遠山潤は楽しみたい   作:ゆっくりいんⅡ

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 いい加減アプリゲーにも飽きたので更新早くなると思います。
ジ「やりながらでも書かんかこの飽き性の権化があ!!」
 権化なんて難しい言葉よく知ってますねジャンヌさ( ゚Д| |゚)グダコ!?
ジ「バカにしてるのか貴様は!?」


第四話 御託はいいから殴り合おう(後編)

「だーかーらー! あの男のどこがいいのよ理子!?」

「何度も言わせないでヒルダ! 良いとこなんていっぱいあるから語り切れないのー!! ヒルダだって理子のこと喋りだしたら止まんないでしょ!?」

「三時間は余裕で越えるわね!!」

「つまりそういうことだよ! そもそも恋に理由を問うなんてナンセンス、冷めてきてる証拠だってはっきりわかんだね!」

「そんな夢見心地な気分で選んだ男なんてお姉ちゃん許さないわ! たしかにルックスや性格は及第点だけど!」

「じゃあ何も問題ないじゃん! 寧ろお買い得物件だよユーくんは! 将来有望だよ!」

「そうかもしれないけど、じゃあ現状ハーレム状態のアイツが浮気したらどうするつもりなのよ! ああ見えて一途な気はするけど!」

「その時は理子がハーレム管理するから問題ないですー! なんでユーくんの良さが分からないかなヒルダはー!?」

「良さが分かっても認められないのよ、親代わりの姉として! というか相手がハーレム作るの前提とか認められる訳ないでしょうが!」

『この、分からず屋ー!!』

 ……第三者の俺がやたら褒められる姉妹喧嘩って何これ、何だこれ、新手の罰ゲーム? あ、どうも遠山潤です。

「モテモテねえ、ジュン」

「リア充爆発しなさい、ジュン」

「うん、もうそれでいいからすげー帰りたい」

「余計ややこしくなると思うけど……」

 ごもっともですエルくんちゃん。でも残っててもややこしいことになりそうなんだよなあ、俺の苦手なジャンル(恋愛)的な意味で。

 現在俺達がいるのはスカイツリーの外部、高さ約600mの地点だ。風が強くてやばい中、理子とヒルダは苦もなくナイフと三叉槍(トライデント)、銃と雷撃で攻防を続けている。喋ってる内容はアレだけど。

「というかなんでユーくんはワトソンくんちゃんをおんぶしてるのかな!? かな!? 理子が真面目に戦ってる中見せ付けてくれるとか、ぷんぷんがおーで爆撃するぞ!」

「どこをどう見れば真面目なんだよ、エルは後ろ二人にボコられて動けないから担いでるだけだ。あと爆撃はやめなさい」

「うー、理子だってユーくんとイチャコラしたいのに! 具体的にはアリアんとヌエっちみたいな感じで」

「ふふ、羨ましいですか理子? 自分戦闘中でお姉様とラブラブなメヌをみて今どんな気持ちですか? NDK? NDK?」

「……初お姫様抱っこが妹で、しかもする方ってなんかもう、もう……ダメだわ、言葉が出てこない」

 目が死んでるけど強く生きろアリア。というかこの強風下でよく平然と話せるねお前等。

「おねーちゃんから目を逸らすとは余裕ね理子!」

「目を逸らしてるのが隙と思わないでよヒルダ! 喰らえ六身分解ゴッドキャット+ジョー○!!」

『どりどりどりどりどりどり』

「こんなの打ち落とし――ちょっと、非常識なスピードと追尾性能持ってるんだけどキモ!? ああもう、消し炭になりなさい!」

 接近するネコミサイルを雷撃で迎撃するヒルダ。あ、それ悪手や。

『ぬっコロス!』

「えっ」

 唖然顔のヒルダを巻き込んで爆発四散、ワザマエ!

「リア充でもないのに爆発しましたね」

「まあブラドの娘なら死んでないでしょ。あとメヌ、首に抱きつくのはやめなさい」

「嫌ですわお姉様、メヌは落ちないよう必死にしがみついてるだけです。ぎゅー」

「アタシが抱えてるんだから落ちる訳ないでしょ! というか胸部のものを押し付けるのをやめろって言ってるの!」

「大差ないですしいいじゃないですか」

「アタシが勝ってるならね! アンタわざとやってるでしょ!? これもジュンのせいよ!」

 なんでさ。睨まれる覚えがないのでさっさと目を逸らしておく。前にも言ったが恨むならどっかの迷探偵を恨みなさい。

「す、すまないジュン。もう降ろしてもらって大丈夫だ」

「ん、そうか? まだ回復しきってないと思うが」

「自分で立つ分には問題ないよ。あと、峰理子に言われて改めてというか、この体勢だとお、押し付けてしまってるし……」

 寧ろ分かってないで抱えられてたのか。「何照れてんだこの男装麗人、カワイイだろーがー!」と理子の野次だか興奮だか分からない言葉も聞こえたので、顔の赤いエルを下ろすことにする。

「ふふ、やるじゃない理子。イ・ウーにいた頃より強くなってるようで、お姉ちゃん安心したわ」

 煙の中から平然と姿を現すヒルダ。爆発の影響か傷はないが服が例えるなら中破状態になっており――

「平然と見るんじゃないわよエロジュン!!」

「アザトース!?」

 メヌを抱えたままのアリアに眼球突きされた。おおお、これはちょっとシャレにならないんですが……

「お姉様、なんてエグイ……」

「アリア、流石にそれはちょっと……」

「え、なんで引いてるのよアンタ達。ジュンならこれくらいでなんとかなったり」

「ヤベエ見えねえ」

「ウソォ!?」

 ホントホント。超能力(ステルス)じゃないと治せないダメージとかアリアさんさすがっすわー。

「悪かったから笑顔で言うのやめてよ……というか理子にヒルダ、固まってないでさっさと続けなさいよ!」

「いや、だってねえアリアん……」

「吸血鬼の私から見てもそれはちょっと……」

「……アタシが悪かったわよ、何もかも! だからこっち見ないで、こっち見んな!!」

 涙目に免じてアリアを責めるのはここまでにしよう。

「……何あの子可愛いわね、嗜虐心がムクムク湧いてくるわ。理子、あなた諸共おねーちゃんがお持ち帰りしていいかしら?」

「アリアんは理子のものなんでダメでーす」

「二人とも何を言ってるんですか、お姉様はメヌのものです」

「何で所有権の話になってるのよ!? アタシは誰のものでもないわ!」

「姉属性と庇護欲を両立させるアリアは(萌えの)最強兵器かもしれない」

「単純にあの三人がSなだけだと思うけど……」

 それは大いに有り得る。

「っと、話が逸れまくったわね。理子がここまで出来るようになったのなら、おねーちゃんも本気を出さざるを得ないわ」

「それなら第三態(テルツア)かなー? 『これぞ吸血鬼が神に最も近付いた姿なのよ!』とか前にドヤ顔で語ってたから、理子見るの楽しみ~!

 あとヒルダ、どんなに連呼してもお姉ちゃんとは呼ばないからな?」

「ΣΣ(゚д゚lll)ガーン!! わ、私の完璧な『自然にお姉ちゃん♡と呼んでもらうぞ』作戦が……」

 お前それマジで言ってんのか、とりあえず♡がウザイ。それとお姉ちゃんって呼ばれてるぞ、ド平坦な声でだけど。

「……ふ、ふふふいいわ。この戦いに勝てば理子にお姉ちゃんって呼んで貰えるもの、当初の予定通り何の問題もないわ」

 勝った景品それでいいのか。

「残念ねえ理子、第三態は確かに神にも近しい力を得るけど、吸血鬼の変身なんてテンプレで時代遅れ、これが私の新たな切札よ!」

 語りつつヒルダの影から出てきたのは、金色に輝く三角形の金属。

「ねえジュン、メヌ、アレって」

「だろうな」「でしょうね」

「そ、それはまさか……!?」

「ホホホ、さあおねーちゃんの新しい力に恐れ慄きなさい! バル○ィッシュ、

infiinat(set up)!!」

『Da, domnule(yes sir)』

 ルーマニア語で宣言すると、デ○イスが黒い光を放ち、ヒルダを包み込む。

 

 

※ヒルダの変身シーンは皆様の妄想力にて補完ください by作者

 

 

「うおっまぶし!?」

 本日二回目の目潰し発動。今日は眼球の幸運Eだな。

 超能力で再び視力を元に戻す一瞬で光は収まり、そこに立っていたヒルダの姿は……二の腕まで剥き出しにした黒い衣装、薄桃色のスカートは元ネタより若干長い……と思う。そして手にはやたらメカメカしい金の宝玉が埋め込まれた黒い杖。うん、よりにもよって幼年期の方かーい。

 杖を右手に下げ、ヒルダはそれっぽいポーズをとって理子を指差し、

「これぞ新形態、吸血魔法少女雷刃ヒルダよ!! 吸血鬼×魔法少女という新ジャンルね!!」

『お前(アンタ)が先にやるのかよ魔法少女ネタ!?』

 俺とアリア、二人のシンクロツッコミが炸裂する。魔法少女ネタ先にやられたら俺恥かくだけじゃん、インパクト(弱)じゃん。

「というか恐れ戦く部分が違うでしょうが!」

「何言ってるの愛玩動物(アリア)、昨今ジャンル被りはキャラとしての死活問題なのよ!? 渾身の出来だと思った作品も異世界モノってだけで『またかー』って辟易されてろくに見えてもらえなくなるんだから!!

 あと、理子とトオヤマがクジで引き当てて『ヤベェ、被ってる!?』なんて焦った事実はないから!!」

「語るに落ちてるわ新ジャンル!! あとそのおぞましい呼び方やめなさい!

 というかあんたのはただのコスプレでしょうが!!」

「ココココスプレじゃないわよオマージュよ、リスペクトよ! 教授(プロフェシオン)の作品を貰ったけどモデルチェンジの方法が分からないとかじゃないわ!!」

「曾お爺様こんなのにまでモノを与えないでください!!?」

 もうあの迷探偵、二つ名『天災』でいいんじゃないかな。迷惑度で言うならどこぞのウサギ博士とどっこいどっこいだし。

「……るい」

「? オイ理子?」

 小声で何か言っていたので声を掛けると、ブルブル震えてやがる。と思ったら一気に顔を上げ、

「ズールーイー!! そんなの貰ってるなんてヒルダだけズルイー!!

 理子も魔法少女になりたい、コスプレじゃなくてピカッと変身してザクっと悪を滅したい!」

「効果音と滅するって表現が魔法少女感皆無ですね」

 ご乱心な理子の様子にご満悦のメヌはスルーされ、グリンとこっちを向いた。こえーよ、目付きと行動が。

「ユーくん、理子と契約して魔法少女にしてよ!」

「俺QB役かよ。契約は出来ても魔法少女にはならんぞ」

(契約は出来るのか……ジュンは何でもありすぎじゃないかな?)

「何でもは出来ないししたくない」

(!? 脳内に直接……!?)

 いや、口に出てるから。

「じゃあ魔法少女の変身アイテムでいいからちょうだい!!」

「ねーよんなもん、俺プ○キュアもプリズマ○リヤも無知だぞ」

「な○はとまど○ギは詳しいじゃん! とにかくなんかだーしーてー!! 一個くらいなんかあるだろおん!!」

「キャラが行方不明になってるぞ。……あーまあ、似たようなのならあるけど」

「じゃあそれでいいからちょうだいちょうだーい!! りこりん変身形態を見せ付けてヒルダに対抗したい!」

 もう渡さないと殴り殺されそうな勢いなので、しょうがないからブツをパスする。まだ試作段階だから壊すなよーとは言ったが、果たしてどうなるやら。

「なるほど、ジュンはあのキャラ好きでしたね」

「――なるへそ、さっすがユーくん! よっしゃいっくぞー、変・身☆」

 ☆がウザイ。

 そして再び閃光。

 

 

※理子の変身シーンは(ry

 

 

 流石に三度目を喰らうほどバカではない、この秘密兵器(サングラス)で――

「あ、ごめんジュン借りるよ」

 横から伸びたエルの手に掻っ攫われた。えっちょっおま、

「ウオアーーーー?!?! 目が、目がああアアア!!?」

 結局こうなるのかよ!?

「ジュン、うっさい」

「マヌケですねえジュン」

 ホームズ姉妹が辛辣過ぎる、メヌの奴はさぞ綺麗な嘲笑を浮かべているだろう。

 以下略で視力を戻し、光が収まった先にいたのは、

「はーい、オ・マ・タ・セ☆ グレートデビルでカワイイ後輩、MBちゃんですよー☆」

 白のカッターシャツに首もとの赤いリボン、絶対領域が守られた紫のスカートと黒コートを纏った姿でタクト片手にあざといポーズ+ウインクをかます理子の姿があった。……うんまあ魔法少女っぽくはある、かもしれない。

「録画開始」

『Da, domnule』

 そしてデバ○スで録画を始めてるヒルダ。お前等やっぱり姉妹だよ、行動パターンが同じだし。

「ふっふふー、ではではネタ被りなんて重罪をやらかしたヒルダには、MBちゃんからキツーイお仕置きですよ~?」

「あくどい笑みを浮かべてる理子もいいわねえ……っとと、果たしてそううまくいくかしら?」

 顔のゆるみが戻ってねえぞ吸血魔法少女。

 

 

「イエイ、MBちゃん大勝利です!」

「ば、バカな、速さが足りないというの……!?」

 Vサインして笑顔の理子もといMBと、魔臓をぶち抜かれて悔しそうに突っ伏しているヒルダ、勝敗は明らかだ。現在進行形で流血してるのに元気だねあーた。

「今までで一番高等、かつしょうもない戦いだったわね……」

「超能力での空中戦と高度な魔術を用いた一大決戦でした。技は全てネタまみれでしたけど」

「最後は毒混じりの紫電を喰らわせて持久戦に持ち込もうとしたヒルダをタクトで殴り飛ばしたからね……魔法少女って何なんだろう」

「昨今の魔法少女は物理がメイン」

 そもそも理子のは魔法少女でもないし。

「イエーイ、やったぜアリアん!」

「はいはい、イエーイ」

 呆れながらもハイタッチを交わす二人。なんだかんだで合わせるよな、アリアの奴。

 そしてヒルダの悔しがる姿にご満悦のメヌ、困惑気味のエルともハイタッチしていき、最後にこっちへ駆けてくる。

「ユーくんイエ――おろ?」 

「っと」

 が、途中でよろけたため手を伸ばし、支えてやる。引き寄せたので抱きしめる形になり、「うわあ、大胆ね」「さすがスケコマシ」「こ、これは……」と周囲の反応が生暖かい。メヌ、これだけでその反応はおかしい。

「あ、あははごめんユーくん。急に力が抜けちゃった」

「毒回ってる状態で動き回ればそうなるっつうの。立てるか?」

「うーん……おう、無理そです。ユーくん治してー」

「はいはい、じゃあちょっと待ってろ」

 支えたまま毒の種類を推測し(恐らく神経毒、死なないが性質の悪い効力の)、ポケットから丸薬を取り出して寄りかかっている理子を少し離し、

「? ユーく――んむ!?」

 

 

 抱き寄せて接吻、要するにキスした。

 

 

「……な、ななななあ!!?」「……あら、あらあら」「……え?」

 後ろがなんか変な反応してるが無視し、毒で力が入らないのか抵抗のない理子の口内に舌を差し入れる。

「――!? ん、んん!?」

 クチュ、コクン。ツバと一緒に口移しで飲ませた丸薬を嚥下する音が聞こえる。よし、ちゃんと飲んだな。

「あ、あううあうあうあううはうう」

 口を離すと、絶賛混乱中の理子。あ、お互いの口元で唾液がアーチ描いてら。これはちょっと恥ずかしい。

「ななななにすんのさーーー潤!!!?? いきなりキスしてくるとかどーいう了見だ!?」

 口元拭っていると、アリアに負けない真っ赤なお顔で理子が迫ってくる。キャラ混じってるぞ。

「え、何って治療行為だけど。特効薬だから効いただろ?」

「効いたけど! ビリビリしてた手足とか頭がスッキリしてるけど! それでキスするのはおかしくない!?」

「飲用でしか効かないんだからしょうがないだろ。ヒルダの使った毒は五感の麻痺がメインだから、嚥下するのもきつかっただろうし」

「超能力で治すとかあるだろ!?」

「俺のスペックじゃ時間掛かりすぎるな。数日間寝たきりになるとか嫌だろ?

 大体、ヒルダを説得(物理)出来たらご褒美欲しいって言ってたのお前だろ」

「言ったけど! ムードとか場所とかTPOがあるでしょーが! 前も言ったけど理子初めてだったんだよ!?」

「安心しろ、俺も初めてだ」

「え!? ……ど、どうだった?」

 何故意外そうなんだ、そして言い辛い質問だな。

「……柔らかかったな」

 ボン。

「……………うきゅう」

 あ、赤面爆発して気絶した。倒れそうになるのをもう一度支えてやる。

「トオヤマぁぁぁ……!!!!」

 向かいから地獄の底より這い上がるような怨嗟の声が聞こえてくる。振り返るまでもなくヒルダだというのは確定的に明らか。

「姉の前で妹の唇を奪うとは言語道断、問答無用で介錯したあとさらし首にしてくれるわ……!!」

「落ち着けヒルダ、妹同様キャラが迷走してるぞ」

「これが落ち着いてられるかあ!! 私だって理子にあんなことやこんなことをするのは自重していたというのに………!! 死ね! 骨も残さず消滅して私にあの世で詫び続けろーーーー!!!!」

 激おこなヒルダは限界値を超えた雷撃をチャージしている。もちろん当たれば消し炭になること請け合いだが、

「いやお前、今の状態でそれはーー」

「きゃああああっぁぁぁぁぁ!!!」

 言い切る前に制御を外れた雷はヒルダ自身に襲いかかった。デスヨネー。

「おーいヒルダー、ヒルダさーん?」

「…………」ピクピク

 あ、生きてた。まあ魔臓もなしにあんな威力の雷撃撃とうとすればこうなるわな、むしろ黒コゲですんだだけ運がいいか。

 とりあえず、理子を背負って焦げヒルダを脇に抱える。姉の方は異様に軽いが、多分内臓と骨が幾つか吹っ飛んでるなこれ。まあ吸血鬼だし大丈夫だろ、雷撃で傷口も焼き塞いだし(適当)

「よーし、お前ら帰るぞー。ヒルダ死に掛けだからさっさと病院行かんとな」

「いやとんでもないこと人前でやらかしといて何平然としてるんだいジュン!?」

「? ああ、口移しで薬飲ませたこと? 医療行為だし何事でもねーべ」

「大事だよ、なんで当事者が一番平然としてるのさ!? アリアなんてあまりにもショッキングな光景にフリーズしちゃったよ!?」

「………………」カチーン

「ふむ。おーいアリア、起きローガーディアン!?」

「頭はたくんじゃないわよバカジュン!! ……ハッ!? なんだ夢ね」

「夢として処理するほどショックだったのかい!?」

「お姉様の恋愛力はたったの5ですから」

 ミ=ゴ(逆)なんですね分かります。というか条件反射で殴ったことには何も言わな「いつものことでしょ?」アッハイそうっすね。

「それとジュン、この件は白雪とリサに報告しておくから覚悟しておきなさい」

「覚悟するほど大袈裟なのか」

「死ぬ覚悟よ」

 ニコニコしながら殺意のオーラ混ぜて言うない、マジで拷問される覚悟でもしろってか。

 そして帰った翌日、話を聞いた白雪とリサによって尋問が行われ、追っ掛けられる羽目になった。…………理子が。

 え何、死を覚悟するって気絶してたあいつに言ったの?

 なお、追いかけっこの最中「お願いだから掘り返さないでーー!?」と顔を真っ赤にしながら逃亡する理子があちこちで見られたという。俺はメヌとリサのダブルニコニコ顔(修羅モード)に挟まれてそれどころじゃなかったけど。とりあえず、ヤケクソ顏で俺を押し倒そうとするのはやめような巫女とメイドさん。

 

 

数日後、理子の自室。

「ううう、ユーくんのバカバカバカァ……オトメの唇を何だと思ってるのさあ……しかもアリアん達に見せ付けるようなんてさあ……」ジタバタ

「……いい加減落ち着きなさいよ理子、枕抱えて悶えるの何時間やってるの」

「じゃあアリアんは同じことやられて冷静でいられるの!?」

「いや、そりゃあまあ……でも良かったじゃない、これで白雪やリサに対して一歩リード出来たんだし」

「……腹立つくらい冷静な潤があれくらいで心変わりすると思うか?」

「え? いや、流石にそれは……有り得るわね、ジュンなら」(汗)

「…………」

「ま、まあキスしてくれるくらいなんだし、ジュンの中でアンタは特別ってことなんじゃないの?」

「……その条件だとユキちゃんやリサ、もしかしたらヌエっちも当てはまりそうなんだけど」

「「……………」」

「……だああもうまどろっこしいわね!! もういっそ教室で『あそこまでしたんだから責任とってよネ!』とか言えばいいでしょうが!!」

「アリアんモノマネド下手だよね」

「うっさい! 自覚あるんだから言わなくていいわよ! で、言って既成事実を作ればいいでしょうが!!」

「想像しただけで恥ずか死しそう……」バタバタ

「……そういうとこをアイツに見せれば意識してもらえるんじゃないの、女のアタシから見ても今のアンタ可愛いわよ」

「うんありがとう、でもそれが出来たらこんなとこでグズグズしてないよお……」カアアァァ

「……ホント、何でこんなにヘタレなのかしらウチのパートナーは。女だったら余裕で口説く癖に、相手があの無関心野郎なせいかしら」

「返す言葉もございません……」

「いや女の部分は否定しなさいよ」

 

 

 




登場人物紹介
遠山潤
 何にもしてない癖に今回色々奪っていった奴。とりあえず爆ぜろ。
 なお理子の予想通り、キスした後も変わらず接している。理由はあるのだが、うんやっぱり爆ぜろ(二回目)


峰理子
 今回最大の被害者。ご褒美くれとは言っていたが、マジでくれるとはヨソウガイデス(心境)
 相も変わらず中身は乙女(と書いたヘタレ)。その後3日くらいは潤の顔がまともに見れなかったとか。


ヒルダ
 キスシーンのために戦闘シーンをカットされた自爆お姉ちゃん。色々な意味で潤を恨んでいいと思う。
 現在治療中だが、溢れる姉パワーで文化祭の頃には復活すると思う(理子のコスプレを見るため)


後書き
 潤ったらするだけしといてサイテー!! ……はいすいません、読者の皆様の心の声を代弁しました(マテ)
 というわけで大変お待たせしました、ゆっくりいんです。え? お前誰だって? ハハハ、そう言われても仕方ないですよね(白目)
 まあ何はともあれ、ボチボチ連載を再開していこうと思います。今後の予定としては外伝とリクエストを消化してから次の『人口天才(シニオン)』編に突入しようと思っています。……リクエスト下さったお二方、お待たせしすぎて本当に申し訳ありません……もう忘れてると思いますが、書いていこうと思います(汗)
 では、今回はここまでで。感想・評価・誤字脱字など寄せていただければ大変ありがたく思います。それでは、読んでくださりありがとうございました。
 ……さーて、ホームズ姉妹に処刑されてくるかな(震え声


PS
キャラ紹介調子を戻すために復活させてみました。今後は話でメインを張ったキャラだけにしようと思います。

ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?

  • 読みたい!
  • いいから続きを書け
  • 各ヒロインとのイチャイチャを……
  • エッチなのはいいと思います()

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