少し長いですがお付き合い下さい。
空が真っ赤に染まる夕日時グレンが指定したマンションに俺たち与一除いての4人は向かっている。
あの後グレンがいうには一部屋しかとれなかったため俺はシノアの部屋で暮らせだそうだ。だが思い出して欲しい男は二人女も二人と丁度よく分けることが出来るではないかと……
「なぁ、シノア聞いてもいいか?」
「はい、なんでしょう。」
「なんで俺が優と同じ部屋じゃないんだ?」
「それはですね、私の部屋と優さん達の部屋は分かれてまして、茜さんは『ヨハネ』とやっと戦えるぐらいだと聞きました。なのでもしものため男の人の方が良いと思いまして…それにあの二人は唯一の家族ですよね?」
(成る程、筋は通っているか。)
「その話し方からするとシノアが決めたんだな?」
「えっ?あっ」
シノアは自分のやらかしたことに気づきはっと口をおさえる。だが、開き直ったように笑う。
「あはっ最後の最後でやってしまいました。私と一緒では嫌でしたか?」
(その言い方はずるいな)
此方をジッと見てくるシノアの頭を優しく撫でる。
「いいや、シノアがいいんなら別にいいよ」
その時のシノアの顔は空と同じように真っ赤な顔だったが俺には夕日に照らされていてよくわからなかった。
そして、ある一つのマンションの入り口の前につく。
「優さん達は、205号室で私たちは、306号室です。それではまた明日会いましょう。」
そのまま俺たち四人は二人ずつに分かれそれぞれの部屋に向かった。
◆
306号室と書かれた扉の前で俺は待っていた。
着いたのはいいのだが着いてシノアに言われた言葉は少しここで待っていてくださいというものだった。さっきから部屋の中では片付けているような音が聞こえる。
そしてしばらくして扉が開く。
「すみません。お待たせしました。」
そのまま部屋の中に入る。感想としては結構広かった。
真ん中にリビングその両隣にドアがついている。そのうちの一つをシノアは指差す。
「そっちの部屋が陵さんの部屋です。」
「ああ、ありがとう」
そのドアを開けると此方の部屋も結構広く。机やベットといったものがある。とりあえず荷物を置いてリビングの方へ行く。
「あっ、陵さん気に入ってくださいましたか?」
「ああ、結構良かったよ。」
「そうですか、陵さんのお茶も用意しますね。」
そう言ってシノアは俺のお茶を用意してくれる。
「どうぞ、座ってください」
コトッとお茶を置きながら椅子に座るようにいってくるのでお言葉に甘えることにした。
「それでは、私は陵さんに言いたいことがあります。」
「??どうぞ?」
「なんで4年も私に会いにきてくれなかったのですか?」
シノアは少し怒りながら俺を睨みながらそう聞いてくる。
「ごめん…」
そんな言葉しか出なかった。
「まぁいいです。陵さん、単刀直入に言います。私と付き合ってください。」
ブハッ
お茶を飲んでいる時に言われたのでお茶をふきだしてしまった。
(やっぱりこういうところは沙耶と変わらないんだな。でも俺は…)
その時、神様に言われた事を思い出した。そして俺がシノアと優が仲良く話しているときに感じた気持ちも…
(俺は、本当に?)
ずっと黙っていたため、シノアが悲しそうな顔をする。
「やっぱりダメですか?」
そんなシノアを見て俺はいやっと首をふる。
「シノア、よろしくね。」
そう言ってあげたあとのシノアのホッとしたような可愛い笑顔を俺は忘れることはないだろう。
「本当に?私でいいんですか?」
「それはこっちのセリフだよ?」
お互い顔を見合わせてそのまま二人で笑いあった。
◆
学校の屋上
俺の前には昨日吸血鬼に血を飲まれそうになっていた女子が手紙を持って立っている。
「あ、あの…鈴谷 陵君!あの時私を保健室までおくっていただきありがとうございました…あなたが好きです!私の気持ち…読んでください‼︎」
そう言ってその女子は手紙を差し出してくる。そして返事を言うまでもなく走り去って行った。
「あー、これどうしよっかな?」
じっと手紙を見ながら考える。すると
「やーやー、陵さんその手に持っているのはなんでしょう?」
「陵、モテモテだな」
「陵ちゃんすごいね〜」
シノア、優、茜が後ろから歩いてくる。
一人はものすごい黒いオーラを出している。
(やばい、俺終わったかな?)
「なんで、吸血鬼から救った優さんを好きにならないんでしょう。」
「ああ?」
「まぁ優さんには茜さんがいますもんねぇ?」
「俺は…そんなことしてる暇ねーよ」
(シノアが少し優に八つ当たりしてる。なんかゴメン優)
心の中で優に謝る。
「でも、童貞は悪ですよ優さん。なんせ我ら日本帝鬼軍はカップル成立を日々奨励してるんですから」
「はぁ?」
「そして、昨日また新たなカップルが成立したのです。」
「誰と誰が?」
「わ、た、し、とりょ、うさんです。」
「マジかよ陵?」
「わぁ、おめでとう陵ちゃん」
そう言って二人とも俺の方を見てくる。
「ん、ありがと」
一応お礼だけ言うとシノアが俺の隣に立ち屋上からの外の景色を見渡す。
「世界は一度滅びました。この世界はもはや人間には優しくはない。ですが我ら日本帝鬼軍は残った人間を取りまとめ…増殖させて世界の覇権を狙う!さあ生むのです増えるのです我ら日本帝鬼軍のために!」
「お前の彼女大丈夫か?」
「俺に聞くなよ。」
語っていたシノアに優が、つかさ…
「俺たち吸血鬼殲滅部隊に配属されたんだよな?」
と聞く。
「大丈夫です殲滅部隊の訓練なら始まってますし」
「んぁ?」
「あなたが欲しいものを手に入れるための訓練が…」
「茜下がってろ。」
嫌なものを感じ茜に大声で下がるように言う。
「あなたが欲しいものそれは…」
その瞬間にシノアの手から鎌が現れるそしてシノアの後ろには鬼が現れた。
「私が契約している鬼ー《四鎌童子》です。一応私も吸血鬼殲滅部隊の一員ですからねぇ」
「これが…吸血鬼を呪い殺せる…鬼呪装備」
(さすがに思ってたよりも迫力があるな)
「それ、よこせよ」
優が持っていた刀を抜きシノアにむける。
「はは、面白い冗談ですね。他人が契約した鬼の武器は使えません。」
「だったらその武器の実力見せてみろよ!」
そのままシノアの方に突っ込んで行く優。
「こんな所で…無粋なものを振り回すなよ!」
俺は二人の間に入り腰にある光剣と銃をもって二人の攻撃をなんなく止める。
「君達、茜は吸血鬼殲滅部隊には入らないんだからさ民間人なんだよ?」
「はい、すみませんでした。」
「ッチ…」
ドンッ扉があく音がし与一が駆け込んでくる。
「助けて…優君、陵君‼︎」
「まーた いじめられてんのか?」
「それが…「待ってくださいよ与一さ〜ん」
どうやらいじめられているわけではなくただ単に追いかけられているだけのようだ。
「与一さん俺らを舎弟にして下さい。」
などと言っているもといじめ野郎の二人その二人は優を見つけるとその優に対しても尊敬の矛先を向けおれにも…
やはり向けてきた。
「で?本当はなにか頼みに来たんじゃないの?」
俺はその二人のいる方向を見る。その二人はぐっと押し黙った。
(図星か。)
「実は、俺らの仲間が『開かずの間』に行ったきり戻ってこなくて…」
「開かずの間?」
「はっはーん、あなたたち軍管理下の一級立ち入り禁止区域を侵したんですね?」
開かずの間がどんなものか知らないが相当やばそうだ。
「あそこに入ったものには厳しい罰が与えられます。」
「じゃあ、助けることは…「無理ですねあきらめて下さい。」
「「……」」
◆
廊下を5人で歩きながらさっきの開かずの間について話す。
「実は吸血鬼殲滅部隊の隊員を養成するための場者になってますから、訓練を受けてない者が入ると鬼に取り憑かれる可能性があります。」
「は?鬼ってまさか…」
「はは、では次のステップへ行っても良さそうですね。着いて来て下さい。」
そのままある扉のまえにつく。シノアは振り返り茜をみる。
「茜さんはここで待っていて下さい。」
「はい。」
扉を開けると階段が下までずっと続いている。
(この空気はやばいな。)
「この学校は、全てが殲滅部隊訓練場になっています。
つまり、壮大な人体実験のための学校というわけですね。」
「まあ流石に、こんな狂った時代に平和の学校が存在するわけないよね〜。」
「はい、その通りです。陵さん。」
そして、大きな扉の前につく
「ここから先は私たち殲滅部隊がよんだ人材か、鬼に呼ばれた者しか入れません。」
「じゃあ、あのお仲間さんは後者の方っぽいな。」
「そうですね。鬼に心を喰われてるかもしれません。吸血鬼より質のわるい人喰い鬼に……ですから心の修練がいるんです。」
優がその扉の前に立つ。そしてその扉を開ける。
「要は、負けなければいいんだろ?」
と言いながら……
◆
その部屋の中には沢山の武器があった。そしてこの部屋の丁度真ん中には儀式陣がある。そこに武器を持った男子生徒が立っている。
「遠目で見るだけで手は出さないで下さい。彼は殲滅部隊で……」
そんなシノアの言葉を聞かず、優がいつもの悪戯をしようとする笑顔で笑う
「あの斧まだ契約できてねぇんだろ?なら俺が頂く。」
そのまま走っていく優
「はぁ、またかじゃあ俺もちょっくらいってきますか。」
少しして優に追いつく。
「すぐ終わらせるよ。だから優、鬼に負けるなよ。」
「はっ、俺は鬼には負けねぇよ。」
斧を振り回してくる男子生徒の斧を光剣でとめ隙をつくる。その一瞬の隙をつき優が鬼の武器を奪う。
「おっしゃ‼︎武器を奪っ…‼︎」
ドサッ
武器を奪った瞬間優は倒れた。
少しして優が目を覚ます。
「……嘘でしょうまさか自力で戻ったんですか?」
「流石だよ優、鬼に勝ったな。」
その言葉を聞き優はよっしゃああ!と叫ぶ。
「明日からでも吸血鬼殲滅部隊の訓練校に通えるでしょう。」
「へぇ、それは楽しみだね」
俺は、もっと強くなれることを期待して楽しみだと笑った。
茜は吸血鬼殲滅部隊に入れないことにしました。
多分?
次は君月君が出てきます。
では読んでくださりありがとうございました。