文章がメチャクチャな所が多くありますがお楽しみ下さい
少年は言った
"かつて己と同じものだった、しかし私とは異なった少年"
死んでいく人を見たくない
助けられるものなら苦しむ人々全てを助けることは出来ないかと
"そんなものは夢物語でお伽噺の中の話だ"
少年が切り伏せようとしていたものは自分自身
信じていくもののために剣を振るった
"夢を諦め、夢を偽善と断じた私を奴は打ち負かそうと剣を振るった"
戦いは終わり、引き返す道などもはや存在しない
"結局私は負け、愚かな己殺しを諦めた"
ただ、答えは得た
後悔はある
やり直しなど何度望んだかわからない
"その果てに己を殺そうとしたのだから"
この結末を未来永劫、エミヤは呪い続けるだろう
だがそれでも
「俺は間違えてなど......いなかった」
"私が夢見、その夢に向かって駆け抜けた日々は努力は決して無駄ではなかった、間違えてなどいなかったと今ならそう思えるのだから"
▼ ▼ ▼
side エミヤ
あれから一体どれ程の時間が流れたのだろうか
それすら解らぬほど戦い続けた
アラヤの奴隷ー守護者ーとして様々な世界に赴き、人を殺し続けた
守護者は私の願った"人を救う"などというものではなかった。人類の滅亡を回避する為にその原因となったもの全てを皆殺しにして起きた事をなかった事にするー掃除屋ーに過ぎなかった。
そして私は磨耗の果てに理想に裏切られ、絶望した。
そんな私が願ったのはかつての己の殺害。無駄だとわかってはいたが、私はそれだけを希望とし自分のー守護者ーとしての役割に徹してきた。
そして、ついにその機会はやって来た。
ーー聖杯戦争ーー
万物の願いをかなえるという"聖杯"
聖杯を求める七人のマスターと、彼らと契約した七騎のサーヴァントがその覇権を競った。
他の六組を排除し、最後に残った一組のみが、聖杯を手にし、願いを叶える権利が与えられる。
それはかつて私がマスターとしてセイバーと共に挑んだ戦い。
私はサーヴァント、アーチャーとして魔術の師であった遠坂 凛によって召喚された。
私は当然、かつての自分ー衛宮 士郎ーの殺害をなそうとした。しかし、マスターである凛はこともあろうに魔術師としても戦士としても未熟な衛宮 士郎と組み始めた。
ゆえに私は凛との契約を切り、凛を裏切った。
凛を拐い、凛を救うためにやって来た衛宮 士郎を殺そうとした。
しかし、私は負けた
奴が戦っていたのは私などではなかった。奴が戦っていたのは自分自身。己が信じているもののために戦っていた。
奴は戦いの最中、叫んでいた。
"この夢は..決して、間違いなんかじゃないんだから!"
私がかつて夢見、間違いだと断じた養父から受け継いだ"正義の味方"となる夢を奴はそう言った。
私は敗れ、散り際に元マスターであった凛が再契約を申し出た。
しかし、私はもう聖杯戦争を続ける目的がなかった。未熟者の私を凛に託せば、奴は私のようにはならない。私の戦いは終わったのだ。
私は凛に告げた。
「答えは得た。大丈夫だよ、遠坂。俺もこれから頑張っていくから」
そう、答えは得た。私が今まで間違いだと断じて来た正義の味方になるという夢は間違いなんかじゃなく、正義の味方になるためにやって来たことは無駄などではなかった。
"俺"は間違えてなどいなかった。
ならば、私はこの夢を張り続けられる。
私の戦いは幕を下ろし、再び"守護者"として霊長を守るため多くのものを殺し、救ってきた。
あの日、得た答えは今もこの胸にあるが心が魂が磨耗している。私はもう長くはないだろう。アラヤも魂が磨耗した英霊など必要としない。
そんな自分の世界を見渡し、己が最後の時を待ち続けた。世界が端から崩れていくのが感覚として分かる。
目の前に広がるのは私の固有結界ー
空には巨大な歯車がいくつも浮いている。
私の心の在り様を移した世界とももうすぐお別れだ。世界はついに私の周りまで崩壊を進めてきた。
私は最後に黄金に輝く剣ー
結局、この剣を完璧に投影することはできなかったがそれでよかったと今では思える。この剣は私には過ぎた代物なのだ。
そしてついに私の世界は崩壊した。
もう何も私の視界には映らず、永遠に続く暗闇があった。
その暗闇に体を預け私は覚めぬ永遠の眠りにつく。
”・・・シロウ”
最後に懐かしい声を聴いた気がした。
▼▼▼
side セイバー
私には信じられなかった。
私を救ってくれたシロウが抑止の守護者に至り、かつての私と同じ願いを持ってしまっていることに。
しかし、これを嘘と断じることはできない。この話を持ってきたのは遠坂 凛なのだから。
リンは涙ながらに私に言ってきたのだ
”私では衛宮君を止められなかった”と。
私はリンを責めることはない。これはシロウが悪いのだから。
シロウは自分の夢に向かって一人で勝手に進んだのだ。だから私たちも勝手にシロウを助けることを決めた。
"待っていてください、シロウ"
それから私は亜種の聖杯戦争に参加した。聖杯戦争は冬木にあるものだけではないのだ。
召喚されたときに目の前にいたのは当然ではあるがシロウではなかった。そのことを残念に思ってしまうが願いをかなえるためだ。贅沢は言っていられない。
そして激闘の末、私は召喚された残り6騎を倒した。すべての英霊を倒し目の前に現れた黄金の杯ー聖杯ーに私の願いを述べた。
「・・聖杯よっ、私の願いは・・・・・・・・」
その願いを最後に私の視界は暗闇に包まれた。
誤字、脱字等があればご連絡ください