地上のエースオブエースと呼ばれた騎士R   作:ウィングゼロ

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この話から視点のキャラの話す内容は『』で表記します


流星悲しみの暗闇に落ちる

アスナSIDE

 

カイルくんが攻略組から離れてから半月が経過した。

 

カイルくんが攻略組から抜けたという知らせは前線の攻略組も勿論、下層のプレイヤーにも衝撃を与えた。

 

何故カイルくんが抜け出したのか…何かトラブルでもあったのかとありもしない憶測が流れ中には恐れて逃げ出したとか、見かけ倒しの腰抜けだったと酷い憶測までも流されたがそれは広まる前にアルゴさんがもみ消した模様。

 

カイルくん離脱の効果で攻略スピードが大幅に遅れることになり今現在私達攻略組は15層のボス攻略が行われていた。

 

攻略組はいつもより勢いはなくなりボス戦もカイルくんがいないことで予測以上に苦戦を強いられていた。

 

「アスナくん!前!」

 

私はつい、ぼーっとしているとディアベルさんの叫び声が耳に聞こえて正気に戻ると目の前には植物系のボスMOBの触手が私に目掛けて飛んできて私の体に纏わり付き、触手はじわじわと締め付けてHPを減らしていく。

 

『きゃあぁぁっ!?』

 

「アスナ!はぁっ!」

 

締め付けられる私を近くにいたキリトくんが捕まっている触手を切り落としてくれて、締め付けられていた体は解放されて空中に落とされた私は上手く地面に着地する。

 

『あ、ありがとう、キリトくん』

 

「ぼさっとするな!次が来るぞ!」

 

『う、うん』

 

何やってるんだろう私は…

 

キリトくんに助けられた私はその後攻略組のプレイヤーと一緒に着実にボスを弱らせていく。

 

「よし!一気に終わらせるぞ!!!」

 

ボスの体力もあとわずかとなったときディアベルさんの掛け声とともに全方位からプレイヤー達がボスに全力で攻撃。

 

これによってボスのHPバーはなくなると、ボスの体ははポリゴンとなって飛散した。

 

15層のボスを攻略し喜びの叫びがボス部屋に響くけど…一部の人達…キリトくんやディアベルさん達は浮かない顔をしていた。

 

それはなんとなくわかっている…これまでカイルくんがいたことでもっと楽に攻略ができていただろう。

 

カイルくんという剣士がいないだけでここまで苦戦を強いられた、今までカイルくんに依存していたと言っているような光景だ。

 

「アスナ」

 

『キリトくん、エギルさんにディアベルさんも』

 

経験値やコルなどの戦闘リザルトを確認し終えると丁度同じくリザルトを確認終えたキリトくん達が私の前にやってくる。

 

「アスナ、お疲れ」

 

『うん、キリトくん達もお疲れ…やっぱり前みたいにはいかない…ね』

 

「カイルが居るか居ないかでここまで明確に差があるからな…カイルのやつも抜けた理由があるんだろう…またいつか帰ってくるさ」

 

互いに労った後、カイルくんの離脱による戦力ダウンの話をエギルさんが話最後に付け加えていつかカイルくんは帰ってくると優しく言ってくれる

 

そうだねと私は返答すると黙っていたディアベルさんが仕方がないと小声で呟くと何かを決心した顔で私に顔を向けてこう告げた。

 

「アスナさん、こんな話をするのは気が引けるが…一度攻略組から抜けてみたらどうかな?」

 

『え?』

 

「ディアベル!今そんなこと言わなくても良いだろ」

 

ディアベルさんが告げた言葉に私は耳を疑う、攻略組から抜けるなど思いもしなかったから

 

「エギルさんの言葉はごもっともだけど…アスナさん、カイルくんがいなくなってからいつもより、動きが鈍いし下手をすれば命に関わるミスを犯しても可笑しくない」

 

カイルくんが居なくなってからの私の立ち回りを口にするディアベルさん。

 

その言葉はまさしく正論で、私は何も反論することができない。

 

「悪いがアスナ、俺も攻略組から抜けた方が良いと思ってる」

 

「おいおい、キリトまで…」

 

ディアベルさんに続いて今度はキリトくんまでもディアベルさんの意見に同意して抜けるように言ってくる。

 

「カイルが抜けたショックが一番大きいのはアスナだって他の攻略組のプレイヤーもわかってる、けど…そのショックでアスナだけじゃなく、他のプレイヤーも危険にさらされることになるんだったら…いつものアスナに戻るまでは抜けた方が…逆に安全なのかもしれない」

 

確かに…その通りだ…今回だって私がカイルくんのショックで棒立ちしていたから危なくなってキリトくんに助けてもらった…責められても…何も言い返せない。

 

それにエギルさんも擁護してくれるけどキリトくんの言い分に何も言えない状態だ。

 

『…うん…わかった…今のままじゃ…みんなの足でまといですもんね…』

 

「すみません、アスナさん…でもいつか…戻ってくると信じています…その時は彼と一緒に…」

 

『…はい、それじゃあ私は…街に戻ります…転移…はじまりの街』

 

ディアベルさんと一時の別れの挨拶をしてから気を落としているわたしは帰るのも危険と判断し少しもったいないが転移結晶を使い街まで帰った。

 

キリトSIDE

 

「…本当にこれでよかったのかよキリト」

 

アスナは転移結晶で街へと帰り、それを確認した後エギルは俺にこれでよかったのかと訪ねてくる。

 

『正直、正解かなんてわからない…けどこのままアスナを放っておいたら近いうちに彼女は死んでしまうか、取り返しのつかないことを起こしてしまいそうで仕方がなかった…きつい言い方をしたけど…できれば俺と言いたくはなかったよ』

 

けど、誰かが切り出さなければならなかった…まあ切り出したのはディアベルで俺はそれに乗じて良い加えたんだけどな

 

『すまないな、ディアベル、アスナのことお前から切り出してくれて』

 

「別に構わないさ、これも指導者…いや騎士としての勤めだからね…けど…アスナさん(お姫様)にはカイルさん(騎士)がいなければ駄目だから当分は帰ってこないかもね」

 

アスナ復帰はカイル次第ってわけか…それにしても

 

あいつはいったい何をしようとしてるんだ?アスナから少し事情を聞いても真実を知るためだと思うと聞いた。

 

あいつは何を知っているんだ?カイルは間違いなく俺達が心配ない何かを知っている…

 

まあ取りあえずだ

 

『カイルのやつ見つけたら一発ぶん殴る!(圏内で)』

 

勝手に抜けてかなり攻略組に迷惑掛けてるわけだからそれぐらい構わないはずだ

 

「キリト、一応言っておくがほどほどにしておけよ」

 

エギルが一応と釘を刺すが問題ない

 

「さてと、みんな!そろそろいいかな?次の街へアクティべーイトしにいこう!」

 

ディアベルが時間が経ってリザルトが確認し終えたと周囲を見渡して確認すると残っている俺達と共に次の階層へと上がっていくのであった。

 

 

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