FF逃走中   作:知恵の欠片

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忍者部隊活躍により逃走者は苦戦を強いられてます。エッジの原作でやってた壁抜けを使うと最強なので今回はしません。(それでも壁を登ったり平然と背後から現れるだけ十分チート性能ですが)やっぱ忍者ってすげー(棒)


アイテムを確保せよ

 逃走者たちは忍者たちのアラーム攻撃に苛まれていた。保健室に隠れていたミンウも見つかり、食堂に隠れていたノエルなど、潜伏していた人物たちさえも忍者には見つかってしまった。だが偶然にもハンターに捕らえられることはなかった。近くにハンターがいなかったからである。ホープが確保されてから3分後、アーシュラの活躍により2F教室のレバーが、エドガーの活躍により訓練場のレバーは停止することができた。

 

保健室にいたユフィは気配を殺すことに成功、忍びが来て笛を鳴らされたのは心底肝を冷やしただろうが、鳴らされたのはミンウのほうで、彼が移動後引き続きベッドの下に隠れていたが再び鳴らされることがなかったのだ。そのまま彼女はじっとしているのだろう。

 

クイナに関しては食堂の冷蔵室に潜り込んでいたため鳴らされなかった。本来であれば逃走範囲ではないのだが、食べ物のにおいにつられたのか冷蔵室のドアをこじ開けたらしい。きっとガーデンの被害はある意味甚大になるのかもしれない。

 

とりあえずこのミッションに関しては忍者に対してハンターの数が少なかったために十分機能はしなかった。指令室からゲームを眺めるイリーナはつくづくそんなことを考えていた。それは隣にいるルーファウスにもわかるくらいの表情で。

 

「逃走者が思ったより確保できず残念か?」

「はい…」

「何も問題ない、君は逃走者をここで全員確保すべきだったと考えるのかい?」

「いや、そんなことはないですが、もっと削れるかと」

「フフ…、いずれこのガーデンはもっと修羅場になる、今はまだその時ではないだけさ」

 

 ルーファウスはモニターのプログラムを起動、パネルに触れる。

 

「これは……?」

「そんな彼らへのわずかばかりの救済策だ」

 

 Rrrrr!Rrrrr!メールだ。駐車場にいるエリアははっとしてバイブ音を押し殺しメールの確認をした。

 

「タイトルが…風紀委員のお使い?これよりエリア内に以下のお触れが出た。ガーデンに犬を持ち込むな。珍しい虫を見つけたら報告。紙屑捨禁止当然。以上の内容を3人の風紀委員に写真を見せることでハンターを一時的に止める銅の砂時計を受け取ることができる。該当する風紀委員は地図のパネルの前にいる。このアイテムはハンターの動きを一時的に止めることができる」

 

 隣にいたイデアがそれを聞くと、一瞬のうちにどちらを優先すべきか秤にかけ、彼女の考えた最善策をエリアに伝えた。

 

「そのアイテムを見つけるのも大事ですが、私たちも一度ここから離れましょう。ここの探索に来ていたハンターもちょうど出て行ったようなので、シドの出たあのトンネルを通っていけば大丈夫な気がします」

 

 イデアの作戦にエリアも従い、二人は駐車場から移動を始めた。

 

 一方クイナはまだ食堂にいた。ノエルは食堂にいたため忍者に見つかったわけだが、クイナは食堂の冷蔵室を漁るためドアを破壊し、その中にこもっていたため運よく忍者に見つかることはなかった。ミッションのメールをちらっと見るが、今のこの人にとって、それは重要なことではなかったのだ。

 

「ここの食べ物もなかなかおいしいアル。隠れることができて、かつ食べ物もあるなんて最高アルネ!」

 

 歪みなくまっすぐな食への探求心がハンターへの恐怖よりもはるかに勝っている模様である。スタッフがそれは生のままですがと聞くが、「素材の味を確かめるためアル」と返されてしまい絶句してしまった。

 

 一方2Fにいたゼルは頭を抱えていた。彼にとっての宿敵ともいえる人物が今回のミッションで登場すると予想されるからだ。もっとも彼が一方的にライバルだと思っているだけかもしれないが。

 

「あの野郎のとこに行かなきゃいけないのは癪に障るが…、でもアイテムは欲しいし…」

 

 彼が教室の中で呟いていると教室に入ってくる人物が一人いた。慌てて隠れるが見つかったらしい。

 

(やべっ…、なんとか逃げられないか!?)

「おい、そこのトサカ頭、何やってんの?」

 

 彼がひょっと頭を出し、目線を向けた方向にはリルムがいた。彼女は悪びれた様子もなく近づいていった。

 

「なんだよ、お前。脅かすなよ…」

「こんなもんでびびってるの?これは本当の意味でチキンなのかな?」

「お前…一番言ってはいけないことを言ったな…」

 

 子どもを相手にすでにキレかかっているゼルに対し、リルムは全く動じてはいなかった。

 

「と言っても今はそんなことを言っている暇はないの。早く隠れなきゃ!」

「どういうことだ?」

「ハンターが2Fに登ってくるかもしれないの!」

 

 リルムはホープが確保された後、ハンターがエレベーターに乗るリルムをじっと見つめていたらしい、それから判断したようだ。

 

「そりゃやべえ!ここの机なら多少は隠れられるからそうするぞ」

 

2人は速やかに机の下に隠れ、ドアのほうをちらちら見やるのだった。

 

 ラーサーはシドと合流してアイテムゲットのためのキーアイテムを入り口付近で探していた。

 

「しかしハンターに追いかけられていたのによく無事でしたね」

 

「あたぼうよ、トンネルの中は薄暗えから壁を蹴り登ったのよ。そしたらあいつらサングラスしてるだろお?そのおかげで天井に張り付いていてもあいつ気付かず走っていったからなあ」

「ハンターも見逃すんですね…」

 

壁蹴りジャンプでトンネルの上まで飛べることに苦笑いしつつ当たり障りのない返事を返した。シドとの会話に区切りをつけあたりの捜索をすると、ラーサーの先に見知らぬ女性がいた。髪は長く黒色の女性だ。そして犬を連れ歩いている。

 

「犬の連れ込み…きっとこれですね」

 

 ラーサーは女性に話しかけた。

 

「もしもーし、ここは犬の連れ込み禁止らしいですよ」

「えっ、ダメなの?いいじゃん、かわいいし」

 

 悪びれない女性に対し、ラーサーは怯むことなく反撃する。

 

「そもそも風紀委員がそれをルールにしているようなので僕がどうこう言って何とかなる問題ではないと思います、僕たちは報告をしないといけないので、証拠に写真を撮らせてもらいますよ」

「そんなこと言わないで、あ、ボクも可愛い顔してるね、ほら、私のことが好きになーる、好きになーる」

 

 女性はウインクしながらラーサーに媚びを売ろうとするものの…、

 

「ダメです」

「…はい」

 

 どうやらこの女性は折れたようだ。

 

(さすがこの年で一つの国を動かすだけのことはあるぜ…)

 

シドは口を出す暇さえなくラーサーの落ち着いた行動、そして対応に感心せざるを得なかった。

 

 一方学生寮にいるパンネロは部屋をくまなく漁っていた。

 

「紙屑程度ならここにありそうなんだけど、埃一つないのがねー」

 

 パンネロがうんざりしたようにつぶやく。彼女が部屋から出ると突如背後に人の気配を感じ、振り返るとどこから現れたのか、大量の布を巻いた人物がいた。ゴゴである。

 

「っ!?ってあなた何してるんですか!」

「さっきの忍者のまねー」

 

 ものまね師と言うだけあってものまねのクオリティは高い。だが今はそれを生かす時ではないだろう。パンネロは呆れながら返した。

 

「脅かさないでよ…」

 

 しかし階下からハンターの影…。二人はまだその足音に気付かない。

 

「私ここで紙屑探してるんだけどあるかな」

「私ここで紙屑探してるんだけどあるかな」

 

パンネロと同じポーズ、同じセリフを言うゴゴ。

 

「私のまねしないでよ…」

 

 パンネロが呆れてうつむいた。だが顔を上げた次の瞬間ハンターがこちらに向かっているのが見えた。こんな会話をしているそんな間にハンターに見つかったのだろうが、こんなところで幕切れを迎えるわけにはいかなかった彼女はいち早く気づき駆け出し、ゴゴが遅れて駆けだす。彼女はかろうじてハンターの視界の外へ逃げたが、ゴゴは一歩遅れたか、間に合わず確保された。

 

「さすがにハンターの足の速さは真似できなかったか…」

 

 あくまでものまねにこだわるゴゴ。だがゲームに集中しなければハンターの餌食となるのだ。

 

 ノエルは忍びにアラームを鳴らされてから保健室へと移動していた。

 

「ここには自主の電話がある、いざここまでハンターが来たら使うのも一手…それにしてもここは何もないなぁ。まぁ隠れられるとしたらベッドの下だな」

 

 ノエルがベッドの下を覗き見ると、彼を見る眼差しとぶつかった。

 

「やっほー…」

「……」

 

 ユフィの間の抜けた返事にノエルはため息をついた。

 

「お前、いつからここに隠れてるんだ?」

「最初からに決まってんじゃん」

「ってことはレバーとかも探してない?」

「当たり前じゃん、歩いたら見つかっちゃうもん、それにやばくなったらいつでも自首できるし」

 

 ユフィが保健室の自首用の電話を指さしながら力説する。

 

「ま、いいさ。俺は俺でなんとかするよ。じゃあな」

「私のために頑張ってねー」

 

 ノエルは命運を黙って待つよりも、自ら決めるほうが性に合っているようだ。背後のユフィは彼を快く送り出すのだった。

 

 訓練場にはエドガーがいた。彼は自分のふがいなさに憤っていた。自分が守ろうとした女性をあろうことか見殺しにしてしまった。せめてミッションに参加し、クルルに顔向けできるように彼も頑張っていたのだ。だが次の瞬間彼の目線は釘付けになる。とても可愛らしい黒髪の少女が草むらにちょこんと座って上目遣いをしていたからであった。エドガーはいつものように女性に話しかける紳士モードに素早く切り替え声をかけた。

 

「お嬢さん、こんなところで一体どうされたんです?」

「お気になさらず、私はここにいるように言われたので」

 

 無邪気な笑顔に自然と心が穏やかになるエドガー。

 

「ほう…私はエドガー。お名前を伺っても?」

「ええ、私はガーネットと申します」

「素敵な名前ですね、ところでその持っているものは何ですか?」

 

 少女は虫かごのようなものを手に持っていた。心は穏やかになったのだが、かごの中で蠢くものにエドガーは恐怖を覚えつつもガーネットは微笑んで答えた。

 

「はい、ブリ虫です」

 

 籠の中の虫を見るとドクロを思わせるような顔、黒光りする体はエドガーにとって生理的に受け付けないものだった。エドガーは何ともなかったかのように話を続けた。

 

「ガーネット…君はこんなもの持っていて大丈夫なのかい…?」

「ええ、大丈夫です」

 

 ガーネットの満面の笑みに押され、これにはエドガーも苦笑するしかなかった。見た目はともかく、ミッションに絡んでいると判断、泣く泣く写真に収めその場を後にした。

 

 図書館にいたファリスもアイテム探しに没頭していた。本には紙が使われているため紙屑も簡単に見つかると判断したのだ。案の定図書館内のカウンターのゴミ箱に鍵となる紙屑を発見。これでアイテム交換のためのアイテム3つすべてが逃走者によって獲得された。

 

「よし、あとはハンターに気をつけて行くだけだな…」

 

そう、アイテムを交換してくれる風紀委員の所まで無事にたどり着けるだろうか。ハンターは神出鬼没なのだ…。残り時間は85分、賞金は42万ギルを突破した。

 




リノアは名前を名乗ることもできず終わりました。次回アイテム交換+新ミッション発動。
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