合宿二日目の朝、僕はアラームよりも早く起きてしまった。
「眠れない」
昨日の戦いを思い出してなかなか眠れなかった。
目を閉じて深呼吸して集中してみても何も変わらない。
昨日と同じ感覚には至らない。
「イミワカンナイ」
本当に意味がわかんない状態だ。
そんなことで目が覚めてしまい朝も早いので近くにでも散歩しようと支度していたら携帯が鳴ったので連絡を取った。
「久しぶり兄さん」
相手は海外で働いている兄からだった。
『連絡取れなくて悪かった』
「兄さんから電話するなんてどうしたの?」
あまり連絡を入れない兄さんからの電話だったからつい聞いてしまった。
『高校に入学したってあの人から連絡が入ったから気になってさ』
「父さんが兄さんに連絡入れるなんて珍しいね、そんなことする人だとは思わなかったよ」
『そうだな、あれでも父親してるんだと思ったよ』
僕たちの父親は自由に生きて自分のことだけ大事にしていると思っていたから今の内容には少しだけ驚いている。
『話が変わるがお前のやりたいことはそこで見つかるか?』
兄さんは高校に入学してすぐに父さんに言われて見つからないと言って海外に出て行った。
だから僕にも聞くんだろうと思った。
「分からない、でも今はそれでいいと思う」
『そうか、お前はそこで何か見つかりそうなんだな』
「見つかるかは分からない、でも今は楽しいかな?」
『そうか、残念だな見つからないと言ったら俺の仕事手伝わせようと思ったんだけどな』
「最初からそのつもりで聞いたんじゃないの」
『それも頭の中に入れといてくれ』
「仕事が忙しいのはわかるけど高校に入ったばっかの弟に頼むことかよ」
僕は自分のやりたいことができている兄が羨ましい。
そして憎い。
『お前は呑み込みが早いからいてくれると助かるんだけどな』
そう言って兄さんからの連絡は切れた。
「僕には何もないから憶えれるんだ」
そんな言葉は誰にも聞かれない。
昨日のように周りをうろうろするのもよかったのだが先輩にお祭りに行こうと誘われてお祭りに向かい一つの作業に取り掛かる。
「幽君、他の店も行かへん?」
先輩の声を無視して僕は型抜きに集中する。
「僕はこれが好きなので」
祭りでは最初から最後まで型抜きで終わらせる。
「知ってますか先輩、これが祭りを最高に楽しむすべです」
僕は抜き終わった型を見せながら言う。
「でもそれで何個目なん?」
僕はその質問に答えずに悔し涙を流しながらお金を渡す店主に次の型を要求する。
「あれ、加藤」
その声に僕は振り返ると著莪と佐藤達がいた。
「また荒らしてるよ」
佐藤は店主を見て苦笑する。
「型抜きは楽しい」
できない二人に僕は手に入れた金を見せる。
「なっ、短時間でそこまで」
「これが型抜きの才能の差だよ」
そう言って僕は最高難易度に取り掛かる。
三十分後には隣で燃え尽きた従姉弟の二人が居た。
「ふっ、ゲームの腕は下でも集中力は僕が上だ」
決め顔で僕は二人を笑う。
「」