生命戦維が宇宙へ行きたいなんて思っていると誰が決めた?! 作:柿Pカレー
生徒会会計室として与えられた部屋で黙々と書類を処理しているタツに、ブレザー学生服がうなるように話しかける。
「なあタツ、気が付いているか?」
「何が?」
「俺はこの3話ばかりセリフがなかった。しかも名前すら出てきてない」
「そうなの?名前はともかくセリフは勝手にしゃべればいいんじゃない?」
「お前、人前では俺の事、無視するだろうが!何?俺に一人さみしく一人漫才ノリツッコミしてろっての?何そのさみしい一人芝居!!」
「いや、今だってそんなもんでしょ?僕は気にしないから好きに喋ってていいよ?」
「俺が気にするの!!もう嫌なんでお前こんなにドSなの?俺も流子ちゃんみたいに素直でかわいい子に着られたい」
適度に相手をしながらも書類を処理する手は止めていなかったタツがピタリと止まった。
「何?気に障った?傷ついちゃった?ごっめんね~・・・本当にどうした?」
笑いながら茶化してみるが無反応なタツに心配そうな声をかける。
「ん?いや、流子ちゃんの転入届が出てるから」
「それが何か変なのか?」
「昨日の子の家に居候することになったみたい」
「へぇ・・・そりゃよかったじゃねぇか。あのトゲトゲな御嬢さんにも友達ができて」
一人と一着は前の学校であった流子が起こした騒動を思い出して、溜息をついた。
・・・それは友達ができてよかったとういう溜息なのか、それともこれから起こる騒動を思い描いての溜息なのか・・・。
「そうだ、満艦飾家の隣に引っ越しちゃおう。そうすれば監視もできるし色々好都合だよね~」
ルンルンと書類を作成していくタツには聞こえてなかった。
「でも、お前料理できないだろ?一人暮らしなんて無理じゃね?」
という現実的な意見を。
「しっかし、揃の爺さんもこの量を一人でこなしてたのかねぇ?」
「んーどうだろう?犬牟田さんとか伊織も手伝ってたんじゃないかな?」
しばらく無言だったが暇になったのか、うず高く積み上げられた書類を見ながらブレザー服が言う。基本おしゃべりな服なのだが、人前だと空気を読んで黙っている。というか、人前だと無視されるし、あんまりふざけていると後でめっさ怒られるので、黙っていることにしている。
「あの爺さんも謎だよな。どこ見てんのかわからん目つきしてるし」
「あれは目線から情報を読み取らせないテクニック。まあ、実際にできる人は初めて見たけど」
「チートな爺なんて誰得設定だよ」
「でも、彼がいるから皐月お姉ちゃんはここまで来れた。もちろん僕もね」