ソードアート・オンライン『疾風の狂戦士』   作:神滅

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俺と…

 それから、2週間ほど経った。

 

 俺達は、ダンジョンで強くなっていった。

 俺は速さの更なる高みを目指し続けた。スラルは、そんな俺を支えてくれた…。

「今晩は何にしましょう?」

 いつもの狩りを終わらせ、帰宅する。

「悪い、ちょっと用事で遅くなるかもしれないから。先に食べておいてくれないか?」

「え?」

 スラルは、驚いた顔をして、「教会にですか?」と尋ねた。

「いや、教会じゃない。ちょっと、用事がな」

 そう告げて、街のワープポータルで目的の場所に飛ぶ。

 

 俺が来たのは48階層の水車小屋。

 扉を開けて、その店の経営者に挨拶する。

「よう、来たぜ。注文の品はできてるか?」

「本当に速いわね。完成した事をメッセージでさっき送ったばっかりなのに」

 経営者であるリズベットがでてくる。

「狩りがちょうど終わったんだよ。完成品は?」

 注文していた商品を受け取り例を言って出て行く。

「お幸せに」

 出て行くときに言われた。ちょっと恥ずかしい。

 

 宿に帰るとスラルが飯を作って待っていた。

「先に食べておいてよかったのに」

 席に着く。

「クオン君」

 食べようとしたところで呼ばれる。

「どこにいってたんですか?」

「リズベットのとこにな」

「どうして、教えてくれなかったんですか?」

 ちょっと、スラルが怒ってるよ…。

「えっと、付いて来るだろ?言ったら」

「クオン君は私のこと、どう思ってるんですか?」

 スラルは涙を流し始めた。

「スラル君は私のことを恋人と言ってくれました。でも、いつもダンジョンばかり。私は恋人じゃなくて、相棒じゃないんですか!」

 これが、スラルが普段思っていた胸のうち…。

「仕方ない、もう少し機会を見て言いたかったんだが」

 ウィンドを操作して、先ほど受け取ったアイテムをオブジェクト化する。

「指輪?」

「あぁ、これを注文していたから取りに行ったんだよ」

 指輪をスラルの前に置く。

「私に?」

「もちろん。結婚しよう」

 スラルは涙を流し続ける。

「はぃ。もちろんです」

 こうして、俺達は結婚をした。結婚システムを利用すると二人のアイテムとお金が共通したものになる。

 結婚には、キリトや、アスナ、クラインなど世話になった奴を招待した。

 それからは、ダンジョンで集まったお金で家を買い、俺達は幸せな時間を過ごした…。

 

 

 

 あれから、長い月日がたったある日、攻略PTを集まる前に74階層の攻略の噂を聞いた。

 俺達は今までと同じでダンジョンをひたすらに回って、攻略組とは別行動をしていたが、この情報は懐かしく感じた。

「まるで、あのときの私たちのようですね」

 スラルが料理をしながら答える。

「そうだな。あの頃は無茶なことをしたな」

 43階層で俺とスラルでボス部屋の攻略、あの思い出を思い出し、笑う。

「誰なんでしょうね。そんなことをするのは」

「決まってる。自信過剰な、大馬鹿野郎だ」

「なら、クオン君も大馬鹿ですね」

 思わず苦笑する。

「ひどいな、自分の夫をそんな風にいうなんて」

「大丈夫ですよ。私は、そんなクオン君が大好きなんですから」

 お互い微笑ながら今日をすごす。

「今日はどうします?」

「そうだな」

 考えているとニュースの中に興味が引かれるものがあった。

「これを見に行こうか」

 そういって見せたのはキリトVSヒースクリフの記事。

「キリトさんとヒースクリフさんですか」

「俺は、この二人に勝てなかったからな。どっちが強いのか解らないな」

 それに気になることが書かれている。二刀流、片手武器を二つ同時装備できるものだ。

 その存在を聞いた俺も欲しいと思った事がある。

「キリトは二刀流を使えるらしいな。二刀流と神聖剣の対決か」

「この世界の最強が決まるのかもしれませんね」

「どっちが最強だと思う?」

「キリトさんですね。アスナさんのためにも」

「なるほど。俺の見立てでもキリトが上だろうな。ゲームセンスはすごい上に二刀流を加えるからな。でも、勝つのはきっと、ヒースクリフだ…」

 まだ、俺は覚えている。俺のとの特殊な決闘で出した。奴の速度…。俺の高速剣技を超える速度は通常のもの出ない。

「まぁ、見に行ってみようぜ」

 

 75階層で行われた。

 人気は相当な物だ。新スキルを一目見ようと集まったのだろう。

 

 結果は、ヒースクリフの勝ちだった。

 いや、俺から言わせれば、キリトが勝っていた。

「残念でしたね…。クオン君の言うとおり「スラル、一回帰ろう」

 そういって、その場を後にして自宅に帰った。

 

「さっきの勝負。最後の攻撃がおかしくなかったか?」

「そうですか?速すぎて、解らなかったです…」

「そう。速すぎる。ヒースクリフのあの速度はきっと、このゲームのステータスじゃない」

「どういうことですか?」

「あいつの噂を知ってるか?」

 ヒースクリフの噂とは、一度もライフが半分以下になった事は無い。その噂をスラルも知っていた。

「おかしいと思わないか?一度も無いなんて」

「だから、噂になるんじゃ?」

「俺の推測では、奴は…。ゲームマスターと関係を持ってる…」

「そんな、死のゲームに参加する必要なんて…」

「きっと、ゲーム攻略を進めるためだ」

「そんなことしたら、閉じ込める理由が…」

「ヒースクリフが立ち上げたKoBのおかげで攻略は着々と進んでいっている。KoBが無ければ、まだ50階層の後半だっただろう。つまり、ヒースクリフとは、俺達をこのゲームになれさせるためにゲームマスターが用意したアドバイザーだ」

「発表しないのは、証拠がないからですか?」

「あぁ、そうだ。そして、証拠を見つけるために、俺は最低なことをする。次のボス攻略でヒースクリフが動いたとき、攻略後に奴を攻撃する」

「え…」

「もし、俺の勘違いなら俺は大悪党になる。でも、試す価値があるんだ」

「解りました。止めれないことは知ってますから」

 スラルは止めなかった。いや、前のように直前で俺の変わりをしようとするのかもしれない。

「それで、私は何をすれば良いですか?」

 その、考えも消すべきだ。

「信じてくれ。俺の考えは正しいと、俺が足を止めてしまわないように」

「そんなこと、言わなくても信じてますよ何時までも」

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