NoSIDE
ユミナ、リアナ、ダイン、ミッドからやってきた三人はそれぞれの出会いがあったその日、夕日が落ちて夜空が空を煌めかせるころ、三人が宿泊しているホテルの一室ではユミナが通信端末片手に心配の表情を浮かべながら呼び出しコールに耳を傾ける。
「ダイン、どうして出ないのかしら…」
呼び出しコールが何度も繰り返され、一度電話をやめてダインは何かでれないわけでもあるのかもしれないとユミナは一つため息をこぼしてダインとの連絡を一度諦めると、この部屋にいるもう一人に視線を向ける
「……」
「リアナ……」
ベッドに腰掛け、顔を俯かせて酷く落ち込んでいる様子のリアナ。
リアナがユミナと合流したとき酷く落ち込んでいたときユミナはリアナの落ち込みように驚愕し、落ち込んでいたわけを聞いた。
リアナはとある学園で出会った学生2人がSAOにダイブした。
それを聞いたとき流石に驚きを隠せなかった。
二度と目を覚まさないかもしれない選択…リアナから聞いた彼女たちにあった表情からもその覚悟が頷けたのがわかる。
事情を聞いたユミナはリアナに問いかけることをやめて精神的にまいっているだろうから休ませることを促した。
(こんな状態のリアナを放っていくのは…)
精神的にまいっているリアナを1人にしたら危険だと思いながらもユミナはこの地球にはある目的で来ている訳で夜に決行しなければならないために彼女を1人にすることになる。
そのためにユミナはダインに連絡を入れたのだが全く連絡が付かないため中々行動に移れないじょうきょうであった。
「……ユミナ…行って」
どうすべきかユミナは頭を回して考えていると先程まで何一つ発言しなかったリアナから呟くように声を出した。
リアラが言ったその言葉からは弱々しい声ながらも目的を忘れるなとしっかりしろと激励しているようなそんな感覚にユミナは陥った。
「…うん、わかったわ…でも何かあったら連絡を入れてね」
目的を果たさなければならないが落ち込んでいる友人を放って行くほど柔では無いユミナは何かあればと連絡するように一言リアラに告げてから必要機材を持って部屋から出て行く
……
同時刻、東京湾の使われていない廃棄工場。
「……ん…あれ?わたし…」
気を失っていた詩乃が目を覚ます。
詩乃の今の状況はイスに座らされて両手を縄で縛り付けられている
いったい何があったのか思い変えそうとすると第二者の声により考えるのを止めた。
「よう、もうお目覚めか?朝田」
詩乃にとっては聞き覚えのある声、詩乃は声が聞こえた方向に向くと知らない高校生ぐらいの集団の中に詩乃の見知った人も何人かいた。
「あんた達!」
思わず声を荒げる詩乃、あの集団の中には夕方絡んできた集団も混ざっていた。
「本当はこんな手荒なやり方したくなかったけどよ…俺達金ねーんだわ、だからさ朝田、有り金全部貸してくれ」
そう、夕方で詩乃に恐喝したように同じ恐喝をし始める。
「誰があんた達なんかに!」
いつもの恐喝に恐れずに反論をする。詩乃に男は詩乃のお腹に蹴りを入れる。
蹴られた詩乃はその反動で椅子は転倒し蹴られた痛みから咳き込む。
「いっちょまえなこというがよ…状況わかってんのか?ああ!?」
そういって怒り狂った表情で何度何度も詩乃を蹴り飛ばす。
「うっく…っ!」
顔を歪ませながら痛みを耐える詩乃に男達は無慈悲にも手を加えてくる。
「しけた顔しやがってよ…ならその体にたっぷりと刻んでやるよ!」
苦しむ詩乃の顔を見て更にいらつきを募らせる男は詩乃の衣服を破くと周りの男達は狂った歓喜の声を上げる。
「い、いやぁ…!」
無理矢理破かれ悲痛な顔を上げる詩乃、しかしそんな叫びなど聞く耳を持たずに男性は詩乃の胸元にも手を伸ばそうとしたとき工場の鉄の扉が物凄い音と共に吹き飛んだ。
「な、なんだ!?」
いきなり鉄製の扉が吹き飛んだことに驚きの声を上げる彼ら、そんな彼らのことなどお構いなしにゆっくりと人影は彼らに近づいていく。
「あ、あなた…!」
そう驚いた声を上げたのは詩乃であった。
やって来た人物は前に自身を助けてくれたダインがそこにいて、その瞳には怒っているように見て取れる。
「おいおいおいおい、なんだてめえはよ」
「こ、こいつは…!昼間に朝田を助けた奴ですよ!」
「あ~?朝田をか?物好きなやつもいたもんだな」
「何が言いたいのですか?」
男達の話し合いに目を細めてダインはその言葉の真意を問い掛けるが、それを聞いて男はにやりと笑みを浮かべて悠々と語り始めた。
「知らねえのか?この女はよ~」
「や、やめて…!」
男が何をしようとしているのか理解した詩乃は必死に懇願するがその願いは虚しくも届かない。
「拳銃で人を射殺したことがあるんだよ」
「っ!!」
聞かれた…聞かれてしまった、そう絶望に打ちひしがれる詩乃に対してダインは何一つ表情を変えなかった。
「…それで?」
「ああ?」
たったそれだけの返答に辺りを騒然とする中ダインは至って冷静に言葉を続けた。
「それが…人を助けたら駄目だと言う理由になるんでしょうか?」
「見た限りでも彼女は故意に人を殺める人ではありません…それに」
一度口を止めて詩乃の姿を見るダインは意を決して拳を構える。
「今にも泣きそうな彼女を放っておくわけにはいきませんから!」
「…青臭え…こいつを救う正義のヒーローてか!?それなら無謀ってもんだ!ガキ一人で何が出来るってんだ…」
男がダイン一人だけで何が出来ると言い切る前に彼らの横を衝撃が走り後ろにあるドラム缶が何かの鈍器に当たったかのように凹み吹き飛ばされる。
「今のは空破弾という衝撃波です。当たれば痛い目に合いますよ…既にあなたたちはこの技の
と声を低くして彼らを脅すダイン、脅しの空破弾の効果もあって未知の恐怖に駆られた彼らは一目散に情けない声を上げて逃げ出していった。
「助かった…の?」
いきなりのことで思考が追いつかない詩乃はダインを見詰めていると彼らの姿が見えなくなった後ダインは詩乃の元へ行き縛られている縄を解く。
「もう、大丈夫ですよ」
「どうして此処に…」
「少し胸騒ぎがしましてあそこらへんを彷徨いていたらあなたが攫われる所を目撃しましてね、走って追いかけてきたんです」
「追いかけてきたって…」
ダインの経緯に絶句する詩乃、それもそのはず…誘拐された場所からここまでかなりの距離があり、その上彼らは車を使って誘拐したのであろう。ダインはそれを走って追いかけてきたと言われれば言葉を失うのも無理はなかった。
「取りあえず帰りましょうか」
言葉を失っていた詩乃を他所にダインは詩乃を抱き抱える。所為のお姫様抱っこである。
「え?ちょっ!?」
「それじゃあ、行きますよ!」
いきなりのことで取り乱す詩乃であるがそんなこと気にせずにダインは軽く助走を付けて…飛んだ。