神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
今年も頑張って書いていきたいと思います。
新年初投下!
「……わかりました。やりましょう」
仁村さん--彼女の眷属が倒れてなお、ソーナ会長は冷静だった。いや、そう取り繕ってはいるが、よく見ると身体が震えている。それは殺された眷属への怒りか、それとも……。
「遊ぶと言っても、何をするんです?」
会長が聞くが、こけし達は答えない。こけし達は、彼女の周りをぐるぐると囲む様に回る。会長はその動きを必死で眼で追う。
『しゃがんで♪しゃがんで♪』『眼ぇ、つぶってー』
『ゼッタイ、アケチャダメダヨ』
「これは……『かごめかごめ』というゲームですか?昔リアスに教えられた気がします」
そう言うと会長は眼を瞑り、しゃがんだ。
『かごめかごめ』とは、数人が座ってい目を瞑っている1人の周りを囲い、ぐるぐると回って、歌が終わった時に背後にいる人間が誰かを当てる、というシンプルな遊び……だったと思う。
『『『かーごーめーかーごーめー♪かーごのなーかのとーりーはー♪いーつーいーつー出ーやーるー♪夜ー明ーけーのーばーんーにー♪』』』
私達、他の同じ部屋にいる者達は、誰も喋らなかった。喋ったら、こけしに殺されると思ったし、ソーナ会長の邪魔をしてしまうと思ったから。
ソーナ会長は、正座のままピクリとも動かない。一言も発しない。ただひたすら、こけし達の真ん中で座っている。
『『『つーるとかーめがすーべったー♫後ろの正面だーあれ?』』』
会長は口を開くと、ただ一言だけ言った。
「後ろの正面は--『つばさ』さんです」
一瞬の静寂が、2分、3分にも感じられる。
『スゲえな♪1発で当てやがった♪』
ソーナ・シトリー会長の背後にいたこけしは--『つばさ』!!ソーナ会長は見事正解を導き出した。すごい……!
『としのぶ』は会長に言う。
『いやー♩見事だ♪ここまで勘が良いとは思わなかった♪』
「勘ではありませんよ」
こけしの頭を体ごと横にして傾げる2体のこけしに、会長は言う。
「私は勘で後ろの正面を当てたのではありません。眼を瞑る前にきちんと確認したのです。あなた達3体の並び順、名前、そして私の周りを回るスピード。そして、それをきちんとあなた達の歌う歌と合わせていたのです。きちんと計算すれば、後ろが誰であるかを当てるなど、容易なことです」
『……そこまで計算尽くされてたら、俺達は到底勝てないな♪』
こけし達は後ろを向いてこう言った。
『あんたが次の神にふさわしいのかもな♪』
「……次の、神?」
こけしの放った言葉は、私達には何のことかさっぱりわからなかった。
『2人でかごめかごめは出来ないからな♪ここで帰るとするか♪』
『デハ、サラバ、サラバ……』
こけし達はこうしていとも簡単に去っていった--1体を残して。
「……この『つばさ』っていうこけし、帰りません!」
ソーナ会長の背後で立ったままの『つばさ』と言う名のこけし。それを見て私は思った。ダルマの試練の様に、クリアした者以外は殺されてしまうのか、と。そう考えた私は、朱乃先輩の前に立ち、彼女の身を守ろうとする。私が守っても意味がないだろうとは思ったけど、そうせずにはいられなかった。
「朱乃先輩は、私が守ります!……?」
……おかしい。さっきまで喋って動いていたこけしの『つばさ』が、微動だにしない……!
ぐらっ……っとこけしが揺れたかと思うと、『つばさ』は横に倒れた。ゴトッという重たい音が病室内に響く。
更に、こけしは表面が溶け始めた。その中には、何かがある様だ。これが攻略のヒントかと思って、私と会長はこけしの中を凝視する。その中にいたのは--
「由良……先輩?」
今年は申年ですね。申年と言えば三猿!
三猿の試練を先に書けば良かったかなー、と思ったりしてます。今年中にはきちんと書きます!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!
今年もよろしくお願いします!