ソードアート・オンライン『疾風の狂戦士』   作:神滅

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攻略組

 始まりの街には大勢の人が集まっていた。

「ボス攻略並だな」

「30人ほどっと言ってましたが、50人は軽くいますね」

 周りを見渡すと人ばかりだ。

「はぐれるなよ。こう多いと探すのは一苦労だからな」

「はぃ」

 元気そうに言って、俺の腕をつかむ。

「おぃ…。はぐれるなって言ったけどよ…。抱きつくなよ…」

 周りの視線が痛いよ。心臓を突いたときと同じくらい…。

 腕をつかむのをやめ、手を握ってきた。小言で「やっちゃったやっちゃった…」繰り返すのやめて…。こっちも恥ずかしくなるから…。

「よく集まってくれた。知っての通り、まもなく、ゴブリンたちがこの街に向かってやってくるだろう。この街のポータルはクエストの進行と同時に外から入ってくるだけの一方通行になっている!この戦いに負ければ、この街に住む者たちが死ぬことになる可能性が高い。だが!ここに集まってくれた者が団結していれば敗北はない!」

 ヒースクリフが代表として皆に声をかけた。

 大きな声で言葉の1つ1つに重みを感じさせられる。

 

「戦いが終わった時!皆が無事でいると信じている!」

 

 周りから雄たけびが上げられる。

 ヒースクリフが一通りしゃべり終わり、アスナが前にでる。

「皆さんに注意してもらいたいことがあります。今現在、オレンジギルドの行動が活発になっています。もしかしたら、オレンジが攻めてくるかもしれません。大変気をつけてください」

 率直な言葉に周りが騒ぐ。

「殺るか殺られるかだろ」

「師匠、そんなこと言ってたらだめですよ」

 人前で名前を呼ぶのは恥ずかしいのか昔のように師匠という。

「師匠は絶対に死なないでくださいね」

「死なないよ。俺は常に生き残る。なぜなら、死ねないんだから」

 笑顔でいつもの答えを返した。

 最後に、長剣を抜いたヒースクリフが、剣を高く掲げ、叫んだ。

 

「??戦闘、開始!」

 

 その場にいる全員が街の外へと向かった。

「行きますよ」

 離れないようと握った手を引く。

「あぁ。行こう」

 

 

 街の外は人だらけだ。

「これでも3分の1かよ…」

 時間ぎりぎりに来た者も多いようで、15名ほどいるように思える。

「なぁ、あんたら、パーティー二人か?」

 声をかけてきたのは、額に巻いた趣味の悪いバンダナをした奴だった。

「あぁ、二人だ」

「なら、丁度いい。俺たちと組まないか?」

 男の後ろに3人がいた。残り2人入れれるというわけか。

「ギルドの連中と組まないのか?」

「いや、ギルドのメンバーだと武器が同じでな、報酬がどういう風かわからないからばらばらになるようにしてんだ」

 頭悪そうなのに、結構考えてあるな…。

「なるほど。スラル、どうする?」

 バンダナが来てから俺の後ろに隠れてる彼女に聞く。

「えっと。師匠がいいならそれで…」

 師匠と呼ばれた瞬間。視線が冷たくなった。

 心の中では「こんな風に呼ばせてるんだろうな」とか思われてるに違いない…。

「とりあえず。こっちは片手剣と刀だがかぶってないか?」

「マジか…。俺も刀だ…」

 まさかの話しかけてきた奴がダブル対象になった。

「私、武器いらないんで大丈夫です」

「本当か、ならよかった」

 よろしくと言って握手する。

「そういや、名前聞いてなかったな」

「クオンで後ろにいるのがスラルだ」

「聞かない名前だな…。俺はクライン。後ろの「ゴブリンが来たぞ!」

 前線にいたプレイヤーが大声で知らせる。

「俺たちは勝手にやるから、自由に行こうぜ」

 自己紹介も中途半端に俺は駆け出した。

「置いて行かないでくださいー」

 その後をスラルが続く。

 

 前線はすごいことになっている。5体ほど沸いて出たゴブリンたちと戦っていると思ったら数は増えていき。常に10体ほどのゴブリンがいる。

 10体ほどから増えていかないところを見るとどうやら沸く数が10体ほど固定されており、倒せば倒すほど出てくるようだ。

 そんな中、俺たち二人は前線の少し後ろで見学をしている。

「クオン君。行かないの?」

「いや、無駄に体力を削る事はないだろ。パーティーを組んだ連中には悪いが俺は町を守るだけで良いからな、前線をすり抜けている奴を確実に仕留めるつもりだ。行くなら行っても良いぞ。経験値を稼ぐ良い機会だろ」

「いえ、クオン君と一緒にいます」

 笑顔で言われ、恥ずかしくなる。

「そういってくれるとうれしいな…」

 照れ隠しに頬を描く。

「く、クオン君がうれしいって行ってくれた…」

 幸せそうな顔でぶつぶつ、つぶやきながら自分の世界に入っていった。

 

 開始して10分ほどたったがゴブリンたちの沸く量は変わらない。8体ほど前線をすり抜ける奴がいたが俺とスラルが殺して行く事で街には近づかせていない。

 

 

 

 楽なクエストだ。これだけの人数がいれば簡単にクリアできる。

 ゴブリンを倒している前線の者はそう思っていた。

「オレンジが来た!」

 背中からこの言葉を聴くまでは…。




まぁ、この話をデレ話と判断するかは読者に任せるとして、次回こそ戦闘。
まぁ、しょぼい表現だろうけどね?。
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