全27話、完結しました。基本原作沿いで、読まれる方には退屈だったかもしれませんね。私としてもあまり自由に書けなかったかなぁと思っています。次の作品はそれなりに原作を崩して書けそうなので、そっちで挽回しますかね。
さて、最後に皇帝とウィンディを生かしたことについて。原作と小説版の二人、その結末は悲劇的なものだったと同時に、とても美しい終わり方だったと思います。特に小説版の皇帝、彼の言葉がまたイイんですよ、これが。それに反して私のSSでは二人共生き延びたので、平凡な終わりになってしまったかもしれません。だけど、私はウィンディを愛するバルバロッサも、バルバロッサという愛してくれる人物を得たウィンディも、死なせたくありませんでした。すれ違ったまま、最後にようやく気持ちを知ったのに、死ななきゃならないなんて。世界は、残酷です。
作中でも書いているように、二人は多くの、本当に多くの人を苦しめたり死なせたり殺したりした人間です。本当は許されざる二人なのかもしれません。でも、テオを自分の手で殺した主人公は、それ以上の犠牲を容認したくなかったのです。生きて欲しかったのです。人が死ぬのは悲しいことだから。
そう言うと、テオは何とか救ってやれなかったのか? と思うでしょうが、やはり救えるビジョンが私には浮かびませんでした。それに、彼の死を経て主人公は決心したのです。どうしても、必要な戦いであったのだと、思います。
主人公は、原作で死ぬ運命の人を救おうと考えている。そして行動している、ということは序盤からずっと描いてきたことです。問題は、それが敵であれ味方であれ関係なかったということです。味方だから救うとか、敵だから救わないとかっていう区別は、彼はしません。敵であろうが救おうとしますよ。生きている人が死ぬんですから、助けたいと思うのは自然なことです。そこで、「敵だから死んでもいいか」と考えるのは違うと思います。その結果が最終話とエンディングですね。敵だろうが、父親を自分の手で殺すことになった要因であろうが、関係ありません。敵だけど、怒りも憎しみもあるけど助けたい。それが主人公の考えです。
108星を集めたことについて。やっぱり各人物の影は薄くなってしまったなぁ。もっと絡ませたかったけれど、これが私の限界でした。
グレミオ。彼はずっと主人公に寄り添って生きていくでしょう。
オデッサ。フリックと結婚しました。二人には幸せになってもらいたいですね。
テッド。マクドール家に迎えられた彼。少しずつ歳をとっていきます。普通に歳をとる人生を、ここから始めるんです。
バルバロッサ、ウィンディ。魔術師の島でお互いを想いながら過ごす。やっと愛してくれる人を見つけた二人なのです。ウィンディは簡単に復讐を捨てられないでしょうが、もはや彼女に真の紋章はありません。少しずつ、バルバロッサが癒していってくれるでしょう。と同時に復讐を遂げられなくなったことは彼女にとって最大の罰でしょうねえ。それについてはせいぜい苦しめばよいと思います。しかし、こう考えるとテオを失った主人公とソニアの方が不幸かなぁ。ソニアはどうにか新しい出会いなどを見つけて欲しいですね。個人的にも好きな女性ですし。
アイン将軍。生き延びた彼は……二人の世話役でもするのかなぁ。帝国の将軍だった彼にはちょっともったいない役目かもしれませんが、バルバロッサに忠誠を誓った彼なら不思議ではないような気もします。しかしアイン将軍が死んだ後のビクトールの名言がなくなってしまったのは実に残念です……このSSを読んだ人には是非原作をやってもらいたいなぁ。原作はホントに名作ですからね。それとサンチェスも同じかな? 彼は皇帝を敬愛している人物ですからね。(原作のサンチェスはレパントに許されてクロン寺に身を寄せたそうですね)
レックナート。彼女は原作と違い“表の門の紋章”と“裏の門の紋章”を併せ持つ(いや、合体して一つの紋章になったのかな?)ことになりました。門の紋章の呪いってなんでしょうね。わからないのでその辺りは描写できませんけど。
竜王剣、“覇王の紋章”。最初は主人公が持つという展開を書いていたのですが、推敲している時に「もう赤月帝国滅んだんだから、皇帝が継承する今までの管理方法でなくてもいいじゃん」と思い、安置することに。星辰剣、“夜の紋章”も長年安置されていたようですし、この対応でいいと思います。
ソウルイーターについて。書き始めた時はぼんやりとだけど考えていました。Ⅱで出る始まりの紋章は特定の場所に封印できている。夜の紋章は生まれ変わって物になっている。月の紋章は他人が奪っている。Ⅲにおいては紋章の奪い合いが何度も行われている。それを考えれば、世界中の情報を集めれば、ソウルイーターを封印する方法だってあるんじゃないなかなぁ、と。読者の方から竜王剣、覇王の紋章を使ったら? という案を頂けたので、それを元に書いてみました。ソウルイーターと竜王剣はあの洞窟に封印されることになります。ずっと。
主人公。ソウルイーターを手放せた彼。ゆっくりと生きていくことになります。この後いろんな宿命やくびきから抜け出せて、好きに生きた彼が幸福になれたかは……ご自由に想像してみて下さい。
さて、それでは次回作について。幻想水滸伝Ⅱをやります。その物語は正史ではなく、主人公のもう一つの可能性として考えています。具体的に言うなら、最後の最後で彼がトラン共和国の大統領にならなかった世界での話です。原作と同じように、大統領になることを固辞し、旅に出た場合の話ととらえて下さい。あくまで別の世界線、平行世界のお話です。やっぱり関わるのはやめよう、と言ってトラン共和国の大統領に就任する彼も存在する。そう考えています。
なのであくまでも、もう一つの可能性としてだけ読んで頂ければ幸いです。
こぼれ話。上記のように、Ⅱをやるなら主人公ティルを大統領にしないと決めたのは、実はⅡをかなり書いた後だったりします。最初は、平行世界とかじゃなく、大統領にちゃんと就任して、その二年半後に大統領をやめてビクトールの元へ行き、傭兵をやるという話として書いていました。……馬鹿ですね。ホントバカ。一国の大統領を務めた後に傭兵なんて頭悪すぎますよねー。ホントバカ。なんでそんな無理な設定でⅡを書いていたんでしょう、私は。アホですね。馬鹿ですね。
で、Ⅱの投稿ですが、既に書き上げてあるので、明日からも毎日更新できるのですが、そうすると年をまたいじゃうんですよね。大晦日から三が日などはネットに触れない実家での日々を送る予定なので、予約投稿はできても感想返しが完全に止まってしまいます。その為、Ⅱの投稿は新年になってから、ネットに繋げるようになってから毎日投稿をしていきたいと思っています。
さて、話も長くなってしまいましたね。「ゲーム小説 幻想水滸伝」はこれにて終了です。ここまで長い間お付き合い頂きありがとうございました。それでは、また。