ソードアート・オンライン『疾風の狂戦士』   作:神滅

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教会

 今俺達は、教会に来ている。

 久々に、子供達と遊びに来たのだ。

「お久しぶりです。サーシャさん」

「はじめまして、サーシャさん」

 スラルと来るのは、初めてである。結婚をしてからも何度かは来るが1人で来ている。

「お久しぶりです。クオンさん。そして、始めまして。遊びに来てくれてありがとうございます。スラルさん」

 俺がお互いのことを話していたから簡単に話は進んだ。

 

 それから、俺は子供達に自分の冒険話や、ちょっとした遊び道具で遊んだ。スラルは料理スキルでおいしいご飯を準備してくれている。

 

 スラルの料理で一気に、子供達の人気を掴み。みんながスラルに話をしている。

「サーシャさん。今良いですか?」

 子供達が居ない所へ呼ぶ。

「街で、いつもより人を見ませんでしたが、何かあったんですか?」

 来る途中に感じた疑問を問う。

「最近、軍の納税がひどくて、みんな宿屋から出ないんです」

「納税?そんな制度聞いたこと無いぞ」

 軍に入っていた俺がよく知っている。

「ここでは、最大権力を持ってますから、理由をつけてカツアゲです。最近、軍が変になっていて」

 50階層で大将が死んだとは聞いたが、ここまでとは…。

「ありがとうございます。今度、様子を見てみます」

「危ないですよ」

「何言ってるんですか。俺は元軍の人間ですよ。それに、足には自信ありますから」

 そういって納得させる。

 

 サーシャと話が終わると子供達が俺の話を再び聞きに来た。

 どうやら、スラルの悪い癖が出たようだ。

 リズベットから聞いたのだが、スラルは俺を称えすぎる。

 子供達からの質問を答えていくと声が聞こえた。

 「ギン兄ィ!」「教会に金を持って来いって知らせろ!」

 俺の行動は速かった。

「サーシャさん。子供達を奥に。何人か教会に帰って来るので、同じく奥に誘導してください」

「付いていきます」

 スラルは子供達を掻き分け、俺と共に出る。

「どうしたんですか?」

 事情を知らずに出てきたのだから当然の問いだろう。

「子供の泣き声と、教会に金を持って来いって言葉が聞こえた。たぶん、軍だ。子供が心配だ。先に行く」

 走るペースを上げる。

 途中で子供達とすれ違ったが足を止めない。スラルが何とかするだろう。

 

 子供達の声がする路地に入ってきた。

「何だ。お前」

「お前らいるか?」

 軍の制服を来た奴を無視して問う。

「兄ちゃんだ」

「兄ちゃん。助けて!」

「お金を渡しても、足りないって言うんだ」

 聞き覚えのある声が聞こえた。軍の連中が邪魔で見えないが。

 ちなみに、俺は子供の1人1人の名前を覚えていない。1人を呼ぶことが無いから覚えれないのだ。

「警告だ。今すぐブロックを解け」

「解いてやるよ。金を持ってきたらな」

「いくらだ?」

「有り金全部だ」

 即答。さらに他の軍の連中が笑い出す。

「良いだろう」

「兄ちゃん。駄目だよ!」

「お金払ったて解いてくれないよ!」

 子供達が俺を止める。

「いや、金は出さない。俺とスラルの生活費であるからな、変わりに…」

 言い切った瞬間剣を抜く。

「見物料で良いだろ?」

 剣を振る。しかし、システムコードが奴らを守る。

「何だよ」

 ただの素早い一発だ。何も感じないだろ。

「今のが1割だ」

「あ!?」

 次の瞬間。システムコードが出るときの発光と衝撃音が立て続けに襲う。

 1瞬にて2連撃を放つと俺の耳を壊すような爆音が鳴った。

「っつ!」

 両耳を塞ぎ座り込む。

「な、何だこいつ」

「兄ちゃん!」

「あー。大丈夫大丈夫。ちょっと、耳がよすぎるんでな、覚悟してなかったから驚いただけだ。眩しいかも知れないから、目を閉じとけよ。俺の戦闘が見たいなら別だがな」

「調子に乗るなよ」

「クオン君速過ぎだよ…」

 息は切らしていないが、スラルが疲れているようだ。

「悪い悪い」

「いい女じゃないか。金じゃなくて、その姉ちゃんが払ってくれるなら、それでも良いぜ」

 俺の中のストッパーは弾けとんだ。

「じゃ、行こうか本気で」

 一歩踏み込む。その瞬間俺の手は奴らの視界から消えた。

 爆音が鳴り響き、音の振動が、その場に居た者全員が感じた。

「ぎゃ…ぐぁ…わぁぁぁ!」

 直撃してる奴は悲鳴を上げる。

 いったん、攻撃を区切る。

「今ので30発だ。この短時間で30発なら、見物料としてかなりのものだと思うがどうだ?もっと見るか?」

「ひぃ…」

 軍の連中の目は恐怖に満ちていた。

「俺達が悪かった。見逃してくれ」

 そういってブロックを解く。後ろでは見覚えのある子供が下着姿だ。きっと、防具とかも渡したのだろう。

 第二のストッパーと最後のストッパーも外れた。

「お前ら、服を着て。あのお姉ちゃんについて行って教会に帰るんだ。お姉ちゃんは俺の知り合いだから安心しろよ」

 できるだけ優しく声をかけた。

 子供達は服を着てスラルと共に教会に向かった。

「あの…。俺達も帰って良いですか?」

 軍の連中が恐る恐る聞いた。

 子供達の足音が聞こえなくなるのを確認し、

「待てよ。ここからサービスだから、付き合えよ」

 俺の本気の攻撃を1分間みっちりと与えてやった。奴らが全員気絶したので、メッセージを置いて、スラルたちに合流した。

 

「兄ちゃんは、すごいね!」

 合流した俺を子供達が目を輝かせて言う。

「お前らは聞いてなかったのか?俺はボスを1人で倒すんだぞ」

 子供達が俺に抱きつく。

 そんな、姿をスラルはじっと見ていた。

「どうした?」

「いや、クオン君は子供達が好きなんだなって思って」

 子供達が抱っこをねだるが、システム的にできないので手を繋いでやる。

「んー。そうかもな」

 いつか、私とクオン君の子供ができれば・・・と思うスラルであったのは語るまでも無いだろう。

 

 

 教会に帰ると、教会の中に二人の人物が入っていくのが見えた。

「兄ちゃん。軍の連中だ」

 教会にまで徴収かよ…。

「俺が追い払ってくる。スラル、子供達を」

「解ってますよ。かっこいいところ見せてくださいね」

 微笑んでから、教会に入る。

「教会にまで、徴収とは落ちたもん…だな」

 怒りの言葉を発するが後姿を見れば、見覚えがありすぎる。もちろん元軍なのだから、知っている奴もいるかもしれないが…。こいつらは…。

「クオン君?」「クオン?」

 最近、結婚をしたキリトとアスナだった。そして、子供をつれている。

「えっと、サーシャさん出てきて大丈夫ですよ。俺の知り合いです」

 サーシャや子供達が出てきて装備を見せてなどキリトたちに集まっていった。

 

 

「それで、何のようできたんだよ」

「この子の事解りませんか?22層で迷子で、記憶を…なくしているみたいで…」

 その少女は見たことも無く、肌の色は純白。長い黒髪は艶やかに光り、どこか異国風のくっきりとした顔立ち。

 そもそも、13歳以下は使ってはならないはずだ。1つの推論がでただが、ありえないものだ。

「とりあえず、その子は、ここにはもともと居なかった。サーシャさんもそういうだろう。そして、サーシャさんはこのゲームが始まったときに、小中学生を全員教会に招いているはずだから、可能性としては、最近、またはゲームが始まって少ししてから、このゲームをプレイした子供なのかもな」

「そうか…。すまないな、突然」

「いや、良いよ。お前らがきたことで子供達も喜んでいる」

「そういえば、この子達の生活費はどうなってるの?」

「あぁ、ここの年上の子達が安全な狩場で狩りをしている。そのせいで軍のカツアゲにあってるらしいがな」

「防具がかなり上の物だったけどお前か?」

「あぁ、ちょっとはな」

 「優しいな」といわれるが、「偽善さ」と答えた。

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