間桐家の長男は転生者   作:坂東武者

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九話 狂狼

 

王は嗤う、眼前に広がる射出された宝具を見て全力で嗤う

 

「ーーー面白い」

 

新バビロニア王朝の二代目王ネブカドネザルは口角を吊り上げて黄金の英雄を見る、視線は宝具に非ずと言った様子で英雄の方へ向いていた。

 

「せめて、散りざまで我を興じさせよ……狂狼!」

 

黄金の英雄の言葉と共に宝具はネブカドネザルに向けて発射される、剣、斧、槍がその矛をネブカドネザルを切り刻もうと高速で飛ぶ。

 

ーーーガキン!

 

この音と共に無数の宝具群とネブカドネザルの拮抗が始まった、黄金の英雄は無数の宝具をネブカドネザルに差し向けるが、ネブカドネザルはいなす、剣は曲剣で弾き、斧は足で蹴り落とし、槍は身体をずらして避ける、その動きは舞の様に軽く熟練の武芸者を連想させる動きで黄金の英雄以外のサーヴァントとそのマスターは見惚れている。

 

「ふん…ーー狂狼でも多少の遊戯は出来る様だな」

「それは何より、ウルクの王よ」

 

黄金の英雄は眼を見開き笑った、つられてネブカドネザルも笑い

 

ーーードン!

 

ネブカドネザルは飛んだ、飛んだ先にいるのは電灯の上に立つ黄金の英雄に向かって飛ぶ、黄金の英雄は近くにあった自身の宝具である剣を抜いて、ネブカドネザルに振るった。

 

ーーーギンッ!

 

剣と曲剣がぶつかり合った、ネブカドネザルは上段から黄金の英雄はそれを止める様に下段から振るう。

 

「なっ!」

 

セイバーは声を上げた、それは黄金の英雄が立っていた電灯が縦にそのまま裂けていくのだ、黄金の英雄とネブカドネザルは互いに距離を取ると言葉を発した。

 

「成る程、面白いーーー狂狼、名は何という」

「名はネブカドネザルと言っておこうか、ギルガメッシュ王」

「ふっ、ネブカドネザルと行ったな…貴様は我が直々に裁いてやろう」

 

黄金の英雄ーギルガメッシュはそのまま姿を眩ませた、対するネブカドネザルは

 

「ーーーはっ!ハァーハァー!」

 

瞬時に全身から汗を拭き出させていた、そのまま霊体化をしながら思考を働かせる、今までほぼ無意識で相手していたのだ。

 

ーー古代メソポタミア・ウルク第一王朝の偉大なる王

 

ーーこの世全ての財をかき集め、天と地を離して時代を変えた英雄

 

「ハァー…他のサーヴァントは居ないか」

 

思考がフル回転から正常に変わった時、周りを見渡すとセイバー・ライダー・バーサーカーはいなくなっていた、既に離脱している様だ。

 

「まあ良い、ビャクヤ!」

 

辺りからは音すら立たない、静かに風の音しか響かなかった。

 

「…先に戻っておくか、今日は流石に疲れた」

 

そう言うと、このコンテナが積み上げられていた港を残して彼はその場から姿を消した、これでサーヴァント同士の戦いが終わり、次はマスター同士の戦いが始まろうとしていた。

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