バカとテストと召喚獣 ~たった5人のSクラス~   作:黒炉

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episode2 清涼祭編
第16問


穂乃香の決死の大告白から2週間後、Sクラス教室。

 

「では、清涼祭でのSクラスの出し物についての話し合いを行います」

 

Sクラスは最大の危機に直面していた。

 

「いや、でも、出し物って5人しかいないじゃん」

「そうなのよね。去年も人数が足りないから大変だったのよ」

 

明久の冷静なツッコミに優希が返す。

そう、人数が5人(去年は4人)しかいないSクラスでは、喫茶店などの人数を必要とする出し物ができないという難点があるのだ。ちなみに一階にあるレストランや売店は使用禁止。学園長の曰く、『他のクラスとフェアじゃない』そう。人数的な意味でもフェアじゃないが。

 

「去年はどうしてたの?」

「去年は他のクラスと合同だったな。別に出し物やらないで清涼祭満喫でもよくねーか?」

 

ボクシング部の主将、坂上竜がだるそうに言う。彼にとって、学園祭とは自分が楽しむだけの物のようだ。

明久は隣を向き、ついこの間できたばかりの彼女、霞穂乃香を見る。穂乃香は明久の視線に気づくと、明久の方を向いて、

 

「明久君は、清涼祭どうしたい?」

 

と聞いてきた。

 

「うーん、僕も竜と同じかな。穂乃香と一緒にいろんなクラスを回りたいし」

「………///」

 

ひゅーひゅー。

 

「うーん、アツイな、あいつら。どうだ優希?俺と一緒に回らないか?」

「そうね、静真、一緒にどう?」

「お供しますよ」

「お前らホント酷いな………」

 

竜はラブラブな明久と穂乃香を見て、優希を清涼祭に誘うが、以前の穂乃香と同様にバッサリ切られてしまう。

が、ここで代表の七尾静真が話を戻す。

 

「しかし、何もしないというのを先生方が許してくれるかどうか……そういえば、西村先生はどちらへ?」

「さっき出てったぜ。Fクラスがどうとか」

「Fクラス、ですか?」

 

静真は鉄人の姿が見えないことに気がつき、竜に行方を尋ねるが、竜もFクラスが絡んでいること意外に何も知らない。

すると、グラウンドの方から鉄人の怒号が飛んでくる。

 

『こぉぉぉらぁぁぁ!!!何をやっとるか貴様らぁぁぁ―――――!!!』

『ヤバい、鉄人だ、逃げろぉ!!』

『西村先生と呼べと言っているだろが!!』

『ぎゃああああああ!!!』

『ふ、福村ぁぁぁぁ!!!』

 

竜、明久、優希が窓からグラウンドを見ると、野球をしていたFクラスが鉄人に追い回され、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

ちなみに雄二が福村を投げて囮にしていたのは気のせいではないだろう。

 

「……なにやってんだ、アイツら」

「あの後は何も問題起こさないと思ってたら……」

「何か、ゴメン、雄二のせいで……」

 

Fクラスの試召戦争で(多少の問答はあったようだが)Bクラスを倒し、Aクラスをあと一歩のところまで追い詰めるのに騒ぎになるほどの行為がなかったため、少しFクラスを信用しかけていた竜と優希だが、清涼祭の準備をせずに野球をしていたFクラスに、呆れを隠せない。

 

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