スネークが指定された場所で待ち始めて数十分が過ぎた頃、近くの路肩に黒い高級車が止まり、中からスーツをきた屈強なSPだと分かる男たちが降りてきた。腰には小型の拳銃型スタンガンを携行しているのを見るとそれなりに出来るSP達なのだろう。
彼らがスネーク目掛け歩いてくるのを見ると、彼らが迎えなのだろう。
しかし、スネークは気を抜かず彼らの装備、指揮系統を確認するのだった。
「失礼します。スネーク様でよろしかったでしょうか?」
と、確認できるSPの中で司令官であると判断していた男が話しかけてきた。
「あぁ…そうだ」
スネークは端的にそう答えた。スネークというコードネームを聞いているということは、少なくともその情報を知っているものがいるということだ。
それが味方が敵かは分からないが少なくともこの銃も持っていないこの状況で十人ほどを同時に相手取るようなことはしなくて済むだろうと思い警戒を緩めた。
何故なら相手は此方に敵意を見せず、むしろ周りに気を配りながら行動しているのだ。
「あぁよかった。 私共は日本の要人警護を承っている者で、私は山田隼人と申します。NGO団体フィランソロピーの代表とアメリカ軍より要請を受け、お迎えに上がりました」
と、言ってはいるが山田と名乗った男以外は何やらそわそわしている。
「ほぅ?その割には何やら浮かれていないか?」
と、スネークは警戒の色を強めると、SP達は慌てて落ち着くようになった
山田は深いため息をこぼしながら、
「申し訳ありません。私共SPはどんな要人でも、平等に、また、ファンの様な行動はとらないようにしているのですが…自分達をあの苦しみから救ってくれた英雄に会えるとは思ってもいなかったので…」
と、答えた。
スネークは一瞬理解できなかったが、山田に
「貴方方でしょう?SOPを止めてくれたのは?」
と言われ驚いた。
あの決着については世間にリキッド達の名前は出たもののそれだけだ。テロリストに国を挙げて戦い勝利したとしか情報が流れていないはずだった。
「…何故それを知っている?」
スネークは緩めかけた緊張感を最高まで締め直した。目の前の男達は「愛国者たち」の残党かもしれないと考えたのだ…
慌てたのはSP達。要人である相手を警戒させただけではなく、此方が倒されるかもしれない状況に陥ったのだ。
「お、落ち着いて下さい!我々は仲間に聞いただけなのです!」と山田が代表して答えた。
「ほぅ?…で情報の出処は?」
スネークの重厚な声がSP達を縛る。嘘を着いたら分かっているな?
と、言外に言っているのだ。
「そ、それは…」
「それは?……なんだ言えないのか?ならばここでさよならだ」
スネークはCQCの構えをとる。
「お、お待ちください。ジョニーです!あいつに聞きました!」
SPのひとりが叫ぶように答えた。
しばらく殺気に溢れた空間が静かになると、スネークが聞いた。
「ジョニー?…アキバのことか?」
スネークは、久振りに戦場で会い、臆病でおっちょこちょいで3枚目で有りながらSOPの加護を受けず、最終決戦では上司で有りながら意中の人を守るため身を呈して男をみせ、めでたく結婚した男を思い出した。何より結婚式に参加できなかったことを悪く思っていたのだ。
「そのジョニーとやらがどうした?俺の知らない所で話を作られてもな?」と、SP達に隙を見せぬように答えた。
するとSPの一人が
「あ、あいつは俺たちとチャットで会話していた友人です!な、なんか結婚するとかで酒が入ったあいつが嫁さんとの馴れ初めを語り出したことがありまして!そ、そこでスネークという男とともに今話題になってるテロリストを倒したんだと、自慢されまして!そして今回要人である方の名前と一致していたので興奮してしまい、不快な思いをさせてしまいました!申し訳ございません!」と一息に言ったのだ…
スネークは毒気を完全に失い、苛立ちを誤魔化すために今度は葉巻に火をつけた…
そして一息つき一言
「アキバのやつ…」
と、呆れた声を出し、観念したかのようにSPに連れられ車に乗ったのであった
〜その頃の新婚〜
「メ、メリル⁈スネークが見つかったって!」
「え、本当に⁉︎何処で見つかったの?場所は⁈」
「え、え〜と…義父さんが言うには日本みたいだよ?」
「なんでそんなところに⁈てっきりヨーロッパかと思ったのに!」
「(ハネムーンみたいで良かったのになぁ…なかなかうまいこといかないしなぁ)
まあ何にせよ見つかったんだから迎えに行こう!」
「そうね!ついでに日本の観光をしてもいいわよね!(もう少しハネムーンを味わいたいし…)」
「(そういえばネットの友達も日本人だとか言ってたなぁ…機会があれば顔合わせしてみるか!メリルのことも自慢したいし♪確か日本人は悔しい時に壁を殴るんだよね?実際に見れるかもなw)」
<ジョニー!早く行くわよー!
「あぁ!ハイハイ!今行くよー!」