ご注文はうさぎですか?~私はあなたあなたは私~ 作:れんにゅう
2年も経っているのに感想を書いてくださる人たちのおかげで少しづつ書いていこうと決めました。
違うほうも復活させようとも思っているので遅くなってしましますが何とか書いていこうと思います。
「美味しい…」
「そうだね、コーヒーは前から飲むほうだったけどここに来てから…特にチノちゃんが入れてくれたコーヒーを飲んでからさらに好きになったよ」
「そ、そうですか…好きになってくれているのでしたら私としては嬉しいです…」
そう言ってチノちゃんはコーヒーカップに顔を隠した。褒められ慣れてないのかその仕草はとても可愛かった。
「おーい、そろそろ開店だぞ2人共」
「あ、はいわかりました。カップ片付けるねチノちゃん」
カップを持ち洗い場まで持って行く途中で私はあることに気が付いた。
「そういえばチノちゃん、ラビットハウスのカップってシンプルなのが多いいよね」
「シンプルイズベストです、それに落ち着いて飲むことができます」
確かにそれなら一理あるんだけど、女性のお客さんもけっこう来てるしもう少し華やかでもいい気がする。
「そうなんだけど、なにかこう…もう少しカップも色々あれば楽しいし華やかでお店も良い雰囲気になると思うんだけど」
「そうでしょうか?」
「女性のお客さんもいるし華やかなら学生さんとか入りやすいと私は思うかな」
「う~ん、確かにココアの言うとおりかもな。私も学校でそんな話聞いたことがあるぞ」
「あ、でもお店の方針とかあるし無理に考えなくてもいいよ…!祖父さんから代々やっているお店だしね」
そう伝えるとチノちゃんはティッピーを顔の前に持って何かを話し始めた。
そういえばティッピーも祖父さんが生きていた時にはいたんだよね。
チノちゃんは話し終わるとティッピーを頭に戻した。
「いえ、大丈夫ですよ。それにカップのほうも新しいのが欲しかったみたいですから」
「みたい?」
「あ…!いえ、欲しいと思っていたので…」
「そうか、なら今度みんなで買いに行ってみるか?」
「それはいいですね、私まだここらへんのことあまり知らないのでこれを気に色々見て回ってみたいです」
「決まりみたいですね」
こうして私達は新しいカップを求めに休みの日に出掛けることになった。
「ここですか?」
「そうみたいだな、取り合えず入ってみるか」
そのまま私達はお店の中に入った。
中に入ってみるとお店のあっちこっちに色んなカップが置いてあった。かわいいものから変わった形のものまでバリエーションは豊富で少しわくわくしてきた。
「うわ~色々なカップがありますね。探すのに時間かかりそう」
「時間はあるんだしゆっくり探せばいいさ。お、これなんてどうだ?」
リゼさんもけっこう楽しそうに探している、チノちゃんも目を輝かせて辺りを見ていて可愛い。
私も何かいいの探そうかな。
「あっ!あのカップかわいいですね」
「あ、おい走ってら危な…」
「…っあ」
棚においてあったかわいいカップを見に近づいた時足を躓かせそのまま棚に頭から当たった。
「「…!!」」
「う~あいたた…すみません…」
当たったときに落っこちた写真立てをチノちゃんがそして私をリゼさんがキャッチした。
「「まったく、気をつけろ(てください)」」
「あはは…ごめんなさい」
「「(予想を裏切らない…)」」
「じゃあ、気を取り直して探しましょう…ってその写真立てに写っているの…」
写真立てにはうさぎがカップに入っている写真がありとてもキュートだった。
2人もその写真を見てほっこりしていた。
「あれですね、ティッピーもこんな風に入ってみたら注目度今より上がりそうですよね」
「いや、そもそもティッピーが入る大きさのカップが無いだろ」
「それもそうですね、ティッピー意外と大きいですからね」
「いえ、ありました」
「「え?」」
チノちゃんの声がした方向を向くとそこには顔がすっぽり入りそうなほどの大きなカップを持ったチノちゃんがいた。
「あるのかよ!?」
「では入れてみましょう」
チノちゃんが頭に乗せていたティッピーをカップの中に移した。
ティッピーがこっちを向いてどうじゃっていっているみたいな顔をしてきたけど私は少し疑問を持った。
「「「………」」」
「何か違うような…」
「ご飯に見えます」
「ティッピーは丸いからな」
『なに!?』
そんなこんなでまたラビットハウス用のカップを探し始めた。
さすがにこんだけあると一個一個を見ていると疲れ…ん?
私は窓の近くの棚に飾ってあった一個のカップを見つけた。うさぎの柄が入っていてラビットハウスにぴったり。
「これなんてどうで…あっ」
カップに手を伸ばしたら前の方からも誰かの手が伸びてきていて私の手とぶつかった。
「あ、すみません!」
「あ…え……」
私は急いで謝り手を当ててしまった人の方向を向いた。
そこには金髪のいかにもお嬢様という風格の女の子が申し訳なさそうな顔で少し戸惑っていた。
あれ?この服どこかで見たような。
「こんなシチュエーション漫画で見たことあります」
「よく恋愛に発展するよな」
チノちゃんとリゼさんが何か言ってるけど気にしないで置こう。
とりあえず何か話しかけたほうが良いのかな。
「すみません、このカップ可愛いですよね。あ!よかったらお先に見てください」
「い、いいんですか…?」
「他にもまだ見ていないカップがあるので私は一通り見た後で大丈夫ですから」
「そ、そんな申し訳ないです!私はここに何回か来ているのでお先に見てください」
私が他のカップを見に行こうとしたのを悪いと思ったのかその子は私に先を譲ろうとしていた。
なんて優しい子なんだろう。お姉さん泣いてきちゃう…
「何をやってるんだココ…ってシャロじゃないか」
「え?リ、リゼ先輩!?どうしてここに?」
目の前にいる女の子はリゼさんを知っている見たいだった。
それならここからはリゼさんに任せることにしよう。
「ああ、学校の後輩だよ。ココア達と同い年だ」
「私と同い年ですか、学校が違うとここまで見た目が変わるんですね」
「せ、先輩はどうしてここに?」
「バイト先で使うカップを買いに来たんだよ。まさかシャロがいるなんて思わなかったよ」
シャロさんもだいぶ落ち着いてきたのか表情は柔らかくなり楽しく話し始めている。
「それでシャロは何か買ったのか?」
「いえ、私は見てるだけで十分なので…」
「見てるだけ?」
「ええ」
そう答えるシャロさんは白いカップを手に取り癒されている時になる表情をし始めた。
「この白くすべらかなホルムゥ…フォハハ…」
「人には色々な趣味がありますからね。私は良いと思いますよ。ね、ココアさん…」
「…そだね」
「(え!?なぜそこでフォローを入れたんだ!?)」
「そういえばお二人は学年が違うのに知り合ったんです?」
「それは私が暴漢に会いそうなところを助けてくれたの…」
リゼさんやりますね、さすがに私は怖くて行けなさそう…でもチノちゃんとかが会ってたらいくのは間違いない。
「かっこいいところあるんですねリゼさん」
「ん…?待てそんな事言ってない!本当は…」
「ああ!言っちゃダメです!!」
「シャロがうさぎが怖くて道を通れなかったのを助けただけってわけだよ」
「「……」」
私とチノちゃんは視線をリゼさんからシャロさんに移した。
「うさぎが怖くて…わ、悪い!?」
「いや、そんなことは…あれ?私もそんな状況を見たことあるような」
あの時の子ももうさぎが怖くて道進めなかったっけ…?
「気づいてなかったの...?」
「あ、やっぱりあの時の子だったんだ!いや~こんな再開ってあるんだね。あ、私ココアっていいますシャロさん」
「そうねって、同い年なんだし敬語もさん付けもいらないわよ…その方が私もあなたも疲れないでしょ」
おお、なんという大人な対応。確かに同い年から敬語を言われると距離を感じるし気も使わなきゃいけないよね。
「了解シャロちゃん!っでこの子がチノちゃんしっかり者の頼れる子だよ」
「よ、よろしくお願いしますシャロさん」
「ええ、よろしくねチノちゃん」
なんかこの2人落ち着いているあたりが似ているね。
「そういえばリゼ先輩達はカップを探しに来たんですよね?これなんてどうですか」
ここからシャロちゃんのカップ紹介が始まった。香りを引き立たせるカップだったり持ち手が工夫されているカップだったりとどれも面白いものばかりだった。
コップの形にも色々な意味があったことに驚きつつ、お店用のコップを探し始めた。
今回は長くなってしまったので分ける形にしました。
とりあえず、自分が納得するところまでは書いていこうと思います!!