この悲しくも美しい世界にて   作:ふがふがふがしす

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どうも初めまして駄菓子です。
いえ、ふがしです。大して変わらないね?
まあ作者の妄想・想像・夢想を垂れ流しにしている小説です。
暇潰し程度にでもなれば幸い。


本編
プロローグ


ーーおいで、おいでーー

 

 そう呼ぶ声が聞こえる。男性の声でもなく女性の声でもない、とても不思議な声。

 でも、不快感や忌避感は無くて。 

 ともすれば母親の側で微睡む幼子の様に、安心してすらしてしまう。

 そんなとても不思議だけど、確かに優しそうな声。

 ああ、これは夢だ。

 随分と懐かしいような、それでいてつい最近にも見たような、そんな気がするけど。

 何度も何度も、繰り返し繰り返し見ている夢だ。

 今のボクになった切っ掛けとも言える…というと、少し誤謬が生じるかもしれないけど。

 まあ、今は置いておこう。

 

 これは、ボクにとってはじまりの夢。

 そしてこの世界にとっても、ある意味でははじまりとなる夢で、終わりを告げる夢でもあるのかな?

 

 まあ、そんな禅問答のような、或いは謎かけみたいな言葉遊びは、これくらいにしておいて。

 段々と目の前が明るくなってきていて、意識が覚醒してきているのが分かる。

 もう少ししたら、ボクは目を覚ますのだろう。

 起きた時に、この夢を覚えてるかは分からないけれど。 

 願わくば今少し、この暖かな日溜まりのような、居心地の良い場所で微睡むのを許して欲しい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 …。

 ……意識が浮上していく。

 まず感じるのは、色濃い緑の匂い。

 むわっと、匂い立つという表現がしっくりと来るような、そんな強く生命力に溢れた青臭い匂い。

 次に覚醒し始めたのは耳。

 ざわ、ざわ、ざわり。

 そんな、風が草木を撫でる音をバックコーラスに、様々な鳴き声を上げる小鳥達の合唱が聞こえる。

 まだ目を開けてはいないが、それでも分かるほどに良い天気のようだ。

 顔を中心にして、身体全体がお天道様の力を浴びており、すごく気持ちが良い。

 …このまま二度寝するのもいいな、なんてことを考えたりする。

 まあ、結局は起きることにするんだけれど。

 

 ゆっくりと、目が痛くならないように、目を開ける。

 視界いっぱいに広がる、鮮やかな緑色。

 そして、そこから零れる黄金色の木漏れ日が眩しい。

 ふと、視界の端に動くものを見つけ、反射的に目で追ってみる。

 そこには何かの木の実の様なものを手に持つ、一匹のリスが居た。

 そのリスと目が合い、しばし見つめ会う。

 此方が寝たまま首を傾げてみると、向こうも傾げてた。

 …なにこれ可愛い。 

 自然と口許に笑みが浮かぶ。

 朝(それなりに日が登ってるから昼?)起きて早々、良いものが見れたな、なんて思いながら身体を起こす。

 リスは此方に興味を無くしたのか、巣穴があるのであろう木に登っていった。

 それに少々寂しさを感じながら、身支度を整える。

 …まあ、整えると言っても服に付着した草木を落とし、昨日の内に汲んでおいた水を、少量含むくらいなのだが。

 朝食は、採取した果物を歩きながら食べることにして。

 枕の代わりによく使用するバックパックを背負い、準備は完了だ。

 さて、今日もこの青い空の下、あっちへふらふらこっちへぶらぶら。

 視界の上に見える雲の様に、風に流されながら自由気儘に、勝手気儘に歩きまわるとしよう。

 この悲しくも美しい世界を、見て回る為に。




いかがでしたか?
ぶっちゃけ初めてなんでどんな風に読まれるのか分からんです(笑)
まあ、もしお気に召したなら少しばかりお付き合い願いたいです。
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