ソードアート・オンライン『疾風の狂戦士』   作:神滅

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決闘

「合図はそっちがしろよ」

「ずいぶん強気だな」

 キリトは剣を構え「始め」合図を出した。

 合図と同時に走り出す。

≪ダブル≫

 先手必勝。先に剣技を出したのは俺だ。二連続の攻撃だが、さらに速くなった攻撃は二連撃というより、一撃で二発の攻撃だ。予想はできていたのだろうがあまりの速度に一撃は防御できずエラーコードがでる。

 反撃を食らう前に後ろに引く。キリトはそれを追ってくる。

「さすがの速さだな」

「それが取り柄だからな」

 後ろに飛びながら答える。ある程度下がったところで止まってキリトを迎え撃つ。その攻撃を自分の片手剣で防ぎ俺の剣の上をスライドさせて俺を狙う。

「あぶね」

 体を曲げ片手剣を避ける。そのまま距離を取る。キリトは追ってこなかった。

「これだけ速いって事は避けることで防御を必要としないのか」

「あぁ、俺に触れることすらできない奴はいっぱいいる」

 次の一撃のことを考える。

「師匠ー。無事だったんですねー!」

 元気のいい声が聞こえた。そちらに気を取られてしまった。

 キリトはその瞬間を見逃さない。卑怯だろと思ったがキリトには聞こえていないのかもしれない。

 キリトの振り上げを防御するが、握る力が甘く、剣が宙を舞う。

「貰った!」

 キリトが大きく踏み込み。剣にエフェクトがついた突きが来る。

 後ろに向かって少し飛ぶ。着地など考えずそのまま地面に倒れこむ。

 エラーコードが出ないところを見る限り、まだ決着はついていないようだ。

「やぁぁ!」

 突きした直後に下に振り下ろす。振り下ろす剣を蹴りで弾く。キリトの剣がまっすぐ飛んで行き壁に刺さる。

 驚きながらも冷静に剣を追おうとするキリト。体を捻らせてキリトの足を蹴る。コードによってこかすこともできないが後一撃で俺の勝ちとなる。

 さらに天は俺に味方したのか丁度。俺の剣が落ちてきた。

 地面に刺さったそれをつかみ装備される。それに気づいたのかキリトはこちらを向いた。

「何してるんですか?」

 ここに来てスラルの到着。

「ちょっとな、決闘だな」

 会話をしながらもキリトの隙をうかがう。

「なんだよ。大切なものが見つかったんだな」

 キリトも話ながら俺の隙をうかがう。スラルは空気を読んで距離を取った。

「少し安心したぜ。俺に勝ったら死ぬんじゃないかと思っていたからな」

「なら、安心して負けろ」

「それは無理な相談だ」

 キリトの狙いはわかっている。前回同様に真剣白刃取りで勝つつもりだろう。

 俺が繰り出す次の技は最速の剣技。

 奴が受け止めるか、俺がしとめるか…。

「行くぞ」

「来い!」

 最速の剣技。

≪リニアー・スラッシュ≫

 直線に走り切り裂く。

 俺は壁を切り裂きオブジェクト攻撃によるエラーコードをあらわす。

 剣を捨て壁に刺さっているキリトの剣を抜く。少し重いがバーサーク状態でなら持てないことはない。

≪リニアー・スラッシュ≫

 再び加速。完全に予想外の攻撃だと思った。剣技を発動するまで…。

 キリトはこちらを向いていたのだ。

 読まれていた。しかし、

この速度を取ることができるか。

 キリトの目は俺を見つめていた。

 キリトが俺の剣を取った。

「俺の勝ちだ!」

「俺の負けだ…」

 キリトの蹴りが俺に命中してエラーコードが出る。

 俺の敗北だ。

 最近負け続けてる気がした。

 

 

「なんで、剣を取ると思った?」

「クオンの目が俺を見ていなかった。その後ろの物を見てるようだったからな。本当に後ろからとは思わなかったけどな」

 キリトは俺の目を見て攻撃を予測したと言う。きっと、この男はゲームクリアに大きく関係して行くのだろう。

「参ったな。そんなのありかよ」

 こいつにはかなわない。

「それじゃ、またな」

 キリトが立ち去ろうとする。

「キリト!」

 大声で叫んだ。キリトはこちらを振り向く。

「なんだ?」

「何かあったら俺に言え。全力で力になる」

「あぁ、そのときはよろしくな」

 軽く、手を振って帰っていた。

「クオン君…」

「あぁ、完敗だ。あいつは、ゲームをクリアする勇者レベルだな」

「なら、安心ですね」

「何が?」

「クオン君も勇者ですから」

 スラルの笑顔が俺を癒してくれた。

「さて、帰るか」

「はい」

 負けはしたがなんだか、すっきりした気分だ。

 

 

 余談だが、ゴブリンの討伐数がもっとも多かったのは聖竜連合だったそうだ。

 なんでも、高レベルのメンバーだけのPTを作ってその1つのPTでほとんどを討伐したらしい。

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