さて、今回で修学旅行編も最終話……のはず(オイ)。ではでは、早速本編へ――
ジ「で、一ヶ月も投稿をサボっていた遺言はそれでいいか作者?」チャキ
……リアルが忙しかったってことでダメですかね、ジャンヌさん?
ジ「ああ忙しかったようだな、艦○れとか戦艦○女とかFGOで」
わーい、バレテーラー。まあしょうがないよね、たーのしー!!
ジ「せめて今嵌ってるドラ○ルージュのシナリオ書いてたとか言い訳しろ貴様はー!!」
ちなみにけものフレンズは観てないです( ゚Д| |゚)カラタケ!!
ジ「……さて、お待たせした諸君申し訳なかった。それでは本編始ま」
( ゚Д| |゚)あ、ところでジャンヌさん。感想欄でジャンヌさんにも出て欲しいって要望が、
ジ「嫌だあああぁぁ理子や神崎にボロ雑巾にされるのはもう嫌だああああぁぁぁぁ!!?」
( ゚Д| |゚)……だそうです。ガチ泣きされたので厳しいですねこりゃ。
「むむむ……」
「ぐぬぬ……」
「こ、これは……」
「……なるほどね」
「……」カキカキ
神崎・H・アリアよ。今アタシ達はヒジョウテイ? と呼んでいた元潤の家に上がっているんだけど……これは、どう言えばいいのかしらね。
「ふふ、可愛いでしょう? これが十二歳の時、裏山を背に撮ったのね。で、こっちが」
彼女、妖狐の玉陽さんは楽しそうに持ってきたアルバムを指差し説明する。それぞれの写真には幼い潤が、今の緩い雰囲気からは想像も付かない無愛想な顔で写っている。違いがあるとすれば髪と眼の色ね、なんでほおずきよりも紅い感じの赤色なのよ、異世界モノの敵キャラみたいになってるわよ厨二病か(←ピンクツインテ)
問題はその横、並んで写っているもう一人だ。鴉の濡れ羽色と呼ぶに相応しい艶やかで極めの細かく美しい髪、鋭利な刃物のように洗練された宝玉のように黒い瞳、黄金比を極めた白く柔い肌、やや小柄な体躯から見える四肢は細く脆い、表情は無ながら儚げで神秘的な印象を写真越しでも感じさせる。
まあ何が言いたいかというと、美少女である。十人に聞いたら百人が絶世を付けて答えるクラスの美少女である。何言ってるか分からないと思うけど、そんな表現しか思いつかないわ。
話を聞くに、どうやらこの人が潤の『相棒』らしい。……自分で言うのもなんだけど、アタシ含めてこの面子は容姿がいい方だ。でもこれは敵わないわねー。潤がハニトラに靡かないのも納得だわ。
それはいいのよ、女として完全敗北した気分だけど置いときましょう。でもねえ、
「……タマ姉さん、本当にこの子は
「ええ理子ちゃん、小さい頃一緒にお風呂入ろうとして見たから間違いないわ」
すぐ追い出されちゃったけどねー、と理子の質問に笑いながら答える玉陽さん。この人もHENTAIなのかしら……いや問題はそこじゃないわ。
そう潤の相棒、とんでもない美少女である。美少女に見えるのだ。
だが男だ、いや男の娘だ!! ナ、ナンダッテー!!
……いやーないわーマジないわー、このパーフェクト美少女が男とか有り得ないわー、『こんなにカワイイ娘が女の子な訳がない』とか言っても限度あるでしょ!?
「……」カキカキ
そしてレキ、アンタはさっきから何書いてるのよ!? え、二人をTSにして書いてる? 片方胸以外ほぼまんまじゃないの!? ……なんで胸あるのよ!!!(激怒)
「あはは、みーんな同じような反応するから逆に面白いわね」
いやそりゃそうでしょ誰がこれを見て男だと思うのよ!? 写真越しとはいえアタシの直感でも『だが男だ』って感じられないのよ!?
「ぐ、ぐぐぐ、相手が意外な形の強敵だよこれぇ……」
「いやユキちゃんライバル違うんじゃないかなあこれは……」
「どちらかというとラスボス、ですかねえ……」
ジュン、アンタ昔の『相棒』がラスボス認定されてるわよ。ある意味当たってるけど。
しかしこの容姿、そしてアイツの普段の女に対する態度からして、
「ひょっとしてジュンって、ホ」
「その続きを言ったらパートナー解消するぞアリア」
いつの間にかいたジュンが冷たい無表情で断言してきたので無理矢理言葉を中断する。危ない危ない、パートナーにあらぬ疑いをかけるのは良くないことね。……久しぶりに本気の危険を感じたわ(汗)
「あら潤、お帰り。もう出来たの?」
「材料切って煮るだけなら然程掛からんよ」
ジュンの両手には土鍋、それをテーブルの上に置いてカセットコンロで火を点ける。蓋の隙間からいい匂いがしてきた。
「ほい、開封。鳥すき鍋秋の風味マシマシバージョンだ」
『おおー』
アタシ、理子、メヌの三人は思わず声を上げる。濃い目のスープで煮られており、食欲を湧かせる。レキもイラストを描く手を止め、鍋をじっと見つめている。
「美味しそうね、〆のうどんが今から楽しみだわ」
「はあ? 何言ってるのよメヌ、鍋の〆と言えばご飯でしょ」
「いやいや二人とも、そこはお餅をりこりんは提案します!」
『それはない』
「まさかの餅全否定!?」
「言うと思って全種類用意してあるから安心しろ」
『さっすがジュン(ユーくん、潤さん)!!』
「まあ全部俺が食うけど」
『……』
「冗談だからマジのプレッシャーはやめてくれませんかねえ……」
食い物独り占めとか万死に値するわ。
「小分けの皿を取ってくるであります!」
逃げたわね。
「あ、潤ちゃん私も手伝」
「ダイジョブダイジョブ、白雪は今回お客さんなんだから座ってなって」
「そうそう、ここは家の住人に任せなさい」
「今の住人は姉さんだろ」
「貴人は料理をしないものよ」
「いつの時代を生きてるんだアンタ」
そもそも人じゃなくて狐だろ、とジト目を向けるも澄まし顔でスルーした玉陽さんである。強いわねこの人。
「で、でも……」
「あの、ご主人様、メイドが主人を働いている傍らで休んでいるのも……」
「……ふう」
ジュンは溜息を吐くと鍋つかみを外し、何を思ったのか白雪の横に屈み、
「
甘い、蠱惑的な声で彼女の名前を呼んだ。
「――――っ」
反射的に身体が震えてしまう。離れた場所で聞いているアタシでこれなのだから、耳元で囁かれてる白雪は溜まったものじゃないだろう。現に「ひうっ!?」と呻いて顔が真っ赤だし。
「白雪はいつも家事を頑張ってるだろう? 今回はそのお礼を兼ねてるんだ、俺の顔を立ててくれると嬉しい」
「は、はい、はひ、潤ちゃんの、顔を……!」
「うん、そうそう。いい子の白雪ならその辺を察して、待っててくれるよな?」
「は、はい、待ってます、いい子で待ってますぅ……!」
最後に「ありがとうな」と囁かれると、白雪は陶酔しきった顔でコクコク頷いている。何かこの顔見たことあるような……ああそうだ、麻薬常用者がヘブン状態の時にそっくりだわ……ってやばいんじゃないのそれ!?
「
「!!!??? は、はいご主人様、リサもお待ちしています!!」
「うん、リサはいい子だな」
リサも痙攣したかと思うと机に突っ伏した。揃って顔は真っ赤な上に恍惚としている。
「んじゃ、用意するわ」
ジュンは何事もなかったかのように奥の調理場へ消えていく。え、この状況放置!?
「最近は声優も覚える言語術の一種ですね。ちょうど私の言葉で切るのと正反対の性質の、強い快楽を感じさせるものかしら」
「地味にえげつない方法使うわねアイツ……」
「たしか『
「はううう……」「んん……」
「へんじがない ただの かいらくづけのようだ」
「妙な改竄するな!!」
ちなみに後で聞いたのだが、『呼蕩』は聞き続けると中毒症状になってしまうため、普段は使用を控えているらしい。……要するに電子ドラッグみたいなもんじゃないの!? 怖いわ!!
「……で、ここに建設許可を貰いに来たのが二人との馴れ初めだったかしら」
「何故か力試しと称して九歳のガキに襲い掛かる玉陽姉さんマジ鬼畜。あの時は死ぬかと思った」
「弱くて死なれた後に家だけ残されても迷惑じゃない。それに殺す気はなかったわよ、精々半殺しよ」
「明らかに殺る気だったじゃないですかやだー!!」
玉陽さん主体でジュンと『相棒』の話を聞きながら食事を進める。話を簡単にまとめると、
・ジュンと『相棒』がここに来たのは九歳の頃
・保護者等はおらず子供二人暮らし
・家は自分達で建てた
・仕事は世話になっていた孤児院から回してもらったものや、個人経由の依頼を受けていた
・その頃は『魔術師』として活動していたらしい
・十四歳の頃に『相棒』が『行方不明』になり、ジュンは後お兄さんに誘われてここを離れた
とのこと。仕事の詳しい内容は聞いてない、まあろくでもないのは確かね。アタシの勘がそう囁いてるわ。
というかツッコミ所多すぎるわ!! 九歳の子供二人だけって育児放棄じゃない!? それを疑問に思わず仕事してるのもおかしいし、仕事回す孤児院もどうなのよ!? あと自分達で家建てたってこの武家屋敷みたいな家を一から建てたとかどんな職人技よ!? というか魔術師と活動してたって何!? 意味分からないんだけど!!
半分以上は「若気の至り」で流されたけど納得できるか!! 玉陽さんも「どこぞの魔法先生みたいなものだし、自己責任だからいいんじゃないかしら?」とか言ってるけど、それで済ませていいことじゃないから!? そりゃ日本にも飛び級制度はあるけど限度があるでしょうが!?
……ツッコミ過ぎて頭痛くなってきたわ。デザートの栗羊羹とももまん(自前)を食べて落ち着きましょう。
「とりあえずまとめるとー、ユーくんは非常識ショタだった?」
「そんな非合法ショタみたいに言われても」
「非合法ショタ、つまり子供のユーくんとおねショタ展開……ユーくんタイムマシンかロリ神様ないかな!?」
「ねーよあったら怖いわ」
「そこは魔術師だし何とか!」
「魔術師は万能ではありません」
「ご安心を理子さん、私がショタ潤さんを見事に書き上げましょう」
「レキュ、君は神か……!?」
「俺にとっちゃ悪魔がいるんですけど、しかも二人。助けて
「ちっちゃい、ちっちゃいユーくんにあんなことやこんなことを教えて……きゃっ」
「ご主人様の小さい時……ああ、いけませんそんな」
「へんじがない トリップしてやがる」
でしょうね、まあ精々妄想のネタにされなさい。
……前の過去話はくらーく重い感じだったんだけどねえ。掘り下げるときっついことになりそうだけど、まあ聞くことでもないか。
「というかジュン、アンタ写真だと髪と目の色が赤いんだけど」
「あー、元々は
「ニュアンスが微妙に違う気がするのは置いとくけど、何で染めたのよ」
「いやだって、目立つじゃん」
「ジュン、見た目以上に行動で目立っている以上然程意味がないと思いますけど」
「普段普通に生活してるんだから意味あると思うんですけど」
「本気で言ってるなら頭の病院に行くのを勧めるんですけど」
「アリアがとても辛辣なんですけど」
当たり前でしょ、アンタと理子が静かならミサイルの爆発音も静かって言えるわよ。
「ふふ、仲良いのね。で、潤。誰が本命なのかしら? メイドのリサちゃん? それとも理子ちゃんか白雪ちゃんかしら」
「玉陽姉さんが
「朴念仁の息子がどんな彼女を紹介するか気になるじゃない?」
「いつから自分が親だと錯覚していた」
「面白いから今からね」
「ヤダこの狐メンドクサイ」
アンタがそれ言うか。というか当たり前のように恋愛話流したわね。……ああ、他がトリップしてるせいか。
「そういえば姉さん、折角だしアリアの超能力制御に手を貸してやってくんない?」
「ん? アリアちゃん魔術師見習いなの?」
「あ、はい。魔術師じゃなくて超能力使いですが」
細かいところは然程違わないのかもしれないけど。あと、ちゃん付けは何だかくすぐったい。
「ふうん、なるほどふんふん。……そうね、その魔力量だと暴走したら大変だし、ちょっとお姉さんが教えてあげましょう」
「いいんですか?」
基礎は潤と白雪からある程度学んだが、正直制御は苦手にしていたところだからありがたい申し出だ。
「玉陽姉さんは魔術制御に特に秀でてるからな、学ぶところは多いと思うぞ」
「褒めても膝枕くらいしか出来ないわよ」
「結構です」
「もう、子供の頃」
「から断ってたよ」
「こういう所は幾つになっても可愛げないわねえ」
やれやれと肩を竦める玉陽さん。まあ潤が他人に甘える姿ってのも想像できないけどね。……もうちょっと、周囲を頼ってもいいと思うけど。戦力的な意味だけじゃなく、ね。
で、その後食休みを挟んで理子、白雪も含めた超能力三人組で特訓することになったんだけど。
「じゃ、始めましょうか」
『オオオオオオォォォン!!』
「ちょ、タマ姉さんが妖狐にトランスフォームしたですよ!?」
「ぎょ、玉陽様、何故そのお姿に!?」
『実戦の中で制御術を使えるようにしたほうが良いでしょう? というわけで全力で制御しながら私を倒してみせなさい、失敗したら(物理的に)美味しく頂くから』
「とんだ脳筋思考じゃないの!?」
『失礼ね、これが一番手っ取り早いのよ。潤、貴方も何か手伝いなさいな』
「ん? あーじゃあ蔵から引っ張り出した魔導書で、
『顕現せよ七十二の一、憎悪のままに人を焼け』」
ズドォン!!!!
『オオオオオォォォォォォォ……!!!』
「ギャー!!? バアルだこれーー!?」
「ちょ、魔○柱呼ぶとか何考えてるのよ!? というか何でそんなの出来るのよ!?」
「ダイジョーブダイジョブ、一時間もせずに消える劣化模造品だから」
「……劣化ってどのくらいよ」
「さーて風呂でも沸かしてくるかなー」
「マテやコラアアアァァァ!!!?」
とりあえず訓練を終えて一言、生きてて良かった!! 冗談抜きで強かったわよ両方とも……そう両方とも!!
なお疲れて即寝た翌日、理子と二人がかりで潤をボコボコにしたのは言うまでもない。
登場人物紹介
遠山潤
暴露話に花を咲かせられた主人公。子供の頃からロクデナシだった模様。
なお、魔○柱の魔力は本人でなく魔導書が賄っている。「あんな馬鹿魔力前提の顕現、自前で維持出来るかっての」とのこと。
神崎・H・アリア
男の娘に女子力で負けたりツッコミ入れまくって久々に疲弊した模様。その後地獄の模擬戦だからたまったものではない。
なお終了後、本当に制御が一段階上手くなった。「脳筋主義な方法で身になってるのが腹立つわ」とは本人の言。
峰理子
鍋の〆は餅派のロンリーガール。実際美味しい、はずである、多分(オイ)
タイムスリップしてのおねショタというよく分からない新ジャンル? を生み出そうとした。業が深すぎやしませんかねえ……
星伽白雪
呼蕩でノックダウンされた女子その1。なおその後、何度か潤に頼もうか葛藤してた模様。アカンて。
メヌエット・ホームズ
今回は静観役。
リサ・アヴェ・デュ・アンク
呼蕩でノックダウンされた女子その2。なおその後、時々物欲しそうな視線を潤に送っていたとか。アカンて。
レキ
ひたすらイラスト作業に徹していた子。なお、おねショタイラストは後に数人の手に渡り、好評だったとか何とか。
玉陽
書いてる内に掴み所のなくなった狐のお姉さん。潤のことは弟のように、あるいは子のように見ている……のかもしれない。
『相棒』
超絶美少女(♂)。イメージ的にはりり○よ+閻魔○い+両○式を足していい所をミックスしたハイブリッドキャラ。ちなみに家事万能、女子力がストップ高。だが男だ。
氷条邸
京都郊外にある家、もとい武家屋敷。規模的には大名屋敷クラス。でかい(確信)
色々な武器や魔導具が置かれている『蔵』、数か月分の食料が腐らないよう時間を止めて保存されている『糧食庫』、適当に掘り当てた『露天風呂』など色々あるが、これ以上使うとパワーバランスが崩壊するので今後使われる予定はないし、他の施設も使わない(戒め)
後書き
Xオルタと新宿のアーチャーが出ました。ガチャは絶好調ですがリアルの運は死滅しているゆっくりいんです。勉強も仕事もしたくないでござる!!
さて、半端な感じですが修学旅行編終了です。潤の過去に多少なりとも触れましたが、とりあえず昔からやべえ奴だなと認識いただければ大丈夫です。多分設定が活かされるかは微妙だし……(オイ)
次回は小話を挟んだ後七章に進む予定です。いつぞやのリクエストされたものか、もしくは割と謎な潤の一日でも書くか……筆とノリ次第ですね(マテ)
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ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?
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各ヒロインとのイチャイチャを……
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