あの後、この前と同じように筋肉モリモリの人に起こされてカロリーメイトを一つもらい帰宅して朝を迎えて学校に向かうが周りの目線がなんだか自分を見ているような気がする。
「まぁ、入学してすぐに頭に包帯を巻いて登校する奴はいないよな」
そう言って僕はため息を一つはいて学校に向かう。
なんだか周りの人が喧嘩をしたんじゃないかと話しているがそうではない……半額弁当を手に入れるために情けなく散っただけだ。
「かー君」
こんな状態の僕を何も思はないで声をかけてくる人物を僕は一人知っているがその人物とは疎遠になっているはずだったのだが声の主は僕の予想通りだった。
僕の目の前まで来て道を塞ぐサイドポーニの少女は頬を膨らませながら怒ってきた。
「酷いよ、穂乃果が呼んでるのに無視するなんて」
僕は穂乃果の方を見ないように話をする。
「ところで高坂さんがこんな僕に何の用?」
早く話を終わらせて彼女の前から早足で去りたい。
「昔みたいに穂乃果って呼んでよ」
「無理だよ、僕には君をその名で呼ぶ権利はないんだから」
これは僕の罪なのだ一生許さることのない罪なのだから。
「穂乃果はあの時の事は何も思ってないよ」
「君がそうでもあの二人は僕を許さないよ」
「海未ちゃんにもことりちゃんにもあの時の事を話せばわかってくれるよ」
なんでこいつはここまで僕に優しくしてくれるんだろう、僕はそんなほどこしいらない。
「それで君はこんなにもボロボロの僕に何の用で近づいてきたんだよ」
これで周りの人間には知り合いの会話には聞こえないだろう。
「お父さんからお饅頭を預かってたけど、あげない」
「いらないよ、僕は和菓子は大っ嫌いなんだ」
また僕はくだらない嘘をついてしまった。
でも彼女はそうと言って早足で学校に向かっていった。
僕が彼女たちに赦しを与えられる日は来てはいけない。
それが自分のしたことなのだから。
「お腹がすいたな」
これから僕はある場所に行かないといけないこれからの自分を見つけるために一日の授業が終わりとある教室に足を運んだが教室の目の前に目的の人物は立っていた。
「待ってたで幽君」
そう言って先輩は教室の扉を開いて僕を教室の中に招いた。
「昨日の雄姿見たでぇー」
そう言っておもちゃを見つけたような笑みをされた。
「半額弁当は取れませんでしたけどね」
僕は自分の頭に巻いてある包帯をとっていく。
「もう、傷口は大丈夫なん?」
「回復力は人一倍ありますから」
それだけが自分の取柄ですからと言って巻き取った包帯を綺麗に巻き直して制服のポケットに入れる。
「それで幽君はここになんできたん?」
先輩は理由を知っているだろうが知らないふりをしている。
「僕に半額弁当をとるためにはどうしたいいのか教えてください」
頭を下げる誰かにお願いをするときにする引き態度なのだからと思いながら頭を下げていたら先輩の回答は思っていたものが返ってきた。
「それは無理な話やね~」
分かっているからこそ聞ける言葉がある。
「僕に足りないものを教えてほしい」
今度は頭を下げずに先輩の目を直視したまま返答を待った。
「足りへんものか~虫の加護やないやろうか」
虫の加護って何なんだ?
「言葉だけじゃ分からんやろうからこれで分かるで」
先輩はそう言って鞄から一つのパンを取り出した。
僕は数日間の間まともな食事をしていないからそれが美味しそうで食べたくなりお腹の音が鳴った。
「それが虫の加護やん」
先輩は指で僕のお腹を指さした。
「これが加護になるんですか?」
「まぁ、騙されたと思って今日も行ったらええやん」
そう言って先輩は簡易な地図を出して指をさす。
「うちと同じところに行ってもあかんからここに行ったら取れるかもしれんで」
地図をよく見るとスーパーの名前が書かれている。
「スーパー専用の地図なんてあるんですね」
言いながら僕はスーパーの場所を確認するが少し距離がある。
「なんで少し距離があるんですか?」
「
なんか分からない用語が出てきたんですけど。
「半額シールが貼られる時間やで」
そう言われて理解した。
「ここでやったら美味しい半額弁当があるからそれもプラスになるで」
美味しい半額弁当が食べれると聞いて僕の食欲は増してきた。
「期待してるよ」
先輩にここまで言われたらやるしかないのだろうかと思ったのは内緒だ。
僕は空腹間に襲われながらも先輩に指示された『樹林スーパー』に向かった。