Fate/nolifeking 〜正義を目指す者〜 作:Fateアーカード
……ふぅ、はい!言い訳はいたしません!
本当に!!!!!!!更新遅れてすみません!!!!!!!
今度からは2ヶ月〜3ヶ月に1回更新できたら良いなと思っております!
それでは続きどうぞ!
静かな満月の夜、心地よい風が縁側でくつろぐ二人を癒す。
1人は赤みがかかった短髪の少年、1人は黒髪の何処かやつれた男。
ただ何も言わず美しい月を見上げる。
「子供の頃…僕は正義の味方に憧れてた。」
男は独り言のようにつぶやく。
「なんだよ、憧れてたって…諦めちまったのかよ?」
「そうだね、どうやらヒーローは期間限定で、大人になると名乗るのは難しいらしい。」
少年のその純粋な質問に、苦笑しながら答え、そしてまた月を見上げる。
「そっか…ならしょうがないな。」
「うん、しょうがないね。」
男は何故こんな話をこの少年に聞かせたのだろうか、自分自身でもそれは分からなかった。
でも、何故だかどうしてもこの少年に聞いて欲しかったのだ。
自分の求めた理想を、そして届かず掴むことが出来なかった夢の果てを。
「あぁ、しょうがないからおれが代わりになってやるよ。」
「えっ?」
驚き少年の方に振り向く、そこには真っ直ぐで純粋な、そして強い意志を宿した瞳が男を見つめていた。
「任せろっての、爺さんの夢はーーーー。」
ーーー熱い熱い熱い、周りは凍えるような寒さの筈なのに、俺の体温は上がり続ける。
「はぁ…はぁ!」
不自然に呼吸が乱れる、こんな尋常じゃない殺気感じた事もない。
俺の体全体が危険信号を出している。
「お兄ちゃんそんなに怖い顔しなくたって大丈夫よ。あとで…」
「お兄ちゃんも殺してあげるね。」
イリヤと名乗ったその少女は無邪気な笑みでそう俺につたえる。
隣には殺気の正体であるバーサーカーと呼ばれた岩のように大きいサーヴァントが立っていた。
「くっ…!マズイわね、よりによってこんな時にバーサーカーのサーヴァントに出くわすなんて。」
あの遠坂でさえ焦りを露わにして身構える、そしてそれをかばうよにして前に立ち臨戦態勢をとるセイバー。
何も言わずただ笑みを浮かべ、俺の隣に立つアーカード。
「凛下がってください!アレは危険です。」
「そうね、普通に考えればイキナリあんなとやり合ってる場合じゃないでしょうからここは…」
「あら?逃げようたってそうはいかないわよ凛。あなたたちはここで私のバーサーカーに殺されるんだから。」
空気が更に凍りつき、俺の体温は更に上がる。
そして、少女からバーサーカーに抹殺の指令が上がろうとした瞬間。
「本当に良いのだな?イリヤ。」
沈黙を貫いていた、否喋ることが出来ないと思っていたバーサーカーが口を開いたのだ。
「なっ!?しゃ!」
「喋った!!??」
俺と遠坂は驚きの余り声を上げる。
「あー!もう!なんで喋っちゃうのよ!バーサーカー!折角相手が感違いしてくれてたのに!」
「む、それはすまないイリヤ。だが本当にこの場にいる者達全員を殺して良いのか?サーヴァント二人ならまだしも、その後ろにいるマスターはどちらとも子供、お前とてあちらの少年には何か聞きたいことがあると言っていたではないか?それに…」
俺たちへの警戒は怠らないまま、イリヤと会話を続ける。
「私とて、子供を殺す事にはいささか抵抗がある。」
見た目からは想像も付かない優しく穏やかな声で話すバーサーカーに
イリヤも少しバツの悪そうな顔をして考え込み。
「あーもう!そうねそう言えばそうだったわ!わかったわよ、バーサーカー!サーヴァント2人を殺しなさい!」
「ふっ、承った。感謝するぞイリヤ。」
丁寧にお辞儀をして、再び俺たちへと向き直る。
「さて、待たしてすまなかったな、歴戦の英雄達よ。恨みはないが、我が主の命により、お主らの命貰い受ける!!!」
ゴォウ!!と言う凄まじい轟音と共に、大跳躍し俺たち目掛けて突撃してくるバーサーカー。
「セイバー!お願い!!」
遠坂の声と共にセイバーが飛び出す、そしてバーサーカーの斧剣を見えない剣で受け止める。
「せぁあ!」
とてつもない衝撃音が辺りに鳴り響く。驚くべきはあの小柄なセイバーがバーサーカーに一歩も引かず競り合っているところだ。
「クククク、良く見ておけ士郎、これがサーヴァントの…数多の時代で数多くの伝説を残した英霊同士の闘争だ。」
アーカードの表情はいつもと変わりはしないが、その眼だけはセイバーとバーサーカーの闘いを一瞬たりとも見逃さない様にと、真剣そのものになっていた。
「ハァァァ!!」
「ぬぅおおおお!」
高速の攻防が続く、一瞬のスキが死を招くだからこそ両者共全力で打ち合う。
「おぉ!」
バーサーカーの振り下ろしを、一寸の見切りで回避するセイバー。
スキが生じたバーサーカーに。
「風よ…吹き荒れろ!!」
セイバーの見えない剣から放たれた暴風が、バーサーカーを吹き飛ばした。
「ぬぅ!?」
体制を崩しながら後ろに後退するバーサーカー。
追撃の手を緩めず、バーサーカーに向かって走るセイバー。
「ハァァァ!!」
バーサーカーの心臓をセイバーの剣が貫かんとした瞬間。
「ふふ、遊びは終わりよバーサーカー。」
イリヤの冷たい不気味な声が響いた。
ギィイン!!硬く歪な音がする。
そしてアーカードが声を漏らす。
「ほう…。」
「馬鹿な!?」
そこにはバーサーカーの皮膚を貫けず困惑するセイバーの顔があった。
「私の剣が…これは!宝具!!」
「少し気付くのが遅かったな、セイバー!!!」
完全に虚を突かれ、嵐の様なバーサーカーの、横薙ぎの一撃がセイバーに叩き込まれる。
「ガァ!!ぐあぁぁぁ!!!!!」
グチャリと言う鈍い音と共に宙を舞い地面に落下するセイバー、そしてセイバーへ向け歩を進めるバーサーカー。
「セイバー!!」
「あははは!勝負あったようね凛!当然よ、あなたと私のサーヴァントではすでに英霊としての格が違うんだから」
「英霊としての…格ですって。」
「そうよ、何を隠そう私のサーヴァントバーサーカーは、あのギリシャ最大最強の英雄ヘラクレスなんですもの。」
「そんな….…ヘラクレスだなんて。」
ヘラクレスその名は俺も聞いたことがある、と言うより聞いた事がない奴の方が少ないはずだ、ギリシャ神話に登場する全能の神ゼウスの息子にして、十二の難行を成し遂げた半神半人の大英雄。
「これでわかったでしょう?あなたのセイバーも相当な英霊なんでしょうけど、私のバーサーカーに敵わない訳が。」
「ぐっ…あ…あぁ!!」
今にも倒れそうになりながら、苦しそうに大量の血を流し、それでも懸命に立ち上がろうと、剣を杖にして力を振り絞るセイバー。
だが間に合わない、バーサーカーは既にセイバーの目の前に立っている。
「なにやってるの、潰しなさいバーサーカー!」
イリヤの叫びに手に持っていた斧剣を振り上げ力を込める。
「先ほど言ったように恨みはない、だが私は私の主に誓ったのだこの命尽きるまで主の命は私が守ると、そして必ずや聖杯を主の元に持ち帰ると。」
セイバーにその言葉は聴こえない、目だって見えているかわからない。この状況をアーカードはただ沈黙し見つめ、遠坂は動けないでいる。このままじゃあいつにセイバーが、セイバーが!!
「俺がいかなきゃ…セイバーが死ぬ。」
そう思った瞬間に体が勝手に動いていた、真っ直ぐにただ一直線にセイバーの元へと走る。
「何やってるの衛宮君早く逃げて!」
遠坂の驚く声が聞こえる、でもそんなもの関係ない、今行かなきゃ間に合わないだから…
「さらばだ、セイバー。」
バーサーカーが斧剣を振り下ろす。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!!セイバァァァァァ!!」
「何!?」
力の限りセイバーを突き飛ばす、良しこれでセイバーは大丈夫だ、でも俺は…
ドォォオォン!!!!!!!
「あがぁ!!!」
何が起こったのかも分からず全身に耐えがたい苦痛が押し寄せる、空高く舞い地面に叩きつけらると思った瞬間、何かに受け止められた。
「全く、不器用な男だ。」
「アー…カード…」
「流石は大英雄だ、お前が飛び込んできた瞬間咄嗟に体を捻って直撃を避けさせた、だが…そうは言ってもあのヘラクレスの一撃、衝撃波だけで動け無くなる程お前の骨を折ってくれたようだな。」
そうか俺の体がまだ繋がっていたのはそう言う訳だったのか、でも本当に全身の骨がイカれてしまったようだ、全く動けない。
「そうだ、セイバー!セイバーは?ーーっ!!」
「そう焦るな士郎、セイバーならあそこだ。」
見るとセイバーは遠坂に抱えられ治療の魔術を受けていた。
「さて…とおい
アーカードは俺に痛みが無いようゆっくりと遠坂の元に下ろす。
「衛宮君…!!」
「士郎、いささか今のお前の行動には肝を冷やしたぞ、セイバーはこの聖杯戦争の敵、それを身をていして助けるなど…理解出来んな。何故あんな事をした?」
アーカードは口元を笑わせ、興味の尽きない目で俺を見る。
「敵とか味方とか…そんな…のは…関係無い…さっきも言っただろ…俺は遠坂達とは闘わないって…それに……目の前で苦しんでるセイバーを…見て…ほっとけなかった…気付いたら体が勝手に動いてた。」
ありのままの気持ちを話す、これでアーカードが納得するのかどうかは分からないけど、それでも俺の思いのままを伝えた。
「クククク、アハハハハハハハハ!!!面白い!面白いぞ!!流石は私のマスター!恐ろしいまでにバカで嘆かわしいほどに愚直!」
何が可笑しかったのか、アーカードは突然笑い出した、だがすぐに笑いを止め何時もの表情に戻る。
「いや、そうだな…だからこそ、聖杯は私をお前の元へと呼んだのかもしれんな。行くぞ士郎…せいぜいうす暗がりをおっかなびっくりついて来い。」
「アーカード…何を…?」
アーカードは俺に背を向け、バーサーカーへと歩き出す。
「まぁ見ておけ、私のマスターに手を出したことが、いかに大きな代償を払わされる事になるか教えてやろう。」
アーカードとバーサーカー、二人が対峙した時辺りは異様な空気に包まれる。
まるで映画にある、突如現れた得体の知れない
「ふふ、代償を払わせる?あはは笑わせないで!貴方も見てたでしょう?最優のサーヴァントとされるセイバーの一撃ですら、私のバーサーカーに傷一つ付ける事は出来なかったのよ?」
「あぁそうだな、見ていたさ…この眼でね。」
「なら、無駄な事はせずに私のバーサーカーに殺されなさい、いやらしい下等な吸血鬼。」
なんだって、いまイリヤはなんて言ったんだ?吸血鬼?アーカードが?いったい何を言ってるんだ?
「ほぅ、流石は大英雄のマスター気付いていたのか。」
アーカードも隠すことなくそれを認める。
「げほ、ぐっ…!遠…坂!!あいつは…イリヤは何を言ってるんだ…アーカードが…吸血鬼??そんなこと…」
痛みが走る、それでも聞かずには入られない。
「えぇそうよ、アイツの言ったことは本当よ。てっきり気付いてるのかと思ってたから…あえて聞かなかったし言わなかったのだけれど、衛宮君、貴方のサーヴァント…アーカードは確かに吸血鬼よ。」
遠坂は嘘偽りの無い眼で、ハッキリと俺に伝える。
「通常、聖杯戦争のマスターは、敵サーヴァントのステータス情報を視認する事ができるの。貴方はまだ未熟な魔術師だったから、ステータス情報を見る事が出来なかった様だけど。」
驚きを隠せない俺に遠坂は続ける。
「貴方の屋敷で最初にアーカードと対峙した時、あの異常なまでの不死性に疑問が湧いてステータスを確認したの、その中で、アーカードが持つスキルの一つに、吸血種だけが持つスキルが存在した、それで彼の正体が吸血鬼だって分かったわけ。」
「そんな…なら、アーカードは本当に…」
「そうだ士郎、言ったであろう?私は化物だと。」
アーカードがバーサーカーと対峙したまま、語りかける。
俺からの返答を待つ様に。
「そうだな…正直驚いてる、でも…それがなんだってんだ!!」
「お前が吸血鬼だろうと、化物だろうと、お前が俺を助けてくれた事には何の関係も無い!!お前がいなきゃ、俺はとっくの昔に死んでたんだ!」
「お前はアーカードだ!俺の信頼する…大切な相棒だ!!!!だから…頼むアーカード!!俺やセイバー、遠坂を助けてくれ。」
アーカードは振り向かない、だが静かに懐に収めたていた二丁の銃を取り出す。
「クククククク!!!了解、認識した。
「さぁ行くぞ大英雄、豚の様な悲鳴を上げろ!!!」
ガチャと言う音と共に、銃をバーサーカーに向け撃ち放つ。
向かって行く弾丸、だがバーサーカーは避けようともしない。
「無駄だ、その様な武器では私に傷を負わせる事は出来ん…ぬっ!!」
直撃した弾丸は凄まじい音共にバーサーカーを、数センチ後退させる。
傷は付いて無いものの、その威力によってバーサーカーを後ろへと仰け反らしたのだ。
「どうした大英雄?まだまだこんな物じゃないだろう?弾はまだまだあるぞ!さぁ!!来い!!お楽しみはこれからだ!!」
白銀と黒鉄の二丁銃 カスールとジャッカルを絶え間無く連射し、バーサーカーに撃ち込む。
鈍く大きな衝撃音が、何度も何度も響き渡る。
「ぬぅぅおぉ!!」
「クァハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
降り注ぐ弾丸の雨に、後退しながら身動きが取れないバーサーカー。
だがそれでもその身体には、やはり傷一つに付かない。
「フン!!!」
バーサーカーが声を上げ横に飛ぶ、弾丸の雨を回避し、そのまま一気にアーカードとの間合いを詰める。
「■■■■■■ッーーーーー!!!!!」
声にならない咆哮を上げ、斧剣でアーカードを叩き潰す。
爆発の様な轟音を響かせ、アーカードの立っていた場所は、バーサーカーによってクレータにされていた。
「…ふぅ、少し力を入れ過ぎたか…しかしこれで終わりだ。」
斧剣を、肩に担ぎクレータから出て来る。
「良くやったわバーサーカー、どうやら代償を払わされたのは貴方の様ね、当然の結果よ!貴方みたいな半端な吸血鬼に、敵う相手じゃないもの。」
イリヤの勝ち誇った声がする、でも俺も遠坂も冷静だった。
あいつは、アーカードはこんな程度じゃやられはしない。
ダァン!!と鋭い銃声が鳴りバーサーカーの肩を掠める。
「なに?」
「そんな!嘘よ!バーサーカーに潰されたはず!どうして!?」
イリヤ程では無いが、バーサーカーですら少し驚いている。
「クククク、勝利の余韻に浸るにはまだ早いぞ大英雄。悪いが私はこの程度では死なんさ。」
赤黒い影の様な物が、集まりながら形をなしクレータから出て来る。
その影からは、無数の眼がバーサーカーとイリヤを見つめていた。
「なるほどな…ネメアーの獅子、レムネーのヒュドラ、エリュマントスの猪、私も多くの怪物達をこの手で討ち取ってきたが…お前の様な化物は始めてだ…」
流石は歴戦の大英雄、バーサーカーの顔は恐怖や焦りではなく、未だかつて見たこと無い、未知の敵との遭遇に喜び震えていた。
「楽しい…楽しいぞ大英雄!!ようやく本気を見せてくれるのか、ならば私も全力で相手をしなければ失礼というものだ。」
アーカードは、カスールとジャッカルを懐に戻し、右手と左手の薬指と小指のみを折り、顔の前でカメラ手のポーズを取る。
「いったい、何をするって言うの…そ…そんな事したって私のバーサーカーには!!」
「クククク、バーサーカーのマスターよ。」
不気味さから怯えるイリヤに、アーカードは笑いながら口を開く。
「貴様は先程、私の事を半端な吸血鬼と呼んだな?」
「そ…そうよ、それが…それがなんだって言うの!!」
強がってはいるが、声が少し震えている。
おれや遠坂も、アーカードの強くなる不気味さに、冷や汗をかく。唯一、バーサーカーだけは口元に僅かな笑みを浮かべ、アーカードを見つめていた。
「では教育してやろう、
アーカードの姿が闇の様に黒く染まる。
そしてその身体から無数の眼が開眼する。
「 拘束制御術式 クロムウェル第3号…」
その場にいる者全てが凍りつく。
「第2号…」
とてつも無い何かが解き放たれようとしている、そんな感覚に。
「第1号…開放!!」
ゴォォォっと言う音共にアーカードの周りを風が包む。
「ハハハハハ!!!!」
アーカードの身体からは、無数の巨大な黒い犬達と虫が飛び出し、バーサーカーに遅いかかる。
「オォォォォォ!!!■■■■■■■ッーーーーー!!!!!」
咆哮を上げその全てを斬り伏せていくバーサーカー、だがそれでも無限に等しく湧く、虫や犬達に身体の自由を奪われていく。
「な、なによ…なんなんのよこれ…バーサーカーが…押されてる!?」
「■■■■ッーーーーー!!!!!」
纏わりつくアーカードの使い魔を、これでもかと薙ぎはらう。
しかしやはりその数は減ることを知らない。
「嘘でしょ…これがアーカードの宝具…規格外だわ。」
「すご…い、すごいぞアーカード…。でも…」
無限の使い魔達によってバーサーカーは身動きが取れないでいる、だがそれだけだ、バーサーカーの身体には未だ傷一つ付かない。
「クククク…頑丈だな、私の使い魔ですら傷が付かないとはな。なら…コレはどうだ?」
ズォォォっと言う音を鳴らしながらアーカードの身体から赤黒い影のような者が何十本と伸びてくる。
その影は形を手に変え
「行け。」
アーカードの指揮の元一斉にバーサーカーへと襲いかかった。
「ぐぅぅう!!」
その影は、物凄い勢いでバーサーカーの身体を貫いていく。
「きいた!!」
「まさか…バーサーカーの身体を貫くなんて。」
身体を貫かれ、さらに使い魔に身動きを封じられその場に跪くバーサーカー。
アーカードはその眼前に立ち、身体から伸ばした影を羽の様に広げ笑っている。
「楽しかったぞ大英雄。だが、これでチェックメイトだ。」
「悲鳴を上げろ…豚の様なぁ!!!」
広げた影を一つにまとめ、巨大な槍の様にしてバーサーカーの胸を貫いた。
「がっ…あ!!!」
胸に巨大な風穴を開け、バーサーカーはその場で絶命した。
「眼前敵完全沈黙…限定仕様解除。」
アーカードが能力を解き、こちらにもどろうとした時。
「!!」
絶命したバーサーカーの方へ振り返る。
「コレは…」
アーカードが驚いているのも無理は無い。今しがた貫いた筈の胸が再生を始めていたのだ。まるでアーカードの様に…
「なるほどな、再生の祝福…いやこれは時間の巻き戻しに近い呪い。」
「バーサーカーも、衛宮君のアーカードと同じ様に再生の能力を持ってるってことか…タダでさえ厄介なのに。」
「バーサーカー!!!」
イリヤの叫びに反応したのか、胸の傷は一気にふさがり、目の前にいるアーカードを切り裂き吹き飛ばす。
「クククク。」
アーカードも直ぐに再生し構える。
「見事だ…まさか我が命を一つ奪うとはな…恐れ入ったぞガンナー。」
「自分の身体を槍で貫かれると言うのは、どんな気分だったかな大英雄?」
「ふっ…あまり気持ちの良い物でもないな。」
何気無い会話を続けているが、両者の間には未だ凄まじい殺気が立ち込めていた。
「もういいわバーサーカー!!!今日はこれで終わりよ。」
「これ以上は時間の無駄だわ、帰りましょう。」
イリヤの声で臨戦態勢を解くバーサーカー、それに合わせてアーカードも殺気を消す。
「だそうだ、悪いがガンナーよこの勝負一先ずお前に預けておこう。」
「良いだろう、今夜は存分に楽しめた、私も満足だ。」
バーサーカーはそのままイリヤの元まで一瞬で移動し、イリヤを抱える。
「御機嫌よう、凛、お兄ちゃん、セイバー。」
「そして、ガンナー。」
「御機嫌よう…イリヤスフィール。」
アーカードも笑いながら挨拶を返す
そしてそのままイリヤはバーサーカーと共に夜の闇に消えていった。
「さて、生きているか?
「へへ…なんとか…な…」
身体は相変わらず酷い痛みだが、それでも生きている。
「
「あぁ、やった…な…アー…カー…ド。」
「ちょ?士郎?士郎!?」
危機が去り緊張の栓が抜けたのか、俺の意識は闇の中に消えていった。
俺はこの日また、アーカードによって命を救われたのだ。
次回予告
「目が覚めたか?
「何故あのような事をしたのですか?」
「簡単に言えば同盟よ、同盟。」
「っ!!本当にお前アーカードか!??」
「ここが…冬木。」
「だーーー!士郎ったら!お姉ちゃんは許しませんからね!」
「や〜れやれ、俺の役目も楽じゃない。」
次回
第5話 同盟
サーヴァントステータス
クラス ガンナー
マスター 衛宮士郎
真名 アーカード (ドラキュラ)
性別 ???
身長・体重 ???
属性 混沌・ 中庸
筋力 B
耐久 C
俊敏 B+
魔力 ??
幸運 C
宝具 ??
クラススキル
単独行動 C
マスターからの魔力供給なしでも、暫く限界が可能なスキル。このランクなら丸一日程限界が可能。
弾丸変換 A
自らの魔力を弾丸に変換して、リロードせずに弾を撃ち続けることの出来るスキル。ランクが高ければ高い程、僅かな魔力で大量の弾丸に変換する事が出来る。
保有スキル
吸血EX
対象の血を吸い体力と魔力を回復するスキルだが、規格外の吸血力を誇るため、対象の血を全て吸い尽くす事により、その対象の命を自らの命の一つとしてストックする事が可能。
怪力 A
吸血鬼が持つ強すぎる力であり、常時発動型のスキル。並みのサーヴァントなら素手だけで相手を貫くことも可能。
催眠 C
自分よりも魔力の弱い者を操るスキルだが、このランクの低さでは、未熟な魔術師か普通の人間や動物を、操ることしか出来ない。
変化 B+
姿形を変化させるスキル一度見た者なら全て変化可能
ただし生きている者に限るまた幻想種には変化出来ない。
宝具
ランク B
レンジ 1〜40
種別 対人宝具
最大補足 10人
人間では到底扱える代物ではない二丁の巨大拳銃
白銀の銃をカスール 黒鉄の銃をジャッカルと呼ぶ。
それぞれの銃に専用弾丸が入っており
対魔性 対吸血種 対化物 に多大な特攻性をもつ。
これらの対象にのみ特攻補正によってランクがAに変わる。
ランク??
レンジ ー
種別 封印宝具
封印対象 1人
ある一族が考案し開発した、巨大すぎる魔力を持つ者を三重の封印によって抑え込む封印術式。
三重の封印を一つ解く事に使える能力が解放される
自らの肉体の制約が解除され全ステータスのパラメータがワンランクアップする
使役する使い魔を解放する事が可能
現状使い魔の数に制限はなく無限に湧く
身体から赤黒い影を伸ばし様々な形に変化させ相手を襲う事が可能になる
またこの影を解放している間自分の触れている物にもその影の補正が入り強化される
???
フェイトはしっかり原作もプレイ済みです
ですがなんか記憶がうろ憶えな所もありますので、もしかしたら間違ってる設定などもあるかもしれませんが、その時はコメントなどで教えて頂くと幸いです。
さてさて今回は長めになってしまいましたが、楽しんでいただけたでしょうか?
では、次は5話でお会いしましょう!人理焼却が先か!5話投稿が先か!
皆様も残り少ない夏をご満喫してください
それでは!いずれ辺獄で…!!