はいスイマセン、言いたかっただけです。
「……その呼び名は好きではない。『魔剣
薄暗い廊下の中、高天原先生の格好をしたそいつは、ゆっくりとこちらに歩み寄ってくる。観念したというよりまだ余裕がある様子だ。
「へえ、じゃあ本当は何ていうんだ?」
「教えるとでも思うか? とはいえ、我が策を破り逆に私を嵌めるとは、大したものだ」
「いや、あんな電話掛けられりゃ怪しさ抜群だっつーの。寧ろ策を疑わない方がどうかしてるわ」
「……まあ、あれは正直私もないなと思った。星伽白雪だけでなく、お前や神崎・H・アリアの情報もリュパン4世から聞いておくべきだった」
微妙な表情をする『魔剣』。良かった、その辺の感覚は正常だったようだ。あんなキャラと思われてたら怖気のせいで発狂しちまう。というか理子の知り合いか。
「リュパン呼びはやめてやれよ? 理子の奴、それ聞くと熟成しきった上に砂利の入ったゴーヤ食ったみたいな顔になるんだから」
「どんな例えだそれは……まあ、確かに嫌がるのは事実だな、以後気を付けよう。
それにしても舐められたものだな、たった一人の上に武器も構えず私と対峙しているとは」
魔剣の言うとおり、今の俺は武器も構えておらず無防備だ。一見すれば容易に倒せる相手だろう。
それに、俺はニヤリと笑ってやった。
「自分から罠に引っかかるような奴に、わざわざ本気で殺しにいく猟師がいるか?」
軽い挑発に、魔剣も同質の笑みを浮かべる。
「ああ必要さ、何せお前が今から捕らえようとしているのは――今にも網を食いちぎらんとする獅子なのだからな!!」
最後の言葉に合わせて変装用のマスクと服を一気に脱ぎ去り、不要となったそれらを投げつけてくる。俺はそれを払うことをせず、上に跳んだ。
直前までいた場所に奇妙な形の刀剣が突き刺さり、剣を中心に床や壁の半径数メートルが凍結する。
顔を歪める魔剣に壁を蹴って後退しながらUSPを乱射する。乱反射しながら迫るそれらは、魔剣の直前で急停止し凍結、床に落ちる。
「迫る対象に自動で反応する氷の鎧って所か? 中々便利じゃねえか」
「そう、故に貴様の弾丸は通じん。さあどうする、遠山潤?」
そういう魔剣の姿は、先程変装していたのとは随分異なっていた。銀の髪にサファイアの瞳、肩が剥き出しの騎士甲冑のような防具に身を包んでいる。服の下にどーやって着込んでたんだアレ。
「かは、別に銃弾が通らなくても、手段なんて幾らでもあるさぁ」
「最大のアドバンテージを封じられておいてよく言う」
「じゃあ冥土の土産ってことで正体晴らしをヨロシク、魔剣さん」
「それで少しでも情報を集めて策でも練るつもりか? 見え透いたものだが、いいだろう。魔剣呼ばわりも嫌になってきたところだ」
魔剣は鼻を鳴らすと、背から幅広の西洋剣を取り出して床に突き立て、
「我が名はジャンヌ・ダルク30世。かの聖女の末裔にして策士の一族、イ・ウー
と、策士とは思えぬほど威風堂々に名乗りを上げた。心なしかドヤ顔にも見える。
「……はあ、そうですか」
うん、なんというか……そう、そうねえ?
「……なんだその反応は!? その微妙な顔をやめろ!」
「いや、だってなあ……ジャンヌ・ダルクって言えばイメージ的には火刑の関係から炎だし、聖剣デュランダルはフランスの騎士ローランが持ってた奴だろ?」
おまけに着ている装備もガッチガチの甲冑。たしかにジャンヌは戦場に出て鎧を着ていたイメージはあるが、これでは聖女というより、
「どう考えても騎士です、本当にありがとうございます。お前本名ア○トリア・ペンドラゴンとかじゃねえの? 声も川〇さんそっくりだし、デュランダルはエクスカリバーと同一視されることもあるし。
ジャンヌを名乗るなら金髪にして坂本真○ボイスになっからて出直してこい」
「く、峰理子にも同じようなことを言われたぞ……! 貴様、アイツと示し合わせて私を馬鹿にしているんじゃないだろうな!?」
言ったんだ、まあ理子なら同じ感想持つわな。
「いや、全くの偶然だけど」
「それはそれで腹が立つな!? ――ハ、いかんいかん。挑発して冷静さを欠こうとしたのだろうが、その手には乗らんぞ?」
「……」
いいえ、素の反応です。とは言わなかった。なんだろう、この残念な感じの空気は。
「まあ、そんなことはいい。それで、貴様が私に傷を負わせられないこの状況、どう打開するつもりだ?」
「傷を与えられないってのは大袈裟だが、まあ不利なのは確かだな。なんで――選手交代だ」
そう言って身体を横にずらすと、俺の後ろから武装巫女姿の白雪がジャンヌに向かって突進する。
「はあああぁぁぁ!!」
「そう来ると思っていたぞ!」
奇襲の一撃にしかし、ジャンヌは動じずデュランダルを振るう。白雪が持つ刀、
「炎使いか。確かに相性は悪いがこの程度――!?」
余裕ぶっていたジャンヌの顔が驚愕に染まる。俺が糸を操作して白雪の頭に巻いた結び紐――彼女が『封じ布』と呼ぶそれを解いた瞬間、刀身に纏う炎の勢いが一気に強くなったからだ。
燃やしつくさんと言わんばかりの炎から慌てて距離を取ろうとするジャンヌに、数発の弾丸が頭上より降りかかる。再度驚きつつも超能力で強化した身体能力で二発を避け、一発は氷の鎧で防ごうとする。
しかし、弾丸は予想に反して氷の鎧を貫通し、装甲越しだが右腕に命中する。
「ぐ、神崎・H・アリアか!? 上からの奇襲、しかも
痺れたのか腕を振りつつ後退するジャンヌ。彼女がいう上からとは、二階からの跳段射撃ではなく(アリアなら出来なくはないが、防弾ガラスに阻まれるので意味がない)、文字通り二階からの攻撃だ。
実はこの学校、特殊な操作で上階の床が外れる仕組みになっており、そこから上に待機しているアリアがジャンヌに攻撃しているのだ。といってもすぐ出せるのは腕一本が限界であり、射撃する場合音と気配だけを頼りに撃たなければならないのだ。
だが、アリアには視覚を補う『直感』がある。音を聞いてジャンヌの位置を予測し、対超偵用の弾丸『
正面から白雪の攻撃を受けながら、同じく不義鉄槌を持つ援護役の俺とどこから来るか分からないアリアの銃撃を避けなければならない。これが即興で考えた、魔剣の包囲網である。俺が不義鉄槌を使うかジャンヌは分からないだろうが、装填していないなどと楽観的なことは考えないだろう。
「
「ぐ……」
悔しそうに歯噛みするジャンヌは、剣から右手を離し俯く。白雪がほっとして剣線を下げた、その瞬間、
「では――こうするまでだ!」
俯いたままジャンヌが突進し、白雪の横を抜け叫びながら俺に向けて剣を振るう。
能力差のため白雪との打ち合いはやや不利、アリアは上階のため攻撃対象に入らない。ならば、白雪より弱く突破口に繋がっている俺を狙うのは当然だろう。倒れれば白雪が動揺するのは容易に想像できるしな。
合理的な選択だ。だが、甘い。
キィン! ジャンヌのデュランダルと、俺が隠し持っていた刀がぶつかり合う。一瞬拮抗するが、相手はSSRのAクラス、しかも制限を解いた白雪と結び合えたのだ。超能力による身体強化であっという間に押され、更に刀身で暴れる氷が俺の両手を凍らせんとする。
押し切れるのを確信したジャンヌが笑みを浮かべるが、鍔迫り合う刀の刀身から白雪のものより遥かに弱々しい、しかしたしかに炎が燃え上がる。
「な――」
自分の氷より遥かに弱い炎に、しかしジャンヌは一瞬怯んでしまい力が弱まる。
やはり、炎が怖いんだな。白雪と切り結ぶとき、ほんの僅かだが炎に対する恐れが表情から感じられた。火刑台に処された伝承ゆえか、本人の問題かは知らないが、正解だったようだ。
すかさず距離を離そうとしたその時、頭上のアリアが何かを投げてきて――ってオイマテ。
投げられたそれを認識して慌てて刀を放し目を閉じようとするが、時既に遅し。俺とジャンヌの中間でそれはカッ!! と爆発的な光を放ち、こちらの目を潰さんとする!!
「ギャアアアアァァァァ!!?? 目が、目がああぁぁ!?」
ネタ抜きの本気で目を押さえ、その場で転がる俺。恥も外聞もないというか超いてええぇぇぇ!!?
廊下を無様に転がる俺に澄んだ高い音、そして金属が落ちて飛んでいく音が聞こえ、続いて「これで終わりだよ、ジャンヌ」と告げる白雪の声。まああの閃光まともに受けたら動けんわなとか考えてる余裕もねええぇぇ!?
次いで聞こえるのは着地音、手錠を掛ける音、そしてこちらに近寄る足音。
「大丈夫、ジュン?」
などと気遣わしげなアリアの声が掛かるが、見えなくても理解できちまう、ぜってえニヤニヤしてやがる。
「アリアてめえ、眼前にスタングレネード投げるとかどういう了見だぁ!?」
「あら、酷い言い草ね。魔剣を怯ませる絶好の隙にうっかり伝え忘れちゃっただけよ」
「嘘吐けぇ、絶対狙ってやっただろうがあ!? お陰で視界は潰されるわ目はメッチャ痛くて痒いわ最悪だぞコノヤロー!!」
ちなみにアリアが投げたスタングレネード、俺が改良した一品で閃光と一緒に市販の痴漢撃退スプレーより数倍濃い催涙ガスが撒かれるようになっている。より確実に敵を無力化するための一品なのだが、文字通り身をもって体感するのは予想外だよ!!
「敵を騙すにはまず味方から、使えるものは案山子でも使えって言ったのはアンタでしょ? それを実践したまでよ」
「微妙に意味が違うわぁ!? これで魔剣が無事だったら戦力ダウンだったろうがあ!!」
「アッハッハ、何言ってるかわかんないわ。それにアタシの勘が『ここだ!』って叫んでたから、問題ないわよ。
とりあえずジュン、アンタがそうなってる理由は一つよ。テメーはアタシをいつも怒らせ過ぎた」
「俺への仕打ちは魔剣逮捕より上って言いたいのかお前はぁ!?」
「失礼ね、同率順位よ」
「同じだろうがああああぁぁぁぁぁ!!!!」
「……私はこんな奴等に捕まえられたのか?」
「あ、あはは……」
ちなみにその後、目がああ! 状態の俺はアリアに引き摺られてその場を後にした。足をな。グラウンドとか頭ごっつんごっつんしたわ。
覚えてろよチクショウがあ!!(←三流悪役感)
とまあ、アリアへの呪詛を放ちながら魔剣の一件は幕を閉じた。
魔剣ことジャンヌは逮捕後綴先生の尋問を受けることになっている。出て行くとき「イキがいいなぁ、本気出すかぁ」などと微笑みながら言っていたので、まあ発狂一回で済めばいい方だろう。ちなみに当日の戦闘については、『装備科生徒の実験失敗』と思われていたらしい。仕事しろよ教師陣or事務員。
白雪ボディーガードの任務は無事終了、俺とアリアは報酬と単位を貰え、かなえさんの減刑もほぼ確実ということでめでたしめでたしだ。個人としては遺恨が残ったが、まあそれは今度にしよう。
さて、事件から数日後、本日はアドアシード当日である。俺は宣言通り白雪達生徒会に混じって裏方の手伝いをし、概ね問題なく競技は過ぎていった。
強襲科の競技で武偵殺し再来かと言わんばかりの爆発が連続して起こったり、狙撃科で知り合いが新記録を叩き出したり、諜報科でガチの毒を使って死に掛ける奴が数人出たり、審判が競技中に酒飲んだり、それを見た他校の生徒が「何このカオス」と唖然としていたりとまあそれなりにあったが、特筆するようなことはない。
そうして閉会式の前、ラストの余興として女子武偵達によるアル=カタのダンスが披露される。アル=カタとは防弾制服を前提とする武偵が『拳銃を近接武器と仮定して』編み上げた近接戦法である。ちなみに俺は習得しているが使うことはない。拳銃は射撃武器、いいね?
話が逸れたが、今回披露するのはアル=カタをダンス用に改良したものらしい。要するにチアだ。世間の評判が宜しくない武偵高のイメージアップを計るため見目麗しい女子達が選ばれるらしいが、正直焼け石に水だと思う。まあそこは世間との折り合いとか、そういう問題だろう。ちなみに野郎は後ろでバンド演奏。その中に剛、亮の姿が見える。
閉会式まで暇になった俺は、適当な席に座ってその様を見学する。……チア集団の中に
今回参加を表明していたアリア、そして人手が足りなくなり急遽参加することになった白雪の姿も見えた。白雪は恥ずかしいのか顔が赤かったが、手を振ってみると笑顔で振り返してくれた。アリアが説得というより半ば無理矢理参加させたらしいが、前に出たがらない白雪にはいい経験になると思う。
そうこうしてる内にダンスが始まった。元々運動神経がいいからかダンスの切れは良く、観客、特に野郎からの歓声が大きい。毎年評判いいからな、動画サイトに上がるくらいだし。
演目は進み、いよいよ最後の一曲となるそれまでのアップテンポで明るい感じから変わり、ギターとドラムがかき鳴らされる激しい一曲に変わる。予定になかったのかチア達が少し困惑する中、お立ち台に飛び乗る一つの影があった。お、来たな。
そいつはど真ん中、センターという最も目立つ場所に他と同じチア姿で立つ。ツーサイドに結ったゆるい天然パーマの金髪、くりくりした薄茶色の大きな瞳、低身長で童顔ながら出るとこは出てるスタイル、弾けすぎてる笑顔――そう、東京武偵高一のお騒がせ屋、峰理子である。
「突然ごめんねー、りこりんでーす!! 海外のお仕事から帰って来たんで、飛び入り参加させてもらいまーす!!」
観客に向かってでかい声で参加表明をする。ちなみにマイクなしだ、あー耳に響く。
観客席は一瞬静かになった後、
『ワアアァァァー!!』
と、今度は男女問わず大歓声が上がった。気のせいか地面が揺れてる気がする。
「みんなありがとー! それじゃ、いっくよー!!」
いつの間にかリーダーみたいに号令を掛け、歌いながら踊り始める。久しぶりに聴くがやはり上手い、ゲーセンとカラオケをほぼ日課のように通ってるだけのことはあるな
それに周囲は――両隣のアリア、白雪も含めて即興で合わせ始めた。というか、心なしかキレも上がってねえか? チアの連中もさっきより楽しそうだし、アリアと白雪は苦笑してるけど。
「~~♪ ~~~♪」
音楽に負けない大きさと美しさで、理子の声がアリーナ全体に響く。歌声に聞き惚れるものも多く、熱狂は大きくなる一方だ。
そうして一曲終わり、最後にチアのポンポンに隠されていた拳銃から空砲が放たれると、観客からは盛大な拍手が送られた。
チア全員が手を振って応える中、理子と目が合ったので手を振り返してやると、嬉しそうに微笑んだ。こうしてみる分には単なる美少女なんだけどなー。
「みんな、ただいまー!!」
『り・こ・りん! り・こ・りん!』
そうして閉会式の後、理子がクラスの輪に入るとすぐさまりこりんコールが始まった。というか他のクラスの奴も混じってるぞオイ。
「なんというか、戻ったって感じねえ」
「そーだな」
輪の外で、俺とアリアの会話はコールの中に消えていった。その後、打ち上げ兼理子のお帰りを兼ねた打ち上げは、クラスを跨いで夜中まで続いた。
「アイツが帰ってきたことの負担を考えると、今から頭痛くなってきたわ……」
頑張れ、負けるなアリア(←原因の一人)。
登場人物紹介
遠山潤
策士を策に嵌める武偵。地力で他の人間に劣る分、策や指揮もこなせる武偵では珍しい万能タイプ。
実は理子が帰ってくるタイミングを知っており、バンドメンバーにサプライズの一曲を事前に打診しておいた。ちなみに曲は彼が書いた(書かされた)オリジナル。
余談だが、学校床のギミックは教師達にまだバレていない(バレたら凹られた上で直させられるだろうが)。
神崎・H・アリア
逆モグラ戦法で魔剣を苦しめた武偵。直感万能説。スタングレネードの投下タイミングは勿論ワザとです。
普段の仕返しに潤をやったので、しばらくは上機嫌だった。しかし理子が帰ってきたため、再びツッコミを入れまくる苦労人の生活が始まる。
星伽白雪
禁じ布まで解いたのにそこまで超能力を振るわなかった武装巫女。まあアドアシード前に終わって精神的に追い詰められこともなかったし、イインジャナイカナ。
ちなみにアドアシードはカオスと化していたが、割といつものことのため唖然とする周囲の中、潤と共にテキパキ進行をしていた。慣れって恐ろしい。
ジャンヌ・ダルク30世
ある意味今一番不遇なキャラ。策では潤にやられ、戦闘でも予想外の連続で実力を発揮できぬまま逮捕された。原作だと三人がかりでやっとなのにねえ。
ちなみにジャンヌがあの場から撤退出来る可能性のあるパターンは幾つかあり、その最有力候補は『天井を凍結させてアリアを行動不能にし、氷の壁を作って逃げる』であった。これをしなかったのは、司令塔としての潤の脅威性に囚われすぎたためである。
峰理子
帰ってきたおバカキャラ。潤に事前準備を頼んでラストの場を大いに盛り上げた。話題性を取られたが周囲は大満足してる模様。いいのかそんなんで。
後書き
というわけで、魔剣編終了です。前回でジャンヌは活躍すると言ったな? アレは嘘だ。
……いや、本当はもっとバトルするつもりだったんですよ? 廊下一帯を凍らせたりとか、白雪とジャンヌがオリジナルの術式で斬り合ったり打ち合ったりとか。
でも、気付いたら指はアリアにスタングレネードを投げさせていた……どうしてこうなった!? ……まあ正直、潤に目があ! ネタをやらせたかっただけなんですけどね(オイ)
次回はアリアに関する小話を挟んで第三部の話に入る予定です。アリア強化フラグ!? かもしれない。予定はどこまでも未定です。
最後に、六十件ものお気に入り登録、暖かい感想を書いてくださりありがとうございます! これからも彼らは暴走していきますので、私も暴走気味に頑張りたいと思います!(マテ)
それでは今回はここまでで。感想・誤字訂正・リクエスト、心に風穴が開くような批評、お待ちしています!(←威嚇射撃で動けなくなるビビリ心臓持ち)