清涼祭当日―――――――――Sクラス教室。
「「いらっしゃいませ、中華喫茶『好吃』ようこそ!」」
優希と瑞希の元気な声が響く。
明久とムッツリーニが血涙を流して頼む物だから、穂乃香(と、ついでに瑞希と美波)がチャイナドレス着用を決意、たった4人の女子の内、3人がチャイナドレスを着るものだから、何となく優希と秀吉も来てしまったのだが、
「なあ、土屋、眼福だよなぁ……」
「………(コクコクコク)」
約2名が再起不能になっていた。
「………」
明久も男である。瑞希や優希のたわわに実った双山(+チャイナドレスで効果アップ)に目がいかないわけがない。
が、そんな明久の様子に穂乃香もやきもちを焼かないわけがない。
「………明久君」
「ハッ!?な、何でもない。うん、なんでもない」
首をちぎれそうなほどに横に振りまくる明久。まあざっとこんな軽いカオスが出来上がっているのだが、
「お客様、ご注文はお決まりですか?」
「あなたをお持ち帰りしたいです!」
「申し訳ございません。私は商品ではありませんので」
しっかりと業務をこなす静真は静真で、その容姿のせいで逆に仕事が進まなかったり、まあ客の回転事態は悪くないのだが、部分的にカオスが濃すぎるのだ。
「おい明久、悪いが俺と秀吉は抜けるぞ」
唐突に雄二が明久に言う。
「へ?何で?」
「ババアとの交渉でな、俺と秀吉が召喚大会に参加しなくちゃならねえんだ。あと、なんか霞もお前と一緒に出るとか言ってたけどな」
「………Really?」
「ああ。どうやら本当に頭良くなってるらしいな」
英語で聞き返してくる明久に感心する雄二。
が、当の明久はそれどころではない。
「何で僕が?」
「さあな。大方、賞品のペアチケットが目当てなんだろ。というか、抜けるから後頼むぞ」
「では、行ってくるのじゃ」
どこからともなく現れた秀吉(脱・チャイナドレス)と雄二が教室を出ていく。
なんとなくポカンと見送る明久だが、
「明久くーん!注文とってー!」
「あ、うん!」
そんなことを気にしている余裕などないほどに、明久達の中華喫茶『好吃』は大繁盛。Fクラスの大半をつぎ込んでやっと人を捌けるほどに大人気……というわけではなく、女子のレベルが高いだけなのだが。
『うわ翔子何をするくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」』
そんな断末魔がドアの向こうから聞こえてきたりもするのだが、やはり気にしている余裕もない。