突然だが自己紹介をしよう。
私の名前は雨露嶺凜(うろみねりん)。
髪を伸ばしていて、一人称が私の上に凜という名前で、よく女性に間違えられるがれっきとした男である。
親からは「他者を超えろ」と常に言い聞かされて育ち、逆らうことなく自分もそれに忠実に生きてきた。
テストの成績も上位をキープし、運動もかなり出来ると自負している。
特技はピアノ、ギター、ドラムなど多種に渡るが、殆どが押し付けられたものばかりだ。
今日は習い事に行く最中、ふと公園に寄ってみた。まだ時間まで半刻以上あるので、自然でも見てのんびりしようと思ったからだ。
________だが、それが間違いだったのかもしれない。
公園のベンチで座っていると、前触れも無く、突然に大地が揺れた。体感だと震度6強程の大変強い地震だったが、ものの数秒で収まったため、ビルなどの建物の倒壊などはなかった。
.....私の周囲以外は。
老朽化していたのか、突如倒れてきた銅像に反応する暇などなく私はそのまま押しつぶされた.....筈だ。
だが現状を見てみよう。
見渡す限り広がる暗黒の森。密集した大木は空までも覆い尽くし、唯一の光は木々の隙間から僅かに射し込む太陽の光のみだ。
雨が降ったのか、湿った地面はさながら泥のようで田舎の広大な田圃を連想させる。
見覚えの無い場所にいた事もあるが、何よりも気掛かりなのは________私の体だ。
近くの水溜りにその姿を映してみたが、「化物」以外に思い浮かぶ言葉がない。
あたかもヘドロの様な不定形の塊が自分の意志とは関係なく伸縮を繰り返しており、各部から伸びる触覚は汚らしく蠢いている。
口も、目も、手足さえもなく、見ているだけで吐き気を催す容姿だ。
簡単に言うと、ド〇クエのスライムを黒く染め、触覚を生やし、かなりリアルにしたような姿だ。
突然の出来事に感覚が麻痺して恐怖はさほど感じなかったが、代わりに自分の頭の中は困惑で支配されていた。
(何これ.........私?.....うぷっ、吐きそう.....)
めまぐるしい環境の変化、謎の生物、それが自分かもしれないという不安もあり、とうとう吐いてしまった。
だが吐瀉物さえも紫に染まっていて、自身の異常さを醸し出す素材となっている。
(はぁ.....はぁ.....。取り敢えずここがどこか調べなきゃな、この体のこともそれからだ)
そう決心し私は歩き始める。
何処までも続いていそうなこの森の中を.....。
次回までは一ヶ月くらい下さい!何でもしますから!(なんでもするとは言っていない)