Seven Fantasia 異聞東方戦記   作:丁・丁

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※この小説は二次創作やクロスが多分に含まれています。それらが苦手な方やそれぞれの作品のイメージを大事にしたい方にはあまりお勧め出来ません。


♯.1 『俺にはさっぱりわからねえ!』 その1

 気がつけば見知らぬ場所で寝ていた。どうも記憶がはっきりしない。

 

 たしか、でかくなったシモンを見送った後、突然何かに吸い込まれてやたら胡散臭い姉ちゃんから何かを頼まれた気がしないでもないような…とりあえず地面の上にはいるようだが辺りは霧で何も見えない。

 

「じー・・・」

 

 なんかこう腹が重いし冷える気がする。

 

「じー・・・・」

 

 視線を感じる気もするがよく分からねえ。てか腹が減ったな。

 

「じー・・・・・むむむッ!!!」

 

 目が合った。なんか青い服を着たガキと思いっきり目が合った。しかも俺の腹に乗ってやがる。

 

「だれあんた、あたいは最強のチルノだよ」

 

 間髪いれずに名乗られた。

 しかも最強だと?こりゃあこっちも名乗らなきゃいけねえだろう。

 俺は勢いよく立ち上がり見えない空を指差し叫んだ。

 

「いいか耳かっぽじってよ~く聞きやがれ!螺旋の宇宙(そら)に悪名轟くグレン団!その不屈の鬼リーダーカミナ様たぁ、俺のことよ!!わかったか最強のチ・・チ・・・チロル!!!」

 

うん、たしかこいつはチロルとかいってたはずだ。間違いない。なんといっても俺の耳は節穴じゃないからな。しかしチロルは顔を真っ赤にしてこちらを睨みつけている。

 

「チロルじゃない!最強のチルノ!チ・ル・ノ!!わかったかグロン酸のカミラ!」

 

 グロン酸!カミラ!・・・こいつ、わけのわからんことをいってやがる。

 たしかに俺も名前を間違ったがこいつほどはひどくない。一文字違うだけだ。

 

「ぜんぜんわかってねえじゃねえか!グレン団のカミナだ!カ・ミ・ナ!!」

 

「うるさい!あんたなんかカエルみたいに冷凍してやる!覚悟しろ!」

 

 チルノがそういうと急に辺りが冷えてきた・・・というよりはチルノ自身が冷気を発して辺りが冷えてきている。こいつは一体何者だ?よく見れば背中に透き通った結晶が六本生えてやがる。獣野朗ってわけでもなさそうだが人間でもないようだ。

 

「なんだとぉ!わけのわからねえことばっかりいってんじゃねえぞ!そっちこそ覚悟しやがれ!」

 

 俺は脇に転がっていたソレを直感的に拾いかまえた。

 どういうわけかあの刀があったのだ。

 ここにあるはずのない刀。しかし今は考えている場合じゃねえな。

 チルノの周囲はさらに温度が下がっている。

 見た目はただのガキだが油断はできないようだ。

 あっちもスイッチが完全に入ちまってるようだし、これは面白くなりそうだ。

 互いに少しずつ距離を詰めていく。何かを感じているのかチルノも様子をうかがっている。

 おそらく勝負は一瞬、それで決着するはずだ。

 刀を握った手に神経を集中させる。

 

「ヘッ!やるしかないみてえだな!いくぞ!!」

 

「こい!」

 

そして両者が一撃を繰り出そうとした刹那、

 

「ちょっと待った!」

 

 突然誰かの声がした。

 

 

「ええと、二人とも落ち着こうよ。ね、チルノちゃんにカミナさん?」

 

 すると霧の中からチルノより背の高い羽が生えた少女があらわれた。

 

「大ちゃん!」

 

 チルノは今までの状況はどこ吹く風でその少女に駆け寄っていった。

 どうやら知り合いのようだがこいつも人間じゃなさそうだ。なんとなくそんな気がする。

 

「誰だ?」

 

「私は大妖精っていいます。みんなは大ちゃんて呼びますけど」

 

 ダイヨウセイ?とりあえずは大ちゃんというらしい。

 チルノと違ってこっちは話が通じそうだな。

 

「さっそくだがちょいと聞いていいか。

 いったいここはどこなんだ?地面の上にいるってのはわかるんだが」

 

 俺はとりあえず質問した。

 他にも聞きたいことはあったがとりあえずここがどこかまずは確認しなけりゃならないだろう。

 霧で何も見えないし。

 大ちゃんは俺を見ながらすこし考えて話し始めた。

 

「その様子だとおそらくカミナさんは外から来たんですね。

 いきなりいわれても分からないでしょうけど、ここは幻想郷の霧の湖です」

 

 聞いたことのない名前ばっかりだ。やっぱりわからねえ。

 

「ゲンソウキョウ?霧の湖?

 よくわかんねえ・・・うん、さっぱりわからねえ!!それより腹が減っちまった」

 

 分かってることは腹が減ってるってことだった。

 腹は減らなくなったはずなんだがどういうわけか腹ペコだ。

 

「凍ったカエルならあるよ。ほら」

 

 チルノが凍った塊を差し出してきた。

 その中央には緑色の生き物が見える。勧めてくるんだから食いもんだろう。

 

「ん?おお、すまねえ。んぐぐぐ・・・なかなか硬いな」

 

 それはかなり硬かった。氷の固まりだし当たり前だが。

 

「ちょ、ちょっと!それ生ですよ」

 

 大ちゃんは驚いた顔でこっちをみている。なにかおかしいことでもあるのだろうか?

 

「うまいかカミナ」

 

 チルノは得意げにこちらを見ている。どうやら感想が聞きたいらしい。

 

「冷たくてよくわかんねえ。ま、腹のたしにはなった。ありがとなチルノ」

 

 それを聞いてチルノはにっこりと笑った。さっきまでのやり取りが嘘のようだ。

 そんな俺たちを見て大ちゃんはほっとしたような呆れたような表情だ。

 

「・・・とりあえず博麗神社に行きましょう。あそこなら多分なんとかしてくれると思います」

 

 博麗神社という言葉を聞いてチルノはおおと声を上げた。

 

「霊夢のとこか。最近いってないな。あたいもいくぞ」

 

 どうやら霊夢というやつが重要らしい。

 

「じゃあ三人でいきましょう。

 私もすこし霊夢さんに聞きたいことがあるし・・・かまいませんかカミナさん」

 

 そういわれても俺にはそうする以外なさそうだ。

 

「かまいやしねえが、その霊夢ってやつがなんとかしてくれるのか」

 

「そうです。霊夢さんは博麗神社の巫女ですから」

 

 巫女?よくわからん。だが行くしかない。

 

「それじゃあ道案内を頼む。しかし霧でぜんぜん見えねえな」

 

 辺りはあいかわらず霧で何も見えない。

 

「ここはいつも昼間はこんなかんじですからね、私たちはなれてますけど。

 ただ最近はなぜか夜でも霧が消えないんです」

 

 大ちゃんは困っているといった感じの口調だ。

 

「なんでだ」

 

「それがわからないので霊夢さんに聞こうかと思いまして」

 

 そして俺は歩き出した。濃い霧の中を二人の妖精に連れられて。

 

 わかねえ・・・ここがどこで何のためにここにいるのか、俺にはさっぱりわからねえ・・・。




 そんなわけで一話になります。
グレンラガンはやっぱりカミナがいいですね。なんというか兄貴!!みたいな。
そういう感じで次回。
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