今回から本編を開始していきます。
注意点
なるべく、原作のキャラと同じ感じに書いているつもりですがこのキャラはこんな事は言わないだろう、こんな事はしないだろう、と思うような事が出てくると思います。
それについては訂正するつもりはございませんのであらかじめご了承ください。
この世界に長くいるため、性格、考え方が変わっていったとお考えください。
無理な場合はご遠慮ください。
では、それでも構わないと言う方のみお楽しみ下さい。
・・・・ピン、ポーン・・・
慎ましやかな音が聞こえてきた。
どうやら、音から察するに星伽がやって来たらしい。
私が開けても構わんのだがその場合、星伽は明らかにがっかりしたような表情を浮かべるのだ。
人の顔を見てがっかりするのはどうかと思うが...
ここは朝の7時だと言うのにも関わらず未だに眠っているキンジにでも開けてもらうとしよう。
それに私は今朝食の準備で手が離せん。
「キンジっ、私は今手が離せんっ!代わりにお前が出てくれ!」
大声を出せば寝室から微かに服を着る音が聞こえてくるので確りと起きてきたようだ。
玄関の扉が開く音と共にキンジと白雪の話し声が聞こえてくる。時々、キンジと白雪の大声がここまで聞こえてくるが近所迷惑になるからやめてほしいのだが。
ご近所付き合いと言うものは非常に重要なのだ。それをあいつらはわかっておらん。
「・・・おう、シロウおはよう」
「衛宮君、おはようございます」
リビングの扉の方を向けばキンジと星伽が立っていた。
星伽は確りとしているがキンジの目はまだ開ききっていない。
「ああ、二人ともおはようと言いたいところだが玄関で騒ぐのはやめたまえ。近所迷惑だ。それに早朝から星伽の様な美人を自室に連れ込んでいるのだ。隣人のやっかみで教務科にでもチクられるぞ。蘭豹のことだ、無事ではすまされないだろうな」
ここは一応男性寮なのだから、女性があまり出入りするものではない。教務科にばれれば指導という名目で蘭豹のリンチに合うことは避けられんだろう。
その言葉にキンジは真っ青になっているが逆に星伽は顔を赤らめている。
熱でもあるのだろうか。
「そんな・・美人だなんて・・・き、キンちゃん。わ、私って美人さんなのかな」
「というか、シロウ。何で俺に出させたんだよ、折角気持ちよく寝てたのに」
キンジ、貴様はもう少し星伽に優しくしてやったらどうだ。無視されて落ち込んでいるではないか
「戯けが。ただでさえお前は成績が悪いのだ、始業式に出ておかんと成績に響くぞ。それに私がいない3ヶ月がどうだったかはしらんがこれからはそのような不真面目な生活態度がとれるとは思わんことだな」
始業式に出なくても成績にはほとんど関係ないが、先生方の心象は少しは良くなる。多少の成績不振は目をつぶってくれるようになるのだ。
「分かったよ、出りゃいいんだろ。・・ところで白雪、何しに来たんだよ」
「こ、これ」
星伽は持っていた和布の包みをほどいた。
出てきたのは漆塗りの重箱。中には柔らかそうな玉子焼き、向きの揃えられた海老の甘辛煮、銀鮭、西条柿といった豪華食材が並んでいた。
「ほう、また腕をあげたようだな。すべての品が確りと下拵えも出来ているし、食べる人のことをよく考えてある良い品だ」
「ほ、本当?ありがとう、衛宮君が色々教えてくれたお陰だよ。・・キンちゃんのために作ってきたけど衛宮君も食べますか?」
「いや、有難い申し出だが今回は遠慮させてもらおう。既に朝食を作ってしまった後なのでな」
「そう言わずに食べたら良いではありませんか、シロウ。白雪の料理も美味しそうですし」
後ろを振り返ればアルトリアがそこにいた。
純白のブラウス。臙脂色の襟とスカート。
シミひとつない武偵高のセーラー服をきて、テーブルの上に並べてあった朝食をいつの間にか食べている。しかも、5人前はあったはずだが半分の皿が空っぽになっている。
別に朝食を食べるのは構わん。元々、アルトリアの分も作ってあるのだ。問題は...
「アルトリア、君は何時からそこにいた?」
「シロウが『近所迷惑だ』といった辺りからですね。それにシロウの食事があるところに私ありです。キリッ」
いや、キリッではない。
しかもほとんど最初からではないか。全く気がつかなかった。
ここはリビングだがそこまでの広さはない。しかも、キンジ達がリビングの入り口付近で立っているから尚更入ってきたら気がつくはずだ。
それが全く気がつかなかっただと...
アルトリアには気配遮断のスキルでも付いたのだろうか
キンジと星伽も驚いている
「白雪、3ヶ月ぶりですね。かわりないようで何よりです。あ、シロウお代わりお願いします」
いや、あたり前のように茶碗を差し出さないでほしいのだが
アルトリアから茶碗を受け取りご飯をよそっていく。昨日の晩に炊いた筈なのに炊飯器のご飯が半分になっているのは気のせいだろう。
「アルトリアさん、お久しぶりです。お変わりないようですね。あっ、キ、キンちゃん、これも食べて」
星伽、おまえもマイペースな気がするがもはや何も言うまい
さて、では私も朝食を食べることにしよう。早く食べなければアルトリアに食べつくされてしまうからな
「・・・えっといつもありがとな」
「えっ。あっ、キンちゃんもありがとう・・・ありがとうございますっ」
「なんでもお前もありがとうなんだよ。ていうか三つ指つくな。土下座しているみたいだぞ」
「だ、だって、キンちゃんが食べてくれて、お礼を言ってくれたから」
星伽が嬉しそうな顔を上げ、蚊の鳴くような声を出す。
全く星伽は何故そんなにオドオドするのだろうか。
私と話すときはそうでもないのだがな
それにしてもあのキンジが珍しく食事の礼を言うとはな。こいつは食事には頓着がないのか何時も適当なのだ。放置していれば、この寮のしたにあるコンビニでカップ麺か出来合いの弁当しか食わんからな。あれは栄養が偏るからやめておけといっても私がいないときは食べているのだろう。今日からは確りと栄養管理をしなければ...
「ご馳走さまっ」
突然キンジが勢いよく立ち上がった。
いきなり立ち上がるとはキンジの奴、いったいどうしたのだろうか。
そう思った私は...つい、見てしまった。
私がいるのはキンジの丁度真後ろ。そしてキンジの目の前には星伽が座っている。その星伽は三つ指をついておりセーラー服の胸元が緩んでいる。
そこには深い胸の谷間と黒いレースの下着が...
(・・・・黒だとっ)
高校生らしからぬ、けしからん下着から急いで目をそらす。
「・・・シロウ、どうかしたのですか」
「・・っ、いや何でもないさ。アルトリア」
「そうですか。それならよかった」
それだけ言うとアルトリアは食事を再開した。
ふう。どうやら不可抗力とはいえ、星伽の下着を見たことはばれなかったようだな
「それにしても、白雪はまた一段と凄い下着をしているものですね」
「ああ、まさか黒とは・・・あ」
「・・・シロウ。やはり貴方は白雪の下着を見たようですね」
しまったッ
当たり前の様にいわれたせいでつい普通に返してしまった
アルトリアの目から光が消えている
このままでは不味いッ
「いやっ、待ってくれアルトリア!あれは不可抗力であって私は断じて自分が意図して見たわけではない!」
「では何故、先程は誤魔化したのですか。不可抗力なら私もとやかく言うつもりはありませんでしたよ。誤魔化したと言うことは少しでも欲があったということ。それは覆されない事実です。確かに白雪は同性の私からみても魅力的な女性ではありますが、そんなに胸が良いのですか、そうですか。大きくない胸は胸ではないと言いたいのですか。私の胸では満足できないということですか。そんなことを思っているシロウには少し指導が必要な様ですね」
なんでさっ
そう叫ぶ余裕さえなかった。
アルトリアが突如として私の前から姿を消し、直後に首元に激痛が走った
何が起こったのか理解できぬまま私の視界は暗闇に包まれた
▼▼▼
「・・ウ・・・・ロウ・・・・シロウ、起きてください」
体を揺さぶられているのを感じて目を覚ました。
どうやら、私は寝てしまっていたらしい。
「・・・アルトリアか、私は一体・・くっ、なんだ。首が痛い」
「さあ、寝ていたようなので寝違えたのかもしれません。後で湿布を貼っておきましょう。それにしても、シロウがうたた寝をするとは珍しい。やはり任務の疲れが完全に抜けきっていないのでないですか。今日は始業式の後にはHRくらいしか授業はありませんし、ゆっくりと過ごすとしましょう。いえ、無理矢理にでも過ごしてもらいます。貴方は昔から休むということを知らなすぎますから。」
私は寝てしまっていたのか。
不甲斐ない。疲れが完全に抜けきっていなかったことに気がつかんとは。アルトリアには無用な心配をかけてしまったか
それにしてもこの首の痛み
寝違えというより強い衝撃を与えられたような感じの痛みなのだが気のせいか?
それに何かを忘れているような?
「気のせいですよ、シロウ」
「いや、普通に思考を読まないでほしいのだが」
「それよりもシロウ。そろそろ出た方がいいのではありませんか」
時計を確認すれば、時刻は7時35分
7時58分のバスには乗らなければ遅刻してしまうのでそろそろ出ないと不味い
白雪はもう学校に行ったようだな
キンジはパソコンでなにかやってるがメールのチェックか
「はい、シロウのグロック17と防弾制服です」
アルトリアから受け取った防弾制服を羽織り、ベルトにホルスターごと帯銃する。
校則で『武偵高の生徒は、学内での拳銃と刀剣の携帯を義務づける』というものがある
普通ではないが荒事専門の高校だ。常に武装は整えておけと言うことだろう。
校則ならば従う他ない。
違反をして蘭豹に授業の一環で動く的扱いされたくはない
「さて、そろそろ出るとしよう。どうせ、武偵高の生徒のことだ。時間ギリギリで学校に向かうだろうから、早目に行かなければな」
「そうですね。では、一緒に行きましょう」
「ああ、キンジ。メールのチェックをするのは構わんが遅刻するなよ。確りと戸締まりをするように」
PCでだらだらしているキンジに戸締まりを頼み、アルトリアを伴って学校に向かうことにした。
私はこの時、キンジをおいて学校にいったことをどう思えばいいのだろうか。
なぜなら、今日この日が後に『
後に『緋弾のアリア』と呼ばれ、世界中の犯罪者達を恐怖させる神崎・H・アリアの
出会いの日となる
私とアルトリアも巻き込まれるのだが、これについては別に怒っても構わんのだろう
誤字、脱字等があればご連絡ください。