ゲーム小説 幻想水滸伝   作:月影57令

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前書き
 最終章の開始です。章題は悩みました。「明日の解放軍」という対比の言葉も考えたのですが、軍の明日というより主人公の明日という意味合いをとってこうしました。






最終章 帝国の終わり、明日の始まり
第23話 解放軍、北へ


 テッドを助けるという約束を果たすことができた。僕の胸は充実感でいっぱい……にはなっていなかった。仲間が100人集まったことと、死した竜ブラックとフッチの約束、そして終盤にさしかかった帝国軍との戦いが頭を悩ませていた。

 

 そんな時だ。マッシュが部屋を訪れてきたのは。

 

「ティル殿……クリンやカスミに帝国軍を探らせていたのですが、どうやら我が軍の情報が帝国に漏れているようなのです」

 

 その話がきたか。

 

「じゃあ、仲間の中にスパイが?」

 

「ええ、そのようです。しかし心配なさらないで下さい。私には策があります。上手く軍を動かすつもりです。それまで、ティル殿はゆっくりお休み下さい。最近は外に出てばかりだったでしょう?」

 

「そっか……わかったよ。頼りにしているよ、マッシュ」

 

「ええ、ティル殿。この先の戦いは今までより過酷なものとなるでしょう。私は、戦いに勝つ為にどんなことでもします。それが、どんな犠牲を払うことになったとしても」

 

 マッシュ……すまない、辛いことばかり任せてしまって。この戦いが終わったら、きっと……。

 

 

     §

 

 

 ゆっくりと休む。城内をテッドとのんびりと散策かつ案内。いやぁ、ホントに人が増えたなぁ。だけど百人以上いる、その仲間に声をかけることを忘れてはいけない。仲間にしてハイそれで終わりーではないのだ。仲間達とコミュニケーションをとることを怠ってはいけない。

 

「ティル、こんど料理とか習ってみるつもりなんだぁ」

 

 とロニー・ベル。乙女な彼女である。「いいんじゃないかな、似合っているよ」と言っておく。照れた彼女は可愛い。

 

「解放軍のみなで壁画を描いてみたんだ。どうかな」

 

 凄くいいよイワノフ! 是非トラン城の中に飾ろう。将来は王城に置くのもいいね。

 

「ふむ、ここをこうして……」

 

「いや、これはこうじゃろう」

 

 ジュッポとカマンドールさんだ。お互いの研究が相互作用しているらしい。良かった良かった。

 

「ジュッポおじさんが私にからくりを触らせてくれないのーー」

 

 なら、危険でない範囲で自分のからくりを作ってみちゃどうだい、メグ。

 

「あれー? またミナがどこかにいっちゃった」

 

 今度首輪に大きめの鈴をつけよう。音で居場所がわかるよ、ロッテ。

 

「おうティルさんじゃねえか。いや、なにね。ブラックマンの旦那と一緒に土いじりしてんだが、これが中々面白ぇのよ」

 

 キルケ。君ならそれに向いていると思うよ。

 

「うーーーむ。洗濯物を干したままここに来ちまった気がする……」

 

 大丈夫ですよセイラさん。僕が取り込んでおきましたから。

 

「あたしは借金取りだってのに、金で雇われるなんざ……」

 

 ぶつぶつ言わないでよ、カミーユ。僕を守りすぎるグレミオだから、貴方は彼の背後を守ってくれ。

 

「なっ、なんてグレミオが出てくるんだよ!」

 

 素直になりなよ。顔が赤いよ。

 

 そうしていると地階のエレベーター前でカスミとクリン。

 

「くきき、奴はスパイに決まってるぜ」

 

「決め付けるのは良くないわよ」

 

「何の話だい?」

 

「あっ、ティル様……それが、城を訪れた人物がいるのですが……」

 

 ふむ、彼が来たか。

 

「けけけっ。ティルの前じゃしおらしいじゃねえか。でもお前の器量じゃ無理ってもんだ」

 

「!? なんてこと言うのよ! こらぁ!」

 

 捨て台詞を吐いて逃げるクリン、と追うカスミ。

 

「へぇ。ティルがねぇ」

 

 テッド、にやけない! 特に何もないから! と、とりあえずエレベーターで四階へ行こう。

 

「ティル殿!」

 

「ティル」

 

 四階に上がったらマッシュとオデッサさんの兄妹が。そして見慣れない人物。

 

「貴方がティル様ですか!? これでやっと話せます」

 

 聞いたところ、今まで城に来たくせに何も話さなかったらしい。

 

「どんなご用件でしょう?」

 

「はい。私はタガートと申します。ティル様本人に話すまで決して口外するな、という命令でしたので今まで黙っておりました」

 

 沈黙していたのはそういう理由か。

 

「北方の富豪ウォーレンが私の主です。主は突然カシム・ハジルによって捕らえられてしまったのです。ちょうど屋敷を訪れていた解放軍のビクトール様もご一緒に」

 

 ウォーレン。後半に仲間になるので正直影の薄い人物だ。しかしビクトールも捕まっているのか。

 

「その話が本当なら、助けに行かねばなりませんね。ウォーレン殿は帝国に反する食客などを集めているお方です。助ければきっと力になってくれます」

 

 マッシュが思案しながら言葉を発する。きっとその頭の中では色んな策が練りこまれているのだろう。

 

「兄さん、それじゃあ」

 

「ええ、ちょうどいい。北の関所を攻めましょう。ただし――」

 

 さて、解放軍にとっては久しぶりの、父テオを倒して以来の戦である。表面上は訓練ということにされた。訓練が偽りだと知っているのは僕とマッシュ、オデッサさんだけだ。スパイがいるという状況を逆手にとり、帝国軍、北の関所に「解放軍は訓練」と伝わって安穏としているところ奇襲するのだ。

 

「さて、テオ・マクドール殿と戦ってから早一年、新規の兵が多く、古参の兵士も腕が鈍る頃合でしょう。訓練を行って士気を高めます」

 

 という建前で大規模な訓練(嘘)が開始された。

 

「貴様ら! 先ほどからだらしないぞ!」

 

 レパントの檄が飛ぶ。どうやら兵士はかなりたるんでいるらしい。これは僕も厳しくしなければいけないな。気を引き締めさせねば。これから数ヶ月以内には激しい戦いが待っているのだから。

 

「しかし、何だって軍師さんはこんな軍容にしたんだ?」

 

 疑問の声を上げるのは本当のことを知らない副リーダー、フリックである。

 

「ぼっちゃん、マッシュさんは何を考えているのでしょうね?」

 

 グレミオ達が疑問に思うのも無理なく、今度の訓練では帝国軍の降将が同行している。クワンダ、ミルイヒ、アレン、グレンシールである。スパイの噂が広まっているのは兵士達の間でも一緒で、一部の者は彼らがスパイでは? と疑っている者が出始めている。だが――。

 

「大丈夫だよ。グレミオ、フリック。僕はマッシュを信じているし、元帝国のあの四人も信じているよ」

 

 さて、部隊を引き連れてテイエンを出立した解放軍は、北の草原で簡単な訓練を開始した。

 

 と、思ったらこれである。

 

「では。訓練はこれで終わりとします」

 

「え?」

 

「何!?」

 

「解放軍全軍に告げます! これより我が軍は北の関所を攻めます!」

 

「マッシュ殿……何故」

 

 統率を任されたレパントにマッシュが説明する。スパイがいるならば、その情報で帝国軍は油断しているはず。そこで、これから関所を攻めて陥落させるのだ、と。

 

「しかし……軍師殿、我ら元帝国の将をお疑いになってはいないのですか?」

 

 クワンダの言葉。ふ、と笑うマッシュ。

 

「あなた方がそのような姑息な真似をするはずがありません。私は誇り高き貴方達を信じております」

 

「軍師殿……!」

 

 その言葉に奮起する将達。先鋒はアレンとグレンシールに決まった。意気の上がった二人が申し出たのだ。

 

「よし! 解放軍、このまま北上し北の関所を落とすぞ!」

 

 リーダーとして振る舞う。さあ、北の戦いだ。

 

 

     §

 

 

 北の関所はガランの関所同様、川の上にかかった橋、その上に建設されている。川上にあるので攻めにくいが、関所に配置されている兵数は多くない。一気に攻め落とす!

 

「我は解放軍のアレン! 関所の主よ、いざ勝負!」

 

「私は解放軍のグレンシール!! 我らを恐れなければかかってくるがいい!」

 

 気を吐く二将。実に頼もしい二人だった。と、門上に一人の男が姿を現す。赤い肩当てした細身の男――グリフィスだ。

 

「解放軍ってのは血も涙もねえのか! 今は朝飯時だ!」

 

「これは失礼、しかし今頃朝食とは感心しませんね」

 

 涼しい顔のマッシュ。

 

「うるさいよ! しかし分が悪すぎる。わかった。降参だ降参! 今兵士を説得するから少しばかり待ってくれよ!」

 

「戦いを避けられるのであれば……」

 

 だまされるな、サンチェスさん。

 

「これは時間稼ぎの策です。気にせずに攻めて落としましょう!」

 

 マッシュの命令、それで兵士が攻め進む。アレンとグレンシールの二人は兵を良く操ってくれた。さして兵を失うこともなく、関所を落とした。久しぶりの快勝である。

 

「ちぃっ、多勢に無勢だぜ。あーあ、帝国軍に入って老後も安泰だと思ったのによぉ」

 

 捕らえられたグリフィスはふてぶてしくそう言い放った。

 

「ティル殿、この者は……」

 

「わかっているよマッシュ。グリフィス将軍、随分簡単に降伏されたようですが、何故です?」

 

「へっ、決まってる。こんな下らねえ将軍の下で、兵を無駄死にさせる訳にゃあいかねえだろ。兵だって背負っているものがある。無駄に命を失わせちゃあいけねえよ」

 

 やはり、口は悪いが信用における将軍だ。

 

「グリフィス将軍。その人柄を見込んでお願いがあります。解放軍の仲間になっては頂けませんか?」

 

「俺が解放軍か……帝国を、裏切れってか。……一つ条件がある。兵士達を助けるって、そう約束してくれ。それだけだ。それだけ叶えてくれるなら他にゃあ何も要らねぇ」

 

「わかりました。すぐにでも通達して帝国兵を傷つけないようにしましょう」

 

 マッシュが責任を持って約束する。まあ解放軍には、必要以上に敵を傷つけるような、血を見るのが好きな人なんていないけどね。

 

「それならOKさ。帝国軍でも解放軍でも飯が食えれば同じことよ」

 

 ということでグリフィスが仲間になった。彼を慕う兵士も多く(というかほとんどだった)、「グリフィス殿についていきます」と仲間になってくれたのだった。

 

 さて、北の関所で兵士をまとめる。だが僕にはやることがある。関所を歩き、その前に来ていた二人と話をする。

 

「そりゃ! 解放軍に加わるのじゃ! ついてこいサンチョ!」

 

「はい、ご主人様。…………ご、ご主人様、この方……」

 

 解放軍に加わろうとする二人だ。意気込んでいるマクシミリアンはかなりのおじいちゃんだけどね。そして従者のサンチョ。彼らに解放軍のリーダーだと名乗る。

 

「なんと! 解放軍のリーダーか! すみませんが仲間に加えて下さらんか。帝国軍の横暴に鉄槌を下すのじゃ」

 

「もちろん構いませんよ」

 

「ありがたい。マクシミリアン騎士団の力を見せてやりましょうぞ!」

 

 そう思うならもっと早く軍に加わって欲しかったよ。だがこれで最も攻撃力のある指揮官が仲間になったぞ。マクシミリアン騎士団は強いのだ。さて、次は北にあるモラビア城攻略だ。次もマッシュの策が火を吹くのだ。

 

「グリフィス殿。貴方に一つお願いが……」

 

 ということでやってきましたモラビア城。北の関所からちょっと距離があるので、歩かねばならなかったが、魔物にも出くわすことなく辿り着いた。マッシュの指示は既に将へ伝えられている。近くにある二つの砦にそれぞれ部隊を分けて送っているのだ。

 

「こ、これはグリフィス将軍。解放軍に捕らえられたのでは……!」

 

「さすがに危なかったが、そこはやはり俺様よ。見ての通り逆に敵の軍師を捕らえてきたぜ。解放軍の軍師、マッシュ・シルバーバーグだ。カシム様に報告したいのでお目通り願うぜ」

 

「はっ! 少々お待ち下さい」

 

 このように、捕らえてきたという一芝居を打つのである。マッシュの体は縄で縛られている。ちなみに、

 

「俺を簡単に信用しちまっていいのかい? このまま将軍に突き出されちまったら……」

 

「私に何かあれば、貴方の部下がどうなることか……貴方は部下を見捨てられる人ではないでしょう」

 

「ちっ、お見通しって訳かい」

 

 ということだ。グリフィスは簡単に言うことを聞いてくれた。そしてリーダーの僕がここにいる理由だが、最終的にカシム・ハジル将軍を説得することになるので、無理を言ってついてきたのである。知己であることも含めてね。

 

「では、ティル殿」

 

「ウォーレンやらは城の最上階にある牢屋で捕らえられてるって話だ。行ってきなよ」

 

「すぐにウォーレンさんとビクトールを救出して広間へ向かうよ」

 

 そこで別れる。今回は完全な少数精鋭。忍び込むのが得意なカスミとクリンだけを連れた三人連れである。そして、

 

「けひひ、急ぐぜ。捕まっちゃあ世話ねえからな」

 

「ティル様……必ずお守りしますので」

 

 と、当然のように帝国兵の軍服を着ている。これで城内を駆け巡るのだ。

 

 やってきました最上階。そこには三人の男が。

 

「遅いぞティル。待ちくたびれたぜ」

 

「悪い悪い。でもビクトール、捕まるなんて腕が鈍ったんじゃないかい?」

 

「ちぇっ、俺だって大変だったんだぜ。……ウォーレン、言った通りだろ? 必ず助けに来るってよ」

 

「そうですな。貴方がティル殿ですね。私はウォーレンです。ご厄介になりますよ」

 

 ウォーレンが仲間になり、ビクトールも戻ってきた。これでタガートも正式参入かな。そして、

 

「おお、我が友ティルよ。カシムが酷いのですよ。私を捕らえて牢屋へ入れるとは。……ほう、貴方と共に戦って欲しいと。水臭いですよティル。私も友の為に戦いましょう」

 

 何故か牢屋にいたヴァンサンも仲間にした。よし、広間へ急ごう。

 

 

     §

 

 

「四年ぶりだな。マッシュ」

 

「カシム様もお変わりなく」

 

 広間で会話するカシム・ハジル将軍とマッシュ。

 

「グリフィスなどに捕らえられるとは、腕が鈍ったか、マッシュよ」

 

 グリフィスは黙ってマッシュを捕らえているフリをする。

 

「……と言うとでも思ったか? 解放軍の部隊がドゥーハとラカンの砦へ向かったそうだな。我が砦に兵を派遣するとは、つまりお前の体を縛るその縄は偽り、ということだな」

 

「……気づかれていましたか。では申し上げます。カシム殿、私は貴方を説得しにきたのです。我が解放軍に下って頂けないでしょうか?」

 

「なんだと?」

 

 眉根を寄せるカシム。

 

「愚かな……今ここで私がお前の首を落とせばどうなる? 説得どころか無駄死にではないか」

 

「例え私が殺されても、私の放った策は止まりません。時勢の流れが止まらないようにね」

 

「また随分と強気だな。策謀を練る貴様を私は重用してきた。何故帝国を離れた? やはりあの事件が原因なのか?」

 

 カレッカの戦いを思い出す二人。

 

「それもありますが、しかしそれ以上に私は戦っている自分が嫌いなのです」

 

「そのお前が解放軍の軍師とは、おかしなものよ。……反逆者は死刑だが、そうするのは忍びない。どうだ? 今帝国に戻れば罪を帳消しにしてやるぞ」

 

「ご心配には及びません。まもなくこの城は落ちますから」

 

「何……!」

 

 その時、伝令が駆け込んでくる。

 

「大変ですカシム様! 解放軍が、城に向かい進軍を!」

 

「何だと!? ……そうか、砦を攻めた部隊は囮か。だがどういうつもりだ? 部隊を分けた解放軍なぞ、砦に向かわせた我が援軍が戻ってくれば、一蹴できるぞ」

 

 解放軍が砦を攻めたように、帝国軍もそれぞれの砦に援軍を送っていた。

 

「戻ってくれば、の話ですがね」

 

 またも広間の扉を叩く伝令。

 

「伝令ー! 砦に向かった援軍から、ジョウストン都市同盟に待ち伏せをされたと。更に奴らは、この城にも向かってくると……!」

 

「何ぃ! 何故都市同盟が! ――!! そうか! これも貴様の策か! マッシュ!」

 

「ええ、私が使者を送りましたよ。近々北方が手薄になるとね。彼らは領土を狙っていますから」

 

「貴様! この国を都市同盟に引き渡すつもりか!」

 

 激発するカシム。都市同盟は何度も戦った仇敵だ。

 

「私は彼らを利用したに過ぎません。一時的にこの北方は彼らの手に落ちるでしょうが、それ以上の振る舞いは我ら解放軍が許しません」

 

 ぬけぬけと言い放つマッシュ。流れが、変わった。

 

「カシム殿。貴方ももうおわかりでしょう。我らを退けることができても、分割された軍では都市同盟の大軍には勝てないことを」

 

「くぅっ」

 

「カシム殿、今度は私から降伏を勧告致します。潔く降伏を。貴方が守ってきた帝国、貴方が忠誠を誓った皇帝陛下、そのどちらも今やすっかり変わり果ててしまった。これ以上過去にすがるのはおやめ下さい」

 

「それでも……私は」

 

 マッシュが説得する中、広間へやってきた僕とビクトール達。そしてカシム将軍を説得する為、クワンダとミルイヒも乗り込んできてくれた。

 

「カシム将軍。お久しぶりです。ティル・マクドールです」

 

「テオの息子か……貴様がテオを倒したのだったな」

 

 それは言わないで欲しい。

 

「カシムよ。陛下が変わられたなら、お諌めするのも我らの役目ではないか?」

 

「カシム、よくよく頑固な人ですね。貴方もよく考えなさい。今の皇帝陛下の姿は、我らのよく知る皇帝陛下と同じではないでしょう」

 

 二人の将軍が説得する。

 

「陛下への忠誠は、今も揺らいではいない。今は解放軍に身を置いている私だが陛下をお諌めする機会はきっとある。ティル殿がそう約束してくれた。共に陛下の前に行こう」

 

「貴方にもわかっているはずです。皇帝陛下に従うだけではなく、過ちを止めるのもまた忠義。我々五将軍は帝国が乱れるのを止められなかった。今こそ陛下の目を覚まさせるべきなのです。そうではないですか? セニュール」

 

 セニョールはやめてミルイヒ。そして二人の言葉通り、僕は皇帝陛下の前に五将軍を連れて行くつもりだ。死んでしまった父さんの代わりは僕が務める。

 

「どうか降伏を、カシム将軍」

 

「……それもまた、忠誠か。わかった。今は降伏しよう」

 

 そうして、カシム将軍は降伏した。モラビア城は都市同盟に取られるという状況になったが、北方の帝国軍は姿を消した。

 

 いよいよ、最後の戦いが近づいてきた。後は帝都までの道、シャサラザードの水上砦とクワバの城塞を落とし、帝都へ進軍するのだ!

 







後書き
 108星が揃わなくてもいい、という主人公の意向は、作者の私と同じものです。ですが、このままいけば揃いますね。原作ゲームだとタイミング的にシビアだったり、条件が厳しかったりする人物が数名いますが、小説として書くとさして問題なく仲間になるので、意外と簡単に揃いました。
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