ゴッドイーター ベテラン新型さん   作:chaosraven

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一年以上経っちゃってますね...。
原作ではエリック先輩がうわぁされちゃう所の一歩手前で、この小説は1年以上も時が止まっていたのですね...。

楽しみにされていた方がいらっしゃいましたら、誠に申し訳有りません。

という事で、エリック先輩との初の戦い編です。


act:10 ”華麗なる”神機使いと一匹狼

 私はいま、何度目かになる実戦に向けての移動真っ最中。今日ヘリコに乗ってるメンバーは、私こと蒼皇飛鳥と、フードを目深にかぶったソーマさん、それと派手なタトゥーと朱色の髪が目を引くエリックさんの3人。あと、現場に遅れて来る予定のレインさんを含め、合計4人で今日の任務に当たるらしい。

 

 

「ソーマ、今日の僕も華麗に戦ってみせよう。いつもは君に華麗なる戦舞の美しさで敵わない僕だが、今日こそは君よりも華麗に舞いながら、アラガミとの戦いに勝利してみせよう!」

 

「...フン。勝手にしろ」

 

「その言葉は僕からの挑戦を受けたと判断するよ?君も僕に負けないよう、全力で戦って欲しい」

 

「俺はお前の”華麗だの何だのという遊び”に付き合うつもりはない!俺を巻き込むな!そして俺に関わるな!」

 

「そんなに恥ずかしがらずとも、君は十分華麗な神機使いだよ?」

 

「コ、コイツ...」

 

 

 邪険に扱ってもなお話しかけ続けるエリックさんを、ソーマさんは鬱陶しそうに応対している。

 

 でも私には分かる。ソーマさん、本当に少しだけど口角が釣り上がってるからね。本当はエリックさんに絡まれて嬉しいんでしょ?しかもエリックさんは、自分の言う通り”華麗な”スルーテクニックを以って、ある種拒絶とも取れるソーマさんの悪口を躱している。普段からこう言われるのには慣れているんだろうなぁ。

 

 それでもなお『友人』としてソーマさんに接しようと、一生懸命寄り添おうとしているように感じる。エリックさん、見た目は自称”華麗”の現実は残念な派手派手ファッションだけど、きっと中身の人間性は見た目通りの人じゃないんだ。そうでなきゃ、ここまで相手に拒絶されたら普通はもう相手にしなくなるよね...。

 

 

「おい新入り!黙って見てないでなんとかしろ!」

 

「ソーマさん、それは先輩としてのパシリでしょうか?でしたらホットココア一本で手を打ちましょうぞ」

 

「クソ!ドイツもコイツもウザえ奴ばかりだァっ!!」

 

 

 エリックさんの振る舞いを見習って、私もソーマさんを弄ってみる。

 

 ホットココアで手を打つってのも安いモノだけど、エリックさんのソーマさん弄りは見ていて楽しい。エリックさんと私によるソーマさんいじりは、ヘリコが現場に着くまで...否、ヘリコから降りたあとも続くのは言うまでもない。

 

 

 

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「さて新入り君、現場に着いたところで改めて自己紹介をしようじゃないか。僕はエリック。エリック・デア=フォーゲルヴァイデ。この相棒と共にアラガミを倒す、華麗な神機使いさ」

 

 

 そう言ってエリックさん、腕輪に接続された自分の神機を軽く持ち上げてみせる。フムフムなるほど、火力の大きいブラスト型か~。

 

 

「蒼皇飛鳥で~す。極東初の新型神機使いとして、このたびアナグラに配属となりました!どうぞよろしくお願いしまーす!」

 

「...ソーマだ。別に覚えなくていい」

 

「んまぁ、彼はこのようにシャイなんだ。僕共々、是非仲良くしてくれ」

 

「ぅオイ!?」

 

「君が変に格好つけるからさ?ハッハッハ」

 

「テメェ...」

 

 

 ソーマさんが言いようのない怒りに身を震わせる。エリックさんのこの様子を見るに。ソーマさんいじりはかなり手慣れているとみた。

見た目と纏っている雰囲気は怖いの一言に尽きるソーマさんだけど、こうやってイジイジしてたらそのうち仲良くなれるかな?

 

 

「では新入りの新型クン。僕はキミを何と呼べば良いかな?」

 

「飛鳥で良いですよー。エリック先輩」

 

「では飛鳥クン。ソーマも、お互い死なないよう華麗に戦おうじゃないか!」

 

「了解です!」

 

「フン...」

 

 

 お互いの自己紹介も終わり、残るメンバーであるレインさんの到着を待つ私たち。

 

 今回の任務は、コクーンメイデン2体とオウガテイル2体の計4体。新入りが先輩と協力して挑む任務としては、実戦投入の時期から考えると少し難易度が高めな任務なんだって。

 

 と言っても、ツバキさんは私の実力なら恐らくあまり心配はないだろうが...と言ってた辺り、なんだか私の力量は平均的な神機使いを上回るものらしい。全然実感は湧いてないし、そもそも実感し始めたとしてもそれに驕ってちゃ、あっという間に死んじゃえるこの環境。普段から調子に乗らない様に気を付けなきゃと思いながら、常に神機を持ってる。

 

 それでも、この難度の任務に4人で挑むのは異例な事らしい。貴重な新型神機使いを失わない為の保険っていうのが理由なんだって。

 そのためにわざわざ、極東のエースたるレインさんまで参加するっていうんだから、私に対する対応はちょっと過保護じゃないかなぁー...なんて思っちゃったり。

 

 とはいっても、私が死んじゃったら監督役のエリックさんやソーマさんに迷惑が掛かっちゃう。何時も通りに、気を抜かないでアラガミ討伐に向き合わなきゃ!

 

 

 

 そう思ってエリックさんを見ると、エリックさんの真後ろの、穴の開いた工場の設備からオウガテイルが顎を開けて飛び掛かってきた。

 

 

「っ!?」

「っ!エリック!上だ!!」

「へ?う、うわぁっ!」

 

 

 咄嗟に私は後ろにステップして距離を取ったが、瞬く間にエリックさんに跨がったオウガテイルは、そのままエリックさんの頭にかぶり付こうとした。うそ..そんな!エリックさんがっ!

 

 刹那、バシュンという音と共にオウガテイルの顔が割れた水風船の様に弾けとんだ。

 

 

「「...へ?」」

 

「...ふん」

 

 

 音の発信源へ振り向くと、スナイパー型の神機を構えながらレインさんがこっちへ向かってきていた。私は咄嗟の事で、アラガミから自分の身を守る事はできても、エリックさんを助ける余裕なんて無かったから...。

 

 

 そんな私の思いなど知らず、ツカツカとエリックさんに歩み寄ったレインさんは、エリックさんの体にダメージが無いことを確認した後、デコピンを食らわせた。凄いダメージだったみたい。

 たかがデコピン、されどデコピン。痛みのあまり、大袈裟な動きで悶絶してる。

 

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

「周囲だけじゃなく頭上にも気を張れと一体何度同じ事を言わせりゃ理解するんだ。俺がこのタイミングで来てなかったら今度こそ確実に死んでたぞ? 家族を路頭に迷わせる気か?」

 

「イテテテテ...。その、すみません。助かりました」

 

「ど阿呆! いい加減学べこの大馬鹿野郎!!」

 

「ひぃぃぃ!? ハイ! すいませんでしたぁ!!」

 

「はぁ...」

 

 

 ため息を一つ吐くと、今度は私に向き直る。

 

 

「新入り。今の咄嗟の回避は、神機使いとして正しい行動だ。日頃の訓練の成果をきちっと出せてるじゃないか」

 

 

 私はこの言葉を聞いて思わず頭に血が昇ってしまった。

 エリックさんが死にかけたのに助けようとしなかった私を、なんで怒らないのかって。仲間が危機に陥った時は助けなきゃいけないのに、私はその役目を果たせなかったから。なのになんで、レインさんは私を怒らないの?

 

 

「...なんで私を叱らないんですか?」

 

「ん?なんでお前を叱る必要があるんだ?」

 

「だって私は...私はっ! エリック先輩がアラガミにやられそうになった時、まともに動けなかったです! もしレインさんが来なかったら今頃...」

 

 

 段々と尻萎みになっていく私の言葉を聞いて、レインさんは肩をポンと叩くと優しい笑みを浮かべた。

 

 

「人が目の前で食われるって状況は最初は誰だって硬直する。大体、お前は実戦に出始めて今回で何回目だ? 悪いが、経験も踏んだ場数も圧倒的に足りてないお前に、仲間のフォローを要求する方が間違ってる」

 

「でも...」

 

「でもも何もない。今回の出来事はエリックの不注意で起こったこと。お前には何一つ責任なんて無いんだ」

 

「そうそう。今回は僕が、実に華麗ではない振る舞いをしてしまったことがそもそもの原因なんだから。飛鳥クンは全く気にすることはないんだイテテテテテテ!!」

 

「オメェはその『実に華麗ではない振る舞い』を何度実戦で繰り返しとんじゃボケ」

 

「イタイイタイイタイイタイイタイ!!!!」

 

「痛いと言えるならまだ余裕があるってことだな。クラ」

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 エリックさんのほっぺを思いっきりつねりながら、さっきと変わって激おこフェイスでお説教するレインさん。流石に命が掛かってる状況ではかなり厳しく接する人なんだなぁっと、改めて実感した。

 

 その時、アラガミの咆哮が廃工場に響き渡る。それを聞いたレインさんは勿論、他の二人の表情もキッと引き締まったものに変わる。いよいよこの現場での実戦が始まるって事かな...。

 

 

「おふざけはこの辺にしておこう。今回の目標はオウガテイルとコクーンメイデンがそれぞれ2体ずつ。油断しなけりゃ新入りでも十分勝てる相手だが、近距離戦を得意とするオウガと、遠距離がメインのコクーン、双方の連携には常に気を配ること。

 目の前の敵ばかりに集中してると、変なところから攻撃を受ける可能性もある。正直ソーマについては全く心配してないが、新入りと、さっきヤラかしたエリックは少し心配だ。お前ら、平気か?」

 

「えーっとぉ...」

 

「アハハハハハ、さっきあんな事があった手前、大丈夫とは言えないですね! 情けなく、そして僕の求める華麗さも無いのですが...」

 

 

 エリックさんの正直な言葉に、おでこに手を当てながらため息をつくレインさん。

 

 

「...ったく。ソーマ、お前はエリックと組め。新入りは俺と。ツーマンセルで各アラガミの討伐を実行する。

 新入りは遠近切り替えるタイミングを間違えるな。防御か回避を確実にできるポジションを常に取りつつ、味方との連携も意識しつつ戦う事。

 エリックは言うまでもないがソーマのサポートを。今度こそ油断はするなよ。理想は各ユニットでオウガとコクーンそれぞれ一体ずつの討伐だ」

 

「りょ、了解!」

 

「今度こそは華麗に決めてやりましょう!」

 

「...チっ。りょーかい」

 

 

私たちの了解の意を確認すると、レインさんは一つ頷き戦場へと振り向く。

 

 

「始めるぞ。いつもの通りの命令4つ、必ず守り抜けよ。行くぞっ」

 

「「ラジャー!!」」

 

「ああ!」

 

 

 

 開始一番、レインさんが近接形態に変型した神機を持ってコクーンに突っ込む。その後に続いて、私も神機を遠距離型に切り替えて攻撃する。

 

 見る人を思わず見惚れさせてしまう程の綺麗な太刀筋。アラガミの中では弱者に入るコクーンは為す術もなく、強力な一振りによって体を裂かれる。

 

 

「新入り!今だ!」

 

「はい!!」

 

 

 レインさんの指示を受けて、私は一気にコクーンに近付き一発の散弾をお見舞いする。

 

 この散弾というバレットは特性上、遠くから撃つよりも近くで撃った方が威力が高い。できる限り近付いて、大きく傷を負ったコクーンにトドメを刺すくらいの気持ちで引き金を引いた。

 

 やっぱり相当のダメージがあったようで、コクーンはよろける様な動きを見せた。もう一発当てれば倒せるかも。

 そう思った直後、何かがこちらに来る気配を感じて咄嗟に後方に回避する。さっきまで私のいたところに、訓練で幾度も見覚えのある白い針が何本も刺さっていた。

 

 

(ひゃあぁ。あっぶなー)

 

 

 飛んできた元を見れば、大きく口を開けて咆哮をあげるオウガテイル。私に攻撃が当たらなかったことが不服なのか、また尻尾の先より数本の針を生み出す。

 

 再びそれは私に向かって打ち出されたけど、神機を変形、装甲を展開する事で難なく防御に成功する。

 そこを遠距離形態に神機を変形したレインさんがバシュンと撃ち抜く。オウガテイルは大量の血飛沫を飛ばし、あまりに大きいダメージに思わずダウンしてしまう。

 

 

「悪い。俺の神機だとちと威力が強力すぎたらしい」

 

「そんな事よりも、蒼皇隊員捕食を開始します!」

 

「そんな事ときたか」

 

 

 後ろでレインさんが苦笑を浮かべているのがわかったけど、気にせずダウンしているオウガテイルに向かって展開した神機の顎をガブリと食いつかせる。

 

 その瞬間、これがトドメのダメージとなったらしい。オウガテイルは断末魔の叫びを上げて完全に戦闘不能となってしまう。

 

 

 ホントに手応えないなぁ...。

 

 

「......うぅん?」

 

「何つったってんだ! まだ戦闘は終わってねえぞ!」

 

「っ!」

 

 

 直後、私の直上からエネルギー弾が一発降ってくる。

 完全に油断してた、避ける間もなくまともに喰らっちゃう。

 

 

「うぁっ!?」

 

「オイオイオイ!」

 

 

 幸いにも私の頭蓋骨がどうにかなるほどの威力はなかったみたいなんだけど、衝撃のせいでどうにも頭がクラクラする...。

 

 

 

「こりゃダメか...。止むを得ねえな」

 

 

 おぼろげながらに視界に入ってくる情報からは、レインさんが担当分のコクーンにトドメを刺したのが見えた。

 あぁ、本当に綺麗な太刀筋だなぁ...。

 

 

「飛鳥、大丈夫か?」

 

「うぅ、ちょっと頭がクラクラしますぅ」

 

「レーザー弾をまともに喰らった衝撃で脳震盪を起こしてるのか...? ソーマ! エリック! 急いで終わらせるぞ!」

 

 

 レインさんが少し離れたところで戦ってる先輩二人に声を掛けたけど、あれ...意識が薄れてく...。

 

 

「おい? 飛鳥? しっかりしろ! 聞こえるか!?」

 

 

 本当に心配そうなレインさんの顔がだんだんと真っ暗になっていって、私は意識を失った...。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

「ん、うぅん...。あ、あれ??」

 

 目が覚めると、私はベッドに寝かされてた。

 薬の匂いがするってことは、ここはラボラトリの医務室かな?

 

 

「...ん? ああ、目が覚めたか」

 

 

 横から聞こえた声に顔を向けると、椅子に座るレインさんがいる。いつも着てるコートに若干シワが見える所を思うと、ここに座ってからそれなりに時間が経ってるのかも。

 

「あの、なんで私ここにいるんでしたっけ」

 

「覚えてないのか?」

 

 

 焦りの表情を浮かべるレインさん。

 そんな顔されても、現実に覚えてないというか曖昧というかって感じだし...。

 

 

「お前は俺とソーマとエリックと、四人で廃工場跡でオウガとコクーンを倒す任務に行ってた。そこで

 

「あっ、ハイハイハイ! 今思い出しました! 頭に攻撃もらっちゃいました...」

 

「とりあえず、記憶障害は特になさそうだな」

 

 

 あっ、レインさんが一瞬焦ったのってそういうことだったんだ。

 

 頭に攻撃もらったんだもん、そりゃ普通はそういう事にも考えが向くよね。まだまだだなぁ、私。

 

 

「お前が意識を失ったあと、3人で任務を片付けたのちに緊急でアナグラに帰還してお前を医務室にぶち込んだ。そんで診察結果だが、特に脳にダメージを負ったとかっていうのは見受けられなくて、意識が戻れば部屋に戻しても問題ないそうだ」

 

 と、ここで一息溜めたレインさん。

 

「戦場では気を抜くな、全てが終わるのはアナグラに帰ってから。口酸っぱくして言ってきたが、なんで今回の様な事になったか、あとでお前さんなりに自己分析をすることだな」

 

「自己分析...ですか?」

 

「そう。アラガミが歩き回る世界で一切の油断はするな、気を抜くのはアナグラに帰ってから。今回の任務のあの出来事を通して、俺が訓練の時にそう言い続けてきた訳が実感出来たと思う。

 もしあのレーザー弾が、口を開けたオウガテイルだったらって想像してみろ? お前は食われてたかもしれない」

 

「っ!?」

 

「自分の行動がどう繋がっていくのか、あれをどうしたらこうなりそうとか、逆にこうした方が良かったかとか、一つ一つの任務が終わったら自分の行動を振り返るんだ。その場ではコレが最善だと思っても、後から思い返して本当にコレがベストの選択だったのか?って感じでな。

 こういう自己分析ってのは意外と大事でな。特に今回みたいな死にそうになったりした時の行動を振り返るのは、これから先お前がつまらない事で死なない為の大きな礎になる。

 そうして着々と自分の中で自分のあり方を研いていくんだ。お前はそれが出来る人間だ」

 

 

 レインさんの言葉には、私が物心つく頃にはもうアラガミと戦ってた『歴戦の神機使い』としての重みを感じた。

 

 油断はしちゃいけない、常に周囲に気を配ってっていうのを意識してたつもりだけど、私のそれは本当に『つもり』でしかなかったんだな。でなきゃ私は病院送りにはなってないもんね。

 

 うーん、どこで知らずに気を抜いてたんだっけかな?

 

 

「まあ、どっちにしてもお前はまだまだ新人なんだから。そう気に病む程の事でもないよ」

 

「あっ...その、ありがとうございます...」

 

「遅かれ早かれ人間いつかは誰でも死ぬしな」

 

「冗談にしても笑えませんよぅ!」

 

 

 ハッハッハと大きな笑いを上げながらレインさんは立ち上がる。

 

 

「特に問題なさそうだが、体調が落ち着いたら自分の部屋に戻るといい。ドクターか看護師にしっかり声掛けしてから行くんだぞ? ホウレンソウを怠ると後々エライ事になるからな」

 

「ホウレンソウ? 葉っぱですか?」

 

「確かに昔は日本発祥の野菜にそんな名前のもあったが...。この場合は『報告・連絡・相談』の最初の二文字を合わせた言葉だ。職場で仕事をするにあたり、欠かしてはいけない大事な3大要素ってな」

 

「あっ、なーる...」

 

 

 医務室のスタッフに声掛け忘れんなよーと言って、レインさんは医務室を出ていった。

 さて、私も特に体調に変わりはないし。お部屋に戻って反省会をしようかなぁっと!

 

 

 直後医務室の扉が開き、コウタ君が入ってきた。

 

 

「あっ飛鳥! 死にかけたって聞いたけど、大丈夫!?」

 

「...ふぇ?」

 

 

 え? 死にかけた...??

 

 聞いた感じ、私が思った以上にコウタ君は焦ってたみたいで、大したことは無いんだと言って信じてもらえる迄にはちょっと時間が掛かりました。

 

 でも...、こうやって私の事を仲間として大切に思ってくれる人がいるって、なんだか嬉しいなぁ...




余談ですが、エリック先輩はちゃんと生きてます。

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