「今日は組み手をしてもらう、みんな、ペアになれー!」
瞬間に女子が総出である場所に向かう。黒髪少年サスケくんだ。
そういえばサスケ少年はまだ一人暮らしをしていない。ちょっとクールなフリをした純朴な少年だ。
イタチ事件っていつなんだろうなぁ。そもそも、俺最強だけど原作最強のイタチに勝てるのか?今度うちはに乗り込んでみるか。
そんな事を考えながら、ペアになれそうな相手を探す。えーっと、キバくんかシノくんは……もう組んでるな。じゃあ他に……。
「木目。」
「ん?」
呼ばれた声に振り返ると、そこには先程まで女子に囲まれていた少年が。
「組み手するぞ。」
「え、うん。俺はいいけど……女の子達は?」
「鬱陶しいからお前に声かけたんだ。」
嫌そうな顔をして俺に近付くサスケ少年は何故か呼吸を止め気味だ。え、無呼吸症候群かなにか?
「いくぞ。」
「え、待って呼吸」
大丈夫?と聞こうとした時にはもう呼吸を止めたサスケ少年が迫ってきていた。大振りな腕が振り切られる。一発で俺を落とそうというのだろう。そんな気迫が伝わってくる。
少年にしては比較的に速めなパンチも俺にはゆっくりだ。余裕をもってそれを避けると今度は身体を捩らせて足が迫る。しかしその足を掴んで遠心力のまま放り投げた。サスケ少年は自分の力だけ空を飛び受け身だけはとって地面を転がる。何がおきたのかわからないようだった。
外野からギャーッと黄色い悲鳴が木霊する。さあ此処だぞ助け起こして優しさを見せる女子力あっピルポイントだろう俺ってなんて健気で謙虚なんだ。自分がモテようとするんでなく女子に力添えをしてしまうなんて。フレー!フレー!くノ一ッ!
「もくめェエエエエエアンタなんってことすんのよおおおお」
「シネ!!肥溜めに戻って一生出てくんな!!」
「サイテー!!」
「キモイ!!!!」
あれ。なんで俺のバッシングから始まるんだ解せぬ。
俺が何故か女子の誹謗中傷の的になっている間に段々眩暈がしてきて倒れそうになる。しかしまだだ……まだ俺は倒れてはならない……勝者の余裕をうぷっ
「オ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛」
「ぎやあああああああ」
「センセー!木目が吐いたあああああ」
「いやああああああ」
「あっ赤丸!しっかりしウオグゲッ」
「またかアラター!!!!」
懐から出した紙袋に内容物ヲ綺麗に納め、穴を掘って埋める。最早木の葉の里で俺のゲロが埋まってない場所はないのではないだろうか。そんなわけないな、まだコンプリートには遠いぜ。
さて、吐き終わった俺は慣れた手付きで消臭スプレーをふりかける。鼻水と涎と涙は水に流せるティッシュで拭き取り紙袋の中で木の葉の地に還っている。
ふふふ、ここで新アイテムだ。御披露目が楽しみだぜ。チャラララッチャラー口臭スプレー!
最近やっと製品化していたのだ。長かった……今までどうあっても口臭だけは無くならなかったもんな。これで漸く口からゲロ臭が無くなるぜ。
俺は見せびらかすようにニヤニヤと口を開けて口臭スプレーを口内へ……
「アラタ、今度お前の家に家庭訪問に行くぞ」
「えっッゲホッ!!ゲッ!!!ガハガハッ!!」
スプレーが喉を直撃して咽せる。その瞬間まだ口内に残っていたのかゲロの残滓が目の前に立つイルカ先生に散った。あっごめんイルカ先生。
「……アラタ……。」
「ケホ、分かりました。両親に伝えておきます。多分今日は家にいると思うので。」
「言う事はそれだけかアラタ……。」
「えっ?」
「今までのお前の成績及び授業に対する行動を加味した上で親御さんに報告する。わかったな。」
「?はい。…………ッ!」
気付いてしまった俺を誰か讃えてくれ。
これは……このタイミングは…………!!
暗部昇格確定……だと!!!!??
別に今回ゲロしなくても良かったけど最近ゲロってないからアラタくんに吐いて貰いました。やっぱり定期的にゲロがないと盛り上がりに欠けますよね。アラタくんのサービスシーンはなるべく増やしたい。
アラタくんの暗部入りは元々決めていました。前回の後書きで言っていたのもこの事です。
基本的に原作キャラを動かすのが苦手な私ですが、頑張ってみようと思います。