あれから二年の月日がたった。季節は春。つまりは原作開始時期である。そして今俺がいる場所はとある次元航行船の中。これだけのキーワードがあって聡明な皆様ならなんの船の中にいるかはおわかりになったはずである。さあ、今目の前に小柄で優秀な少年が声を掛けようとしている。心の中でその人物の名を呼んでくれ!
「初めましてギル・グラシアさん。僕がこのロストロギアの発見者のユーノ・スクライヤです。このたびはロストロギアの護送の護衛を引き受けていただきありがとうございます。」
「はじめまして。ユーノ君の話はクルトさんから色々聞いているよ。君と話をしてみたくて今回の護衛はこちらから申し出たんだ。こちらこそよろしく。」
はい!ユーノ君でした。クロノだと思った人手を挙げてくださーい。いや、俺もねクロノと一緒に行こうと考えていたこともあったけど前に一回関係ないときに「アースラに俺も乗せて?」って言ったら「君は馬鹿か?陸と繋がりの強い君を乗せたら思いっきりバッシングを食らうに決まっているじゃないか。」と言われてしまいました。そのことをうちのシスターにも言ったら、なにを当たり前なって顔でぐちぐち小言をいただきました。でそのシスターってのが、
「それと隣に居るのが俺のお付きシスターのチンクだ。」
「シスターのチンクです。主共々よろしくお願いします。」
チンクのままです。ジェイル・スカリエッティーとの交渉に成功して今は裏でこっそり協力してます。
「それにしてもクルトさんから一族に優秀な子がいるとは聞いたいたけどまだ十歳にもなっていない子だとはおもわなかったな。」
「そうなですか?クルト叔父さんなにか変なこと言ってませんでしたか?いい人なんですが話を大きくする人なので・・・。」
「いやいや、なにも言ってないって。せいぜい「あいつの魔法は世界一だ!結界魔法も検索魔法もだれもかないやしねー!」って言っていた位だよ。」
「やっぱり。あの、信じないでくださいね。確かに得意な魔法はありますがそんなにすごいものじゃないですから。」
前に無限書庫での依頼をしていたクルトさんは実はスクライヤ一族だったらしくそのつてでこうしてユーノ君の護衛(笑)をすることができるのだ。クロノの方には行けなかったがむしろいい結果になった。こっちの方が原作に早く介入できる。ご都合主義万歳。それに個人的にではあるが捻くれものよりは純粋無垢な方が一緒にいて楽しいしね。
俺とユーノ君のファースト・コンタクトはいい感じになり俺達を乗せた船は出航した。
「そお言えばユーノ君ってどんな魔法を使うんだい。」
「僕は変身魔法と結界魔法、検索魔法、束縛系の魔法あと回復魔法を少し取得しています。完全に遺跡探索に役立ちそうなものばかり覚えてきました。ギルさんはどんな魔法を使うんですか?」
「俺の場合は氷の魔力変化がついているから自然とそれを生かせる感じに仕上がっているよ。それに俺のデバイスの形状を杖とかじゃなくてこぶしで戦うタイプにしているから相手に触れて凍らせるのが主体になるかな。完全に戦闘系の魔法ばっかり覚えているからユーノ君にも手伝ってもらうことがあるかもね。」
「この船が襲われることがあってもプロテクションを張る事くらいしかできませんよ。」
「そりゃまあこの船とその中のもの全てを守るのが俺の仕事だしね。あっはっはっは。」
いい感じの雰囲気に話をしていた直後、俺達の船は雷撃によって撃墜された。その時に俺の頭の中をよぎった言葉といえば、ああ、原作が始まるな、だった。この日初めて俺達は97管理外世界に足を踏み入れた。