魔法科高校の劣等生 ~幼馴染たちと共に~   作:ローニエ

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驚愕の事実

「「えっ?」」

 

ほのかと雫は驚いていた。

自分たちも世話になっていた翔人の家族を殺したのが七草家や十文字家?

つまり十師族が翔人の家族を殺したってこと?

などと彼女たちの頭には様々な疑問が生じた。

そんな彼女たちをちらっと見た翔人は、

 

「ハァ…。何事もなかったんでもう帰ってもいいですか?この後用事があるんです。」

 

「…いや、そういうわけにもいかん。君は魔法によって攻撃されそうになっていたんだ。」

 

なんとか平静を保ちつつ翔人にそう告げる摩利。

 

「攻撃?何を言ってるんですか?ほのかが発動しようとしたのは目くらましの閃光魔法ですよ?それに失明したり視力障害を起こすレベルではなかったですし。」

 

息を呑む気配。

すると摩利が感嘆の表情を浮かべ翔人に告げる。

 

「ほぅ…どうやら君は、展開された起動式を読み取ることができるようだな。」

 

起動式は魔法式を構築するための膨大なデータの塊だ。

従って起動式を読むことなんて普通はできない。

 

「ええ、まぁ。…でも俺だけじゃありませんよ。そこにいる達也も俺と同じで起動式を読むことができるはずです。」

 

摩利は達也へと視線を向けると、

 

「実技は苦手ですが、分析は得意です。」

 

と告げた。

 

そんな中、この事案の一番の被害者でもある深雪が摩利のもとへと進み出る。

 

「ちょっとした行き違いだったんです。先輩方のお手を煩わせてしまい、申し訳ありませんでした。」

 

深雪に深々と頭を下げられて、毒気を抜かれた摩利は少し考える素振りを見せる。

そして少し考えた後、

 

「分かった。今回は不問にします。以後このようなことがないように。」

 

と告げ踵を返した。

が、一歩踏みだしたところで足を止めると、背中を向けたまま問いかけを発した。

 

「君たちの名前は?」

 

「1-A、斎藤翔人です。」

「1-E、司波達也です。」

 

「覚えておこう」

 

そう一言だけ発し今度こそ彼女は去っていった。

 

 

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2人がいなくなると森山?が達也に何かを言っているようだが、俺には関係ないと思い帰ろうとする。

が、ほのかと雫に止められてしまった。

 

「どうしたんだ?」

 

「…話してもらいたいことがある。」

「私もだよ!」

 

どうやらごまかせなかったようだ。

まぁ元々ごまかそうとはしてなかったが…。

 

「それにさっきの人にお礼しないと。」

 

と、ほのかが告げる。

 

「さっきの人?あぁ、達也のことか。どうせなら一緒に帰ろっかな。」

 

そう告げ翔人は達也のもとへと向かった。

 

「おーい、達也。」

 

「どうしたんだ翔人?」

 

「さっきはありがとな。俺だけだったらきっと取り調べとかされてただろうからさ。」

 

「礼なら深雪に言ってくれ。深雪が頭を下げたことが一番の原因だろうから。」

 

「それもそうだな。深雪さんありがとうございました。」

 

そう言って俺は深雪さんに頭を下げる。

 

「いえいえそんなっ。それより同級生ですし敬語はなくしてもらえませんか?同じクラスなのですし。」

 

「それもそうですね…じゃなかった。そうだな、これからよろしくなっ。」

 

「こちらこそよろしくお願いします。」

 

とニコッとした笑顔で言う深雪。

 

「それでそちらの方は…総合成績3位の光井ほのかさんと4位の北山雫さんですよね?」

 

「私たちのこと知ってるんですか!?」

 

「ええ、同じクラスですもの。」

 

「聞いた、雫!?深雪さん私たちのこと知ってたみたいだよ!」

 

「ほのかうるさい…よろしくね深雪。」

 

「あっよろしくお願いします。気軽にほのかって呼んでください。」

 

「分かったわ、ほのか、雫。私のことも気軽に深雪って呼んでね。」

 

そう自己紹介を交わしたA組の4人であった。

 

 

 

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「あっそうだ達也。よかったら駅まで一緒に帰らないか?」

 

「俺は別に構わんが…用事があるんじゃなかったのか?」

 

「あぁそれなら別に今日じゃなくても大丈夫だし、夜になってもほのかと雫なら手伝ってくれるから大丈夫さ。」

 

「私は手伝わない。」

 

「翔人君がそう言うなら行ってもいいけど…」

 

と2人は違う反応を見せた。

 

「さすがほのかは優しいなぁ~。それに比べて雫ときたら…。昔はもっと優しい子だったはずなのに…。」

 

「翔人は昔から怠けすぎ。そろそろ自立すべき。」

 

「いやぁ~手厳しいな。」

 

そんなことを話しながら達也の友達のもとへと向かう。

達也がみんなのことを紹介してくれて翔人はレオ、美月、エリカと友達になった。

 

 

そうして帰り道、話す話題は先ほどの一件のことだった。

 

「にしてもさ、さっきの翔人君のすごかったよね。いきなり周りが真っ赤になったやつ。私でもちょっとびっくりしちゃったよ~」

 

「そうですね。私は少し怖かったですけど…。」

 

と、エリカ、美月が告げる。

 

「あぁ~怖い思いさせたなら謝るよ。ごめんな。」

 

すると美月が、いえいえ気にしないでくださいと告げる。

 

「しかしあれは何だったんだ?あんな魔法聞いたことないぜ?」

 

「俺もよくわかってないんだけど怒るとあんな風になるらしいんだ。」

 

「らしい?自分では理解出来てないのか?」

 

「あぁ、何でも俺の師匠によればあれは幻術に分類されるらしいんだけど…」

 

達也はその話を聞いてなるほど、と思った。

しかしそこで新たな疑問が生まれる。

自分には幻術の類は効かないはずなのだ。

なのに翔人の幻術は効いてしまった。

つまり普通の幻術ではないということだ。

まぁ深雪以外にそんなこと言えるはずはないので黙っておく。

 

「それならすごい魔法力だってことだよなぁ~。成績もよかったんじゃねーの?」

 

とレオが感心した様子で尋ねてくる。

 

「いや、成績は知らないんだ。ほのかか雫、俺の成績知ってる?」

 

と聞いてみるが二人とも首を横に振る。

しかしそこで達也が答えた。

 

「なんだ翔人は自分の成績知らなかったのか?どうやら1位のようだぞ?」

 

「へっ…?」

 

「だから学年1位。主席だよ。俺以上の学力に、深雪以上の魔法力。俺からしてみたら化け物だよ。」

 

「「えーっ!?」」

 

ほのかと翔人が同時に声をあげた。

 

「多少できた感じはあったが、まさか一位なんて…」

 

「ひ、翔人君が一位…?なら何で答辞やらなかったの?」

 

ほのかが疑問に思ったのか質問すると達也が答えた。

 

「俺は翔人が断ったからと聞いているが。」

 

「そうなの翔人君?」

 

「えっ?…あぁあれか!」

 

翔人は思い出したかのように告げる。

 

「なんか一高から連絡あったんだけど、そんときまだUSNAにいたから事前の打ち合わせは行けないって言ったんだった。何の打ち合わせかは聞いてないけど。」

 

「翔人さんUSNAに居たんですか?」

 

不思議に思ったのか美月が翔人に質問する。

 

「あぁ、小学生のときに身寄りが無くなったんだがUSNAに俺を引き取ってくれるって人がいてね。行くときは日本を離れたくなかったけど、今となってはUSNAに行ってよかったなって思うよ。」

 

「そうだったんですね。じゃあほのかさんや雫さんとも会うのは久しぶりってことですか?」

 

「そうだね。昨日何年かぶりに会ってびっくりしたよ。俺は2人と違って一緒の高校に通うって知らなかったからね。」

 

「達也さんも深雪さんも翔人さんもすごい人だったんですね…。うちの高校って一般人のほうが珍しいのかな?」

 

「魔法科高校に一般人はいないと思う。」

 

美月の天然気味な発言と、それまで押し黙っていた雫がボソッと漏らした的確なツッコミで、色々訳ありな空気は核心が見えぬまま霧散した。

 

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