プロローグは残り1つあります。
お父さんに護衛任務を言い渡された次の日。護衛対象の秋風悠星に会いに秋風家に訪れた。ここに来るのはいったい何度目になるのだろう。ただ・・・私はあまりここに行くのは好きではなかった。やはり、大きな家系(日本にもかなり影響を与えている)であるから、かなり重たい雰囲気が出ている。特にここの現当主は苦手だ。優しくて笑顔の似合う方なのだが、私はたまたま、怒ってるいるのを見たことがあり、それは鬼のような形相だった。
「はぁ・・・あんまり入りたくないなぁー」
私はインターホンを押すのを躊躇っていた。けど・・・戻るわけにはいかないので、勇気を出して押した。
それから数十秒ぐらいしてから反応があった。
「どちら様でしょうか?」
「えっと・・・月美影のものです。名前は沙織です。」
「沙織様ですね。お待ちしておりました。どうぞお入りください」
と言われた。おおかた現当主の女忠の方でしょう先程の女性は。
「お待ちしておりました沙織様。旦那様がお待ちです。つきてきてください。」
「はい」
そう言われたので、私は返事をした。それから少しの距離を歩いた。私はその間にここの当主に失礼のないようにするために、挨拶を考えていた。けど・・・私は元々苦手なので浮かぶわけでもない。あれこれ考えていたら、女性かたが止まった。おそらく着いたのだろう・・・あぁ胃が痛くなった。
「旦那様、お客様がお見栄になりました。」
「おう、入ってもらってくれ。」
「わかりました・・・・・どうぞお入りください。」
そう言われたので、障子を開けて入った。
「失礼します。・・・・お・・お久しぶりです。秋風家当主・・・秋風昌信様。」
「久しぶりや、沙織ちゃん。固くならんでいい。リラックスしていこう」
「あ・・はい」
秋風昌信(あきかぜまさのぶ)。秋風家第19代当主であり、秋風悠星の実の父親。歳はまだ44歳だった気がする。昔、よく悠星君と遊んでいたときにお世話になった。
「すまんねぇ・・・息子は今は会社におるからここにはおらんよ。お父さんは元気かね?」
「はい元気です。」
「そうかね・・それと、月美影流の次期師範だって話らしいね。すごいじゃないか。」
「いえいえ。まだ私はひよっこですよ。ほんとはお兄さんがやるべきなんですけど・・」
「ハハハ、そうかね。彼は彼で忙しくなるからしょうがないだろ。それに沙織ちゃんは刀の筋はいいからねぇ。」
「あ・・ありがとうございます」
ここまで言ってくれると嬉しい。やっぱり優しい人だな。怒ったら怖いけど・・・。
「さて・・本題に入ろうか。」
そう昌信様が言った。当主なだけあってものすごく貫禄があり、私は威圧された。
「今回、息子の悠星の護衛任務って話を聞いているな。」
「はい。存じております。」
「まぁ、本当は護衛は必要ないのだが・・・今の時代は俺達、男にとっては過ごしにくい時代になった。だから・・・念のため月美影家に護衛を頼んだ。」
確かに、ISが普及しだして世界はかわった。女尊男卑社会になって女性が上の立場になることが多くなった。しかし私達、家のものはそんなものには染まらなかった。現に秋風家は今でも日本にただらなぬ影響を与え続けている。それをよく思わない人たちもいるけど。
「まぁ・・なんだ・・・あいつを頼むよ。」
「はい・・この命に変えても、必ずお守りします。」
「おう・・でも自分の命も大事にな。」
昌信様から有難いお言葉をいただいた。さて、これからどうしようか?悠星君は居ないみたいだから、一旦家に帰って後日会いに行くか会社まで行くか、どっちにしようか悩んでいた。
すると、そこに一人の男性が入ってきた。
「親父・・・いるかー?・・・ってお取り込み中だったか?」
「おう・・お帰り。今、ちょうど終わったところだ。」
「そう・・・なら話があるのだけど?」
「話は聞くが・・・まずお客様にちゃんと挨拶せい。」
昌信様がそう言ったので、男の人はだるそうに挨拶した。
「こんにちは。秋風悠星です。(眠たい)」
「こんにちは。えっと・・月美影沙織です。(眠たそう)」
「月美影家のひとかー・・・ん?沙織?どっかで聞いたことが・・・いかんわからん」
「おいおい・・・ほれ昔よく遊んでたじゃあないかー。」
「そうだっけ?全く覚えてない。」
えぇ・・・それってどうなの?っと私は思った。いくらかなんでも酷すぎる気がする。
「全くお前は・・・いつもの昔のことは知らんか?」
「うん。だって今を生きているのだから」
「あっそう。とりあえず話があるじゃないか?」
昌信様は呆れながら、息子の話を聞こうとした。悠星君は私を見て
「とりあえず・・・この人はこの場から離れてもらっていいかな?」
っと言った。おそらく家柄のことかと私は思った。
「ん?なんで?」
「いやいや・・部外者に聞かれたらまずいもん。」
「どーせ、ISのことだろ?IS学園に入学するにあたってのことだろ?」
「そうだよ。だからさー、関係のない人は聞いたら駄目なんだと思うよ?」
と悠星君は言った。おそらく・・・私は関係あるのだと思われます。言わないけど・・・いや言えない。
「まさか・・・はぁ・・・呆れた。彼女は関係者だぞ?」
「え?なんで・・・護衛する人でもないのに?」
「まさしく彼女がお前を護衛してくれる人だぞ?」
「・・・・。はい?」
「えっと・・・私がその人なんです。」
「・・・こりゃーたまげた。」
と顔は全く驚いていなかったが彼はそう言って驚いた。あれ・・彼には話してないのでしょうか?それとも単に彼が聞いてなかったか、忘れたとかなのだろうか?多分・・忘れただと思う。
「なら、話すか・・・」
と彼はあたかも先程の話をなかったかのように話を戻した。
「今回、俺が自作したISは月美影家と秋風家に伝わる名刀を媒体しようと思っているのだけど・・・親父いいか?」
「いいけど・・なぜ許可をもらう?今まで散々やってきた癖に」
「まぁそうだけどさぁ・・・基本、うちらの家系はISに関わるのはタブーだったろ?俺はそのタブーを破っている訳だし・・・月美影家もそうだと思うけど・・。」
そう・・・彼が言った通り、私達家のものはIS関わることはタブーとされていた。私達、月美影家は特に何とも思わないけど・・他の家はISの普及で生じた女尊男卑社会をよく思っていなかった。それによりかなりの対立があった。それを秋風家が何とか沈めた形になっている。
「けど・・俺はISの会社を建てた。正確には機械全般だけどね・・・。そして今回作ろうとしているISはいわば家に伝わる名刀を使用するわけになる。普通は家を出ていかないといけない話だと思う。もちろんその覚悟はある。秋風の名を捨てる覚悟は」
彼のその言葉は本気だった。その位のことをしようとしてる訳だった。私には絶対に無理だ。
「普通はそうだ。だが・・・悠星よ。俺はそれを許している。今回も許す。これからも許す。何だって次期当主なんだからな」
「当主にはなる気はないけど」
「知っているさ。けどなぁ・・・お前は俺達の息子なんだから出ていけなんて言えるかよ。お母さんだって悲しむしな。だから・・・自由やってこい。」
昌信様はそう言った。悠星君もその言葉を聞いて笑顔で「親父らしいや」と小声で言った。
そのあと、悠星君に明日、会社にきてほしいと言われた。私は「もちろん」っと言って返事をした。そして、あと親父と二人だけで話したいと言われたので、私は部屋から出た。とりあえず、家に帰ろうかな。
そう思いながら、玄関を目指して廊下を歩いてた。すると向こうのほうから二人のの女性が歩いてきた。
「あら。沙織ちゃん?」
「お久しぶりです。久実様。それと、椿ちゃん。」
彼女達は、秋風久実(くみ)様と悠星君の妹さんの椿ちゃんです。久実様はとっても美人で頭も切れるすごい人です。椿ちゃんはまだ、4月から中学生だったかな?
「様はやめてと沙織ちゃん恥ずかしい。普通にさんでいいわよ」
「ですが・・・・はいそうします。」
「それはそうと・・・うちの息子の護衛するそうだってね?」
「はい」
「頑張ってね。あの子、なんでも一人で抱え込んじゃうから」
「はい。頑張ります」
「お兄ちゃんをお願いね。沙織さん」
久実さんと椿ちゃんに応援されて、私は頑張るぞーっと思った。明日にそなえて、今日はしっかり休むことにした。
「失礼するわ。あら帰ってたのね?」
「母さん。ただいま。おう椿もただいま」
「お帰り、お兄ちゃん。」
俺は母さんと妹に、ただいまの挨拶をした。ここ何日は帰ってこれなかったからなぁ・・・
とりあえず、妹は甘えて来るだろうなぁ。
「ところで悠くん。」
「何?母さん」
「今まで、どこにいたのかしら?」
「会社だけど?言ってなかったけ?」
「えぇ・・聞いてないわよ?それで・・・なんで連絡しなかったの?」
あれ・・・連絡してなかったけ?それに・・・お母さんが若干怖いです。
とりあえず、スマホを調べて連絡してるか確認したら・・・見事にしてなかった
やっべぇ・・・
「・・・・」(にっこり)
「あはははは・・・・・ごめんなさい。」
そのあと、お母さんにこっぴどくお仕置きされた。
ちゃんと連絡しよう・・・今度から
そういえば月美影家のお兄ちゃんまだ出てないのう