今回はあの三人を出しましたが二人に関しては作者の勝手な設定にさせてもらいました。
僕は放課後にラルフストアに赴いたが中では緊迫した空気だった。
スーパーの奥には白いコートを羽織る大柄の男がいるあれが帝王なのだろうと思い歩いているとその手前に制服がボロボロの女子高生が立っていた。
「おい、帝王はお前か」
僕の声にコートの男は振り返り二階堂は驚いた顔で僕を見てくる。
「貴様は誰だ?」
「北区の狼だ」
「何しに来たんだステルス!」
二階堂は吠えるかのように僕に聞いてくるがその言葉に反応したのは帝王だった。
「お前は舞姫の犬か、飼い主様の敵討ちにでも来たのか?」
「敵討ち? 縄張りを荒らしに来ただけだ」
宣戦布告が終わりこのずっしりとした空気の中隣の女は僕に言葉を投げてきた。
「北区のお前は」
女が言い終わる前に僕はそちらを睨みながら言う。
「邪魔するんだったらお前も狩るぞ」
「俺の獲物はそこのお弁当とお前を地に伏せる事だけだから」
今日だけは何もかもを忘れて昔の自分に戻ろう。
そう思い一回瞼を閉じて深呼吸する。
体全体のリミッターを外すようなイメージをする。
体が軽くなるような錯覚を覚えた。
目を開けて周りを見渡すと見覚えがあるようなないような男と女が居た。
「あれ、加藤じゃん」
金髪の女は俺の姿を見て声をかけてきた。
「お前たちもいたのか、著莪、洋」
「何で幽がここに!」
洋は俺がここに居る理由を知らないみたいだ。
「あいつに少しだけ借りがあるから潰しに来た」
そう言うと二人は納得したような顔をした。
「うわぁー、加藤の奴本気でキレてるし」
「これって、僕たちも巻き込まれるの」
佐藤は冷や汗を流しながら聞いてきた。
「あのデカいのに手を出さなかったら巻き込まないよ」
俺は帝王を親指で指しながら佐藤に言う。
「僕たちもあいつに「あいつに何?」何でもないです」
そうしているうちに半額神がやってきてシールを貼っていくが涙を流していく。
この男どれだけ腐っているんだ。
シールが貼り終わり半額神が戻った瞬間に周りに居た男たちが一斉に襲っていくが俺はそれを高速によけながら帝王目指して走っていく。
「雑魚が俺の相手になるわけがないだろ」
そう言って帝王は拳を握り殴りかかるが俺は軽々避ける。
「雑魚かどうかは今から確かめたらどうだ?」
そう言って俺は帝王の腹に鋭い左フックを入れる。
「ぐっ」
腹の中に入っている酸素が抜けたのか体が止まっている間に俺は帝王の腕を掴んで後ろを振り返りそのまま一本背負いを打ち込む。
「がっ」
俺は帝王見下ろしながら呟く。
「どうした、帝王はそんなものなのか?」
帝王は怒り狂った顔をしながら起き上がった。
「俺が、俺がこんな奴にやられてたまるか!」
そう言って帝王が腕を伸ばしたらどこからか勢いよくカートが流れてきた。
「くそがぁ!」
そう言って帝王はカートを片手で縦横無尽に振るう。
「怒り狂って冷静さをなくすと当たる攻撃も単調で読めやすい」
「ここでお前に一つだけ言いたいことがあったんだよ」
俺はカートを避けながら喋りだす。
「昔、あるところに左膝が生まれつき弱い女の子がいた。
その女の子は手術を受けたんだけど手術を受けると手術痕が残ってしまった。
女の子は膝の後を気にして短いスカートではなくロングスカートを穿いていた」
昔の事を思い出すと胸が痛くなる。
「女の子は傷跡が残るのはとても抵抗があるんだよ、男である俺たちは傷跡なんて残っていても気にしないけどお前はしらないよな」
俺は少し後ろに飛んで止まると帝王はカートを大きく振りかぶり横に払ってきた。
「あいつはどこだ」
横に振り払った後には幽の姿はそこにはなかった。
「こっちだよ帝王」
帝王は声の聞こえた先を見るとカートの上に幽は立っていた。
「悪いけど同じ怪我を負ってくれよ」
俺はカートから飛び出して帝王の鼻に膝蹴りをかまして手から離れたカートを無理やり掴んでローラーの部分を額に振りかぶった。
「あんたは強いけどその執念は間違ってる」
そう言って僕はお弁当を取りに行こうとしたら後ろで帝王がゆっくりと立ち上がった。
「俺が、俺がお前のような雑魚に負けてたまるかぁ!」
そう言って持っていたカートを思いっきり振り下ろした。
僕はその行動を読み取れなかった、だから腕の一本を犠牲にすることにした。
「思ったより痛い」
僕はカートを右腕で防ぐがその痛みは尋常じゃないくらいに痛い。
そのまま僕は振り返り帝王の顔に右手を振り上げた。
「最初からやり直せよ」
地に伏せた帝王を見て僕は自動ドアに向かって歩き始めた。
「待て」
先ほどの女が呼びかけてきた。
「何ですか」
僕は痛みは感じないが病院に行きたい気持ちを抑えて返事をする。
「お前はこのお弁当を取る権利がある」
僕は帝王を倒したからお弁当を買えと言ってきた。
「悪いけどさっきの一撃で右腕が使い物にならなくなったから箸を持てないから取りたくない」
多分、こんなことを言ってもこいつらには通用しないのは分かっている。
だから僕はため息をつきながら陳列棚に向かい月桂冠ではないお弁当を左手で掴んだ。
「だけど、僕も狼だからこいつを貰っていく」
そう言って僕はすばやくレジに向かってお会計を済ませて店を出て病院を目指すことにしたけどお腹が空いてどうしようもなかったので左手で無理矢理お弁当を食べてから病院に向かったら骨折していた。
それから昔の事を思い出さない為に記憶をさらに闇の奥深くに隠すかのように沈めていく。
佐藤と著莪の従姉弟としての関係とさせてもらいました。
これで原作とのクロスはやりやすくなるはず……