アスナside
夢を見ていた
三年前の彼との出会った記憶、今でも晴明に覚えている、短かったけど大切な想い出。
今の私を見たらカイルくんはどう思うだろうか、何も変わっていない私をみて失望してしまうだろうか。
結局三年も過ぎても私は篭の檻から出ることは叶わなかったのだから。
意識がはっきりしてくる現実にもどれたのだろうかと思ったが違和感を覚えた。
横たわっているのは確かだがベッドが何か弾力がない…病院のベッドでもない、第一病院なら機械音がなるはずなのに何一つなっていない。
まさかと嫌な予感がよぎる。
そうして目を開けてみると私の部屋ではない場所で目が覚めて試しに右手を動かしている。
そしてメニューが開いた…それではっきりとわかった、まだ帰れてないんだ…
けど、どうして?私は確かに投身自殺をした、それなのに何故
「漸くお目覚めか?お姫様?」
聞き覚えのある懐かしい声を耳にする
此処は現実ではないはずなのに…どうしてと疑問に思うが私は声のした方向に顔を向けると彼がいた。
「カイル…くん?」
三年前にあった男の子…カイル・デュナミスがそこにいたのだ。
「どうして…カイルくんが…此処に…」
「いや~まあ色々あってな…気づいたら此処に…」
はははっと乾いた笑い声で頬を少し書きながら私に返答してくる。
「けど、私…どうして此処に?」
「…覚えてないのか?飛び降りようとしたこと」
カイルくんのいったことによって理解した。
「あのとき少しでも遅かったら助けられなかった…本当、危なかったんだからな」
そうか、あのとき後ろから来ていたのは…
「下手をしていたら死んでいたかもしれないんだぞ」
そう言われて私は彼にたいしていらっとした。
「カイルくんに何がわかるの…」
「明日奈?」
「誰が死ぬって言ったの!?あれは嘘で、もしかしたら帰れるかもしれないじゃない!私には時間がないの!帰らなきゃまたみんなから失望されちゃう!」
私はカイルくんに対して今ある感情を全てぶつける。
「私だってそんなそんなわからない方法なんて嫌に決まってる!けど私は両親には逆らうなんて無理だよ!私はカイルくんみたいに強くなんてない!」
何いってるんだろ私…カイルくんは何も悪くないのに…八つ当たりしてる。
「…俺も弱いさ」
「カイルくん?」
カイルくんが弱い?そんなはずがない…だってあのときだって
「あのときだって、俺は明日奈を助けることもできなかった、どんなに自分自身に自信を持っていたとしても一人だと出来ることが限られてくるんだ… 」
「カイルくんはそんなことないよ、現に私を落ちるところを助けてくれたし」
「気持ちだけ受け取っておく」
カイルくんはそういうとあることを話してきた。
「俺、攻略に参加することにするつもりなんだ」
「攻略って…正気なの!?」
攻略とはこのアインクラッドの100層攻略を指しているのであろう
「一度でもHPが全損したら死んじゃうんだよ!」
殺されるかもしれないという死の恐怖、あれほど恐ろしいものはないと思う。
「それは現実でも一緒さ、いつそういうことに直面するかわからないからな」
「仮に攻略するにしても…何ヵ月…下手しら何年掛かるかもわからないんだよ!」
何でも1ヶ月で10層しか行けなかったとか…それも何度も死んでだ…そうなると本当にいつ終わるかもわからない。
「それでも俺は行くよその先に真実があるって信じてるから」
「真実?」
このカイルくんがいう真実とはなんなのだろうかと気になって返答した。
「あの支配者はあの状況で過程といったつまり、まだ何かするつもりということ…俺はその支配者が何をしようとしているのか知りたいんだ…」
こんな状況でも、恐怖にも慌てている表情も見せない。やっぱり、凄いなカイルくんは
「…見つけられるかな…私」
篭の檻から羽ばたいて私は本当の私を見つけられるのかカイルくんに聞いてみる。
「難しい…かな」
やっぱりそう簡単じゃないよね。
「けどさ、今は一人じゃないだろ?俺もいる、二人でさ探そう、急がなくても良い…ゆっくりと、歩くような早さで…な」
歩くような…早さで…か
というより、今言ってること…まるで…
「カイルくん、そんなこと言うけど…まるで告白みたいに聞こえちゃうよ」
「ええ!?ちょっ!そんなつもりでいったつまりではないんだけど」
とっさに顔を赤くして慌てる。
「ふふ、わかってるよ」
「と、取り合えず、明日ぐらいには攻略に向かおうと思ってるから…それまではからだ休めろよ」
「うん」
そういってカイルくんは部屋から出ていく。
「明日から頑張ろう」
そう自分に言い聞かせて体を休ませた。