さいよわ───チートなエルフと魔人が護る最弱な彼女が綴る異世界黙示録   作:ぴんぽんだっしゅ

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そうだ 温泉へいこう!5

 

 

白いシャダイアスがあえてクドゥーナを乗せると固持したので今は、オレンジにはゲーテとジピコスが乗り込んで先行してデルラ山へ向かっている。

 

ジピコスが来る前に言った通り、ガルウルフやロカが目の前を塞ぐ事はあったが、オレンジが啄んで悉く逆に襲われている感じである。

 

 

「ぐーちゃんのおかげで舌噛むみたいな事も無いし、ノロノロ歩かれるワケじゃ無いし丁度良いねっ。」

 

後ろからの襲撃を警戒してクドゥーナは後方を眺めながら、四角く柵で囲われたシャダイアスの背中の上で、柵を掴んだまま片手を額に日避けの様に翳して、瞳をすぼませるとそう言った。

モンスターの襲撃は特に無さそうである。

 

「ホント、急速ジェットコースターはもぅヤダ。ちょっと揺れるかな?くらいでとっても速いね。」

 

そう言ってクドゥーナの隣で陽射しに焼かれている凛子が汗を拭きながら答える。

午後だと言うのにまだまだ日が高いからだった。

 

「・・・それでも、気張ってないと落ちるよ?」

 

二人の声に応えてそう言う京は手綱を掴んで必死に、先行しているオレンジを見失わない様に気張っていた。

 

実は、白いシャダイアスがオレンジを追ってくれるだろうから、おまかせにしていても良さそうなのだが、誰もそれに気付かない、当のシャダイアスも聞かれてないので、答えるつもりもないから気付かないまま京は手綱を引いたり、シャダイアスの白い首を叩いたりしてコントロール出来ていると思ってたりした。

 

「これで馬車引いて貰ったら速いんじゃないかなー?乗り心地もいいと思うし。」

 

「あ、それいいねぇー。」

 

「シェリルさん、機嫌悪い?」

 

「・・・った。」

 

「「え?」」

 

「・・・酔った!」

 

「「ええっ!」」

 

凛子が髪を風に振り乱されながら呟いて、それを聞いたクドゥーナも髪を押さえるも、走っているシャダイアスの背中の上だから、当然の様に流れ続ける。

 

二人が機嫌良く疑似ドライブを楽しんでいるのに対し、気張っていた京はいつからか低く唸る様になっていた事に気付いた凛子が訊ねると、掠れる様な声で京が振り返りもせず応えるも、何を言ってるのか二人には伝わらなかった為、思わず二人が聞き返すと、それまで見た事も無いほどの暗い表情で京が振り返り、負のオーラを纏いながら声を張り上げたので、今度は二人して驚いて声が重なる。

 

普段、京にビビりまくりのクドゥーナも思わず、『シェリル可哀想』と思ってしまう程だった。

 

「吐く?戻す?」

 

「ん、着くまで我慢する、ね。だから、お願い。そっとしておいて・・・」

 

不安定な、しかも走っているシャダイアスの背中を必死で、距離にして1㎡くらいを慎重に早歩きして苦しんでいる京の背中まで辿り着き、凛子が声を掛けるとギギギ・・・と音が鳴っているエフェクトがかかりそうな動作で京は、顔を上げ肩越しに振り返り、走っているシャダイアスの背中なのだから相当な風が吹いていて当然なのだが・・・目蓋を開けるのも辛そうに応えると再び前を向いて手綱を掴んだ。

 

「う、うん。」

 

手綱を掴む事すらも苦しそうな京と、変わろうとも凛子は思ったが、『・・・そっとしておいて』と言う言葉が脳内リフレインされ、どうしても喉元に来ている言葉を伝える事が出来ずに、苦笑いで返答して頷くしか出来なかった。

 

それでも、強がって我慢している様に映る、普段とは違う京の背中を見ていると生唾を飲んでしまい凛子は、

 

「で、でも我慢出来なくなったら言ってね。ぐーちゃんにゆっくり止まって貰う様に頼んで貰うから、ね?」

 

 

そう言って少しでも、頑張っている京の力になりたいと思ったのかも知れない。

クドゥーナからぐーちゃんが、ぐーちゃんが、と聞かされる内にその辺りも凛子は感染ってしまっていた。

 

「・・・コクッ!」

 

励ます様な凛子の言葉に、京は別の意味でも身悶えする勢いになってしまうが、それはまた別の話。

 

きっと凛子に心配された事に舞い上がり、顔全体で真っ赤に惚けていたのだ、この時、京は。

その為、ぷるぷる震えて大きく頷く事しか出来なかったという訳だ。

 

「凛子、そっとしてあげよう。怖いしぃ。」

 

逆に黙って頷く京を見て、今のクドゥーナの様に怖がってしまうものも居たりする。

そうしていると、前を走っているオレンジが木陰で止まるのが見えて、白いシャダイアスの手綱を京が引き絞る。

 

どうも餌の時間という事らしく、追い付いて止まると降りてくるクドゥーナ目掛け、オレンジが首を差し出し、

 

「さっさとよこしやがれ、肉。」

 

そう言うと口を開いて、レロリと長い舌を見せる。

ハッ、ハッ、ハッ、ハッ・・・と言う速い息にクドゥーナが気付いて、良くよく見れば相当、息が荒い様だった。

 

やはり、燃費はすこぶる悪そうだ。

仕方無く取り出した肉塊、一つ丸々をオレンジが瞬く間にその長い舌を器用に巻き付けて口まで運ぶと、咀嚼音と飲み下す音が同時に聞こえて無くなったので、うぇえ!と言いたげな複雑な表情をクドゥーナは浮かべ、更に肉塊を取り出して白いシャダイアスにも与えた。

 

「ふん、すまんな。」

 

この白いシャダイアスも、オレンジと同じ様に息が乱れ相当に苦しげにクドゥーナの瞳には映った、だから。

 

「ねーね、凛子ー。」

 

「・・・ん?」

 

「この子達にヒール、お願いっ。」

 

「?、いいけど。──ヒール。」

 

「おぉっ!体、楽んなった。」

 

「これでまた走れる。」

 

「おぉ、不思議とぉ、顔色も良くなってぇー瞳に力が戻った感じぃ。」

 

「へー?、そうなんだ!へへ。」

 

クドゥーナが凛子にお願いをした。

疲れの色濃いシャダイアス達に、ヒールをして欲しいと。ヒールにすっかり癒された怪鳥2羽に感謝(?)され、凛子も素直に照れてしまうのだった。

 

その裏で、京はひっそりリバースしていたのを忘れてはいけない。

白いシャダイアスの背中に置かれたリュックの中では、ぐーちゃんがすやすやと未だに寝息を立てていたのも追記しておこう。

 

その後は思い思いに、あるものは酒を、あるものはジュースで喉を潤すと、クドゥーナが何処からかバケツに水を汲んで来て、シャダイアス達に振る舞って飲み終わると再びデルラ山への道を走り出した。

 

 

 

 

 

陽が大きく傾き、もう日暮れという頃。

デルラ山が近いのか、それとも温泉が近いのか気付くと周囲からは湯気が珍しくない量、範囲で立ち上っている。

 

その量、濃さで先行して前を走るオレンジを、見失う危険度を感じてしまう程だった、言うなれば湯気の濃霧。

 

「湯気、凄いからぁー!まるで、霧みたい。」

 

「ここまで来たらもう少しだねーぇ。」

 

「温泉!来たっ!わたしは温泉に来たゾーっ!」

 

何回目かの休憩を終えて、やっとで温泉が近づいた事もあり凛子やクドゥーナが燥ぎ始め、普段は諌める態度を取る京もルンルン気分で声を張り上げ叫ぶ。

下世話だが勿論、惚け顔で騒ぐ京の頭の中は凛子の裸、裸、裸で埋め尽くされていた事だろう。

 

その中身は表すならきっとこう、『凛子が裸。凛子の裸、裸っ!ふっわわわわわわああ!!』誰か、警察を呼んで下さいっ、ここに犯罪者が居ます!

 

 

濃霧の様に視界が不安定だったからだろうか、前を走るオレンジが急速にスピードを下げていき、軈て立ち止まると、

 

「着いたーッ!」

 

「ヒャッハーッ!」

 

オレンジの背中からゲーテの叫ぶ声が聞こえて次いで、ジピコスも燥いで大声で叫ぶと間髪入れずに大きな水音が2つ聞こえた。

 

どうやら、目当ての温泉に着いたらしく、二人は待つとか考えずに飛び込んだのだろう。

 

白いシャダイアスが立ち止まると、目の前には温泉が泉の様に湧く一角があった。

クドゥーナは降りるとまず、白とオレンジの2羽を労ってそれぞれに肉塊を差し出す。

すると、レロリと長い舌を出して2羽は咀嚼すると同時にお礼を言った。

 

「ゲプっ、満足だ。」

 

「済んだら一声くれ、あと肉。」

 

口は悪いかも知れないが、感謝はしてるのかな?そう思いながらクドゥーナは、その場に身を屈めて休憩に入ったシャダイアス達を見詰めていた。

 

一方、凛子と京はと言うと・・・。

 

 

「──ちょ、だから。一人で出来っ、脱げるっ脱げるっ!だ、誰かーっ!!」

 

「えー?手伝うよーっ、にへら。」

 

と、こんな感じで京に襲われ始めていました。

まず、普段着の皮の服がポイされ。

次に肌着代わりに着ているプリントTシャツが剥ぎ取られて行きます。

そうですね、京を危険視して誰かに助けを求める凛子は当然だったでしょう。

 

自らの両手でそれぞれに二の腕を掴んで胸を守ろうと奮闘する凛子でしたが、逆に胸を意識させる、挑発するポーズになってしまった事に気付けずに、その格好を見た京を、更に興奮させ惚けさせてしまうのでしたー。

 

そして、ついに!

背中をいつの間にか取られると、

 

「スキありっ!」

 

凛子はぎゅむとガードの上から、嫣然と微笑んで獲物をいたぶる様な表情に変貌した京に胸を揉まれて、

 

「どれどぉれっ?成長しってるかなぁっ。」

 

「ふゎわっ!」

 

っと、思わず力無い声を上げ、胸をガードしていた腕を振りほどかれ意識の弱まった所で、穿いていたスカートをずり下げられてしまい、下着姿で逃げなければならない程に追い詰められる事に。

 

「脱ぎ脱ぎしましょーねっ!にひっ。」

 

そう言って燥ぐ京は、その紅い唇から舌を出してぺろりと艶っぽく舐める。

逃げる凛子に征服欲を掻き立てられ、嗜虐心を煽られ、もう止まらない。

自然と興奮からか吐く息が荒くなり、胸を打つ鼓動が速くなっていった。

 

足を焦って絡ませ倒れると凛子は肩越しに振り返り、触れられる程間近に迫りやがて肩に、二の腕に触れてきた京を見詰めた。

 

「やあーっ!」

 

もう、いつの間にかブラのホックを片方外された凛子は得も言えない、恐怖なのか、恥辱なのか解らない感情が沸き起こり、思わず甲高い叫声を上げる。

 

「い、ひやぁあ!」

 

身藻掻いても柔わりと京にホールドされているだけの筈な躰が、まるで固定されている様に動かせずに、耳朶を噛まれたり、首筋をレロレロ舐められたり、皮製のショーツのクロッチ部をさわっと撫でられ嫌がっているのに凛子はされるがまま、抜け出せないでいるようだった。

 

「んふふ、感度、いいねっ。」

 

しっかりと掴んだ自らの腕の中で時折、ビクンビクンと跳ねる様に感じる凛子の蒼い瞳を覗き込んで、小悪魔めいた京が優しく笑って囁く。

慎ましやかな、その熟れたとはとても言えない小さな蕾を指先でキュと摘んで。

その瞬間、流れに流され欠けていた凛子が我に返ると素早く京の細く長い腕を払って、油断していたのか隙があったのか目眩く百合百合しい空気から脱出する事に成功して、

 

 

「も、もう・・・温泉入ろうよぅ。」

 

そう言うと凛子はメニュー画面からスポーツタオルを取り出し包まる様に羽織った。

その様を呆気に取られて眺めていた京は、さも残念そうに深く深〜い溜め息を一つ吐いて気を取り直すと、白と黒の大胆な皮のワンピースを脱いでパサッと足下に落とす。

 

「入るよ?温泉、だからっ!脱ぎ脱ぎしてるンじゃない。」

 

スカートは穿いてないようだった。

皮のショーツの紐を弛めながらそう言うと、スルリと皮のぴっちりとしたタイツも太股から一気に膝下まで降ろしてから、先に爪先、踵部を弛めて脱ぐとこれもその場にパサッと落とす。

 

 

 

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