潤「何だよアリア、急にどうした」
ア『成瀬ゆかりっていう先輩に追われてるのよ! 何か求愛されてて怖いんだけど!?』
潤「成瀬先輩? ああ、CVRの
ア『ガチじゃないの!? みぎゃー、何で私女にばっか好かれるのよ!!』
潤「男に目覚めてもそうなるんですね、分かります」
理子(以下理)「アリアん今の状況と気持ちをKWSK!!」
ア『風穴でぶち抜くわよ元祖レズ女!』
理「ノンノン理子は両刀です!!」
ア『どっちにしろ迷惑よってこっちきたぁ!? なんでCVRが大挙して来るのよ!?』
潤「これはもうアリアダメかもしれんね」
ア『タ ス ケ ロ ! ! !』
この後滅茶苦茶撒き方を指示した。
「おはようさーん」
「「「……」」」
「おはようございます、潤さん」
「おうレキ、おはよう。……どうしたお前ら」
「ユーくん、それは見えすぎてますよお……! りこりん的にアカンですってえ……!」
「ご、ご主人様、その格好は、ちょっと……え、大胆過ぎるかと……」
「……爺ちゃんお下がりの作務衣着てるだけで何言ってるんだ、お前ら」
「だってシャツが無いじゃないデスカ!?」
「何キャラだよ理子、合わねえから着てねえだけだ」
「お兄ちゃん」
「おうかなめ、お前はふつ「襲っていい?」うん違ったわ。ジスー助けてー、襲われるー」
「もうちょい緊迫感のある声出せよ兄貴!?」
何だかんだで阻止してくれました。
「ふんふんふん、どっれにしよっかなー♪」
「理子お姉ちゃん、北京ダックとカニカマがオススメらしいよー」
「……」ジー
「お前ら程々にしろよ。向こうの予算オーバーで俺が自腹切るとか嫌だぞ」
「大丈夫ですご主人様、私がギリギリまで『交渉』しますので」ムンッ
「やめなさいここの主人とは顔馴染みなんだから。この前平賀さんが値切られまくって泣いてたでしょうが」
「平賀様は少し額を盛っていたので、『勉強』させていただきました」
ほぼ価格破壊の交渉なんだよなあ。あ、どうも遠山潤です。俺達は現在菊代に指定された中華料理屋『交龍鳳』に来ているんだが。大食い面子と値切りEXスキル持ちのリサがいるので不安しかねえ。
なお、ジスの奴は留守番である。遠山家の奥義について(こっそり教えたら)、「ちょっとトマト栽培しながら練習してるわ」とのこと。ハイマキもいねえからまた黒一点か(いつもの)。
「ところでよ……誰か衣装指定したりされたっけ?」
「ん? いや全くなかったよお兄ちゃん?」
「りこりんが選ぶならもっとレパートリー豊かにするね! あーでも、こういう統一感あるのも捨て難いなー今度は何かテーマ決めようかなー?」
「ヘルモーイ! ご主人様、とてもよく似合っています!」
「ああうん、ありがと。……何このシンクロ率、怖い」
ちなみに我々の服装、女性陣は特徴に合わせた色のチャイナドレス、俺は某チャイナの神拳使いが着ているアオザイの赤バージョンである。何で全員中国系衣装に身を包んでるんですかねえ。
「お待たせ潤、待たせちまった……何で全員バッチリ衣装着込んでるんだい?」
「ただの偶然」
「これが偶然とか、逆に怖いんだけど」
俺もそう思う。まあともかく、派手な着物姿と金の髪を持つ美少女――現鏡高組組長、鏡高菊代。その傍には対照的に落ち着いた色合いの着物と黒髪の美女よりの美少女――
……ふむ。
「ん? なんだい潤、人の顔ジロジロ見て」
「いや、菊代が綺麗になったなと。久しぶりに会うと印象違うの良く分かるな」
メールや通話はともかく、直は久しぶりだしな。
俺が告げると、菊代は一瞬ポカンとした顔になり、その後クツクツと笑い始める。
「まさかアンタの口からそんな言葉が出るとはね。これから雪でも降るのかね?」
「まだ冬じゃねえから。つーか眞巳にも同じようなこと言われたぞ」
「そりゃ言うだろうさ、中学時代のアンタを知っていたらね。女子相手に容赦なくフェイスクラッシャーしてた癖して」
「「え、何それユーくん(お兄ちゃん)怖い」」
「心がブスなんだから、顔もそうあるべきだろ」
「「「……うわあ」」」
何で眞巳も引いてんだよ、お前も当事者の一人だったろ。菊代の奴はケラケラ笑ったままだけど。
「根っこは変わってないみたいだね、安心したよ」
「とっころでユーくん? そろそろそちらの美少女を紹介して欲しいんですが? ユーくんが褒めた美少女を!」
「何その面倒臭い言い方。ひょっとして興奮してるの?」
「うん! デドバ!?」
あら素直。とりあえず
「んじゃあ改めて。こっちが依頼人兼中学時代のパートナー、現鏡高組の組長鏡高菊代。横にいるのはボディーガードの須見山眞巳、理子やリサは知ってるな。
で、菊代。こっちは同級生で現パートナーで変態の理子、副業
「はろはろお初ーきくりん! 定位置はユーくんの隣、りこりんでーす!」
「レキです。イラスト業は副業です」
嘘吐け、お前武偵校の依頼より稼いでるだろ。
「初めましてお姉さん方! お兄ちゃんの妹兼運」
「やめい」
「メイトリクス!?」
裏拳で無理矢理遮る。公共の面前でトンデモ抜かすな、後がめんどくさいから(そこじゃない)。
「初めまして、鏡高様。眞巳様はお久しぶりです。ご主人様のメイドをさせていただいています、リサ・アヴェ・デュ・アンクと申します」
「……色々ツッコミ所が多すぎるんだけど。何? 硬派モドキだったアンタが宗旨替えして、妹も混ぜた鬼畜ハーレム願望でも持つようになったのかい?」
「私も初めて聞くのですが……そうなんですか?」
「どっちも主義にした覚えがねえよ。そこの
「いやそんな周囲に女囲んでれば……ねえ?」
「ですねえ……」
中学のときと変わんねえだろ、周りが女ばっかなのは。あと菊代はヒソヒソしながらこっち見てんじゃねえ、こっち見んな。
「ユーくん、そこの昔の女らしき美少女との関係についてくわシグニット!?」
「パートナーだって言ってんだろ桃色脳」
「お兄ちゃん、それアリアお姉ちゃんの悪口?」
「んなわけねーだろ、アイツに言うなら脳筋ピンクだ」
「録音しておきました」
「オイバカヤメロ」
それはマジで死ぬから。
「……楽しそうだねえ、ちょっと妬けちゃうよ」
「ふふ、でも私達も周りから見ればこんな感じだったかもしれませんよ?」
「そうかね? さて、これから話し合いと行きたいけど……」
「「「……」」」
約三名の視線は前菜のパクチーとキクラゲの和え物に釘付けである。菊代が苦笑しながら「食べてからにしようか」と告げると、喜び勇んで(一人無表情だが)飛び付いた。何かすまんねホント。
「鏡高様、お茶のお代わりはいかがでしょうか?」
「ん、ああありがと、お願いするよ。……なんでアンタのとこのメイドは配膳してるんだい?」
「……職業病?」
「止めなよ。あ、潤。眞巳に聞いたけど、予算オーバーしたらアンタの持ちになるって聞いたんだけど……ウチはそんなに困窮してないよ?」
「いや、流石に七桁行くのは申し訳ないんで」
「どれだけ食う気なのさ……?」
あるだけ食うな、冗談抜きで。あと俺の払いじゃなくて割り勘だから(真顔)
「そういえば菊代、他の人達は?」
「邪魔になるから外で待たせてるよ。護衛なら眞巳一人で充分だし」
「忠臣の三善さんが聞いたら泣きそうだな」
「事実だからしょうがないだろ? 嫌なら眞巳から一本でも取ってもらわないと話にならないし。まあ、そういう『信頼出来る奴』は家の方に回してるよ」
「……ふーん、なるほどね。お、このエビチリうまいな」
「こっちの北京ダックもいけるよ、料理長また腕を上げたみたいだね。
それにしても、懐かしいねえ。中学の時はよく三人で食べに来たもんだ」
「ですね。また一緒に食べられる日がくるなんて、夢にも思いませんでした」
眞巳が懐かしさと嬉しさに眼を細める。まあ、
「誰かさんが数ヶ月前まで音信不通だったからだけどね」
「えっと、それは、その……」
めっちゃ目が泳いでいる眞巳さんである。
「あんま苛めるなっての。大体、ここに来るなら三人じゃないと嫌だって駄々こねたのはお前だろ、菊代」
「そりゃまあ、立場だの腹の探り合いでうんざりしてる中、一人欠けた寂しい食事会なんてごめんに決まってるじゃないか。……何だい二人して、その目は」
「いえ、何というか」
「お前って妙なところで可愛げあるよな」
「……ホント、あんた変わったねえ。ストレートにそんなこと言われるとは思わなかったよ。
じゃあ、そんなカワイイあたしと後で一緒にどうだい……?」
フォークを置いて俺の頬を手で包み、妖艶に微笑んでみせる。男だけでなく女も惑わしそうな色気だが、
「はまったら組長の旦那コース確定なので嫌です」
「……ふう。そっけないのは相変わらずだね、残念。まあ、そっちの可愛らしくもおっかない子達に免じて、ここまでにしておこうかね」
そのおっかない奴等、料理ついでにこっちチラ見してる程度だけどな。
「いやあ、美少女に褒められるとテンション上がりますな浮気んぼのユーくん!」
「上げてるのか嫉妬なのかどっちなんだよ、あと口を拭きなさい」
「何だい潤、その娘があんたの」
「第一候補です!」「両刀のバカだな」
「ちょ、流石に酷くてりこりん涙流すよ!? そりゃどっちも行けますけど!」
「「……」」
「無言で引かないで!? というかマミさんまで!?」
そりゃ引くだろ、何堂々とカミングアウトしてんだ。……ああ、
「……ふふ」
とか思ってたら急に笑い出した。何ぞ急に。
「いや、懐かしいなあと思ってね。中学の時はこことか人目のつかない場所に集まって、色々バカやってたなあって」
「ここまで騒がしくはなかったけどな」
あとこの辺で集まったりしてたのは、中学で暴れ過ぎた結果だけど。たかが全員半殺しにしただけなんだけどなあ。
「はいはーい! お兄ちゃんはそっちのお姉ちゃん二人と組んでたんだよね? 中学時代の話聞きたーい!」
「りこりんもー!」
「ご主人様の中学生時代……リサも聞きたいです!」
「なんだい潤、妹や恋人や愛人に話も聞かせてやってないのかい?」
「話す隙間もないくらいボケる奴しかいないからだよ。あと恋人とか愛人では「あるね!」「なります!」……可能性程度はな」
「「「「!!?」」」」
なんでそんな死ぬほど驚いた顔してんだよ、菊代と眞巳含めて。
「め、めーちゃんレキュ! ユーくんがデレた、この状態でデレたよ!?」
「ご、ご主人様、そんなにもリサのことを……!」
「やったね理子お姉ちゃんリサお姉ちゃん、ゴールは近いよ!」
「ご祝儀はウエディングドレス姿のお三人で良いでしょうか」
「オイヤメ「オナシャス!」フ○ック」
「……あんたホントに潤かい?」
「偽者と言われても否定出来ませんね……もしくは人格が壊れました?」
「至って本人だよ。というか依頼の話どうした」
「あんたの変わりようの方がよっぽど重要かつ深刻な問題だよ」
オイ依頼人、旧交温めるだけの話じゃねえんだぞ。
おまけ
「そういえば潤、あたし同年代の友達が出来たんだけど」
「珍しいな、頭になってからそういうのはさっぱりだって嘆いてなかったか」
「ああうん、そっち関係の子じゃないからね。。一般人の望月萌って子だよ」
「……借金の肩代わりでもしたのか?」
「してないよ、何だと思ってるんだい……クラスメイトとトラブってたから、ちょいと助けてあげただけさ。暴力とか嫌いって言ってた癖に私と友達になりたいなんて、変わった子だよホント」
「……嬉しそうだな」
「そりゃあね、眞巳以外久しぶりに出来たんだもの。で、その萌についてなんだけど。潤」
「おう」
「絶対会わないで欲しい」
「……あ? なんでよ?」
「いや、多分会ったら一目惚れするだろうなって女の勘が告げてるんだよ。あの娘の人生滅茶苦茶にするのはごめんだしね」
「俺呪いの黒子とかないんだけど」
「この前お泊まり会した時、好みのタイプがガッチリあんたに当てはまってたんだよねえ……」
「さっすがユーくん、会ったこともないのに惚れさせるとかモッテモテだねー! ニコポナデポのチート主人公かな? かな?」
「最早不名誉の称号だろそれ」
「……あの娘、怒らないのかい?」
「基本面白がる方が先だから。実害がないなら特に」
ついでにカワイイと自分が貰おうとするからな、あの変態。
とりあえず写真を見せてもらって、見かけたら避けるよう約束した。何だこの約束(知らん)
登場人物紹介
遠山潤
中学と現在では最早キャラが違う可能性が出てきた。
峰理子
止める相手もライバルもいないため(リサは同士)、今回は積極的に恋人宣言しまくっている。お陰で初対面の人には大分進んでると思い込ませた模様。
リサ・アヴェ・デュ・アンク
堂々とご主人様のメイド宣言する子。他所でもやってるため、そろそろご主人様が変態扱いされそうな模様。
レキ
ご飯食べてイラストこっそり描いてました(いつも通り)。
遠山かなめ
お兄ちゃんの過去にも現在にも女関係にも興味津々な模様。とりあえず横槍を理子お姉ちゃんと一緒に入れるのが最近の趣味。
鏡高菊代
ヤの付く仕事の組長姐さん。潤のあまりの変わりっぷりに、依頼の話も忘れて何があった状態になっている。
須見山眞巳
菊代の護衛系オリジナルキャラ。彼女一人で組の戦力と同等かそれ以上となる。潤曰く「過剰火力」。
後書き
アリア(以下ア)「ふん!!」ドゴォ!!
作者(以下作)「カーマ!? い、いきなりなんですかアリアさん……」プルプル
ア「投稿遅れた罰。メヌに言われたのよ、一撃でのすより意識のあるまま殴り続けた方がいいって……」
作「それ拷問じゃないですかヤダー……そういえば、ジャンヌさんは?」
ア「顔見たら悲鳴上げて逃げていったわよ、失礼な奴ね」
作(そりゃそうなんだよなあ)
というわけで毎度お待たせしました、ゆっくりいんです。他の作品に比べてアリアの筆ノリが悪いの何の……FGOとかバンドリかいてる場合じゃないですけど、書きたくなるからですよねスイマセンorz
とりあえず、次回はキチンと依頼の説明しますのでお待ちください。あ、潤や菊代達の過去にもちょっと触れるかもです。
では今回はここまで。感想・誤字訂正・評価・批評・質問・リクエストなど、良ければ付けてくださるとこれ以上なく嬉しいです。では読んでいただき、ありがとうございました。
ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?
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読みたい!
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いいから続きを書け
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各ヒロインとのイチャイチャを……
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エッチなのはいいと思います()