魔法科高校の劣等生 ~幼馴染たちと共に~   作:ローニエ

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三高再び

 

「七草といい渡辺先輩といい相手を全くよせつけないな…あんな実力で優勝を狙えるなんて、他校は一体どんな練習してきたんだ…」

 

午前中の試合が終わり、翔人は達也たちのいったん別れ、現在はほのか、雫と共に昼食をとっていた。

そんな中、ふと翔人が先ほどの言葉を嘆いたのだ。

そんな翔人に二人はというと…

 

「翔人、他校だってちゃんと練習はしてるはず。ただそれ以上に会長と渡辺先輩がすごいだけ」

 

「そうだよ。二人とも他校の生徒以上に練習を積み重ねてきた結果だよ。それをそんな風に言うのは良くないよ」

 

翔人を責めていた。

二人に責められた翔人は、

 

「へいへい、悪うござんやした」

 

とまったく気にした様子もなく告げる。

そんな翔人を見てほのかと雫は溜息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後も色々話しながら昼食を食べていると、横から声をかけられる。

 

「あら?一般人の斎藤さんではありませんか。ご機嫌麗しゅう」

 

話しかけてきたのは一色愛梨だった。

そう話しかけられて、ほのかはあからさまに嫌な態度をとる。

懇親会のときのことを思い出したのだ。

あの後雫から聞いて、すごい実力者だということは分かったが、どうしてもほのかは彼女のことを良い目で見れなかった。

一方雫はほのか程ではないが、懇親会での話を聞き、ほのか同様あまりいいイメージは持っていなかった。

そして翔人はというと、

 

「ん?あんた誰?知り合いだっけ?」

 

どうやら忘れているようだった。

 

「なっ!?以前お会いしたのを忘れたんですか?」

 

「以前?どっかで会ったことあったっけ?」

 

とぼけている様子はない。

どうやら翔人は本気で忘れているようだ。

…翔人はキレるとその時あったことを忘れてしまう特性がある。

故に愛梨のことを忘れているのだ。

そんなことを思い出したほのかは、翔人に彼女のことを告げる。

 

「翔人君、彼女は―――――――――」

 

「あぁ、なんだ。懇親会のときのボッチか」

 

「ボッチじゃないわよ!」

 

どうやら思い出したようである。

 

「ふん!一般人は記憶力が乏しいようね」

 

「お前が記憶にも残らないような奴だっただけだろ?」

 

翔人のその言葉に、この場が一触即発の緊迫した雰囲気に飲み込まれる。

しかし、そんな雰囲気を壊したのは翔人だった。

 

「おーい。そこのあんた」

 

翔人は愛梨の後ろにいた三高の生徒に声をかける。

 

「なんじゃ?」

 

「こいつをどっか連れてってくれないか?俺こいつと話すと不快な気持ちになるんだよ。それともそれが三高の作戦なのか?」

 

「誰があなたなんかに・・「おぅ、分かったぞ。愛梨をつれて行けばいいのじゃな?」

 

「ちょ、ちょっと沓子!」

 

愛梨は沓子を糾弾するが沓子は取り合わない。

 

「あぁ、そうしてくれると助かる。知り合いでもないのに変なこと頼んで悪いな」

 

「別に構わんぞ。愛梨はわしの友人じゃからな。…頼まれついでに一ついいかの?」

 

「ん、なんだ?」

 

翔人の頼みに頷いた沓子は翔人へと質問する。

 

「お主は十師族やわしら数字付きに、あまりいい態度を示していないようじゃが何か理由があるのか?」

 

沓子がその質問をすると愛梨、ほのか、雫は驚いた。

間違いなくあまりいい理由でないことがわかる愛梨と、理由をしっているほのかと雫なのだ。驚かない方が不思議である。

しかし翔人はなんでもないように答える。

 

「あぁ、もちろんだ。俺は両親を十師族の誰かに殺されてな、それ以来十師族やそれに付随したやつらをあまり好ましく思っていないんだ。今回の九校戦だって一条のやつを倒すために出たようなものだからな」

 

「……そうじゃったのか。悪いの、変なこと聞いて」

 

「いいさ。あんたなら別に話してもいいかなって思ったから」

 

「そう言ってくれると助かるよ。それじゃあ、また会うことがあったらよろしくの」

 

「あぁ、その時はそっちのボッチは連れてくるなよ」

 

「考えておこう」

 

そう告げ二人は去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人が去ったあと翔人はほのかと雫(主にほのか)に詰め寄られていた。

 

「翔人くん!なんであの人に簡単に大事なこと言ったの!?そんな簡単に言えることじゃないでしょ!」

 

「私もほのかに同感。軽々しく言えるものじゃない」

 

「まぁ落ち着けよ二人とも。しっかりと理由があるから」

 

そう翔人が告げると、ほのかと雫は不承不承ながら翔人から離れる。

 

「その…なんだ、理由は二個あってな、一つはあのボッチが「一色愛梨さん」…そいつがこれ以上俺に絡まないようにするためだ。正直、毎回毎回あいつの相手をするのは面倒くさい」

 

一カ所ツッコむところはツッコんだほのかと雫は、その言葉に納得する。

 

「確かに毎回絡まれると嫌気がさすよね…」

 

「…それで二つ目は?」

 

ほのかが同意してつぶやくが、雫がもう一つの理由を急かしてくる。

 

「もう一つはまぁ簡単に言っちゃえば直感かな。あいつになら話しても問題ないっていう直感があったんだ。何でかはわからないけど…たぶんあいつの家系が関係してるんだろうな」

 

 

そう翔人が告げると、二人は同時に溜息をつく。

 

「まぁ今回は良かったものの、あんまりそういうこと言わないでよ?あんまり大事になると困るのは私たちなんだから」

 

「同意。もう少し周りの迷惑も考えて。ただでさえ翔人はトラブルメーカーなんだから」

 

「雫さん!?それはちと言い過ぎなのでは!?」

 

そうして普段通りの三人になったところで、彼らは午後の競技の観戦へと向かった。

 

 

 

 

 

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「のう、愛梨。何故彼の前だとあれほど感情的になってしまうんじゃ?」

 

「…わからないわ。なんか彼だとついカッとなっちゃうのよね」

 

「愛梨がそこまでなる相手も珍しいの。でもそこまで気になるなら連絡先でも聞いたらどうじゃ?きっと奴なら謝れば仲良くなれるぞ?」

 

「…ッ!な、なにを言ってるのよ沓子。そんなんじゃないから。それに私から謝るなんて絶対にごめんだわ」

 

そう沓子に告げると、足早に去っていく愛梨。

そんな愛梨の後ろ姿を見ながら沓子は、

 

「クックック…まさかあの愛梨がの~…九校戦中に進展があればいいのじゃが」

 

小さな声で何やらブツブツと嘆いていた。

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