魔法科高校の劣等生 ~幼馴染たちと共に~   作:ローニエ

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模擬戦

そして俺たちは演習室へと到着した。

そこで達也がCADを準備している間渡辺先輩と何やら話していたようだが俺には関係ない。

というか、早く終わらせてくれ。

俺は帰りたいんだ。

 

 

5分くらいたっただろうか。準備の完了した2人が向かい合う。

そこで渡辺先輩がルールを説明し、

 

「始め!」

 

と試合がスタートした瞬間達也は消えた。

いや正確には服部副会長の後ろへと回ったというべきだろうか。

俺の()()()をもってしてもはっきりとは見えなかった。

そしてそんな俺でも見えないような動きをする達也に勝てるはずもない服部副会長はすぐに倒れてしまった。

 

「…勝者、司波達也」

 

そう告げられこの試合は10秒と持たずに終了した。

 

 

 

 

 

その後達也の動きに疑問を持った渡辺先輩や七草は服部副会長を倒した魔法や技術について達也に質問していたが、そんな光景を見て俺はイライラしていた。

 

「…あの、僕はどうしたらいいですかね?」

 

少し怒り気味に発してしまったのはしょうがないだろう。

しかしそんなこと何も気にしてない、という口調で渡辺先輩は告げる。

 

「そうだな…服部はおそらく戦えないだろうし…っ!そうだ私とやろう!」

 

「…はい?」

 

「私が相手をすると言ったんだ。別に不満はないだろ?」

 

そう得意げに話しかけてくる渡辺先輩。

別に不満なんてないけど…。

 

「はぁ…。別に誰でもいいですよ?誰が相手でも俺は負けないんで。というかさっさと帰りたいんですよ俺は。」

 

俺がそう告げると場の雰囲気が変わる。

特に渡辺先輩なんて殺気ともとれる雰囲気だ。

やべっ!怒らせちゃったかな…。

 

「ほう…ずいぶんと大きく出たな。なら翔人君の力を楽しみにしてるよ。」

 

その言葉を適当に流し、俺は自分のCADを準備する。

とは言ってもブレスレット形態なので腕に巻くだけなのであるが…。

そうして準備をしていると、達也が近づいてきた。

 

「翔人、あまり渡辺先輩を見くびらない方がいいぞ?あの人はこの学校で、七草先輩や十文字先輩に匹敵する実力を持った人だ。余裕をこいてると痛い目をみるぞ?」

 

「そんなのわかってるさ。雰囲気で大抵のことはわかる。…でもな、俺はたかが高校生程度の相手に負けるわけにはいかないんだよ。例えそれが十師族程の力を持っていたとしてもな。」

 

俺は達也にそう告げ、すでに準備を完了している渡辺先輩の前までゆっくり歩く。

 

「準備はできたか?」

 

「ええ、いつでも始められます。」

 

「そうか…では真由美頼む。」

 

「分かったわ。一応ルール説明を…」

 

「いらん、さっさと始めろ。」

 

七草が時間を無駄にしようとしたため俺は七草をにらみ試合を始めるよう促す。

そんな俺を見かねたのか渡辺先輩が俺に話しかけてくる。

 

「…翔人君、一つ提案があるんだが。」

 

「何ですか?」

 

「私が勝ったら真由美に敬語を使うようにしてくれないか?君の態度はいささか問題があるように思われる。一応真由美は君の先輩だ。」

 

ほう。

なかなか面白いことを言う。俺が負けるとでも思っているのだろうか?

それとも自分の力に絶対の自信を持っているのだろうか?

 

「別にいいですよ約束しても。俺が負けることなんてありえませんから。」

 

俺はそう告げ試合に集中する。

…イメージするんだ。

どうやって渡辺先輩を倒すか…。

そして俺は自分の精神の中へと意識を沈ませた。

 

 

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「始め!」

 

そう言い放たれた瞬間摩利はすぐにCADを素早く操作し、”ドライブリザード”を放つ。

決して難しい魔法ではないが、摩利の放つドライブリザードは弾速が桁外れだった。

おそらく普通の魔法師の10倍の速度はあるだろう。

そんな摩利の放った魔法を見て、誰もが翔人にあたると思った。

あの達也でさえだ。

しかしその予想は外れることになる。

なぜなら摩利の放ったドライブリザードは翔人を貫いたのに、何のダメージもなかったのだから。

 

「何!?」

 

摩利だけじゃない。

この場にいる全員が驚きの表情になる。

しかしさすがは3巨頭。

すぐに思考を巡らし次々と魔法を放つ。

 

 

―――――――――――――

 

1分後…

 

 

「なぜ当たらない!」

 

いくつもの魔法を行使した摩利であったが、一向に翔人に当たらない。

そんな事実に困惑したのか、大声をあげて叫んだ。

そしてそんな摩利の様子を見て、翔人はつまらなそうに言った。

 

「渡辺先輩…もしかしてこれで全力ですか?…だとしたら失望しました。残念です。」

 

少し悲し気な声で告げる翔人。

その言葉を聞いて言い返そうとした摩利だったが、すでに時は遅い。

 

「実力はわかりました。もう結構です。」

 

そう後ろから声がし、振り向こうとした摩利だったが振り向く途中で意識を失った。

 

 

 

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俺は渡辺先輩の意識が無くなったのにも関わらず、勝者の宣言をしない七草を睨みつけた。

それに気づいたのか慌てて七草は、

 

「勝者、斎藤翔人」

 

と宣言した。

 

その言葉に安心した俺は、疲れた疲れた~なんていいながら足早に帰る支度を始めた。

ものの30秒で支度を終えた俺は静まり返っている俺以外のメンバーに向けて言い放つ。

 

「もう終わったことですし、帰ってもいいですか?」

 

俺がそう尋ねると七草が驚愕の表情で尋ねてくる。

 

「さっきの魔法は何!?あの摩利がダメージを与えられないなんてびっくりよ…」

 

最後の方は渡辺先輩が負けたことがショックだったのか言葉に力が無くなっていた。

しかし俺にはそんなこと関係ない。

 

「お前に話すようなことは何もない。それに魔法の詮索するなんて相変わらず下衆いことするんだな。」

 

俺がそう告げると俯く七草。

少しは自覚があったのか?などと考える俺だったが、七草が黙ったことで誰も話さなくなってしまった。

そんな状況を見かねた俺は、

 

「返事がないんで俺は帰りますね。この後用事あるんで。じゃっ。」

 

そう告げ、俺はその場から一瞬にして消え、ほのかの家へと急いだ。

 

 




さぁ、翔人が使った魔法は何だったのでしょうか?

答えは結構先になるかも?
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