終わりのセラフ〜転生した少年〜   作:鬼城

31 / 40
遅くなってすみません!早く出すつもりだったのですが…色々と行事が重なってしまい遅れてしまいました!

久々の投稿です!ではどうぞ!


三十話 チームワーク Ⅰ

「そういえば、なんで海老名まで行ってるの?教えてくれてもいいんじゃない?」

 

ふと、思ったことを言ってみる。それには君月も同意だったようで頷いてから言う。

 

「シノアは大切なことはなんにも言わないからな。」

 

俺たちの言葉にシノアはなんの悪びれもなく説明し始めた。

 

「そうでしたね。じゃあ、説明しまーす。一瀬グレン中佐率いる吸血鬼殲滅部隊《月鬼ノ組》に吸血鬼の貴族襲撃命令が出ました。現在 関西から名古屋に向けて吸血鬼の貴族たちが部隊を率いて集合しているそうです。で、以前戦ってわかってると思いますが…もし、その貴族たちが集団になって東京へ襲ってきたら…」

 

「人間はひとたまりもないだろう。」

 

そのシノアと三宮の言葉にそれぞれ緊張が走る。確かに…貴族が集合して攻めてくる…そんなの考えただけでも怖い。

 

「だから、一匹ずつ潰します。名古屋にいる貴族10匹の居場所がわかったようなので…」

 

「関西の貴族どもが来る前に、先に名古屋を叩く‼︎」

 

つまりはそういうことだ、人間による不意打ち作戦。それがうまくいくかどうかで人間の勝敗が決する。

 

「まぁ、詳しい指令は海老名でグレン中佐から直接もらえるとおもいますが…」

 

「じゃあ、グレン中佐も海老名のサービスエリアにいるの?」

 

「中佐だけじゃありません。中佐の部下である《月鬼ノ組》が100人、全員います。」

 

与一の質問にそう返すシノア。っていうより、月鬼ノ組って100人いたんだ…グレンの部下だから、やっぱり強いのかな。

 

「へぇ〜、やっぱ俺らよりつえー奴ばっかなのかな?」

 

優と同じことを思ってしまった…なんか、悔しい。

そんな俺の考えなど知らないというように話は進んでいく。

 

「う〜ん、優さんたちはけっこう強いですからねぇ。でも、チームプレイされたら確実に負けるでしょうね。みなさん協調性ありますし…チームとして訓練されているので。」

 

「ああ、なるほどな。いじめで仲間を置いていったりする馬鹿もいないだろうしな。」

 

「え?」

 

「あ、そだな、みんな大人だろうしな。それに…俺、殺されかけたし…」

 

さっきのことを根にもっているらしい君月と優は二人していじめにあったことを言う。それに、優については…ほんとにごめんとしか俺は謝ることしかできない…そして、シノアと三宮の方を見ると二人とも何故か怒っていた。

 

 

「お?着いたんじゃない?時間的には…セーフ?」

 

「…まぁ、ギリギリだな。優があのまま置いていかれてたら、間に合わなかった。」

 

目の前に見えたサービスエリア。それを見て俺は呟く。君月も俺の呟きに反応するように頷いた。

 

「んじゃ、ここに止めるぞ。」

 

空いている所に車を止め、人が集まっている所へ向かう。俺たちが最後だったようで、ほとんどの隊が既に整列していた。その前に立っているのはグレンだ。そして、

 

「やっと、来たか。」

 

などという。やっとってなんだ、きちんと時間通りだよ。と言ってやりたかったが、こんなところで目立つのは不本意だ。なので、俺たちもすぐに、整列している列の一番後ろに整列した。

 

「それじゃあ、みんなそろった所で…おまえらよく聞け!」

 

グレンの言葉に場にいる皆が気を引き締めるのが分かる。そして空気もガラッとかわり今ではとても静かだ。だれもがグレンの次の言葉をまっている。

 

「この任務は遊びじゃない、おそらく過去最大の危険と難易度になるだろう。きっと仲間が何人もしぬ。ここにいる仲間は全員家族だ。なら、俺たちは家族をこの任務でたくさん失うことになるーーだがそれでも‼︎今回はやる価値がある‼︎いいかおまえら、生きて帰るんじゃない‼︎俺たちは勝って帰る‼︎分かったか‼︎」

 

『おおおおおおお‼︎』

 

一致団結とはこのことを言うのだろうか。誰もが手を上にあげて意気込んだ。

 

 

「やぁ、君たち柊 シノア隊の子たちかな?」

 

髪を一つくくりにしたその男性はそう言いながら俺たちのほう(シノアと三宮はいない)へ歩いてくる。その後ろには男性が二人と女性が二人計四人いた。

 

「んぁ?おまえは?」

 

「優、敬語ってしってる?」

 

「こいつらが年上かわからないからいーの。」

 

雰囲気からして年上だと分かるのだが…その男は顔を引くつかせながらも手を出しながら言う。

 

「私は鳴海 真琴 軍曹。今回君たちの隊と一緒に吸血鬼の貴族殲滅チームにはいることになりました。よろしくね。」

 

「あ〜うん、よろしく。」

 

そして握手をする鳴海さんと優。その時「あ痛っ」と優が声を出す。どうやら彼は行為的に強く手を握っているようだ。

 

「でも、敬語も話せないようなガキに背中を任せていいのかなぁと不安なんだよね。」

 

「なんだよそれ、ガキガキいうてめぇは何歳なんだよ。」

 

「19、君は?」

 

「ハタチだよ!」

 

注意、俺たち本当は16歳です。

 

嘘をつくのはやめて欲しい。これでばれたとき恥ずかしいのはコッチだ。

 

「嘘つくなよ。」

 

「嘘じゃねーし。」

 

「童顔だな君。」

 

「よく言われる。」

 

いやいやいや、さっきの流れで嘘でした。って言えばまだ良かったのに…それに、さらっともう一個嘘ついてるし…。そんな事を思っていると鳴海さんは仲間の紹介をし始めていた。

 

「…まぁ、いい。今回の任務じゃ私たちは仲間になるみたいだ。私の部隊を紹介しておく。」

 

と、次々に名前を言っていく鳴海さん。髪を二つくくりにしているのが井上 利香。メガネをかけているのが円藤 弥生。タオルを頭にまいているのが鍵山 太郎。あと一人が岩咲 秀作。だそうだ。名前覚えれるか不安になってきた。

 

「これからよろしくね。」

 

俺の不安をよそに彼等はさって行った。それと同時に優の頭を君月が叩く。

 

「なにすんだよ 君月!?」

 

「いきなり他の隊ともめんな!!」

 

「君月に同意ーーー」

 

「しょうがないだろ!?あっちが絡んできたんだから!」

 

そういう所からしてハタチには程遠いような…もう子供っぽいよね。

 

「なんか、思っただろ。」

 

「いえ、なにも…」

 

「でも、優くん。向こうの方が年上だったし…っていうかハタチってなに?」

 

「あっやっぱり、与一も思った?俺もびっくりしたよ。」

 

「え?あ〜そのぉ…悔しくてさぁ。」

 

悔しいとか、そんなの関係ないような気がする。そこがやっぱり優の子供っぽい感があるかなぁ。と思っていると丁度シノアと三宮が帰ってきた。

 

「やあやあ、何してたんですか?」

 

「おまえらが遅すぎるせいでいつのまにか俺ら年とってハタチになってた。」

 

「バレたとき俺たちどうなるんだろーね。」

 

「なんの話だ?」

 

「三宮は知らなくていいよ。」

 

「そんなことよりさ、おまえら何処行ってた?」

 

そんなことって…優が蒔いた種だろーに…。それに何処行ってたってデリカシーのかけらもない。

そして、シノアと三宮は少し顔を赤くしているのが分かる。とそんな時、優を呼ぶ声が聞こえた。

 

「百夜 優一郎 特別二等兵!グレン様がお呼びです。」

 

「グレンが?ふむ…じゃあ、行ってくるわ」

 

「いってらっしゃーい。」

 

笑顔で見送ってやったーー。

 

 

六人で陣形を組む。それぞれの目線の先にはグレンと十条 美十、柊 深夜の三人がおり、その三人は余裕そうな顔で此方を見ている。

 

「それではみなさん作戦どおりに動いてください!」

 

そして、臨時体制に入る。これから繰り広げられる戦いに誰もが食い入るようにしてじっとしている中俺はやる気が出ないでいた。それと同時にどうしてこうなった?頭を悩ませる。事は三十分ほど前。

 

ーー三十分前ーー

 

「ぎゃあああああ‼︎たすけてぇぇぇぇ‼︎」

 

優が消えて行った建物のほうから優の叫び声が聞こえてくる。その声に反応し俺たちはすぐに建物の中に入った。

 

「優!大丈夫か!?」

 

「優くん!?」

 

三宮と与一が名前を呼ぶ。そして建物の中では優が裸で正座をしその太腿には四角い重りがのっけてある。もちろん、こんな罰を受けるようなことは優はしていない。

 

「シノアこれって…」

 

「はい、しーちゃん幻術を切ってください」

 

鎌を振るうシノア。するとそこにあった空気が歪み優が消える。そして出て来たのはグレンと本物の優そしてグレンの仲間であるみなさん。

 

「グレン、性格悪っ!」

 

「陵は一旦だまれ!」

 

「えー、それよりさ、コレなんなの?」

 

「まぁ、シノアに分からせる会だよ。」

 

シノアに分からせる会?主語を言って欲しいものだ。

 

「私に…なにを分からせると?」

 

「前、吸血鬼一体がおまえらと戦った。誰かが死ぬという状況があっただろ?今回はさらにそれが増える。お前の指示一つで命がなくなるんだ。」

 

「そんなこと、分かって…」

 

「いや、分かっていない。おまえは今まで大切な人間を作ったことがなかった。だから失う恐怖を知らない。」

 

「失う恐怖?知ってますよ。知ってるんです…」

 

どんどんシノアの顔が暗くなっていく。なにがあったのかなんて野暮なことは聞かない。きっと、俺の記憶喪失の時の事をいってるんだろうから。

 

「まぁいい。前は運が良かった。おまえらはチームワークが出来ていない。今回はそれが仇となる。」

 

「それは…」

 

「よし、試験だ。こっちは俺、十条 美十 柊 深夜の三人だけで相手してやる。三対六、シノアがちゃんとチームワークの訓練してれば俺達に勝てるはずだ。10秒後に戦闘開始だ。10、9…」

 

「ちょ…ほんとにやるんですか!?み…みなさん、一度外に出て距離を取ります!いいですか!?」

 

シノアの指示に従いそれぞれが建物の外に出てる。その間にもグレンのカウントダウンは続く。

 

「ねぇ、グレン。なんで試験しないといけないの?」

 

「さっきまでの話聞いてたか?陵。それと、本気を出してもいいぞ?」

 

「え?それは…そっちが不利にならない?」

 

「ほざけ。」

 

最後の会話をグレンと交わし俺も建物の外へと走った。

 

ーー回想終了ーー

 

とまぁ、試験の始まりが刻刻と近づいている。

俺たちも作戦会議が終わり、刀を構えてすでに対戦モードだ。

 

「やるぞー、ガキども。いいか?」

 

そしてグレンの声が響いた。

 




次回はグレンと勝負です!

次回も遅れてしまうかもしれませんが…なるべく早く出せるように頑張ります!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。