今回はクルルも出てくるのでお楽しみに…
あと、茜も少し出てきますので(^_^;)
では、どうぞ!
翌日
昨日グレンに会えなかったので早朝に執務室にいく。
コンコンとドアを叩き中から入れっとグレンの声が聞こえたのでその声に従って中に入る。広い部屋の中グレンはイスに座って何かの資料を読んでいた。そして顔を上げて俺の方を見る。
「ああ、陵か。で何か用か?」
そしてまた資料に目を落とす。
「ああ、茜についてなんだけど?」
茜は俺達と違ってまだ一般高校の方に通っており研修教室に入ることが許されていない。だが彼女は弱くても鬼と契約するだけの器があるはずだ。
「百夜 茜のことか?あいつなら今日ここに入ってくることになったはずだ。」
「は?」
そんな俺の抜けた声を無視してグレンはさらに続ける。
「まぁ、鬼と契約出来ても流石に実戦には使えないが…」
「分かった。ありがとうグレン」
そう一言言うと
用も済んだのでそのまま俺は執務室をでた。
◆
教室へ行くと誰もいなかった。と思ったがただ一人頬を膨らませて待っているシノアがいた。
「どうして置いて行ったんですか。」
どうやら、今朝執務室にいくため早く出ないといけなかったためシノアを置いていってしまったんだが…そのことについてご立腹のようだ。
「今日は用があってですね、その…」
「なーんて、嘘です。グレン中佐に用があったんですよね?まぁその前に皆さんがいる所へ行きましょうか。」
そう言って前を歩いて行くシノア、本人は嘘だと言っていたが彼女の行動を見ると…あっうん、結構ご機嫌斜めだね。と分かってしまうぐらい普段と何か違っていた。
歩きながらさっきまでのグレンとの話をシノアに教える。
「なるほど、では茜さんもここに入ってきたんですか。じゃあ、今ちょうど自己紹介をしている途中かもしれませんね。」
「そうかもしれないね。そう言えば、皆どこにいるの?」
疑問に思ったので聞いてみるとシノアはある扉の前に立ちここです。とそのドアを見上げる。どうやらもう着いたようだ。そしてシノアはそのドアを開ける。
「へぇ〜、広いね」
普通の体育館の約二個分の広さのここは訓練場とかに使われそうだ。そして真ん中の所で生徒が沢山集まっておりその前には茜がいた。そして茜は生徒の輪の中に入って行く。どうやら自己紹介は終わったようだ。
俺とシノアは皆が集まっている所に向かい優や与一、茜を見つけるとその近くに行き三人に話し掛ける。
「三人ともおはよう。」
三人は急に話し掛けられてびっくりしたのかビクっと肩を動かすがすぐにこちらを向いて俺に向かって言ってくる。
「おどかすなよ陵、それに今まで何処にいたんだ?」
「あっ、陵君、遅かったね」
「陵ちゃん‼︎私も入ったんだよ〜よろしくね。」
その三人の言葉に
「ちょっと、そこまでな。それと茜もよろしくね。」
と返す。
ちょうどその時はいはーいと前にいる先生?が声を出す。
「今日からは一週間後の鬼呪装備適性試験に向けて君たちの能力をジャッジして行きまーす。でも結果を出せないとそもそも一週間後の試験すら受けられないから頑張るように〜」
そう先生が言い終わると与一が心配そうに大丈夫かなと声を出す。優は優でとりあえず一番強い武器は俺がもらう!とまだ言っていた。
「今日の演習は二人一組で行います。仲間と息を合わせる訓練です。なので二人で訓練用の戦闘人形を倒してください。倒すのが早かった順に評価点が高くなります。ではまず二人一組になって、なった順に前に出てください。」
そんな説明にさっきまで意気込んでいた優はえ?二人一組?とうろたえている。
「あ……陵…」
優が此方を見てくるがすかさずシノアが俺の方を見て
「陵さん私と組みましょう。」
と言ってくるのでああっと返事をする。
すると今度は優は与一の方を見て
「じゃあ、与…」
と与一を誘おうとするがまたもやシノアが邪魔しに入る。
「与一さんは茜さんと組んであげて下さい。」
「あっはい。」
与一はそう返事をし茜の方へ優をチラチラと見ながら向かっていく。
ををい!!?と優はそれを見て叫んでいたがそれを無視してそれぞれ離れていく。
「シノア、優は大丈夫だろうか?」
流石にかわいそうになり心配になるがどうやら残っていた君月君とペアを組めたみたいだ。多分…
それぞれのペアが手錠で繋がれる。俺とシノアも例外ではない。繋がれた時シノアが、やっ、これで離れることが出来ませんね。と言ってくるが流石に恥ずかしかったのか、顔を赤くしてすぐに下を向く。
「それでは協力して戦闘人形を倒して下さい。ちなみに手錠は人形を倒すまで外れないようにできてますから」
その先生の言葉で床から変な人形多分軍の式神人形だろうが出てきて戦闘が始まった。
「陵さんあの式神人形を倒します。」
シノアが一体の人形を指差して言う。
「分かった。俺が攻撃を受け止めるからシノアは攻撃を頼むよ‼︎」
「分かりました。任せて下さい。」
そして、その人形を手早く倒した。
丁度そのあと優の声が聞こえたので優達を見ると二人でなにやら喧嘩をしている。
「なにかあったんでしょうか?とりあえず言ってみましょう」
シノアの意向によりその二人のもとへ駆け寄る。
すると丁度優が君月君を殴った所だった。
「馬鹿かおまえは‼︎評価とかどうでもいいだろうが‼︎てめぇの家族があぶねぇんだぞ‼︎家族は死んだらもう…二度と会えないんだぞ!」
その優の言葉を聞ききっと、優は自分の家族…ミカたちのことと重ねているのだろう。と思った。そしてそう言った優の言葉にはどことなくとても思いものを感じた。
「おいおまえ‼︎連絡官‼︎治療室ってのは何処だ‼︎」
そう言った後優達は連絡官と一緒に何処かへ行ってしまった。
◆
四年前
いつもと同じ夜。
だが何処かいつも以上に何かを感じる夜。
不吉なことを感じながらふと虚空を見つめた。静かな夜を過ごしていたためその変化はすぐに気づけた。
数人の吸血鬼が外と繋がる道の方へ慌ただしく走っていく。何かあったのだろう。その吸血鬼達に何があったのか聞くためその吸血鬼達を追いかけた。
そして、着いた場所には私が飼っていた百夜孤児院の子供たちの死体とその近くに倒れているフェリド•バートリーの姿がある。
「おのれ家畜の分際で貴族に手をかけるとは…殺してやる。」
一人の吸血鬼が言う。その吸血鬼の前には怪我が酷いがまだ生きていると思われる少年の姿があった。
私はコツコツと音を鳴らしながらその吸血鬼に近づいていく。
「やめなさい。その人間は私のものです。」
周りにいた吸血鬼達が私の方を向き驚いた顔をする。
「じょ…女王陛下」
「あ…あなたがなぜここに…」
そんな吸血鬼達の声を無視して倒れている少年の元へ歩いていく。
「あらあらこんなに美味しそうな匂いの血を大量に流して…これじゃあもう死ぬわねぇ。」
その少年から流れている血を指でとりペロッとなめる。その血は他の子供と比べかなり美味しいものだった。
(でも…彼の方が美味しそうだったかしら。)
一人の少年の顔が思い浮かぶ。最近知り合ったあの少年の顔が…
そして近くで倒れている吸血鬼の方に話し掛ける。
「これはいったいどういうことかしら?フェリド•バートリー」
フェリド•バートリーはニヤッと笑顔を浮かべスッと起き上がる。
「これはこれは我らが吸血鬼の女王クルル•ツェペシお久しぶり君はいつも綺麗だねぇ」
「あらありがとうあなたも相変わらずいやらしいかおで笑うわねぇ。」
そう皮肉をこめて言う。
「ひどいなぁ人間に頭を銃で撃たれたばかりなのに。君への愛の力でなんとか笑顔を作ってるんだよ?」
そう言ってくるフェリドそれが本音ではないことくらいすぐに分かった。なので
「あは、愛?あなたが愛してるものは、私の持つ権力でしょう?」
とフェリドの本音を面と向かって言う。
それでもフェリドはポーカーフェイスを崩さない。
「ふふ、それも好きだけどね。」
「それで?第七位始祖のあなたがたかが人間の子供に撃たれた?冗談でそしょ。そんな戯言誰が信じる?」
話にらちがあかないので本題を切り出す。
「でも事実だ。」
(チッまだとぼけるか。)
本当のことを言わないフェリドに苛立ちを覚える。
「いいえ、あなたはワザと逃がした。私の飼っていた天使《セラフ》を二人は逃げ一人は死にかけている。この事件に弁解ができるというのなら今すぐ…」
その言葉とともにフェリドのさっきまでの笑顔が消える。
「いや〜、弁解すべきは君の方じゃないかなぁ?天使《セラフ》の呪いに触れるのは吸血鬼の世では法にふれるはず、僕が上位始祖会に一言言えば…」
その言葉に私は完全にきれる。
「…え?よく聞こえなかった。上位始祖会に何?」
まだ保てた理性でフェリドに問う。
「だから〜僕がこの件を…」
フェリドが言い終わる前に攻撃を仕掛ける。その力の差は私が約七割の力でも勝てるくらいの差だ。腕をちぎって
ほとんど一瞬でフェリドをおいつめてフェリドの首もとに足を乗っける。
「あは、よく聞こえなかったんだけど、もう一度言ってくれる?」
「ひどいよ、クルルくっつくとはいえちぎられる瞬間は痛いんだよ 腕…」
そんなことをボヤしてくるので
「このまま首もちぎろうか?」
と冷たい声で言う。
「それは困るなぁ、よし負けを認めようこれ以上この件には踏み込まない。」
そんなフェリドの言葉に私は無言で返す。
さっきまで、私をはめようとしていた奴の言葉など聞く気にもなれなかった。
「本当だ第一君に逆らってここで生きていけるとは僕も思ってないしね。」
そんなフェリドの言葉に今度はちゃんと返す。
「いいだろう…だがもしまたこの件を詮索したら…」
「大丈夫、僕だって命は惜しいからね。」
その言葉を聞き、子供のことも気になっていたので早く消えろとフェリドに言う。
「はいはーい、でもまた来るよクルル、僕は君が大好きだからね。あと逃げたの三人だから…」
そう言って帰っていくフェリド
(三人だと?後の一人は…まさか!)
チッと舌打ちをする。でも今はそんなことより人間の子供に意識をうつす。
「…人間の状態は?」
そばにいた吸血鬼に問うと驚いたようにえ?、と言ってくるがすぐに状態を教えてくる。
「呼吸が止まろうとしています。」
その言葉に間に合ったとホッとしその人間に問う。
「…おい人間、まだ生きたいか?私ならおまえに命をやれる。永遠の命を…」
少年は苦しげながらも要らないと小さな声で言う。
そんな少年に私は少し驚きすぐに笑う。
そしてブチっと自分の唇に傷をつけ血を流す。
「はははそうか、命は要らないか。だがおまえに選択権はない。私の血を飲みおまえは、人間をやめろ。」
その言葉と共に血を飲ませるべく少年に口付けをする。
そして少年はうわあああああと叫び吸血鬼となった。
◆
現在 京都ー地下
吸血鬼たちの第三都市
サングィネム
『今日始祖の血を継ぐ貴族の方々に集まってもらったのは他でもない。』
そんな吸血鬼の声がする方へ歩いていく。着いたのはたくさんの吸血鬼が集まっているドームのような部屋。
前には吸血鬼が演説のようなことをしている。
『脅威ーそれは東京以北において暴れている。《日本帝鬼軍》というなの人間どもの組織だ。』
そんな言葉を聞きながら奥にいる桜色の髪をした少女ここにいる吸血鬼の誰よりも強いこの少女の名前はクルル•ツェペシ。その少女は僕を見つけてにこっと笑ってくる。
僕は顔をかえず無視して一人呟く。
「人間の……組織…」
『奴らは我らの同胞を殺し、領土を拡大し欲望のままに禁忌の呪法に手を出す。情報では再び《終わりのセラフ》の実験までしているという。このまま奴らをのばなしにしておけば8年前と同じ、大厄災が起きることは間違いない。よって我らは…』
クルルが手でその言葉を制しスッと前にでる。
「よって我らは《日本帝鬼軍》を殲滅することに決めた、戦争だ!世界の安定を守るため我らは欲深い人間どもを皆殺しにする!」
その言葉が終わると周りからオオオオーと言うこえが上がる。その中を一人僕はやはり呟く。
「優ちゃん、茜、陵ちゃんすぐ助けに行くからね…」
その言葉は周りの声によって消されていった。
気づいたら4000字超えてた!
次回は鬼呪装備編にいけそうかな?
それとお気に入り数50超えました!
皆様ありがとうございます。
これからも頑張っていこうと思いますのでよろしくお願いします!