間桐家の長男は転生者   作:坂東武者

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四話 勢力

 雪に閉ざされたアインツベルンの古城の一室にて、衛宮切嗣とアイリスフィール・フォン・アインツベルンは同一の紙面に目を通していた。

 時計塔にて諜報活動を行っていた切嗣の部下からFAXにて送信された、第四次聖杯戦争に参加すると目される魔術師の資料である。

 遠坂時臣、間桐兄弟、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト、言峰綺礼。この四人の経歴を粗方読み終えた切嗣は紙束を執務机の上に置き、ぽつりと呟く。

 

「…一番危険なのは言峰綺礼と間桐兄弟の兄、だな」

 

静かな独り言に、彼の妻アイリスフィールは眉を顰めた。

 

「どうして?言峰綺礼はとんでもないスピードで魔術を取得しているし、聖堂教会の代行者…けれど戦力面では他のマスターの方が上なんじゃないの?」

 

 

 小首を傾げ、アイリスフィールは尋ねる。彼女の疑問はもっともだろう、と切嗣は内心で頷く。

 言峰綺礼は聖堂教会に所属していた代行者だ。異端審問員であり教義に存在しない“異端”を狩ることを生業とする彼らは、魔術師が研究を重ねる上で脅威となる要因の一つである。更に、遠坂時臣に師事し様々なジャンルの魔術を習得している。だが、それだけだ。

 

 『魔術師殺し』という異名を取る切嗣は、教会の代行者と獲物を取り合い戦ったことが何度かあった。個人によって戦闘能力に差があるのは当然だろうが、少なくとも未知の敵では無い。それに綺礼は治癒魔術に関しては師である時臣を越えてはいるが、それ以外はせいぜい並み以上程度で殊更取り沙汰するほどのものでもなかった。総合的な実力で言うならば、むしろ他の三人の方が厄介な敵といえるだろう。

 しかし、切嗣は頭を振って否定した。

 

「確かに遠坂やケイネスは優秀な魔術師だ。でも聖杯戦争はあくまで殺し合いだよ、そこに選民意識やプライドを持ち込む時点で僕からすれば格好の獲物さ。特にケイネスの参加動機は『経歴の箔付け』ときたものだ。こういう奴ほど付け入り易い」

 

渇いた笑みを貼り付け、切嗣は淡々と語る。ある意味自嘲に近い冷め切ったその顔は、近年になってよく目につくようになった表情だ。

 衛宮切嗣は対魔術師を専門とするフリーの殺し屋として名を馳せていた。だからこそ、魔術師の代名詞とでも言うべき遠坂時臣やケイネス・エルメロイ・アーチボルトは厄介ではあるものの切嗣にとっては倒し易い敵に分類される。

 

「なら、間桐は?」

「………………」

 

アイリスフィールの疑問に笑みを消して、真面目な顔になった。

 

「僕も兄の方に会った事がある……怪物だ」

「怪物?」

 

切嗣は情報が書かれた紙と共に写真を手に取る、そこに映し出されているのは全てがカメラの目線の鶴野と常にキョロキョロしている雁夜の姿が映し出されていた。

 

「この情報を見ればわかるとおり、兄の方は時計塔の同期も怪物揃いだ、当代最高位の人形師にして魔法使いの姉・蒼崎橙子に、シュポンハイム修道院の次期院長最有力候補のコルネリウス・アルバ。それから荒耶宗蓮という怪僧、と名だたる魔術師ばかりだ…しかし、兄の方は完全な異常だ、彼の履歴は彷徨海から始まりアトラス院で学びおよそ二年でそこの二つを卒業している、時計塔でも色位の中でも下の黒だがそれ以上に見合う実力もある、そして彼は魔術師らしくない魔術師だ」

 

ふぅ…と切嗣は息を吐いた、そしてその椅子に寄りかかったまま言葉を吐いた。

 

「僕は昔、彼に殺されかけた事がある」

「なんですって?」

 

切嗣は渇いた笑みを浮かべて腕を捲った、腕には五つも銃創が存在していた、その五つの銃創は極めて異常だった、貫通痕を中心とした裂傷が張り巡らされていた。

 

「彼は僕と同じ様に銃を使う、銃と言っても僕みたいに幾つも使う訳じゃない、二種類のみだ」

 

切嗣はまあ、そんな事よりと言って机に腕を置き、アイリスフィールに言った。

 

「奴は言峰とは違う異常だ、奴は自分自身の異常に気付いていながらもそのままにしている、奴の様な破壊者が凶悪なサーヴァントを召喚したら…手に負えない」

 

切嗣はそう呟く、外では止まない雪が音を立てて降る音のみが部屋に響いていた




今回はこんな感じで…良いですかね?

まあ、完成していた部分と後から足しながら書いた部分があるんで一応見直しましたが可笑しな部分があったら教えて下さい。

今日、知り合いとの会話

作者「ランサーでこの四人から選ぶなら誰にする?」
A「レオニダスだったら宝具でライダーと戦わせたら面白そう」
B「良く見たら、ロムルスとかランサーでも当たりすぎる」
C「ブリュンヒルデは英雄みたら強くなるじゃないですかヤダー」

クー・フーリンの話題が出てこない不思議!
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