DXオーズドライバーSDX   作:トライアルドーパント

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四話連続投稿の四話目。この後で、『怪人バッタ男 THE FIRST』でも二話投稿しますので、宜しければそちらもお楽しみ下さい。


第33話 Point Of No Return

織斑先生が一夏に倒され、早くも3日の時間が経った。

 

一夏の『白式』……もとい『白騎士』のISコアと、織斑先生の『黒騎士』のISコアは完全に破壊され、二機の修復は完全に不可能だと束から聞いた。

それはつまり、ドイツ軍が開発した『VTシステム』や、ミレニアムが開発した『エターナル』や『オーズ』と言った、様々な創作物の教材、もしくは超えるべき壁とされた「原点にして頂点」の消失であり、これからのIS世界において様々な可能性を秘めていた玉手箱の消滅を意味していた。

 

一夏と織斑先生の戦闘については「訓練中の事故」と言う形で処理され、専用機を失った一夏には、後日倉持技研から新しい専用機が与えられるとの事。

これは一夏に利用価値がある事もさることながら、一夏がガイアメモリ搭載機を通常のISで、それも『白騎士』と言う“前世代の遺物”と言える代物で撃破した事が大きい。

 

つまり、ガイアメモリやコアメダルに頼らなくても、俺を倒せる可能性が出てきたと言う訳で、一夏を処罰してその可能性をワザワザ潰す必要は無い……と言う事だ。

 

一方の俺はダリル・ケイシーとフォルテ・サファイアの二人をボコボコにした事を「過剰防衛だ」と咎められ、一週間の寮内謹慎と言う名の停学処分と言う扱いだ。

 

ダリル・ケイシーについては、その正体故に問題は無かったのだが、フォルテ・サファイアに関してはやましいことが何一つ無い“普通のギリシャの代表候補生”であり、アメリカが「代表候補生の専用機持ちが、実はテロリストの一味だった」と言うスキャンダルを公表したくない事もあって、俺と二人の戦闘に関しては「生徒同士の私闘」として処理されている。

 

おかげで俺のIS学園における印象は最悪。「上級生二人に手を上げた男」として悪評をほしいままにしていると言う、全く嬉しくない状況に置かれている。

 

これがシュラウドの言った、一夏の『選ばれし者』とやらの力の恩恵か? な~んて事を考えながら、今の俺が何をしているのかと言うと……

 

「は~い。山田先生、起きて下さ~い。時間ですよ~?」

 

「う~~~ん。後、もう少しだけぇ……」

 

何故か山田先生の部屋で主夫業を営んでいた。

 

これは今回、俺が上級生二人に危害を加えたと言う事で、教職員の中で「生徒と同じ部屋にするのは危険だ」と言う声が上がり、それから「個室に移って貰うべきだ」とか、「個室にした方が危ない」だとか、様々な議論が飛び交った結果、俺は教職員と一緒の部屋に移され、その相手が副担任である山田先生だったのだ。

 

要するに山田先生は俺の監視役と言う訳だが、1組の副担任である山田先生は現在、織斑先生が意識不明の状態であるため、一時的に1組の担任を務めているのだが、その気苦労は副担任時の比では無いらしく、何時も夜遅くに疲れた表情で帰ってくる。

それを見た俺は、山田先生の負担をできる限り減らそうと、善意から掃除・洗濯・炊事と言った家事をこなし始めた。山田先生よりも早く起きて、栄養満点の朝食とお弁当を作り、山田先生を送り出した後は掃除と洗濯をこなし、夕食と風呂の準備をして山田先生が帰ってくるのを待つ。

 

そして、「まるでキャリアウーマンの嫁を待つ主夫の行動だな」と思った時には、もう何もかもが遅かった。布団の中でもぞもぞ動く山田先生は全くと言って良い程警戒心を持っておらず、監視役と言う立場をすっかりと忘れている様に思えた。

 

そして、この生活において、ある意味で一番の問題となっているのは束。俺としてはこの現状に怒りを露わにし、IS学園を更地にする様なサイテーな作戦を敢行するのではとハラハラしていたのだが……俺は全くワカッテいなかった。束の思考回路と言う物を。

 

「ハァーッ、ハァーッ、ねぇ~~、良いじゃ~~~、ないのぉ~~?」

 

「ダメよ~~~、ダメダメ~~~」

 

「うひひひひ! まるで、この間見た昼ドラの、お寝取りヒロインみたいだねぇ! 興奮するぅう~~~~~~~ッ!!」

 

……お分かり頂けただろうか? 昼飯を一人で食っている時に何の前触れもなく部屋に突撃し、女子が決して口に出してはいけないような台詞をのたまいながら抱きつき、興奮と欲望を隠すこと無く迫ってくるイカレたウサギを。

この時の束は、まるで「逆に考えるんだ。この状況を利用して楽しんでしまえば良いのさ」とでも天啓を受けたのかと疑いたくなる様な、とても見せられない表情をしており、スカートの下には“汚れたバベルの塔”がおっ立っているのではないかと思った位だ。

 

しかし、これは……

 

「……あのさぁ、もしかしなくても、気ぃ使ってる?」

 

「? 何が?」

 

「だから……そーゆーのは無理してやらなくても良いって事」

 

「……でも、ゴッくん、大丈夫には見えないよ?」

 

「………」

 

そう言われるとぐうの音も出ない。

 

シュラウドの言う通り俺は二人の戦いに間に合わず、結果として織斑先生を意識不明の重体にしてしまっている。命に別状は無いとの事だが、失血と頭部へのダメージが大きいせいで、織斑先生は何時目が覚めるか分からない状態だ。

 

ラウラも同様に未だに眠り続けており、結局俺は二人の頼みを叶える事が出来なかった。

 

下手をすればラウラと織斑先生は、ずっとこのまま植物の様に静かに朽ちるのを待つだけの人生を送る事になるのかも知れないと思うと、決して大丈夫だとは言えなかった。

 

「……あのね? コレは束さんとちーちゃんが、ゴッくんにこの世界で生きて欲しくて、死んで欲しく無くて勝手にやった事なの。だから、こんな事になっちゃったケド、ゴッくんが落ち込む必要なんて無いの。ちーちゃんだって、ゴッくんにそんな顔して欲しく無いと思うしさ」

 

「……しかし、俺は本来、この世界に居るべき人間じゃ無い」

 

「……束さんも、昔は似たような事考えてたよ。この世界に私の居場所は無いし、私を本当の意味で理解してくれる人も居ない。だから、『この世界は私の世界』じゃないんだって、本気で思ってた」

 

「天才故の孤独……か?」

 

「うん、まぁそんなトコ。だから、ずっと歩き続けて探してたの。自分を本当の意味で理解してくれる人。……ゴッくんは自分が『この世界に居るべきじゃ無い』って思ってるみたいだけど、私にとっては“ゴッくんが居る世界”が“私が望んだ世界”そのものなんだよ?」

 

「束……」

 

「私だけじゃ無いよ? 箒ちゃんも、くーちゃんも、まどっちも、ちんちくりんも、ちーちゃんもそう。他にもそう思ってる人は一杯いるよ? 『ゴッくんが生きる世界で生きていたい』……私達がそう思うだけじゃ、足りないかな?」

 

「……そう言ってくれるのは嬉しい。だが、それでも俺の本質が他の『特異点:オリシュ』と同じ『破壊者』である事には変わりは無い」

 

「……ねぇ、こんな言葉、知ってる? 『例え、俺が悪と同じ存在なのだとしても、俺が悪から生まれたものなのだとしても、俺は誰かの自由を、未来を守るために戦う』……昔、束さんが本当に欲しかったモノをくれた、ヒーローの台詞だよ?」

 

「……!」

 

「だから……ね? この世界が、ゴッくんの居場所なんだって、束さんは思うよ?」

 

「……そう、かな?」

 

「うん。そうだよ」

 

そう言う束の頬にそっと手を添える。俺を見つめる束の目は澄んでいて、其処は一片の曇りも無い、無限に続く青空のような印象を俺に抱かせた。

 

「……束。歌を歌ってくれないか?」

 

「いいよ。リクエストは?」

 

「……『童話迷宮』」

 

「オッケー。ついでに膝枕もしてあげようか?」

 

「いやそれは……ああ、うん。頼む」

 

要らないと言おうとしたら今にも泣きそうな顔になったから、NOと言う事が出来なかった。この後、膝枕されながら束に、田村ゆかりボイスで色々な歌を歌って貰った。少しだけ元気が出た。

 

 

○○○

 

 

一方その頃、織斑一夏は寮の自室で、協力者であるシュラウドと接触していた。と言っても、会っているのはシュラウド本人ではなく、エクストリームメモリによって投影された立体映像である。

 

「良い目になったわね。どう? 実の姉を手にかけた感想は? 流石の貴方でも、心が痛むかしら?」

 

「……ふ、ふふ、ふふふふ」

 

シュラウドの言葉に対し、静かに笑い出す一夏。まるで的外れな事を言った相手を、嘲笑している様な笑い声を聞きながら、シュラウドは静かに一夏の返事を待つ。

 

「馬鹿を言うな! 俺は俺が正しい事を証明出来たんだ! あの千冬姉が自分の生き方を否定するなんて、そんな馬鹿な事があるか!? ある訳が無い! あんな千冬姉は間違ってる! いや、間違っていた! だから俺に負けたんだ! これで千冬姉は、俺の知っている元の千冬姉に戻るんだ!」

 

『それは違うな』

 

「!?」

 

『結局の所、お前はただ私から離れられないだけだ』

 

「……千冬姉」

 

「んん?」

 

『これまでのお前の人生は全て、お前の言う“正しい私”から与えられたものだ。自分の力で勝ち取ったモノ等……何一つ無い』

 

「黙れよ! アンタは俺に負けただろ! 説教はもう、うんざりなんだよ!」

 

「んんん?」

 

自室に現われた千冬の言葉を受けて一夏は激昂する。しかし、それを見るシュラウドは困惑の視線を一夏に向けていた。

 

『“一人では何も出来ない半端者”。だからこそお前は私や、かつて私が使った力にすがりついていた。どれだけ取り繕っても、それがお前の本性だ』

 

「ふざけるな! 何も出来ないのはアンタの方だろ! これ以上俺に付きまとうなよ!」

 

「ちょっと……貴方さっきから一人で何をやっているの?」

 

そう。シュラウドの目には、この場に織斑千冬はいない。それにも関わらず、一夏は虚空を見つめて千冬の名の連呼していた。まるでそこに織斑千冬が居るかの様に……。

 

『織斑一夏は、織斑千冬の影だ。私が消えれば、影であるお前もまた……消えるしかない』

 

「五月蝿い! 消えろ消えろ消えろぉ!」

 

「もしかして……壊れちゃった?」

 

一人で勝手に錯乱する一夏と、それを愉快そうに見つめるシュラウド。そこには狂気としか言いようのない空気が漂っていた。

 

 

●●●

 

 

一週間の寮内謹慎が終わり、学年別トーナメントに併せて俺が各国の代表操縦者達と戦う日取りが決まり、更に学年別トーナメントがタッグバトルであると発表された事で、多くの生徒達が自分のパートナーを誰にするのかを考えていた頃、事件が起こった。

 

「うぐっ……ひっぐ……」

 

「かんちゃん。もう泣かないで~~。かんちゃんが悲しいと、私も悲しいよ~~」

 

俺の元に泣いている簪と、涙を浮かべて簪をあやす本音がやってきて、一体何事かと思って二人から話を聞いてみると、今日の昼休みが始まった直後に、一夏が四組にやってきて「今度のタッグトーナメントでタッグを組もう」と言って来たらしい。

簪としては初めから本音と組むつもりだったので当然断ったのだが、それでも一夏はしつこく簪に誘いをかけてきたのだと言う。

 

そんな一夏に簪は強い口調で再び断りを入れ、食堂に向かってすたすたと歩き始めると、一夏がなんと簪を公衆の面前で姫抱きを敢行し、食堂まで歩いて行ったのだという。そんな一夏の蛮行に簪は驚いたものの必死に抵抗したのだが、そこは女子と男子の体格や体力の差もあって全く一夏には通用しておらず、食堂に着いた一夏は簪を下ろすと、簪の抵抗や抗議の声を無視して手を繋ぎ、決してこの場から逃がすまいとしたとの事。

 

そんな一夏の行動にたまりかねた簪は、遂に最も頼りになる存在に助けを求めるべく、あらん限りの大声で叫んだ。

 

「助けてえええーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! お姉ちゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああんッ!!」

 

「どうしたの、簪ちゃんッ! もう大丈夫!! 私が来たわッ!!」

 

こうして、愛しい妹の叫びを聞いて駆けつけた楯無によって、簪はようやく一夏から解放された。本音によれば一夏は、簪に対する神をも恐れぬ至悪の所行(楯無視点)によって、現在楯無の手による訓練と言う名の制裁を受けているらしい。

 

「……さない……許さない……許さない……ッ!」

 

段々と悲しみよりも怒りが勝ってきたのか、簪は壊れたテープレコーダの様に呪詛の言葉を吐いていた。俺は「多分、一夏には悪気は無いと思うぞ」と一応フォローを入れたが、簪に「その方がタチが悪い」と返されては何も言えなかった。

 

どうしたものかと思って今度は、楯無の手によって息も絶え絶えな一夏に会いに行くと、一夏は俺にこう言い放った。

 

「お前……簪に一体何をしたんだ!!」

 

「……は?」

 

「とぼけんな! 何で簪が『助けて』何て言うんだよ! おかしいだろ!」

 

……いや、どう考えても、お前の言っている事の方がおかしいだろ。

 

「……普通なら幾ら断っても、しつこく誘ってきた挙げ句、公衆の面前で無理矢理お姫様だっこした上、逃げないように手をしっかりと握られたら、悲鳴を上げて助けを求めてもおかしくないと思うんだが……」

 

「そんな訳ねぇだろ! 簪が俺にそんな事する訳が無ぇ! お前が何か簪にやったからこんな事になったんだろ!」

 

……いや、お前は『この世界の簪』の何を知ってるんだよ。お前、これまで簪と全く面識なんて無いのに、『この世界の簪』の何を知ってるって言うんだ?

 

もしかしなくてもコイツ、かなりヤベェ奴になってないか? 傍から見れば、これはもはやナルシストを通り越してサイコパスだ。つーか、何でお前は簪を名前で呼んでいるんだ? そんなに親しい間柄でもあるまいに。

 

「いいか、俺はお前の思い通りになんてさせねぇ! 絶対……絶対にだッ!!」

 

そう捨て台詞を吐いて、一夏は俺の前から去って行った。

 

 

●●●

 

 

それからも一夏の奇行は留まる事を知らなかった。

 

翌日の一夏は箒に剣道の訓練を頼んだのだが、突然一夏は足をもつれさせて箒を押し倒し、同世代でもトップクラスのたわわに実った禁断の果実を揉みしだいたらしい。

箒から聞く限りソレは「所謂ドジっ子スキルが発動しただけなのでは?」と思ったが、箒が言うには不自然で故意にやったとしか思えない転び方である上に、起き上がる際にはわざとらしくもたつき、明確な意思を持った眼で、両手の指をまるで別の生き物のように動かして、禁断の果実を何度もモミモミした事から、箒は一夏がそれを狙ってやったのだと確信しており、箒は一夏の脳天に容赦ない一撃を加え、その場から立ち去ったと言う。

 

その翌日には鈴音にバケツに入った水をぶっかけてしまい、着替えようとした鈴音の体を拭こうと迫り、服を脱がそうとしてきたらしい。しかもパンツから。

また此方もどうやら水をかけた事は故意によるものらしく、最後には「一緒にシャワーを浴びよう」とまで言ったとか。ちなみに鈴音は一夏の股間に強烈な一撃を入れて、その場を後にしたらしい。

 

更にその翌日。一夏は何処からか調達してきたのかメイド服を片手にシャルロットの元を訪れ、シャルロットにそれを着せようとしていた。もっと言うなら、白いレースで縁取られたエロい下着まで用意していたとのことで、明らかにエロい事を目的としているチョイスにシャルロットは恐れおののき、脱兎の如くその場から逃げた。

おかげでシャルロットは「男として生きるより、女として生きた方が安全だ」と判断して男装を止め、今は女子生徒として学園で生活している。それによって寮の部屋替えをしてもらったものの、一人部屋である為に一夏の襲来を恐れており、今ではマドカと箒の部屋で寝泊まりをしている。

 

そして止めと言えるのが、更にその翌日。セシリアに何の脈絡もなく執事の格好で世話を焼いたと思えば、寮の自室で一人風呂に入っていたセシリアの体を洗おうと、恐れ多くもかしこくもバスルームに単独で侵入してきたらしい。

一夏の闖入によって悲鳴を上げたセシリアの悲鳴が寮内に響き渡り、更にセシリアのルームメイトがタイミング良く戻ってきた事でセシリアは難を逃れたが、流石にこの事を無かったことには出来ず、一夏は二週間の寮内謹慎と、タッグトーナメントの出場停止を言い渡された。

 

ぶっちゃけ、普通なら退学処分が妥当だと思うのだが、この程度で済むのはやはり『選ばれし者』とやらの力の恩恵だろうか?

 

そして、俺が一夏に会いに行ってみれば、やはり訳の分からない事を一夏はのたまっていた。曰く「俺は皆の隠れた欲望を叶えようとしただけだ! それなのにこんな事になるなんておかしい! お前が皆に何かやったんだろう!」との事。

 

ちなみに、シャルロットの事を何時の間にかシャルと呼んでいたが、シャルロットはそう呼んで欲しくはないらしい。これについても、一夏の中では俺の所為になっている。解せぬ。

 

「あの馬夏は一体何をしているんだ? さっぱり訳が分からないぞ?」

 

「同感だが……『皆の隠れた欲望を叶えようとした』ってのが引っかかる。一夏のアレは本気の目だった。あくまで推測だが、一夏はシュラウドに見せられた『基本世界の皆の隠れた欲望』の事を言っているんじゃないか?」

 

「それでこの世界でソレを叶えてやろうとしたら、全く違う結果になったから全部それはお前の所為だってか? ナンセンスだな。仮にそうだとしても、ここが『基本世界』でない以上、箒達が『基本世界』と同一の意識や価値観を持っていないのは不自然な事じゃない。ここにいるのは『この世界の箒達』なんだからな」

 

「……そうだな。しかし、それが一夏にとって正しい事なんだよ」

 

「ハンッ。“世界に正しい形がある”と認識している時点で、自分が運命を変える『特異点』足りうる存在になっている……とは思わない訳だ」

 

……なるほど。つまり、この結果は『基本世界』という『正しい世界』を知った一夏が起こした行動の帰結と言う事か。自分が望んだ運命を変えたのは他ならぬ自分自身とは、なんとも皮肉が効いている。

 

ちなみにタッグトーナメントについてだが、クロエは目が不自由な事を理由にして不参加。簪はパートナーとして本音を選び、セシリアは鈴音に協力を求め、箒は同じ剣道部の四十院神楽と組み、現在一年生で最強と名高いマドカは、パートナーとしてシャルロットを選んだと言う。

 

 

●●●

 

 

全学年で行なわれるタッグトーナメントに先駆け、今日の放課後から俺と各国の代表操縦者達との戦いが始まろうとしていた。対戦方式は一日につき一人の代表操縦者と戦うと言うもので、『オーズ』に課せられた制限はこれまでと同じ。

本日の相手は、イギリスの代表操縦者であるイライザ・ヒギンズ。セシリアが使う『ブルー・ティアーズ』と同系統のティアーズ型である、BT試作機第二号の『サイレント・ゼフィルス』を引っ提げての登場だ。

 

『さて……いよいよ「国際IS委員会のアホ共が集めた最強のIS操縦者チーム」との決戦な訳だが……』

 

「男が調子に乗ってるんじゃないわよ!」

 

「引っ込め!」

 

「蜂の巣になっちゃえ!」

 

『……凄まじいブーイングだな』

 

「ああ、完全にアウェーだ」

 

アリーナに歩を進める俺を出迎えたのは、黄色い歓声ではなくドス黒い罵声。以前の楯無戦では『パラダイス・ロスト』のオーガの気分だったが、今回はファイズの気分だ。

これは、ここ最近の俺や一夏の風評被害によるものだろうが、1組の皆が肩身を狭くして観戦しているのを見ると非常に申し訳ない気分になる。だが、今は相手に集中した方が良さそうだ。

 

「まあ、いいだろ。人気取れば勝てるって訳でもないし……」

 

『ハッ。確かにな』

 

『それでは両者、規定の位置まで移動して下さい』

 

「それじゃ……変身!」

 

『タカ! トラ! バッタ! タ・ト・バ! タトバ! タットッバ!』

 

俺は何時も通りに基本形態のタトバコンボへと変身するが、今回は何時もと違いコアメダルのエフェクトが大きく、トライアングルを描くようにメダルのエフェクトが展開され、タトバコンボに変身した。まるで『オーズ』最終回のタトバコンボの様な変身に俺が内心少し戸惑う中、対峙するイライザ・ヒギンズは、観客の多くが自分の味方をしている所為か、余裕に満ちあふれている様に思える。

 

『それでは両者、試合を開始して下さい』

 

ブザーが鳴り響いた瞬間、六機のビームビットが使い手の元を離れ、此方に向かって様々な角度からレーザーを射出する。だが、その全てをタカの目で見切り、最小限の動きで回避。避けきれない攻撃はトラクローで反射した。

 

「!! やるわね……なら、これでどう!?」

 

それを見てイライザ・ヒギンズは小型レーザーガトリングを取り出し、ビームビットと組み合わせた攻撃を仕掛けてくる。

 

「………」

 

『METAL・MAXIMUM-DRIVE!』

 

それを見た俺は、左腰のメモリをジョーカーからサイクロンに変更し、手元にメタルシャフトを召還すると、メタルメモリをメタルシャフトのメモリスロットに突き刺した。

そして緑色の風を纏ったメタルシャフトをバトンの様に振り回し、『サイレント・ゼフィルス』から放たれる攻撃の全てを防いでいく。

 

「へぇ……でも、何時まで私相手に『コンボ』を使わずにいられるかしら?」

 

「……イライザ・ヒギンズ。やはり、お前は違う」

 

「……は?」

 

「マドカもセシリアも、こんな機体の性能に頼った戦い方はしない。お前相手に、コレ以外の『コンボ』を使う必要は無い」

 

「……言うじゃない。だけどそれは所詮、旧型は旧型と言うだけの話よ!」

 

今度はビームビットとBTエネルギーマルチライフル『スターブレイカー』による同時攻撃を仕掛ける。どうやらマドカと違い、『偏光制御射撃【フレキシブル】』は使えないっぽいな。

 

「なら見せてやる……定められた限界を超える力を!」

 

『TRIGGER・MAXIMUM-DRIVE!』

 

「トリガーフルバースト!」

 

無数に打ち出される黄色と青の光弾が縦横無尽に湾曲し、六機のビームビットと『スターブレイカー』を破壊する。だが、本体はビーム兵器を無効化する二機のシールドビットを使い、攻撃を防いでいた。

 

「チィ! だけどそれだけじゃあ――」

 

『スキャニング・チャージ!』

 

「セイヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

「何!? ぐぅうううううううううううっ!!」

 

間髪入れずにメダルをスキャンし、必殺技である「タトバキック」を叩き込むが、これもシールドビットによって防がれる。なるほど。ビーム兵器を無効化するシステム上、エネルギーを纏った攻撃も、ある程度防げる訳か。

 

ちゅーか、やっぱり単体の「タトバキック」では倒せないらしい。……だが、単発でなければどうだ!?

 

『スキャニング・チャージ!』

 

「セイヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

メダルを再度スキャンして、シールドビットが展開するバリアを足場に空中を反転。再びシールドビット目がけて「タトバキック」を繰り出すが、これも防がれる。

 

「む、無駄よ! このシールドを破ることは誰にも――」

 

『スキャニング・チャージ!』

 

強化された肉体。造られた様々な特殊能力。その定められた限界を超える。その為に俺はイライザ・ヒギンズの言葉を無視し、三度目のスキャンを行う。

 

「セイヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!」

 

「!? きゃああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

 

空中を反転し、更に破壊力を増した三度目の「タトバキック」はシールドビットをシールドごと貫き、遂に本体へと届いた。単発では相手を倒すことが出来なかった不遇の必殺技は、三連続の反転によって会心の一撃へと昇華し、『サイレント・ゼフィルス』のシールドエネルギーを根こそぎ奪い取る。

 

『試合終了。勝者――ゴクロー・シュレディンガー』

 

「「「「「BOOOOOOOO!! BOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」」」」」

 

イライザ・ヒギンズが倒れた直後、試合終了のブザーとアナウンスが放送され、観客席からはブーイングの嵐が巻き起こる。そして、倒れたイライザ・ヒギンズだが、此方は俺が近づく前にスタッフによって担架に乗せられ、そそくさとアリーナを去って行った。

 

あれよあれよと言う間にアリーナの中に立っているのは俺一人となり、俺は罵声を全身に浴びながらアリーナを後にする。

 

「拍手や喝采が欲しくて戦っている訳では無いが……コレは結構くるな」

 

『気にするな。勝てば官軍だ』

 

「ご、ゴクロー。大丈夫だったか?」

 

アリーナへ続く廊下を歩きながら変身を解除すると、箒が俺達を出迎えてくれた。

 

「ああ、ぶっちゃけ消化試合だったな」

 

「そ、そうか。あと……アレだ。ささやかだが、パーティの準備が出来ていてな。後で『NEVER』の拠点の方に来てくれ」

 

「ああ、分かった」

 

そう答えると、箒は駆け足でその場を去って行った。

 

「………」

 

『? どうした?』

 

「いや、『此処が俺の居場所か』……って思っただけだ」

 

『そうか……』

 

しかし、まだ1日目だと言うのにパーティとは……『NEVER』の懐事情を若干心配しつつも、俺はパーティへの期待に胸を躍らせていた。

 

 

○○○

 

 

一方此方は、現在寮の自室で謹慎中の一夏。彼は自分の置かれている現状に対して、大いに不満を持っていた。

 

「クソ……ッ! 何でだよ……何で皆、俺の思い通りにならないんだよ……!」

 

『ふっ。誰もがお前の思惑通りに動いているとでも思ったか?』

 

「!! またアンタか……」

 

『そうやってお前は、身近な者全てに手をかけてゆくのだな。そして何時かは……今お前が守ろうとする者達の事も、邪魔になるに違いない』

 

「黙れよ! 俺は、俺は、間違ってなんか無い! 俺だけが、俺だけが皆を幸せに出来るんだ!」

 

「そうね。貴方は間違っていない。ただ、見通しが甘かったわね」

 

「アンタは……」

 

千冬の幻影と対峙し、苛立ちをぶつける一夏。そんな一夏の前に、再びシュラウドが現われた。

 

「しかし、ゴクロー・シュレディンガーの所為で、割と不味い展開になっている事は確かよ。このままでは貴方の望む未来が手に入る事は絶対に無い」

 

「!? ど、どう言う事だよ!?」

 

「考えてもみなさいよ。あの子が本当に彼女達を気に入っていたら、貴方みたいな人間の傍に置いておく訳が無いでしょう? あの子にとって貴方は、守ると言いながら自分の欲望の為に守るべき存在を危険に晒し続けた、アブナイ男なんだもの」

 

「……ッ!!」

 

「しかし、今の『オーズ』の力は、もはや基本形態の『タトバコンボ』でさえ圧倒的よ。例え貴方が倉持技研から最新型の専用機を手にしたとしても、今の『オーズ』に勝つことは難しい。そこで……」

 

シュラウドがエクストリームメモリから取り出したのは、紫色のメダルが3枚が納められた、丸ノコの様な縁取りが施された円形の物体。それは何処か、『オーズ』のドライバーと同じ雰囲気を醸し出していた。

 

「コレは?」

 

「これまでの『オーズ』の戦闘データを元にして作り上げた試作品。『オーズ』が持つコアメダルの能力を封じるコアメダルと、ガイアメモリの能力を無力化するガイアメモリを備え、ISとは一線を画する強大な戦闘力を発揮する……『DXハデスドライバーSDX』。コレが現時点で『オーズ』に対抗できる唯一の手段。もっとも、貴方の身の安全の保障は出来ない」

 

「………」

 

「『愛する者の為に命を捧げる』。一夏君、貴方にその“覚悟”はあるのかしら?」

 

「……ッ!!」

 

「……とは言え、大事な事よ。ソレを使うかどうか、よく考えるといいわ」

 

そう言うとシュラウドは、ドライバーを机に置いてその場から消えた。『オーズ』に対抗しうる唯一の手段。それを前にして、一夏は覚悟を決めていた。

 

「俺は、俺はこの手で“正しい未来”を掴む……誰にも、邪魔させない……ッ!」

 

『ハッ。お前の行動も思惑も、「この世界」では誰にも理解されまい。未来永劫、誰にもな』

 

「……俺が理解できないのは、アンタみたいな馬鹿だけだ。……消えろよ!」

 

『今のお前の言う事など、誰も信頼していない。本当に馬鹿な人間は一夏、お前一人だ』

 

「もう……黙っててくれよ……ッ!!」

 

『結局の所、お前は、何も成し得ないまま終わるだろう……』

 

予言染みた台詞を最後に、千冬の幻影もまた一夏の前から姿を消した。

 

スキャナーによるコアメダルのスキャンを必要としないシステムを搭載した次世代型メダルシステム。

 

一夏がソレを手にした瞬間、ドライバーに装填された3枚のコアメダルが一瞬、鋭い刃の様な妖しい輝きを放った

 

 

●●●

 

 

いや~、昨日のパーティは楽しかったな。調子に乗って滅茶苦茶ライダーソングを歌ってしまって、喉の調子が少し悪い。

 

「自業自得だ馬鹿」

 

そう言うなよ。俺はてっきり『NEVER』を筆頭とした少人数のパーティだと思ったら、1組全員が参加していて、思ったよりも規模が大きかったんだからテンションが上がってしまったんだ。

1組の面々曰く、「試合中に応援できなかった分のお詫び」らしい。まあ、あの男を目の敵にする様な雰囲気の会場で俺を応援する等、自殺行為以外の何物でもないのだから仕方あるまい。

 

「それよりも今日の相手の事を考えろ。一度勝っているとは言え、公式戦では勝手が違う。油断はするな」

 

うむ。本日のお相手はドイツ代表クラリッサ・ハルフォーフ。かつて対戦し勝利した相手ではあるが、今回は対『オーズ』を目的として武装が一新されているだろうし、確かに油断は出来ないな。

 

そんな風に意気込む俺達の前に、予想外の人物が只ならぬ雰囲気を身に纏って立ちはだかった。

 

「……一夏?」

 

「ゴクロー・シュレディンガー……お前はこの俺が止める……」

 

「おい、何のつもりだ?」

 

「……漸く分かったんだ。お前がいる限り、皆は、この世界は狂ったままだ。お前を消すことでしか……この世界は元に戻らないッ!」

 

そう宣言する一夏が上着を脱ぐと、腰に一本のベルトが巻かれていた。

 

「!? そのドライバーは!!」

 

「変身!」

 

『ユニコーン! アンキロ! ヌエ!』

 

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」

 

一夏の前方にメダル上のエネルギーが出現し、それが逆三角形の形で一つに集約すると、一夏は白のボディスーツと紫を基調とした全身装甲に包まれる。

頭部はユニコーンを模した額に角が映えた馬面、胴体はアンキロサウルスの様な堅牢な鎧を備え、脚部はトラや蛇が混ざった様な形状をしており、更に右手には大剣を、左手には円形の盾を装備している。

 

元ネタを考えるとヌエは合成系ヤミーだった筈だが、どうやらシュラウドは幻獣……すなわち恐竜系としてヌエコアメダルを創り出したらしい。

 

「紫のメダルの……ポセイドン?」

 

「こうなったか……千冬のやった事は無駄だったかもな」

 

「変身しろ……! 俺は、残ったモノだけは……アイツらだけは必ず守ってみせる……ッ。その為なら……命だって賭けてみせるッ!」

 

「……そうか、それがお前の覚悟か」

 

お前の言いたいことは分からなくも無い。だが、俺も大人しくやられるつもりは毛頭無い。俺は「DXオーズドライバーSDX」を腰に装着すると、右手でオースキャナーを握りしめた。

 

「アンク。ドライバーからコアメダルを一通り抜いてくれ。砕かれる」

 

「アレを相手に一人で戦うつもりか?」

 

「ああ、この戦いで俺が使うメダルは恐竜系だけだ」

 

「……必ずキッチリ生き残れ。いいな?」

 

「ああ」

 

アンクがドライバーからコアメダルを回収するのを確認すると、俺は自分の意思でドライバーに恐竜系コアメダル3枚を装填する。傾くと同時にメダルが紫色に発光するが、以前の強制変身の様に体が動かないと言った不調は無い。

 

「……良いだろう。そして、証明してみせる。本当の強さを……超変身ッ!」

 

『プテラ! トリケラ! ティラノ! プ・ト・ティラーノザウルース!』

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!! フッ!!」

 

紫色のメダルのエネルギーに包まれ、恐竜の様な咆哮と共に『オーズ』は「無敵のコンボ」と称される『プトティラコンボ』へと超変身する。

そして変身の完了と同時に俺が地面からメダガブリューを取り出した瞬間、それが俺達の戦いのゴングになった。

 

「ゴクロォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

「一夏ぁああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

 

一夏の振るう大剣と、俺が振るうメダガブリューが激突し、火花を散らす。

 

紫のメダルによるコンボ同士の対決。それが最終決戦への序章なのだと言う事を、この時の俺はまだ知らない。

 

 

○○○

 

 

お互いに全く同じ根源を力とする両者の戦いが始まろうとしていた時、現実ではない場所から、千冬は呆然とした表情でその戦いを見つめていた。

 

「……何故だ。どうして……」

 

「やあ、お嬢さん。この“出し物”に遅れるのではないかと思ったが、間に合って良かった」

 

そんな千冬の前に現われたのは、数ヶ月前に壊滅した『ミレニアム』の首魁。少佐と呼ばれていた肥満体の男だった。

 

「確かに『白騎士』は君の手で破壊された。だから『オーズ』が『紫のメダル』の力で暴走する事は無い。だが、残念ながら“織斑一夏の運命”を変えるには、それでは全く足りないのだ」

 

「何……?」

 

「元々、織斑一夏は“第三の力”を手にする『運命』にあった。本来ならソレは『白式』の『第三形態【サードシフト】』だった訳だが、『白式』は君が破壊してしまった。故に織斑一夏の手にする“第三の力”が『次世代型ドライバー』に代わった。ネタばらしをすれば、コレはただそれだけの話だ」

 

「『運命』……だと?」

 

「そう。基本世界における織斑一夏の『運命』だ。それを理解しているからこそ、シュラウドはそれらを前倒しし、それに代わる物を与えた。基本世界において確定してしまっている、織斑一夏の“ご都合主義”と言える、恐るべき理不尽を封じる為に。敢えてだ」

 

「………」

 

「しかし、織斑一夏も素体としては素晴らしいのですが、あのドライバーは本来の使い手ではない上に、適性の無い織斑一夏に『紫のメダル』や『ゼロメモリ』の力を引き出させる為の、かなり無茶な造りが施されていますからなぁ……。きっと只ではすみませんよ?」

 

「………」

 

「!?」

 

そして少佐の背後に現われる新たな男達。一人は特徴的な眼鏡をかけており、一夏が使うドライバーについて話しているが、もう一人の大男は沈黙を貫いている。

 

「否。彼女の与える物は、全てあのものに与えた。彼女が奪える物は、全てかのものから奪った。自分の人生、自分の正義、自分の信念、自分の欲望、それら全てを賭けても、取り戻すにはまだ足りない。だから彼女の様なやくざな存在からも賭け金を借り出した。例えソレが、一晩明けて鶏が鳴けば、身を滅ぼす法外な利息だとしても、織斑一夏はシュレディンガーと勝負するために全てを賭けた。“此処に居る我々”と同じようにな」

 

「………」

 

千冬は少佐の言葉を黙って聞いていた。そして、少佐の言う「我々」には、自分も入っているのだと言う事を充分に理解していた。

 

「一度の勝負に全てを賭けた。運命がカードを混ぜ、賭場は一度!! 勝負は一度きり!! 相手は『鬼札【ジョーカー】』!! さて、お前は何だ!! 『特異点』織斑一夏!!」

 

何時ものニタニタとした薄ら笑いを浮かべながら、心底楽しそうに少佐は言った。




キャラクタァ~紹介&解説

イライザ・ヒギンズ
 原作でも存在するだろうイギリスの代表操縦者。本作オリジナル要素として、BT二号機である『サイレント・ゼフィルス』を使用する。もっとも、原作でマドカが使っていた場合と異なり『偏光制御射撃【フレキシブル】』が使えない等、全体的に見て弱体化しており、タトバコンボ相手にあっさり負けた。

織斑千冬(幻影)
 元ネタは『鎧武』のミッチが貴虎を倒した後で現われた、神出鬼没な貴虎の幻影。この世界では千冬を倒した事で、一夏の前に度々現われる様になった、一夏の妄想に等しい存在。『鎧武』のミッチを見る限り、逆にコレを見続ける事によって精神を保っていた様にも見えるが、一夏の場合それがより顕著になっている。



一夏の奇行
 元ネタは原作における「ワールド・パージ編」。この世界の一夏はシュラウドの所為でそれを経験しており、皆の隠れた欲望を現実にすることで欲望を満たして正気(一夏視点)に戻そうとした訳だが、好感度もクソも無い状態でそんな事をすればそりゃあ、普通はこうなる。
 もっとも、『基本世界』の一夏の場合、こんな事をしても好感度は絶対に下がらないし、これで逆に好感度が上がる事さえあるは確かである。そして一夏にとってはそれが普通であり、傍から見れば理不尽にも程があると言う事を一夏は認識していない。

三連続タトバキック
 元ネタは『V3』の必殺技の一つである「V3回転三段キック」。要するに三連続でタトバキックを叩き込むだけの技だが、打ち込む度に破壊力が増していくので受ける様は堪ったモノではない。

DXハデスドライバーSDX
 シュラウドが『DXオーズドライバーSDX』のデータを基にして造りだした、次世代型ドライバーの試作品。『DXオーズドライバーSDX』と同様にコアメダルとガイアメモリの力を使うが、右腰にスキャナーが備えられておらず、変身や必殺技の発動にコアメダルをスキャンする必要が無い。色合い的に『鎧武』の「ヨモツヘグリロックシード」っぽいビジュアル。そして“試作品”と言う事は“完成品”があると言う事であり……。
 要するに紫のメダル3枚で変身する「ポセイドンドライバー」であり、装填されているコアメダルは恐竜系だけで、ガイアメモリもゼロメモリのみ。また、ホースオルフェノクが使う魔剣や盾をモチーフとした専用武器が装備されている。

新規作成コアメダル(恐竜系)
 シュラウド作成した「無の欲望」を司る紫のコアメダル。元ネタとして原作『オーズ』の恐竜系ヤミーである「ユニコーンヤミー」と「アンキロヤミー」を参考にしたが、残り一枚はやむを得ず合成ヤミーの「鵺ヤミー」を恐竜系にカウントして誤魔化した。まあ、鵺は幻獣と言うか妖怪なので、間違ってはいないだろう。
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