
よし、作者さん、とりあえず書こうか。
…っていうか作者さんって誰だよ。
俺は誰に向かって言ってたんだよ。
頭おかしいやつみたいだろ。
そんなことを当然のごとく一人で考え耽っていると、シャルロットの声が聞こえてきた。
「八幡、行くよ。ほら、立って。」
シャルロットは八幡の肩に手を置くと、ゆさゆさと揺らし起こしにかかるが、八幡はなかなか起きようとしなかった。
めんどくせぇよ。
俺は行かない!!
行かないったら行かない!!
駄々っ子みたいだ?
知るか、めんどくさいことは行動したくないの、わかる?
八幡は駄々を捏ねながら、机に伏せていると人の気配が至近距離で感じられた。
「八幡、起きなかったらわかってるよね?」
シャルロットの声だった。
八幡はそれに反応してすぐに起きると、全身から冷や汗を出しながら、少し寒く感じる空間にいるシャルロットの顔色を伺う。
怖いって。
マジ怖い。
ほんとに怖いから、その暗黒微笑やめてくれない?
HPが減っちゃうから、主に俺の。
周りのやつ?
そんなの知らん。
だって、俺は自分の身を守るので精一杯だもん♪
…引くわ~、無いわ~、っていうかぶっちゃけ俺が、だもん♪っていうと怖気が走るな。
シャルロットは起きた八幡を満面の笑みで迎えると、ほら、行くよ。と言って手を握ってきた。
その瞬間、周りの女子が声をあげ、一斉に騒がしくなった。
八幡はその反応を無視して、恐怖の対象になりつつあるシャルロットの後を引き摺られるようにしてどこかへと連れ去られてしまった。
**********************
八幡が引き摺られ連れてこられた場所は、第3アリーナだった。
ここは今日、シャルロット達が模擬戦をやる場所だ。
シャルロットはフィールドに八幡を残して、着替えると言ってその場を離れた。
あれ、俺置いてけぼり?
ねぇ、帰っていい?
って言うか、今からここでやるのに何で俺こんなところにいるの?
死んじゃうよ?
いや、真剣と書いてマジと読むぐらいに。
そう思っていると、ピットからISスーツを着た楯無が降りてきた。
ちょっと?結構な高さないっけ?
それを飛び降りるとか、あなた人間やめてません?
さすが生徒会長様です。
「八幡くーん、これから私戦うから、激励してー。」
え、何、何でそんなに早く間合いを詰めれるの?
ほんとに人間?
どこぞのなにはすより早かったぞ。
会長はやい、怖い。
と言うかそんなことより、そのスーツで強調されてる胸を更に自分で強調するのやめてくれません?
ニュートン先生の万乳引力の力が働いちゃうから!!
八幡は必死に目をそらそうと頑張りながら、言葉を探す。
「えっと、頑張って下さい?」
「何でそこで疑問系になるのよ…。」
「なれてないんです。察してください。」
これがヒッキークオリティ。
何かどっかの通販で売ってそうだな。
ヒッキークオリティのなんちゃら!みたいな?
…誰も買わないし、そもそも通販を詳しく作者知ってるの?
楯無はにっこりと意地悪しそうな笑顔を浮かべると、八幡に顔を近づける。
「へー、なれてないんだ。じゃあお姉さんがなれさせてあげようか?」
「は?ちょっ!離れてください!」
離れてよ、いやマジで。
いい匂いするから。
何で女子ってこんなにいい匂いするの?
…何かこうやって聞くと俺が変態みたいだな。
でも、男だからしょうがなくない?
違う?
違いますね、すいませんでした。
心の中で見事な土下座をしながら、体を倒しながら楯無から逃げようとするが、中々逃げられずついに倒れてしまった。
何かこの光景見ると会長が俺を押し倒してるみたいに見えるな。
見えるじゃなくて押し倒されてるけどね。
あれ、八幡混乱してる!
誰か助けろください!
ふざけてる訳じゃなくてリアルガチで。
キャラガー、ホウカイシテルー。
俺はリアクション芸人じゃないからね。
誰かが助けに来るのを待ちながら、未だに意地の悪い笑顔を浮かべながら八幡の顔を眺める楯無。
「んふふ。もう逃げられないよ。じゃあまずは、女の子になれるために、抱き締めてあげる。」
「ふぇっ!?」
おい、変な声出ちまっただろうが。
読者の皆さん引かないでね?
誰だよ、読者って…。
そう思っていると、誰かの足音が聞こえてきた。
八幡は顔をそちらに向けると、そこにいたのはスーツに身を包むシャルロットとラウラだった。
「会長?何やってるんですか?」
「私の嫁に手を出すな!」
突っ込みどころはたくさんあるが、二人ともオメガグッジョブ。
オメガグッジョブと言えばあの最強ゲーマー兄妹の妹かわいいよね。
八幡結構好きだよ?
え、あれが好きな人はロリコンなの?
マジか。
ならばいいだろう。
俺はロリコンだ!
話それすぎてない?
八幡は思考からこちらに頭を切り替えると、そこには女の戦いと書いて戦争と読ませるようなにらみ合いが繰り広げられていた。
「あら、別にあなたたちの彼氏じゃないでしょ?だったら私が何してもいいんじゃない?」
「それを言うなら会長もそうじゃないんですか?僕たちの事を言うんだったら。」
「私の嫁に対する思いは誰にも負けん!!」
え、何これ超怖いんですけど。
みんなの目からハイライト消えてる気がするのは気のせいですかね。
この光景見てると、織斑先生一人の方がいいレベル。
あ、でもあの人も超怖いからやっぱりなしで。
今ならファイルスさんが超恋しい。
あの人あんまり怖くないからね。
「なら、戦うしかないようね。」
「そうですね。」
「そうだな。」
ちょっと?
俺をここに置いておいて今から戦うつもりですか?
危ないからせめてピットに上げてくれない?
いや、それ以前に怖いんだが…。
「行くよ、リヴァイブ!」
「行くぞ。」
「いらっしゃい、おふたりさん。」
シャルロットは自分の機体の名を叫びながら、ラウラは相手を睨み付けながら、楯無は二人を挑発しつつ、ISを身に纏った。
シャルロットはラファール・リヴァイブ・カスタムⅡを、ラウラはシュヴァルツェア・レーゲンを、そして楯無はミステリアス・レイディを。
三機はそれぞれの色をしており、視界にいれる分にはいいが、目の当たりにすると、特に今は殺気だっているため近寄るどころか視界にすらいれたくない。そう思うものもいるだろう。
ちなみに八幡は絶賛目をそらし中だった。
怖い。
マジ怖い。
どれぐらい怖いって目の前で虎と黒豹、そしてユキヒョウが動物園から抜け出して、同時に襲いかかられてるぐらい怖い。
…別に色が関係してる訳じゃないよ?
ほんとだよ?ハチマンウソツカナイ。
後ろから爆音や金属のぶつかり合う独特な音がこだましているが、八幡は気にせずその場で彼女らから顔を背け、うずくまっていた。
時折、物騒な言葉が後ろから聞こえたり、女の子が使っていいのかと疑問に思う怒号や暴言を吐いていたりと、無茶苦茶だったが八幡は空を見上げ、青空が今日も素敵、と現実逃避して聞いていないふりをしていた。
うん、やっぱり今日もいい天気だな。
え?後ろの描写を書けって?
バッカお前、書いたらあいつらのイメージが崩壊するぞ?
と言うか、俺が怖いから意識を別の事に持っていかないと、心が壊れてハートブレイクしちゃう。
…ハッ!意識高い系の言葉遣いになっちまった。
ちくしょう!
俺は意識高い系じゃない。
自意識高い系だ!
よく覚えておけ、ここテストに出るから。
何のテストかって?
そりゃお前あれだよ。
八幡検定だよ。
いらない?
ですよねー。
そんなことを考えつつ、何やら静かになったため八幡は恐る恐る後ろを確認すると、二人を倒して王の如く君臨している楯無と彼女のISミステリアス・レイディが真っ先に目に入った。
その姿はまるで他の追随を許さない絶対神のようであった。
マジかよ。
強すぎない?
これがIS学園最強の力なの?
見る限り、無傷に近いんですけど…。
八幡はなんとも言えないような顔をすると、笑顔でこちらに手を振る楯無と目があった。
楯無はその後、八幡に投げキッスを贈ると、地面に降り立ち自らの口から勝利を宣言した。
勘違いしちゃうからそんな行動やめようね。
つい告白して振られちゃうから。
振られちゃうのかよ、俺悲しすぎでしょ。
しかも冷たく振られちゃうんだろ、どうせ。
…泣きたい。
心に自分で傷つけている八幡のもとに楯無が歩み寄ってきた。
「八幡くん、取りあえず彼女たちをお願いね。」
そう言うとどこかへと立ち去ってしまった。
え、後始末俺がすんの?
めんどくせぇ…。
面倒だと思いながらもやる自分は社畜スキルがあるのかと、少しショックを受けながら八幡は敗北した二人のもとへ歩みを進める。
「おい、大丈夫か。」
「何とかね。手加減してもらえたらしいし…。」
「あぁ、強すぎる。」
二人の顔は暗く、沈鬱な表情をしており落ち込んでいるのが目に見えていた。
八幡は小さくため息を吐くと、二人に対して語りかける。
「お前らな、あの人に勝てると思ったのか?仮にも最強生徒会長様だぞ?あんな化け物に勝てるかよ。」
「それは八幡が戦ってないから言えるんだよ!」
「確かに俺は戦ってない。」
「だったら!」
「それでもそれくらいわかるさ。」
「なぜだ。」
「雰囲気ってやつ?」
「曖昧だね…。」
「って言うかお前ら、たかが一回負けただけで落ち込みすぎだろ。」
その一回が、もし模擬戦でなく、本当の戦闘だったら死んでいたかもしれないが、発破かけるならこれくらいは必要か。
だからそんなに睨まないでね。
「俺なんて何回負けても落ち込まないぞ?何せ俺の人生から全て負けているからな。負けることに関しては俺が最強。むしろこれから先勝てることが想像できないまである。」
「…何か、嫌みにしか聞こえないんだけど。」
「奇遇だな、シャルロット。嫁よ、だったらお前は何でセシリアに勝てたのだ。」
「たまたま、偶然、奇跡。運が良かっただけだ。」
「何か、嘘っぽい。」
「確かにな。嫁は誤魔化すとき、微妙に目が左右のどちらかに動くからな。」
え?
そんな癖が俺にはあるの?
俺知らないよ?
くそっ、ラノベとアニメの、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。を見直さなければ。
あれ、俺何言ってるんだ?
まさか、本当に俺の記憶はパラレルワールドの俺の記憶と繋がっているのか?
そんな訳ねぇだろ。
何か頭痛が痛い…。
自分で言って自分で呆れていると、シャルロットとラウラは立ち上がり少し晴れやかな顔をして八幡の方を向くとこう口にした。
「何か八幡を見ていると、負けて落ち込むのがバカらしく思えてくるよ。」
「そうだな。そういう意味では嫁は凄いな。」
「あれ、俺さらっとディスられてる?」
褒められてると思ったらディスられてたよ…。
…敗北を知りたいぜ。
いきなり何言っちゃってんの、俺。
頭がとうとうおかしくなっちゃった?
…はぁ。
「そんなことないよね、ラウラ。」
「あぁ、被害妄想が過ぎるぞ嫁。」
「えぇ…。」
何か二人が酷いんですけど。
え、もとから?
やだな~そんなことあるわけないじゃないですか~。
…どこのあざといろはすだよ。
あざといろはすってなんだよ。
いろはすがあざといのか?
いや、いろはす美味しいけどあざといって何?
…話がそれちまったよ。
取りあえず、二人が酷いんだけど。
え?
愛情の裏返し?
それこそあり得んな。
俺に愛情を向けてくれるのはいない!
何それ超悲しい。
…あ、小町がいたわ。
いやでも最近、ちょっと冷たくなっちまったんだよな…。
反抗期かな。
お兄ちゃん心配です。
そんなことを考えつつ、自爆もしていたため、げっそりした顔を向けると、二人は本当に楽しそうに笑っていた。
八幡はこのとき、ガラにもなくこのまま時間が止まってくれたらいいのに、と思っていた。
だが、そんな時間は止まってくれるはずもなく、現実は非情なものだった。
何か本当に話が進まないのは俺の気のせいではないはず…。
これから話は進むと思いますので、どうか見捨てないで見てください。
次は楯無さんメインかな?
あ、予定では次に八幡を引いた車の主?乗ってた人?がわかりますよ。
お楽しみに。
あれ、ネタバレ?
…見なかったことにしてください。
ではでは、次のお話で!