第4問
明久がSクラスメンバーと打ち解けていた同時刻……Fクラス
「(何で明久がいないんだ……?)」
Fクラス代表にして明久の悪友、坂本雄二は、吉井明久がFクラスにいないことに疑問を感じていた。
明久のバカ具合はもう治せるレベルではないので、多少勉強したところでEクラスやDクラスまで点数を上げられるわけがない。というか、あれが勉強するわけがない。
ならば最底辺であるFクラスにいなければ、どこにいるのか説明がつかないのである。
「ちょっと坂本、なんで吉井がいないのよ!?」
「俺が知るか。Fクラスじゃないんなら、Eクラスにでも……いや、多分ないな。アイツ、バカだしな」
「それは少し酷くないかのう?」
そう爺言葉で言ってくるのは美少女みたいな容姿をした木下秀吉。彼は見た目こそ美少女だが、正真正銘の男……らしい。最近胸が大きくなているらしい「ワシの胸は大きくなどならんぞい!?」
そして雄二にキツイ口調で話しかけている少女は島田美波。頭自体は決して悪くないのだが、ドイツからの帰国子女で、日本語の読み書きができないゆえに問題文が読めなくても解ける数学(証明問題を除く)以外はFクラスレベルである(古典と日本史と現代国語は一桁)。胸は秀吉より小さいらしい。
「……ウチ、急に木下にお仕置きしなくちゃいけない気がしてきたわ」
「な、なぜ島田は殺気をワシに向けるのじゃ!?」
乙女心は複雑である。
「問答無用よ!」
「ま、待つのじゃ!ワシは何もしておらぬというのに――――ゴハ」
ケン〇ロウもびっくりの速さで秀吉の意識を刈り取る美波。
あまりのハイスピードな動きにスカートがめくれ……
「………!!(ブシャアアアアアアア)」
「うむ……?む、ムッツリーニ!」
手早く意識を取り戻した秀吉が寡黙なる性識者(ムッツリーニ)と呼ばれた少年、土屋康太へと駆け寄り、抱きかかえ、顔を覗き込む。
「ムッツリーニ、しっかりするのじゃ!!」
「………秀吉」
秀吉に抱きかかえられたムッツリーニは、その顔を鼻血で紅く染め、
「………秀吉の腕の中で死ねるなら、本望……(ブシャアアアア)」
さらに鼻血を吹くと、動かなくなった。
「む、ムッツリーニ!しっかりするのじゃ!ムッツリーニィィィ!!」
「何で鼻血で死ねるんだ……?」
雄二がムッツリーニの死に際を見て呆れていると、一人の女子生徒が雄二に駆け寄る。
「あの、坂本君っ。吉井君はFクラスではないんですか?」
「ん。ああ、姫路か。どうやらそうみたいだな。明久(おもちゃ)がいないと俺もつまらないんだが……」
「そんな……。せっかく同じクラスになれたと思ったのに……」
「姫路よ、それではまるで明久がFクラスになるのは当たり前みたいな言い方じゃぞ」
「当然だろ、秀吉」
ピンクブロンドの髪の少女、姫路瑞希は、本来なら学年次席レベルの頭脳の持ち主だが、振り分け試験の最中に熱を出して倒れてしまい、途中退席になったために全教科無得点扱いでFクラス入りとなった生徒である。
瑞希は、実は明久に想いを寄せており、同じFクラスになれることを(=明久の頭ではFクラスだと確定してることを)ひそかに喜んでいたのだが、明久がSクラス入りとなったために同じクラスになれなかった踏んだり蹴ったりな少女である。
「さ、坂本……Eクラスには、吉井はいなか……ぐは」
「何?Eクラスにもいないだと?どういうことだ?」
Eクラスから頑張って(ボロボロになって)帰ってきた少年、須川亮を、雄二は気にも留めずに再び考察に入る。
FクラスはAクラスの設備を奪い取るべく、段階を踏んでEクラスに試召戦争を試召戦争を仕掛けることになった。亮は、その死者に抜擢されたスーパーアンラッキーボーイである。本来ならば、この役目は明久になるはずだったのだが、明久がSクラス入りしたために代役として選ばれてしまったスーパーアン(ry
「吉井……!!ウチを差し置いて上位クラスだなんて、見つけたら絶対殺してやるんだから!!」
明久はどうやらSクラスの校舎からでない方が良いようである。