今回はほとんど原作沿いですが楽しく読んでいただけたらと思います。
ではどうぞ
ヴァンパイア暦 2016年
地下都市 サングィネム
「ミカ!陵!これ見てみろよ!」
地下都市に連れて来られてしばらくして俺は、ある二人の少年とその家族に出会った。
さっき話しかけて来た少年が白夜 優一郎そしてもう一人の少年は白夜 ミカエラだ。
優が表紙に『夜を歩く者の手記』と書いてある本を手に俺たちにその本の内容を言ってくる。
「吸血鬼ども頭破壊されると死ぬらしいぞ?」
「…ちょっと考え事してるんで話しかけないでくださーい」
「……同じく」
興味なさそうな俺たちを目にしても優は御構い無しと言った感じでもう一度俺たちに話しかける。
「あと、腕についている腕章みたいな装置外すと紫外線で死ぬらしい!」
「「興味ナッシング」でーす。」
「だいたい優はそんなんしってどーすんの?」
少し呆れた感じで言ってみる。
「そりゃ決まってんだろ!強くなって吸血鬼どもをぶっ殺すんだよ!」
「はい出たアホ発言………」
そんな会話を目を閉じて聞いていると次第にどんどん意識が遠くなっていくそんな俺の意識を「じっとしてろ」という吸血鬼の声によって引き戻された。
「痛っ!!」
「うっ」
「つッ」
ブチッと音がして血が抜かれていくのが分かる。
その感覚はいつになっても慣れない。
「動くなよ。お前らは我々吸血鬼に生かされているんだ。ただおとなしく血を差し出してればそれでいい」
吸血鬼はそう言い、たち去っていった。
「くっそー、ああああもう我慢できねー 。」
「いてぇし、フラフラするし!何よりあの吸血鬼どもの家畜を見るような目が気に入らねえ!俺らは豚か!?牛か!?鶏か!?」
そんな文句を並べていく優。きっと彼もこの生活が嫌なのだろう。食べ物も残飯のようなもの、そして何より吸血鬼の家畜として生きていることが、
「だからさミカ、陵、一緒に革命起こそうぜ革命!」
「なにその頭悪そうな計画」
「優、漫画を見るのもほどほどにしといた方がいいよ」
「漫画なんてよ.ん.で.ねーよ!」
優をいじりながら会話をする。
「とにかく、吸血鬼にこれ以上目をつけられたくないから」なんとかかんやら言っているミカを無視して優はそこら辺を通っている吸血鬼に大声で叫んでいる。
「おめーら、いつかぜってぇ殺すからな!!俺毎日一万回(できるわけない)腕立てしてんだから…!!」
さすがのミカも呆れ果て、きーとんのかと優の頭にチョップをいれる。そんな光景をみて、流石に優が可哀想に見えて来たため現実というものを教える。
「優、人間が吸血鬼に勝てるはずがないだろ?しかも子供の俺たちが…」
(まぁ、俺は負けるかどうかわからないけど…)
その言葉に優は少し俯く。少しは理解してくれたようだ。
そして声を絞り出すように言う。
「じゃあ、どうすんだよ!!?」
「頭を使うんだよ。優ちゃんでも、バカには無理。ねぇ陵ちゃん」
「そうだな、バカには無理かもな」
「お前等、ぶっ飛ばすぞ」
そんな会話をしてる時遠くの方から三人の吸血鬼が歩いてくるのが見えた。そこら辺にも吸血鬼はいるのだがその三人の中の真ん中を歩いている奴は周りの吸血鬼とは違う。
「あいつ…フード被ってねぇ…貴族か?」
「フェリド様!!」
ミカが笑顔でそのフェリドという貴族にかけよっていく。
「やぁ、ミカ君今夜も僕の館に来るのかい?」
「お願いします!」
フェリドはミカの顔の頬の部分に手を当てる。
「いい子だねぇ、君の血は美味しいから大歓迎だよ。」
そして、クルリと俺達の方を見る。そして、軽く笑う。
「今日はそっちの子達も来るのかな?」
「はぁ?行くわけ……」
このままいくと優は貴族に喧嘩を売りそうだったので優の口を塞ぎ俺がかわりに丁重にお断りする。
「いえ、今日は僕達は…またいつかお願いします。」
「そう?それはざーんねん。」
そう言ってフェリドは二人の吸血鬼をつれそのまま歩いて行った。
その吸血鬼の姿が見えなくなるとパッと優を放す。
「ミカお前…自分から血を飲ませてんのか?」
「そうだけど…、優ちゃんやっぱりここで生きてくには頭を使わないとね。」
ゴンッ殴った鈍い音が響く。
「ああ、もういいよ!じゃあ血でもなんでもやれよ!!んで家畜みてーにブヒブヒモーモー言ってろ!!」
そのまま優は背中を向けて帰って行った。
横にいるミカを見るととても寂しそうな顔をしていたため声を掛ける。
「大丈夫だよ。優はわかってくれる。」
「うん。ありがと陵ちゃん」
そしてそのままミカと別れ俺はある目的地に向かった。
◆
大きな屋敷の前に着いた俺はその扉を普通に開ける。
その部屋の中には桜色の髪をした少女第三位始祖クルル・シェペシがいる。クルルと知り合って仲良く?なったのはつい最近だ。
「クルル、今日も貸してくれるか?」
「もちろんよ。」
その答えを聞くとすっかり慣れてしまった廊下を歩きある場所に着く。ドームのようなこの場所は俺が剣術などの武術の練習をする時にクルルにほとんど毎日使わせてもらっている。
約二時間くらい練習してからそろそろ帰ろうと廊下を歩き始めると目の前にはクルルがいた。
「ねぇ、前から聞かせてもらおうと思っていたのだけど、君は何のために力を欲す?」
「クルルが俺に興味を持ったの?まぁいいけど、俺には守りたいものがあるんだ。」
その言葉とともに思い出すのは沙耶やシノアそして優とミカ白夜孤児院の家族達みんなの顔だった。
「そう、ありがとじゃあ」
そう言ってクルルは廊下の先に消える。
そして俺も家に向かって歩き始めた。
◆
家に帰るとすでに優は帰って来ており食卓にはカレーが並べてある。
「へーすごいね、こんなご馳走どこで?」
「ミカが裏ルートを見つけたんだって」
そう答えた茜にそうなんだと返し優の隣の席に座る。
仲良くみんなでカレーを食べ終えると明日のためにすぐに眠りにつく。
みんなが眠りについた後多分起きているだろう優に向かってカレー美味しかったなっと言ってみる。するとああっと返事が帰ってきた。
「なぁ、陵やっぱり人間は吸血鬼には勝てないよな俺本当は分かって「優、それ以上は…優のその言葉みんな信じてるんだから。」
「大丈夫。俺達はいつまでも吸血鬼の家畜で居るつもりはないよ。吸血鬼は倒せる」
「そうだよ、優ちゃんその言葉に僕も元気つけられているんだから。」
「うおっ、ミカ!」
いつの間にやら帰ってきていたミカが少し泣きながら会話に入ってくる。そしてそうだっと手を打つとゴソゴソと何かを探し始めた。出て来たのは一丁の銃、そして地図それも人間世界への出口がかかれているものだった。
「さぁ、ってことでもう逃げます。今日!いま!すぐ!」
「はああああ?」
「ささ みんなを起こしてすぐいくよ。大丈夫全部計画済みだから。陵ちゃんも手伝ってほらほら」
「ああ、」
ミカの勢いにおされどんどん子供達を起こしていく。
「でも、外出てどうすんだよミカ」
「ウイルスは12歳の僕らにはかからない残った一年で考えていこう。」
「ああ、」
「そうだな。」
そして、白夜孤児院の家族みんなでの脱出計画は始まった。
◆
地図通りに道を進んでいく。
ある程度心配していたがあっさりと門まで着いてしまった。
「まじでここが出口なのか?」
「地図によるとそうだねー。まぁ吸血鬼も家畜が逃げるとは思わなかったんでしょ。」
「でも俺らは逃げるよ。さぁ行こう優、ミカそしてみんな。」
そして出口に向かおうとした時声が聞こえた。それは今から起こることをよげんした悪魔の声、死神の声のように聞こえた。
「あはぁ〜、待っていたよ哀れな仔羊くんたち」
現れたのはフェリド・バートリー
子供たちのさっきまでの希望に満ちた顔が今となっては血の気の引いた絶望の顔に変わる。
「そうその顔 希望が消え去る時の人間の顔だからこの遊びはやめられないんだよね〜〜〜」
「遊びってまさか罠…」
今気づいても今更だもう遅い。
それは一瞬の出来事だった。フェリドによって子供が血を吸われ絶命していく。
パンッ
「弾をよけた?」
「ダメだ優ちゃんこの距離じゃ当たらない!!」
「あれぇ、僕の銃までとったの?あははいいねぇ君らまだ抵抗できる元気があるんだじゃあもう一つ希望を上げよう。」
出口の場所を指差してフェリドは続ける。
「実はその地図本物なんだそこの道を通れば外の世界に出られる。さぁ君たちの声を聞かせてごらんよ。」
「逃げろ!!!みんなはしれ!出口まで早く!!走れ!!!」
だがその声すらも遅い
「言っただろ?僕は君たちの絶望した顔が見たいんだよ。」
その瞬間、子供たち全員が殺される。
「やめろーー!!茜!!」
フェリドは茜を殺そうとするだがその瞬間フェリドは吹き飛ばされる。
「は?」
本人も状況が掴めてないらしい抜けた声が聞こえてきた。
「優!!茜を!!」
「戦闘中によそ見とはね!」
「くっ」
俺は吹き飛ばされなんとか着地する。フェリドの方を見上げるとそこにはミカが飛び込んでいき殺される姿がそして、優がフェリドの頭を撃ち抜く光景があった。
「ミカ!!ミ…!!」
そんな優の声を聞き急いでミカの所まで駆け寄る。
「行って…優ちゃん…」
「ふざけんな!!ミカも一緒に…」
「いたぞ、あそこだ!!」
追っての吸血鬼がすぐそこまで来ている。
茜の方をチラッと見ると泣き崩れておりずっとしたを向いたままだ。
「俺の…家族…、やっと…やっと手に入れたのに…」
「行けよ早く!!!バカ!!」
今まで聞いたことないミカの叫び声そして優をドンッと突き放す。
「茜いくぞ。」
茜と一緒に出口に向かって走る優。
「陵ちゃん、優ちゃんと茜を家族としてよろしくね。」
「ああ、」
俺も二人の背を追って走り出した。
◆
「あと一人預言によれば出て来るんだが…」
「さっぶ」
地下都市から出た俺は外の寒さに身を震わせる。
周りを見ると優と茜以外に三人そしてその中の一人が近いてくる。
「吸血鬼退治のためにお前を利用させてもらうぞ」
そう一言言うと俺をみてくる。
「ああ、吸血鬼を滅ぼせるなら力をかそう。」
こうして、少年二人と少女一人の戦いというなの物語が始まった。
次回はシノアが出てくると思います。
また、感想をくれると嬉しいです。