遠山潤は楽しみたい   作:ゆっくりいんⅡ

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作者(以下作)「アリアさん、私思ったんですよ」

アリア(以下ア)「あによ作者、時と場合と発言によっては殴るわよ」

作「それ殴られるのほぼ確定なんじゃ」

ア「いいから早く言いなさい」

作「( ゚д゚)アッハイ(聞くのは確定なのね)
 最近、潤が大人しいじゃないですか」

ア「……まあ、シリアスだったりツッコミに回ったりしてるからね。アタシとしてはありがたいけど。
 で、それがどうしたのよ」

作「( ゚д゚)そろそろ弾けさせていいかなーって」

ア「ヤ メ ロ ! ! アイツがそっちに回るとまた胃痛が加速するのよ!?」

作「だから許可求めに来たんで(ギリギリギリ) ( ゚д゚)アダダダダ!?」

ア「アンタはあ! ツッコミ役(アタシ)にばっか負担押し付けるんじゃないわよ!!」

作「待ってアリアさん潰れ(ゴキン) ( ゚д゚)あふん」


 はい、というわけで『欧州編』スタートです。
 
 なお今回より、一行空けた文章にします。読みやすい! にくい! などのお言葉をいただけると、指標になって嬉しいです。

ア「単に感想欲しいだけでしょ」

( ;゚Д゚)ナンノコトカナ


『欧州』編
第一話 年明けから何かが起こるとは限らない


 

(何か腹の上が重いような……テラ眠いのに妖怪マイシスターでもいるの)

 

「……何時だと思ってるんだ、理子。というか顔が近いわ」(小声)

 

「くふふー。あけおめー、ユーくん。武偵は常在戦場、油断大敵だよー?

 ちなみに今は夜中の三時だねー」(小声)

 

「はいあけおめ。よし、それを理由にするなら新年早々殺ることは決まったな」(小声)

 

「いやん、ヤルこととかユーくんえっち♡ 

 あ、もしかして姫初めに来たのをお察しでしたかさっすがー!」(小声)

 

「来るならせめて寝る前に来いよ」(小声)

 

「ダイジョーブダイジョブ、襲ったとか襲われたとかそういうのがどうでも良くなるような「お前のお汁粉、レキとメヌにあげるわ(小声)」調子乗ってすいませんでしたあ!!」(大声)

 

「うるっさいわよバカ理子真夜中に何してんのよ!」(キレ声、殴打音)

 

「ガスコーニュ!? は、謀ったなユーくん!?」(大声)

 

「アンタも何やってるのよバカジュン!?」(キレ声)

 

「冤罪をシェフィールド!? 流石に理不尽でしょうよアリアさん!?」(大声)

 

「……ムニャ……」(ぱたりこ)

 

「「え、今の寝言?」」

 

 以上、新年早々バカに巻き込まれた理不尽でした。名誉毀損で訴訟も辞さない。まあそのまま起きて初日の出を見てたけどさ。

 

「お姉様を訴えるなら、メヌが弁護側に立ちますね」

 

「冤罪を有罪にされる未来が見えるねー、ユーくん」

 

「その時はお前も道連れにするわ」

 

「それは逆恨みと言うのですよ」

 

 蹴られたのは100%お前のせいだよ。どうも、遠山潤です(遅)

 

 藍幇の一件も終え、ようやく全快してから早一週間。ボストーク内でのクリスマスだったり大晦日の掃除だったりコミケ(戦場)への強制連行だったりイベント盛り沢山だったが、特にトラブルらしいトラブルはなかった。やっぱ中国はデッドスポットだな(真顔)

 

 さて、本日は元旦。理子のせいで(ここ重要)早めに起きたから朝飯の準備をしていたんだが、

 

「匂いに吊られて起きました」

 

 と言って、メヌの奴が部屋から出てきた。夾竹桃達と打ち上げした後、徹夜でゲームしてた癖に元気だな。

 

「私の中では睡眠欲<食欲ですから、美味しいご飯があれば生きていけます。良い推理に良い食べ物は欠かせないものです」

 

「限度はあると思うぞ十三歳」

 

「それよりお汁粉の味見役に立候補します」

 

「食い意地で睡眠欲を捻じ伏せるメヌらしさよ。煮立つまでもうちょい待ちなさい」

 

「…………」ジッー

 

 鍋を見て目を輝かせる姿は、まんま子供である。まあかなめと二人揃っての最少年枠だけどさ。

 

「最少女枠でお願いします」

 

「語呂悪くね? そんな見てても早くは出来んぞ」

 

「超能力を使えばいいじゃないですか」

 

「料理に加速魔術を使えと」

 

「私の胃はそろそろ悲鳴を上げそうです。速やかに高カロリーの提供を希望します」

 

 それ四六時中だろとは言わないでおく。大晦日の夜中にビッグスナックゴールドを半ダース食ってたくせに、燃費悪いなこの娘は。

 

 余談だが、メヌは立って鍋を見ている。もう家の中だと歩き回るのが日常の光景になったな。未だにアリアが目を潤ませてるけど、慣れろよ。

 

「とりあえず、車椅子には追加武装のプランを考えています。将来的には車椅子系美少女武装探偵を目指したいですね」

 

 とは、本人の談。属性過多だろ、お前はどこを目指しているんだ(←強化プランの具体案を出してる奴)。

 

「あのー、ユーくんめーちゃん? 和やかに朝ご飯の準備してないで、理子の方を見て欲しいの。どう思う?」

 

「鎖でグルグル巻きにされてますね」

 

「新年早々新しい性癖を開花させたか」

 

「縛ったユーくんが言うセリフじゃないよねえ!? 理子に酷いことするんでしょ、エロどうジンネマン!?」

 

 言わせねーよ。『私は新年早々エロいことを考えました』ってぶら下げた札の通りじゃねえか(書いた奴)

 

「フライパンで殴ることはないんじゃないですかねえ!?」

 

「アリアのパンチよりマシだろ」

 

「それは確かに!」

 

「だあれが鈍器より遥かに危険な凶拳よ!?」

 

「ガズエル!?」「ガズアル!?」

 

「アリア、いきなり殴るのはやりすぎなんじゃ……?」

 

「お姉様、明けましておめでとうございます」

 

「おはよ、メヌ。Happy new year。……アンタちゃんと寝た?」

 

「28時間前には睡眠を取っています」

 

(あ、これが普通なのね。……ネジが外れてるのかしら)

 

 アリアの横に立っているベレッタ(コミ○の後そのまま泊まった)が、色々察した目になっている。遠山家ではこれが日常です(真顔)

 

「潤さん、明けましておめでとうございます。お年玉をください」

 

「はいおめでとう、レキ。親戚に金をねだる子供かお前は」

 

「くれないのなら美味しい正月料理を所望します」

 

「さあ、お兄ちゃんへのハードルがぐんぐん上がっていくー!」

 

「お前らがはしご外して、どんどん登らせるからだけどな」

 

「ご主人様、明けましておめでとうございます。白雪様よりおせち料理を預かってきました」

 

「ああ、ありが――何か予定の倍くらいあるんだけど」

 

「白雪様曰く、「これくらいないと全然足りないだろうから、頑張りました!」とのことです」

 

 リサに言われ、周囲の面々(いつもの+1)を見回し、

 

「まあ確かに」

 

「あ、あたしそんなに食べないわよ!?」

 

「ここでその言葉は餓死を意味するぞ」

 

「何それ!? 戦場か何か!?」

 

 「マンマミーア!?」とベレッタが叫んでいるが、あながち間違いじゃない。油断してると骨まで食われるからな(比喩に非ず)。

 

 そんなこんなで、新年一発目のお節料理は大変おいしゅうございました。女子とは思えない食いっぷりにベレッタが引いてたけど、下手にダイエットするよりいいんじゃないかね。

 

  

 朝食後の初詣ということで、やってきました星伽神社IN東京。関係者以外立ち入り禁止なこの場所は、正月の騒々しさとは無縁の静寂に包まれている。

 

 最初は青森の本殿まで強行する話も出ていたが、思いついたのが真夜中だったのと男子禁制なので諦めた。さすがに元旦からオメーの居場所ねーから! は勘弁願いたい。

 

 女装すればいい? もちろん言われたよ、却下したら(アリアからも)ブーイングが来たけど。お前ら勘違いしてるみたいだけど、俺が積極的に女装したことは一度もないからな?(真顔)

 

「「明けましておめでとうございます、潤ちゃん(義兄)様と皆様」」

 

 出迎えてくれたのは、祭事用の巫女服を纏った白雪と風雪。久々に見るけどやっぱり似合ってるなあ、清楚ながら下品でない範囲の綺麗さがいいわ。

 

「そ、そんな綺麗だなんて……潤ちゃん様、ありがとうございます……!」

 

「あ、ありがとうございます義兄様……褒められるのは慣れないですけど、嬉しいです……」

 

「……あれ、俺声に出してた?」

 

「顔見れば分かるでしょ」

 

 ナニソレコワイ。いつもの表情だと思うんだけど。

 

「わー、ユキちゃんぜっちゃん(風雪のこと)似合ってるねー! 写真撮っていいかな? 答えは聞いてない!」パシャパシャ

 

「傍迷惑なカメコだな」

 

「理子お姉ちゃんは新年から絶好調だねー」

 

 カメラ(ガチ装備の一眼レフ)に晴れ着姿が果てしなくシュールだけどな。

 

「というか、理子お姉ちゃんが真っ当な晴れ着を着ててビックリ」

 

「くふーふ、理子だってTPOを弁えるのですよ?」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「そんなにハモらなくてもいいんじゃないかなあ!? 泣くよ、いくらりこりんでもこれは泣くよ!?」

 

 残当だろ、どう考えても(ブーメラン)。

 

 一頻り騒いでから、晴れ着姿の一同(俺含む)は二人の案内で境内に入っていく。公道から外れた小高い山の上にあるため、上から見える景色は中々のものだ。

 

「お姉様、メヌは正月早々疲れ果てました……」

 

「十段も登ってない癖して何言ってんのよ」

 

 文句言いながらもメヌ(藤をあしらった薄青の晴れ着姿)を背負うアリア。正月早々百合百合しい「なんか余計なこと考えた?」気のせいですよ。

 

 お参りを済ませてから(この前星伽神社の祭神を封印したんだけど、ご利益あるんだろうか)、理子の奴が「おみくじ引こうぜ! ユーくん恋愛な!」と提案したので、引く流れになった。というか恋愛限定かよ。

 

 一般向けには解放してないからあるのか思ったら、星伽姉妹が「こんなこともあろうかと」と祭壇の奥から取り出してきた。用意いいなオイ。

 

「それで潤ちゃん、何占いがいい?」

 

「恋愛運や恋占い、恋愛占いがありますよ潤義兄様」

 

「恋愛関係しかなくね?」

 

 つーか風雪テンション高いな、正月だから浮かれてるっぽいけど。

 

「じゃあ恋愛運で」

 

「「承りました」」

 

 厳かに、されどノリノリでおみくじを差し出してくる星伽姉妹。理子かメヌかかなめあたりの仕込みを疑いたくなるが、白雪曰くガチで占ったものらしい。

 

「どーれーにーしーよーうーかーナスキノコ!?」

 

「早くしなさいっての」

 

 チョップなあたりまだ優しいっすねアリアさん、左右に両断されるかと思ったけど。

 

「ほい、じゃあこれで」

 

 一枚取り出して中を開くと、他の女子連中が俺をカコメカコメしてきた。狭い狭い、段々輪を縮めるなって。こっちくんな。

 

『機は熟せり、想いは告げられる。相反する思想、なれど自らに正直であれ』

 

「……おみくじに説教されてる気分になったんだが」

 

 もうすぐ何か来るから、思うとこあるけど素直に受けろってことらしい。なんかピンポイント過ぎない?

 

 読心でも使って書いたんじゃねえかと思ったが、

 

「白雪お姉様が『神降ろし』の状態で造ったものなので、的中率はかなりのものかと」

 

 という風雪の話を聞く限り、結構な確率で当たるらしい。まあ俺は占いの的中率を下げるデバフ持ちだから、微妙なところだけど(ガチの話)

 

「ユーくーん、何書いてあるのかみーせーてー!」

 

「ヤーダー「隙ありです、ジュン」あ、メヌこの野郎!」

 

「野郎じゃないです、プリティーガールです」

 

「自分で言うのそれ」

 

 まあ実際プリティーというかキュートだけどさ。

 

「褒めても何も出ませんよ。……へえ、面白い内容ね」

 

「ヌエっちー、理子にも見せてー」

 

「見せない方が面白いのでダメです。舌戦で勝ったら考えますよ」

 

「よし諦めよう!」

 

 潔いな、まあ精神に致命的なダメージを負うほど物好きじゃないか。

 

(ジュン、面白いものを見せてくださいね)

 

 メヌが口パクで伝えてくるが、先が分からない以上期待に答えられるかは分からんぞ。

 

「うん、みんなお疲れ様。お昼にお雑煮とか色々用意してあるから、いっぱい食べてね」

 

「「よっしゃあ!」」

 

 白雪製お雑煮の美味さを知っている俺達が思わずガッツポーズする。苦笑したり呆れられたりしたが、いいんだよ素直に喜べば。

 

 その後、社務所内で白雪姉妹を左右に侍らせて(アリア談)甲斐甲斐しく世話をされた。何人かから生暖かい目を向けられたり席の奪い合い(主に妹ズ)が発生したが、お前らメシを食えメシを。

 

 余談だが、おみくじを引いたベレッタが微妙な顔をしていたのだが。一体何を引いたんだろうか。

 

 

 

 そんなこんなで、新年は珍しく穏やかに過ごしたのだが。反動か新学期始まって早々校長室に呼び出された。御用は何ぞい、まだ何もやらかしてないぞ(目逸らし)

 

「遠山潤君、峰理子さん。二人にチーム『バスカービル』からの脱退を命じます」

 

「「……はい?」」

 

 無個性の集合体――もとい、『見える透明人間』こと緑松校長の宣言に、俺達は異口同音の反応をした。それに同伴した高天原先生が慌てた表情になるが、

 

「はい、はい。説明が必要ですよね」

 

 校長は気にした様子もなく、話を続けてくる。三行で纏めると、

 

・ここ最近の俺達の活躍(優しい表現)が目に余り、ニューステイツと中国、イギリスの一部が猛烈に反発しているらしい。

 

 

・基本的に放任主義の武偵校でも、海外からの要請は無視しづらい。

 

・なので対外的な処置として、特に苦情の多かった俺達二人を処分する形になった。

 

 ということらしい。きっちり三行で収めやがった……(そこじゃない)。

 

「えー校長先生、理子達そんな目を付けられることした記憶ないんですけど~」

 

「右に同じく」

 

「はい、はい。問題児はみんなそう言うんですよ」

 

 武偵校といい海外といい、酷い偏見の評価である(やってきた所業を省みてない顔)。

 

「とりあえず、あなた達を放逐するのは危険過ぎるので、チーム『コンステラシオン』に監査役として仮参加してください」

 

 人を危険物みたいに言うのはどうかと思う(真顔)。

 

「ああ、一つ言い忘れていました。海外からの苦情に関してですが」

 

 どっかの刑事さんよろしく指を一本上げ、

 

 

 

「あなた達が独自に行動(・・・・・)する分には、武偵校から何か言うことはありませんので」

 

 

 

「なるほど、了解しました」

 

 校長の言うことに俺達は理解を示し、頭を下げて部屋を出ていった。さあて、まずはどこに抗議(・・)すればいいかなあ(邪笑)

 

 

「……ふう。やれやれ、何事もなく行ってくれましたか」

 

 悪い笑みを浮かべて退出した生徒二人を見送り、緑松校長は肩の力を抜く。

 

「いやいや、何をしでかすか分からないというのは、本当に怖いですねえ」

 

 一年の頃から、彼等には苦労を掛けられっぱなしだ。普通なら教師陣、最悪の場合校長自身が抑止力となるのだが、

 

「……遠山潤君。彼と私では相性が最悪ですからねえ」

 

 何せ「誰の印象にも残らないし思い出せない」自分を完全に記憶・認識しているのだ。例え背後から迫ったとて、容易く感知されるだろう。

 

「いやいや、一体どんな修羅場を辿ってきたのですかね、彼は」

 

 まるで自分の認識阻害程度、慣れている、と言わんばかりだった。

 

 まあ校長としての自分を敬ってはいるし、譲歩はしたのだから上手くやるだろう。抗議してきた方々はお気の毒だが、自業自得なので頑張って欲しい。




各人晴れ着紹介(原作と違う、ないもののみ)
遠山潤
 スタンダードな男性用。ベースは黒。

峰理子
 キンモクセイをあしらった、黄色柄の落ち着いた晴れ着。
 
メヌエット・ホームズ
 藤をあしらった、アリアと対の青色。
 
リサ・アヴェ・デュ・アンク
 シロツメクサをモチーフにした、白ベース。

星伽白雪・風雪
 星伽巫女の衣装を晴れ着風に改良し、華やかさを増した赤・白ベースの衣装。
 
 
 
あとがき
 本編は新年明けましたが、話は進みませんでした。ジャンヌさんは上手く逃げ切ったようです(汗)

 というわけでどうも、ゆっくりいんです。久しぶりの本編でしたが、予想通り話が進まねえ……まあ予想の範囲内です(真顔)

 次回は無事ジャンヌさんが捕縛されると思いますので、本編の進行はもう少々お待ちください。……アリアさんボコってないといいんだけど(小声)

 それでは今回はここまで、読んでくださりありがとうございました。

 感想・評価・お気に入り等、いただければテンションが爆上がりして投稿頻度が早くなるかもしれません(真顔)

ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?

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  • エッチなのはいいと思います()

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