そして…新キャラ登場です!
それでは!どうぞ!
優と君月の修業が終わったのと同時刻ーー
ミカはクルルの目の前に立っていた。クルルに上位始祖会での出来事について聞いていたミカはとてつもなく真剣だ。それも当然のこと、家族のことなのだから。
そんな二人を見ながら部屋のある影に着物を着ている少女らしき人影と渋谷高校の制服を着ているもう一人の人影は笑った。可笑しいものを見る目を向けながらーーその時
「誰だ!」
クルルはその二人の視線に気づいたのか声を上げた。しばらくの沈黙…ミカエラに至っては状況が把握できていないのか「え?」と腑抜けた声を出している。
「あらあら、ばれてしまいました。」
「このくらい…分かって…くれないと、困る…」
しばらくして出てきたのは黒色の髪に赤い目をした少女と薄紫色の髪にこちらも赤い目をした高校生ぐらいの女子。その二人をクルルは睨む。
「誰だと聞いている。」
「だそうですよ?リン」
「うっ…さい、レミ」
リンと呼ばれた着物少女はずっとニヤニヤと笑っているレミと言われた高校生を睨む。
「あはは、もう名乗っちゃいましたよ。改めまして私は、柊 レミそして私のとなりにいるのが、リン。リンは訳あって名字は名乗れないので知っておいてくださいね?」
「って…いつまで…この芝居…続ける?クルル…」
「そうね、そこにいるミカがいなくなるまでかしら?」
クルルはミカを見て部屋から出て行くように促したが、それをレミが制した。
「いいですよ。私達は用件を伝えるだけですから。それにしても、君がミカエラ君ですか…」
「ミカエラ…見過ぎ…この、へん…たい!」
「えー!?あなたにそれ言われたら立ち直れませんよ。」
「お前ら、人間か?なんで吸血鬼の都市に入れた。」
謎の二人は自分達の世界に入って行こうとしていたので、ミカエラは話を変えるように疑問に思っていたことを質問する。
「人間…と…は、少し違う…私達は…人間の成れ果て…みたいなもの…」
「えっと、つまりですね。鬼が吸血鬼の成れ果てのように私達は少し違いますが…まぁ、簡単に言うと人間の成れ果てなんですよ。」
「人間の…成れ果て…」
「そんなこと今はどうでもいい。用件を早く言え。」
話がそれている事にイラついているのか不機嫌なクルル。それとも、別の事についてかな?と考えるレミ。だが、それを顔には出さない。
「気が短いですね〜、じゃあ用件を言いますか…私達は終わりのセラフの実験を放棄して、鈴谷 陵を捕らえます。」
「……は?なんだと?じゃあ、柊 真昼との条件はどうなる!?」
「それは…クルルで…ふぁい…と。」
「お前…殺すぞ。」
クルルの放つ殺気により場が固まる。それでも、二人は余裕の顔でクルルを見ていた。
「やめといた方がいいですよ?あなたでは、リンに勝てない。」
「…っく」
悔しそうに顔を歪ませるクルル。
そして、その言葉に驚愕したのはミカエラだった。それは当然のこと、吸血鬼達の女王があの小さな少女に勝てないと言うのだから。それに、彼女達は確かに言ったのだ、鈴谷 陵を捕らえると…
「とまあ、用件は伝え終わりましたので失礼しますね。」
「ばいばい…クルル…と、ミカエラ…」
そして、クルルとミカエラの目の前からその二人の姿は消えた。その二人がいた場所をクルルはジッと見つめており、その顔は本気で怒っている。それを見てミカエラはただ、動かないということしか出来なかった。
◆
優たちの修業が終わって何日か経った頃ーー
俺たちはいつも通り訓練をしていた。周りには刃と刃が交わる時の金属音が響いている。訓練を決まった時間までし終わるとその訓練を見ていたシノアがパンパンと手を叩いた。
「あー、みなさん。明日ちょっとみんなで話し合いたいことがあるので訓練休んで軍官舎の私の部屋に集合してください。」
「話し合いたいこと?ってなに?」
「それは明日ーー朝食をご馳走しますから…食べながらで」
もちろん話し合いたいこととは優の暴走についてと俺自身も知らない自分の事…紗鬼が話してくれるはずだ。そんな事を知らない優は頭に?を浮かべている。
「それでは、解散!」
シノアの声によりそれぞれが散らばる。優と君月はいつも通り居残り練をして、与一はそれを見る。俺は気が向いたら残るというのがいつもの例だ。今日はシノアと三宮に呼び出しをくらっているので、一緒に官舎まで戻る。一応、俺とシノアはこっちでも同じ部屋だ。
「で?なんで、俺は呼び出しくらったの?」
「いや、その…な?シノア」
「ええ、その…」
「「オムレツの作り方をおしえて(くれ!)下さい!」」
そんな意外な言葉に一瞬戸惑う。それと同時に何故オムレツ?と疑問が出てくる。
「それなら、君月の方が…」
「イヤです。馬鹿にされそうですし…」
「その通りだ。」
二人にとっての君月はなんなんだ…と一瞬ツッコミたくなるがそれを押し留めて苦笑いをする。
「分かったよ。」
こうして、明日に向けての準備が始まった。
◆
ピピピピッというアラームの音が耳元で響く。それを素早く止めて起き上がった。
時間は午前六時ーー話し合いは七時半ぐらいからなのであと残り一時間半くらいだ。その間は朝食を作らないといけない。
「たしか…オムレツを作るんだっけ…俺は、サンドイッチでも一応作っておくかな。」
そして、立ち上がり台所の方へ向かった。
ー 30分後 ー
「よし、出来た。」
お皿2個分作ったサンドイッチは綺麗に盛り付けられている。その出来前に自分で感心してみた。そう丁度、出来た時シノアが部屋から出てくる。着替えは済んでいるようだ。
「おはようございます。みっちゃんは…」
そこでピンポーンとインターホンの音ーー。扉を開けるとやはり三宮だった。そして二人で昨日俺に教わった事をもとにオムレツを作るのに取り掛かった。
ー1時間後ー
なんとか六人分出来たオムレツを机の上に置いていく。その時、丁度優たちが来たみたいだ。優と与一は部屋に入ると並べられた朝食をみて目を輝かせる。君月に至っては無反応だ。
「凄いねこれ、シノアさんたちが作ったの?」
「このサンドイッチも美味しそうだな!」
「ここまで出来るのに大変だったよ。」
俺は溜息まじりに言いながらさっきまでの光景を思い出す。三宮は俺に教わったレシピにもう一味加えようとして酒を使った。それによってオムレツは燃えたり…本当に大変だった…
「まあまあだな。これ焼いた方が美味しいと思うが?」
「君月、クレームかな?なんかゴ メ ン ネ ー」
「あっいや、そうじゃ…」
早くもサンドイッチをつまみ食いしていた君月がそうクレームをつけてくる。全くもって失礼な奴だ。
「へー、やっぱり君月さんは料理出来るんですね。」
「いや…別に…」
シノアの言葉に少し照れている君月。それを見ていた優は興味なさそうにシノアと君月の方をみながら聞く。
「つか話しようぜ。飯のために呼んだんじゃないんだろ?俺だけが仲間外れで秘密にされてんの嫌なんだけど…」
「そうですね。だからこの会を開きました。ちょっと驚くような話をするので、気をしっかり持って聞いてくださいね。」
「…な、なんだよ改まって…」
「炊事 洗濯 掃除 得意 いつも身だしなみもきっちりしている完璧くん、君月士方さんの話なんですが…」
思っていた話と違ったのか君月は自分の話をされて驚いている。そして、シノアの次の言葉を待っている。
「実は君月さんコッチ系なんです。」
「「「「え‼︎?」」」」
「いきなり嘘つくんじゃねぇよ!‼︎」
シノアは右手の甲を頬につける。それはつまり…オネェと言う意味のジェスチャーだ。
「ま…ほんとに深刻な話をするのでそんな冗談を交えつつご飯を食べながらでも話しましょう。」
「ねぇ、陵くん鬼は今は出てこないの?」
「うーん、呼びかけても返事ないんだよねぇ」
与一の言うとおり今は沙鬼は出て来ていない。いったい何をしているのやら…
◆
そこは辺り一面のお花畑その真ん中に二つの人影がある。一人は沙鬼もう一人はヤハウェだ。
「私はもう決めたから…」
「でもそれは神の禁忌を侵すことになるよ…それでも言うのかい?」
「私はあなた達、神を許さない…私は陵だけを守れればいいから。」
二人の間に重い空気が流れる。二人が話しているのは陵についてシノア達に言うということだろう。
「まぁ、好きにしなよ。転生のことも言っていい。私が許可してあげるよ。」
「そんな事を言われなくても言うつもりだわ。」
「ふぅん、でも私は陵がそれを聞いてどうなるかは保証しないけどいいかい?」
「ええ、それに私はもう蝕まれている…完全に飲み込まれる前に言うしかないのよ…」
悲しそうな顔をする沙鬼にヤハウェはやはりか…と頷く。
だが…それを止めるのはーー
◆
「それでは始めましょうか…議題は三つ。一、優さんが何かの実験体であの戦場で暴走して私を殺しかけた話。二、陵さんについての話。三、グレン中佐は本当に仲間なのか?」
みんながそれぞれ席についてから話は始まっていった。
終わったところで…
今年もよろしくお願いします!
次回は早めに出しますのでよろしくお願いします。