第四次忍界大戦…その戦争の中心に突然男は現れた。
「どうやら…ここまでのようですね…」
「くそぅ…」
水影の諦めの言葉に悔しそうに雷影が呟く。
目の前にいる男、うちはマダラの強さは想像以上で、五影でも歯が立たなかった。
「仮にも影を名乗る者たちがこの程度とは…」
マダラは失望したかのようにそう言い、印を組み始める。
しかしマダラが術を発動させることは叶わなかった。
「このチャクラ…まさか奴が」
マダラの声はそこで途切れた。なぜなら
『柔拳法・一撃身!!』
「「「「「「!?」」」」」」
耳を劈くような爆音。一同が驚愕し、瞬きをした次の瞬間、
気が付けばマダラの半身は消し飛んでいた。
『貴様の負けだ…うちはマダラ…』
五影の後ろには一人の男が立っていた。
長い黒髪に引き締まった体。
そして何より、すべてを見透かすような白い瞳。
「あ、貴方「日向ヒアシィ!!!!」は…」
火影の言葉を遮ってマダラは叫ぶ。
ヒアシ様はそんなマダラのことなど気にもせず五影に問いかける。
『皆大丈夫か?』
「ええ、しかし先ほどの隕石で大多数の忍が命を落としました。私と風影殿で死力を尽くしましたがこのザマです」
悔しそうに涙を流す土影の肩に手を置きヒアシ様が仰った。
『そうか。だがお前はよくやった。後は俺に任せろ』
殺気をぶつけながらマダラを睨み付けるヒアシ様。
『こころせよ…うちはマダラ…』
そのあまりの殺気にマダラは動けなくなった。
刹那。
『柔拳法・八卦壱阡弐拾四掌!!!!!』
マダラは粉微塵になって、死んだ。
『日向は木の葉にて最強』
その一方
カカシ達と対峙していたオビトは戦慄した。
「くそっ!ヒアシ様が出てくるなんて聞いてないぞ!」
オビトには分かっていた。十尾の人柱力となった今の力でさえヒアシ様の足元にも及ばないと。
「ここは戦略的撤退だ!」
オビトは逃げた。逃げて逃げてかつてマダラが使っていたアジトまで逃げた。
そしてアジトに入ろうとした時。
『哀れな姿だなオビトよ…決着をつけてやろう』
ヒアシ様がアジトから出てきた。
オビトはその顔を恐怖にゆがめ、呟く。
「すまない…リン…もう会えそうにない…」
『八卦掌回天!!!』
マダラのアジト、そしてオビトは生え茂った木々と共にクレーターとなった。
『日向は木の葉にて最強』
ヒアシ様が戻ると皆勝利を喜んだ。
「ヒアシ様―!万歳!」
『日向は木の葉にて最強!』
「流石です。ヒアシ様!」
『日向は木の葉にて最強!』
「よーし!皆!いっせーのっで!」
「「「「「『日向は木の葉にて最強!』」」」」」
皆の声が天に届いたのか空から一筋の光が降ってきてヒアシ様を包み込んだ。
ヒアシ様を包んだその光は次第に明るくなっていった。
一同があまりの眩しさに目と閉じると次第と光は小さくなっていった。
しかし、本来そこにいるはずの戦争の英雄、
日向ヒアシ様の姿は何処にもなかった。